
770 【突発完全RP村】ハイカラ遊戯
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この村にも恐るべき“人狼”の噂が流れてきた。ひそかに人間と入れ替わり、夜になると人間を襲うという魔物。不安に駆られた村人たちは、集会所へと集まるのだった……。
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あらまぁ。 そんな御伽噺、はじめて聞きましたわ。
(0) 2015/12/06(Sun) 23時半頃
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文明開化が叫ばれて早数年。
人狼なんて御伽噺、酒の肴にもなりゃしない。
カフェーに銀ブラ、和装にハット、チップの数だけ華咲くか。
なんでもありのこの時代。
招かれたるは洋館『白鷺館』
人の欲を積み重ねて、豪奢な構えで胸を張る。
(#0) 2015/12/07(Mon) 00時頃
「貴方が失くしたものをお返しします」
ある日届いた葉書には、ただそう書かれていた。
送り主の名に、きっと君は思い当たるだろう。
憎き敵の名か、かつての友の名か、
ただの顧客だった者の名か、あるいは――
理由はともあれ、君は白鷺館に訪れた。
ただひとつ、君の目的を叶えるために。
(#1) 2015/12/07(Mon) 00時頃
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― とある日のこと ―
[いつの頃からか、ため息の数が増えた。 それを押し隠して過ごしている日々の中。
一枚の葉書が届いた]
――これ、は……
(1) 2015/12/07(Mon) 02時頃
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「貴方が失くしたものをお返しします」
[白い葉書に書かれた文字。 目を惹く一文と、洋館へと招く文面。 あて先はまち子、差出人は――]
…………っ、この、名は……
[じっと見つめたあと、瞳を伏せて静かに深呼吸をひとつ。 葉書を胸に立ち上がり、暫く留守にする旨を家人に告げて、 まち子は出立の準備をおこうなうために部屋を出て行った**]
(2) 2015/12/07(Mon) 02時頃
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おや、ご存じないのですか。メートヒェン。
[大陸から響く軍靴の音も、道楽息子も耳には届かない。 親の大金で教育に恵まれ、選良たる肩書を得ても、ブドー酒を掌中で弄びながらすることと云えば、若くうつくしい女学生の余暇を慰めることである。>>0]
因幡の白兎が欺いたことが語源なのですよ。 鳥類の鷺とは何の関係も有りません、
……だから、偶然。これは偶然。
[笑うように言葉を弄び、指先を包み隠す白手袋が彼女の遅れ毛を愛でた。前時代の女なら3㎝は飛び上がってしまいそうな手の早さ。けれど、新しい時代に相応しく好奇心の強い女学生は微笑みを転がしただけだった。]
(3) 2015/12/07(Mon) 08時頃
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……白鷺館はね、ほら、ご覧になったでしょう。 館の天辺で僕らを小莫迦にしたように見下ろす、風向計のあの形。 [建物内から真上を指差せば、女の顎も綺麗に反れる。 白皙の喉で双眸を癒してから、口角を引き上げて笑う。]
あれを見て、誰が鶏なんて言うんです? [珍しい首の長い風見鳥が風向きに頭を向けて旋回する。 真っ白な、翼の大きな、白鷺の風読み鳥が。 長い足で立って見下ろす館の行く末見守る者が。**]
(4) 2015/12/07(Mon) 08時頃
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[かつん、かつん、かつん。]
……~~♪
[紐をきゅっと結わえた洋靴で、軽やかにステッキを鳴らしつつ、 鼻唄までも交えながら、男は館への道を歩いていた。 道行く人がそんな彼とすれ違ったなら、何かひどく奇異なものを 見遣るかのような眼差しで、その背を見送ったかもしれない]
(5) 2015/12/07(Mon) 12時頃
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―朝のこと―
――おやおや、葉書? 葉書だって? 僕に? この僕に!
[からからと笑いながら、男は葉書を頭上に翳し、 陽に透かすようにして矯めつ眇めつとっくりと眺めた。 それに記された男の名を、送り主の名を、一筆のみの文面を]
ふふふ、この僕を名指しとは見上げたものだなあ。
そういうわけで父上、母上、兄上。 僕は一丁、白鷺館へと招かれて参りますよ。 ああ見送りは結構、男の旅出にはいつだってほんの少しの淋しさがなくっちゃあ。
[そうして男は一張羅、山高帽子とロイド眼鏡を身に纏い。 えらく家族の不興を買った、けれど男にとっては一番の気に入りの 鼈甲色のステッキも携えて。 かたこと乾いた音を立てる、まるで空ッポみたいな鞄もひとつ提げ、 男は白鷺館へ**]
(6) 2015/12/07(Mon) 12時頃
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さて、何だったかしら? ワタクシにはちーっとも見当つきませんことよ?
[御女中さんから手渡された葉書に首をかしげる。 宛名は私。差出人にも見覚えのある名前。 けれど肝心の要件には、覚えがない。
無いけれども。]
(7) 2015/12/07(Mon) 20時半頃
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ねえ? 『白鷺館』って首の長い鶏が風向計の役割をしている処、 だったかしら? いくらなんでもあれは設計間違いよね。
首の長い鶏なんて、滑稽じゃなくてコケコッコじゃない。
[空気を揺るがすようにコロコロと笑えば、白レェスの手袋がふわり揺れる。 風向計の「アレ」を鶏と言う奴などいないと断言されていることなんて、 知る由もない。]
(8) 2015/12/07(Mon) 20時半頃
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仕方がないわね。招かれたならばワタクシも出向かなければ。 あとのことはよろしくね。
[お紅茶の入ったカップを傾けて。 ゆっくりと椅子から立ち上がる。 文明開化の名残を半世紀引きずったバックスタイルドレスが、 風もないのにふわりと揺れた。]
(9) 2015/12/07(Mon) 20時半頃
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── 外 ──
堂々とこんなものを送りつけてくれちゃって…。 さあて、どうしましょうかねえ?
[人目がないことをいいことに、手にした葉書を小さく破る。 チンケな葉書が招待状だなんて赦さない。 こんな忌々しい名が記された葉書がないと入れない屋敷なんて、 こっちから充分願い下げ。]
返す、って言っているのだから。 話くらいは来気に入って差し上げても良くってよ?
[風に散る過去を眼差しの端に捉えては。 眩しい日差しと遠くに陽気な男の姿が、幽かに映り込んだでしょう**>>5]
(10) 2015/12/07(Mon) 21時頃
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― 白鷺館 ―
[白鷺館についたのは、葉書に記されていた日付の通り。 夜会が始まる時間よりも早い、日中に足を運んだのは、差出人に記載されていた人物がいるかどうか、つながりがある者がいるかどうかをたしかめるため。
けれど、出迎えた女中たちにもその名前に心当たりはないというし。 仕方がないので、夜会が始まるまで、案内してもらった客室にて少し休憩をしてから、館の中を歩いてみようかと思う**]
(11) 2015/12/07(Mon) 21時頃
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― 白鷺館 ―
[あら、やだ。なんて、口元隠して笑う女の機嫌取り。 華やかを求めるは男に生まれた性だ、愛嬌のある微笑みは見ていて飽きない。自身の身近にいる女は誰も彼もが辛気臭い不幸を浴びたような顔をしているから、尚のこと好ましく映る。]
いやいや、最初招待状を受け取った時は、僕も背筋が伸びましたがね。 でも、こんな可愛いお嬢さんとお近づきになれるなんて幸運だ。
[懐に納めた一枚の葉書は、在ろうことか自宅に配達された。 見返り柳を横目で見た先、衣文坂を下った先の街衢の中。 ――――…遊郭櫓を構えた吉原へ、物怖じもせず届けられた。]
(12) 2015/12/07(Mon) 21時半頃
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[旅籠の倅なんて目の前の女性には謳ったが、生まれはそれほど誇らしいものじゃない。 本当は女衒が買った女を一生郭で働かせる江戸より続く『枡屋』の跡取りだ。時間と習俗の凝り固まった異界は時代を改める度、規模の縮小と云う脱皮を繰り返しながらも生きながらえていた。]
僕の家は、夜になると大層人出が多くなるから。 邪魔されないうちに出てきてしまったけれど、まさかこのまま二人なら、僕らでスウィング・ダンスを? ……それは些か恥ずかしいですね、大和男児としては!
[冗句めかして声を張り上げれば、女は軽やかに噴き出した。 肩を震わせ、くすくすと。思わず自身の口元も綻び、渇いた喉にブドー酒を差す。 甘いんだか酸っぱいんだか分からない酒は実にハイカラ《いまどき》だ。]
(13) 2015/12/07(Mon) 21時半頃
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/* と、言う訳で改めましてこんばんは、ももてんと申します。 ハイカラセットに誘われ、舞台に誘われ、しゃしゃりこんで参りました。 茄子さんは村建てお疲れ様です、皆様も宜しくお願いいたします。 無茶を振ったり、受けたりし易い感じにフットワーク軽く参りたいです!
(-0) 2015/12/07(Mon) 22時頃
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/* 伯爵夫人のまち子さん、貴婦人の十和子さん、 よし男くんも血筋が良いっぽいですな。
そして、自分、と。
(-1) 2015/12/07(Mon) 22時頃
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[ふんふんと口遊み続けていた唄声を不意に途切れさせ、 男はいつの間にか眼前に聳え立っていた館、――白鷺館を見上げた]
…………ほーう……
真っ白けの館、ってわけじゃあ、ないんだなあ
[同じ鳥の名を冠した城でも夢想していたのか、首を傾げ、 何処かに立て札でもないかと、此処が目的の館である確証は何かないかと――奇妙な風見鶏には目が届かなかったのか――キョロキョロと辺りを見回して]
……おや?
これはこれは、レディ、貴女も『白鷺館』の御客人で?
[佇む貴婦人の影>>10に目を留め、 にこにこと笑いかけては、芝居がかった仕草で帽子を取って会釈した]
(14) 2015/12/07(Mon) 22時頃
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…おや? 噂をすれば影。 白鷺よりも早くに見つけられたかな?
[外と内の気温差で白く霞む窓硝子の向こうに淑女が見えた。>>11 女中の出迎えに卒なく相対しているのは慣れているからだろう。品と云うのは環境で作られるものだ。]
それなら、ご挨拶に行かなくては。 ああ、しおりさん、僕の服に皺はないかな? 目はちゃんとふたつ付いてる?鼻はひとつ? え?舌が二枚あるって?それは酷い!
[身嗜みを整えた背中を笑い声に押され、陽の差し込む廊下へと滑り出した。*]
(15) 2015/12/07(Mon) 22時頃
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[訪問用の留袖はおとなしい色合いのもの。 夜会に出るときには帯びや小物を変えて華やかにするけれども、今はどちらも落ち着いた品でそろえてある。
普段和室で過ごしている身としては、洋間はどこか落ち着かない。 それを表に出すことはなく、絨毯が敷かれた客室から廊下へと出ていく。
館の中は見事に整えられている。 先に到着している客人がいるらしいとは聞いていた。 廊下を歩くときに出会うかもしれないとは思っていたけれど]
あら……ごきげんよう。
[歩き出してすぐに出会うとは思ってもおらず。 ちょうど出てきた相手>>15を見つけて、微笑を浮かべて会釈を向けた]
(16) 2015/12/07(Mon) 22時半頃
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[談話室を出るなり逍遥の足音に耳を澄ます。 しかし、次いで鼓膜を揺らすは、からりころりと転がす高下駄の音ではなく、控えめな山の手言葉。>>16
即座、ピッとインバネスの袖を伸ばし、振り向きざまに大きく会釈を見せる仰々しさ。片手は胸に添え、豪奢な館に合わせる態度。]
……ごきげんよう、奥様。 先ほど、窓辺から拝見し、居ても立っても居られずご挨拶に参りました。
貴女も一銭葉書の招待を受けて夜会へ?
[九十度に近い辞儀から、ほっそりとした視線を配り、笑みを張り付けた顔がまるで狐面。]
(17) 2015/12/07(Mon) 22時半頃
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[使用人には見えない姿の男は、やはり客の一人らしい。 大仰にも見える仕草に、口元に手を当てて小さく笑む]
まあ、わざわざありがとうございます。
ええ、わたくしも招待を受けまして……
[穏やかな笑みを浮かべたままで、ゆるりと言葉を紡ぐ。 狐のような印象を受ける表情を浮かべる男を、上から下まで気づかれないように眺め]
貴方も招待されたのでしょう。 楽しい夜会になるといいですわね。
[差出人に記された名前との確執などは人に見せるものではないから、 男に対する表情は言葉どおり楽しみにしているというように微笑を浮かべている]
わたくしは、早坂と申しますの。 よろしくお願いいたします。
(18) 2015/12/07(Mon) 23時頃
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[彼女の観察眼に掛かるのは、柔和ではあるが血に因った品とは一味違うものを持つ男。 遊郭の跡目には、珠算を初めとした教養が必須科目であり、教育に因って白鷺館にも馴染める振る舞いを身に着けていた。 高貴めく彼女の其れとは違う、いわば―――、鍍金染みた。>>18]
ええ、ちょっと気になるお誘いを受けてしまって。 ……ああ、申し遅れました。僕は宗一郎と云います。
[吉原で五本指に入る大籬の屋号は音もなく飲み干した。 目の前の彼女が知っているかは定かでないが、女性相手に受けが良い家業では決してない。]
実家が旅籠を営んでましてね。 この招待も旅籠でお泊りになった客から受けたんです。 ……早坂夫人も、そんな風にご招待を?
[彼女が既婚者か否か、見分けるのはそう難しくない。 独り身女なら嫌と云うくらい見てきたのだ。
首を空っ惚けるように傾ければ、少しだけ声を潜めて、麗しい微笑の裏へと問いかけた。]
(19) 2015/12/07(Mon) 23時半頃
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[白鷺館に、つい昨日から勤め始めた新しい女中がいる。今回の夜会のためか、緊急で出されていた新聞広告を見て応募した一人だ。
背は四尺七寸、ぴんと伸ばした背筋は、慣れぬ洋装のためだろうか。 急な住み込みの仕事にも関わらず、 彼女は風呂敷包み一つでこの館にやってきた。 荷物の奥に、一枚の葉書を隠し持って。
小さく白い顔に、少し低めの鼻を持ち、細い睫が一重の瞼に隠れている。 真直ぐな黒髪を無理やりに丸く、地味な黒い簪でまとめている。 客人を出迎える表情は、いささか硬いこの女中、 名を、片岡スミ子という]
(20) 2015/12/07(Mon) 23時半頃
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[常の移動は馬車か車。 大抵使いが来る場合が多いというのに、今日に限って歩きとは。
引き摺りそうなドレスの裾をちょいと持ち上げて歩く道のりは、 そう案外遠くはない。 だから惚けたような、呆けたような。 長く首を傾げながら建物を眺める殿方が、屋敷へとたどり着いた頃と そう変わらず私も、招かれた首の長い風見鶏に見下される場所へと 辿り着いていた。>>14]
ごきげんよう。ええ、客人という程には 歓迎は受けているのかは謎ですけれども。
[大袈裟とも取れる仕草で恭しく会釈する男。 身のこなしは新しい匂いがする。 すん、と鼻で息を吸い新しさを堪能しながらドレスを抓み、 私は腰を落として挨拶をする。 西洋風、というらしいけれど。本当の処は私だって知らない。]
(21) 2015/12/07(Mon) 23時半頃
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/* おお、スミ子さんいらっしゃいませ! 女の子が増えましたな、嬉しいですな!
(-2) 2015/12/07(Mon) 23時半頃
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/* はっ! 今気づきましたが、ハイカラセットの肩書って、 『若旦那 枡屋』と苗字まで含むんですな。 班帝一族と一緒の仕組みなのか、なるほど。
(-3) 2015/12/07(Mon) 23時半頃
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尋ねてくる貴方も、この屋敷に招かれた方で?
[てっきり私だけと思った招待客は、他にもいるらしい。 でもあの名が目の前の彼に書を出すとは思えない。 接点が見当たらない。なぜ?
不審に思いながらも、表情だけは穏やかに。 微笑みを浮かべながら、さしてきた日傘を閉じる。 徹のみ気を滑り落ちる布は、冷たい感触を指先に残す。]
(22) 2015/12/07(Mon) 23時半頃
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/*
すごい変換がおばかさんなんですけど…。 気を付けなければいけないわね
(-4) 2015/12/07(Mon) 23時半頃
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[品がないとは言わないけれど、どこか違うようにも取れる。 立ち居振る舞いが板についていないともいえるかもしれない。
枡屋の屋号を言われてもすぐには理解できなかったろう。 夫が夜に通う店はいくつかあるが、それをすべて把握しているわけもない]
まあお客様から招待されるなんて、よほどよいおもてなしをされたのでしょうね。
[旅籠だというのを素直に受け取ってくすりと笑みを零し。 言外に含ませた言葉に気づいて、笑みが深くなる]
ええ、わたくしも、前にお世話になった方から招待されましたの。 思いがけない招待でしたが、せっかくの機会ですもの……
楽しまなくては、ねえ。
[やんわりと細めた瞳で男を見やる。 きちんと結い上げた髪が一筋、ほつれて落ちるのを撫でつけて、同意を求めるように首をかしげた]
(23) 2015/12/08(Tue) 00時頃
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[住み込みではない使用人は、昨日今日、と忙しなく館内を駆け巡っていた。それぞれの個室を整え、ホールの調度品を磨き、料理の仕入れに下拵え、絨毯の毛足は綺麗に撫で付けられ、電灯にも白いクロスにもシルバーにも、勿論染み一つ、曇り一つ許されない]
いらっしゃいませ
[少しずつ、客人が訪れる。 その人数は知らされていない。 一人かもしれないし、十人を越えるかもしれない、と聞いている。 スミ子は、頭を下げる直前に、その黒目がちの瞳で客人を見つめた。 一瞬の笑顔を何度も作り、一人ずつ出迎えるのだった]
(24) 2015/12/08(Tue) 00時頃
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ほう、なら此処は白鷺館で間違いないということですか!
[破顔したままそう言って、男はまた館を見上げる。 まるで久方振りに外に出ることを許された子供のように、その所作は、何処か落ち着きがない]
――ああ、これは僕としたことが、とんだ失礼を!
僕、堂島よし男と申します。南町の材木問屋の……や、家のことはいいか。 屋敷の主人…… んん、招待状の送り主との関係は、えーと、兄弟ぐるみの付き合いでねえ。
[肩を竦めたり、館の彼方此方に目を遣ったりしながら、そう己を語り。 そちらは? と軽く貴婦人に伺い立ててみたりもし。]
(25) 2015/12/08(Tue) 00時頃
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[狐によく似た面差しは、彼女と笑みを重ね合って談話に興じる。
早坂の姓は別段珍しくないが、貴人が冠するなら心当たりのひとつやふたつ。早坂伯爵は枡屋にも顔を出す太客だ、幾度旋毛を見せて出迎えたことか。 興味を交えて遊ぶ黒髪の流れを見やり、いやはやと男の業の深さを憂う。斯様な妻を得ても色に現を抜かすとは。>>23]
世話になったのは僕の方かもしれませんが。 ともあれ、あの人に今一度、お会い出来ればと思い紛れ込んだ訳です。
……いやぁ、しかし、田舎者には肩が凝りますね。 その上、喉も乾いてしまう。緊張しているのかもしれません。
[彼女の声は先ほどよりも湿度が高く聞こえた。 うんうん、と頷くのは人妻に対する納得が故だ。]
(26) 2015/12/08(Tue) 00時半頃
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[やがて、いつまでも立ち話というのもなかろうと、瀟洒な貴婦人の歩みをいざなうように屋敷の扉を開け]
さて、鷺が出るか蛇が出るか、なあんて?
[貴婦人に先を促して、彼女が館へと足を踏み入れれば、その後に従って。 玄関ホールを見渡して、招き主か、或いは更なる別人か、 とにかく人の影を求めて気配を探ろうとするだろう。]
(27) 2015/12/08(Tue) 00時半頃
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貴女ほどの方を世話出来るなんて、上には上が居るものですね。 やんごとなきに、目を回してしまう前にミルクでも頂きに行こうかな。
―――…夜会が始まれば、喉は一層、カラッからに乾いてしまいますから。
[ねぇ、早坂夫人。と語尾を持ち上げながら笑んだ唇。
その微笑みには、彼女も見覚えがあっただろう。 鏡台で対面する彼女と同じく、秘密を抱える人種の顔だ。]
(28) 2015/12/08(Tue) 00時半頃
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どうしたらいいのかしら?
[ため息混じりになくしてしまったモノを探す。女中さんが一枚の葉書を持ってきた。そこには、こんなことが書いてあった。
「貴方の失くしたものをお返しします。」
とても、大切なモノだから、私はその言葉に縋ってしまう。]
お母さま、大切なモノを探してきますわ。
[母にそれだけを言うと、馬車にて白鷺館へと向かった]
(29) 2015/12/08(Tue) 00時半頃
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……女給さんは何処に居るかな。 喉が渇いてしまったんだけれど、え? 口はひとつしかないよ。
[聞かれても居ない冗句を飛ばし、茶目っ気を夫人に見せつつ、最初よりは多少控えめに頭を下げて、踵を返す。
また、後ほど夜会で。なんて。 台詞ばかりは芝居がかって俗物な様を醸していたが。**]
(30) 2015/12/08(Tue) 00時半頃
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/* 女の子増えた万歳! よし男くん、ダミー合わせて2:5だよ!
(-5) 2015/12/08(Tue) 00時半頃
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乙女 芹沢 百合香がいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(乙女 芹沢 百合香は村を出ました)
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[荷物を運んだり、館内を案内したり、人が多いのも夕方まで。 夜会の開始時には、住み込みではない使用人が一斉に帰宅する。 残るは僅かな使用人のみ。
主の姿は、誰も見ていないという。面接をしたのも、金で雇われた代理人だ、というのが使用人の間で囁かれている噂だ。 もっとも、それを気にする者は少ない。 金払いがよければいい。 一日分の給金を得て、ハイカラな遊びをするために街へ繰り出す。 そんな算段がそこかしこで聞こえていた]
(31) 2015/12/08(Tue) 00時半頃
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そう、お会いできるといいわね。
[笑みの裏の隠し事などないかのように、和やかに言葉を交わす。 喉が渇いたという青年にゆるりと瞬き]
給仕を呼ばなくては…… あらあら、乾ききってしまう前に、必要なものを手にしなければなりませんわ。
[世話について詳しく口にすることはない。 それこそがなにかあると示しているようなものだけれども。 鏡写しのような表情を浮かべる男に、言葉を重ねるつもりはなく]
わたくしはお庭を見せてもらおうとおもいますの。 それでは、また。
[ええ、夜会でお会いしましょう、と笑みを浮かべてゆるりと会釈を返す。 大げさな仕草にくすりと笑みを零し。 茶を貰いにいく彼と別れて、中庭へと足を向けた**]
(32) 2015/12/08(Tue) 01時頃
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[喉が、との声にスミ子は顔を上げた。>>30 そのまま厨房に向かい、お湯を沸かす。 緑茶、紅茶、コーヒーと様々準備されている中、 スミ子が選んだのは、高級そうに見える――ただの緑茶。
玄関ホールからすぐの、大きく開かれた扉の中に、柔らかそうなソファが見える。小さなテーブルに、飾り棚、立派なピアノもそこにはあった。 来客がまずは寛ぐであろうサロンに、スミ子はお茶の用意を運び、玄関ホールで少しだけ声を張った。]
お客様 お茶の用意がございます
お時間までどうぞ、お寛ぎくださいませ
[望まれれば軽食や、少しならば酒も出るだろう。 薄く紅をのせた唇を引き結び、スミ子は頭を下げて、もう一度客人方に礼をした**]
(33) 2015/12/08(Tue) 01時頃
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[天井から下がる豪奢な照明やホールを飾る調度品の数々を眺めていた男は、 給仕の女性の凛とした一声>>33に、はたと我に返ったように]
……御客様? 僕たちのことであろうか?
レディ、どうやら、あちらにもまだ誰かしら居るようです。 僕たちを招いたひとが其処に居るかは定かじゃないが、 僕は一寸様子を見に行ってくるとしましょう。
[そう言って、慣れた手付きでくるんとステッキを一回しすると、 男はとっとっと軽やかにサロンへと足を進め、茶の香りの芳しさに目を細めながら、ちょいと山高帽子の角度を弄って、]
やあ、何方かいらっしゃるかな?
[明るい調子でそう口にしながら、サロンの中をひょいと覗いた**]
(34) 2015/12/08(Tue) 01時半頃
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── 白鷺館前にて ──
[尋ね立ち止まりし場所が目的地であった事への確認、 と言うべきよりは。 まるで物珍しいものを見つけた子どものようなしぐさに、 思わず口許がゆるむのは否めない。>>25]
南町の堂島さん、ですのね。それは遠方からようこそ。 材木問屋のお得意様方ではなく、ご兄弟ぐるみのお付き合いとはまた。
[はしたなさを纏う唇は指先で隠し、中途半端な言葉で一旦会話を噤む。 そして改めて送り状に認められていた名を思い出す。 交友関係や、親戚縁類の巻。広かったのかそれとも世間が狭いのか。]
(35) 2015/12/08(Tue) 14時半頃
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申し遅れましたわね。ワタクシ永沢 十和子と言いますの。 素敵な招待状に招かれて、この白鷺館まで来ましたの。 どうぞよしなに。
[日傘の襞を丁寧にまとめ上げて。 腰を落とすしぐさと共に、小さく頭を下げる。
なんでも西洋風の挨拶とかで仕込まれたしぐさ。 誰に招かれたのかなんて、口にしない理由をひた隠す。 所謂モダンボーイと呼ばれる典型的な姿の堂島さんに向けるには、 丁度いい塩梅なのかもしれないわね。]
(36) 2015/12/08(Tue) 15時頃
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[それから屋敷の前でふた言み言。 交わす言葉なんて他愛のないものに過ぎない。 洒落が効いた言葉もあったかもしれないし、 風見鶏が変な形をしていることが可笑しいとは伝えたかもしれない。
話の内容がうろ覚えなのは勿論興味がなかった訳ではなく。 カムフラージュで堂島という男を観察していたから。
味気ない不躾な招待状。 送りつけた主の意図はまだ見抜けていない。 もしかしたら新たな手口かもしれないし、 目の前の男は巧妙なる担い手なのかもしれない。]
(37) 2015/12/08(Tue) 16時頃
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鷺が出るか蛇が出るか、なんて面白いですわね? 鷺が出た場合は、あそこの風見鶏と交換して差し上げましょう?
[エスコートを受けて開かれる扉越し。 囁かれた言葉に、いっしゅんどきりとする。>>27 でもすぐにそれはこの館の名に準えた堂島さんの冗句だと、 位置付け飲み込み、微笑み返す。 性質の悪い鷺なんて、天に向かって曝されているのがお似合いだわ。]
(38) 2015/12/08(Tue) 16時頃
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[足を踏み入れた屋敷の中は、見慣れた光景が広がっている。 金持ち道楽の趣味なんて、どこも彼処も似たようなもの。 日本家屋に目が慣れた飽き性は、挙って西洋風の景色に目移りする。]
ええ、ええ、ぜひそうしていらっしゃってくださいな。 ワタクシは運ばれた荷物を確認してから参りましょう。
[御女中さんのお声にステッキをくるりと回す堂島さんへと視線で頷き、 私は彼を見送りお茶を促した彼女へと部屋の場所を聞く。>>33>>34 サロンへ出向くのはもう少し後でもいいでしょう。 それよりもまず、荷物整理の言い訳を理由に、状況の整理をしたかった。]
(39) 2015/12/08(Tue) 16時半頃
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[お茶の用意のはやさ、そしてまだ誰かいると思われると紡がれた、 堂島さんの言葉。
「貴方が失くしたものをお返しします」
味気ない葉書に記された言葉。 差出人に覚えがある名は、世間的には名が知られていないはず。 けれど、奪われたのは、まるで私だけではない予感のピースに、 思わず口許が緩んでしまうのを隠したくて。
私は宛がわれた部屋へと足を進めた**]
(40) 2015/12/08(Tue) 16時半頃
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― 中庭 ―
[館の外見だけではなく、庭も綺麗に整えられている。 イマドキというのか、薔薇などの華やかな花を眺められるようにガーデンテーブルも置かれていて。 薔薇のアーチもあり、目を楽しませてくれる景色になっている]
ずいぶんと……
[早坂家の庭も、昔ながらの和風庭園のほかに、洋風の庭をつくったからこそ、この庭にかけられているお金がわかる。 手間隙がかかる薔薇が綺麗に咲き誇っていることからも、ここの館の主人が金に困っていないだろうことも。 それなのに、なぜ、と、部屋においてきた鞄、その中にある葉書を思い返し。 考えてもわからないかと僅かにため息を一つ零した]
(41) 2015/12/08(Tue) 19時半頃
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── 宛がわれた個室にて ──
[こみ上げる感情含む笑みが唇を歪めるのをそのままに、 私は窓越しに見える中庭を見下ろす。
見た目の華やかさとはうらはら、寒さにも十分耐える薔薇が綻ぶ中。 白百合のような立ち姿の女性を見つけてしまう。>>41]
あの方も、……?
[だとしたら接点はどこにあるのかしら。 堂島さんと彼女の接点は、話していない以上窺い知れない。 しかしそれは私も同じこと。]
(42) 2015/12/08(Tue) 21時頃
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詐欺にあっただなんて、
[思わず漏れた事実を語る声。 しかし感情は伴ってか伴わずとしてか、それともわざとか。 随分と躍るようにつま先立ちでくるくると円舞を描きながら、 格子窓にぶつかって転がり落ちる。 まるで逃走失敗したかのように。]
(43) 2015/12/08(Tue) 21時頃
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滑稽だわ。
[ため息交じりに零せば、気は収まりを見せ。 私は宛がわれた個室を出て、サロンへと向かう。
そして御女中さんの一人であろうか。 先ほど給仕の声掛けをしていた姿を見かけたなら、>>33 小腹を満たす軽食を頼みましょう。]
ワタクシに、お紅茶とサンドウィッチをくださいな。
[もちろん、彼女も招待されたひとりだなんて。 私には今はまだ知る術はないのだけれども**]
(44) 2015/12/08(Tue) 21時頃
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― 中庭 ―
[客室からも見えるようにと、館の壁には窓が多い。 その中の一つから向けられる視線>>42を感じたかのように上を見上げるけれど。 窓辺に居る誰かの姿を見つけることはなくて。
ちいさくため息を一つ。 この館が詐欺師のものなのか、それとも館の主人もだまされているのかなど考えても仕方がないと小さく首を振って。 ゆっくりと庭を眺めた後、また館の中へと戻っていく]
(45) 2015/12/08(Tue) 21時頃
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/* いまさら役職希望かえようかなや み いやはいりなおしはよくないのだが おまかせでよくね????ってなtt ああああ
あ、ご参加ありがとうございます!!!!!! 自村のときはなんだか赤がやりたい茄子です!!!
(-6) 2015/12/08(Tue) 21時半頃
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[夫人は大層、洗練されていた。>>32 長閑な気風に見えても、物を知らない箱入りでなし。 此方の言葉を額面通りに受け取らないだけの頭脳をお持ちだ。 さぞ、さぞ、恵まれた質の良い教育に身を浸してきたのだろう。
庭へと脚を踏み出す留袖の揺らめき視線で追い掛け、一息。 己が頂戴した不穏な葉書と同じものを所持しているのかもしれない。]
いいね、……金魚のような奥様だ。
[ぽつりと漏らして、インバネスを翻す。 視線断ち切り、軽い足取りで二歩、三歩。]
(46) 2015/12/08(Tue) 21時半頃
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やぁやぁ、良く気が付くお嬢さんだ!
[響いた声に張り上げる声量が自己主張激しく。>>33 若い女性と見れば、声を掛けずには居られない。 働く女に躊躇ないがないのは、今時のモダンボーイを気取っているからではなく、見慣れているからだ。]
僕はセイロン紅茶が良いな、ミルクはたっぷり。 しかし、最近は珈琲ばかりであまり見ないね。 もっとこの国も海の外と仲良くすれば良いのに。
[気安い調子で近づいて、早速紅茶を貰い。 上流階級の真似事ぶって茶葉の香りを楽しみ、真っ白になるくらい牛乳を注いで口を付けた。]
ねぇ、女給の君、御名前を聞いても良いかな? 僕は宗一郎、趣味は女性の名前を聞くことさ。
[口から先に生まれたように、逢って三秒で名前を伺う。 女学生に対してもそうしたように、彼女に対しても礼儀と云わんばかり。]
(47) 2015/12/08(Tue) 21時半頃
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/* あああぶない(ろぐおとすまえに更新したなす
うーんすみこつかめねえ あ、やっぱりはいりなおそう かなと
(-7) 2015/12/08(Tue) 21時半頃
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/* あ、でもかきなおさなくてよいかな。
(-8) 2015/12/08(Tue) 21時半頃
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給仕 片岡 スミ子がいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(給仕 片岡 スミ子は村を出ました)
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― サロン入り口 ―
[ホールにいた客人数名にスミ子は頭を下げる。 その幾人かが、張った声に興味を示してくれたのか、足をこちらに向けてくれた。 ステッキをまわす指の動き、山高帽の影、その表情。 ちょこん、と乗った丸眼鏡。 スミ子はぱちぱちと瞬きをして、入りやすいように一歩引いた]
お部屋でしたら、二階でございます
[真っ赤な口紅に、自然視線をひきつけられるも>>39、すぐに一度、目と目を合わせ、すぐに伏せた。胸に右手をあてて頭を下げる。荷物持ちに、と個室の最終確認をしていた女中の一人だろう、向かってくる足が見えた]
軽食もございますのでお声がけくださいませ
[頭を下げたまま、貴婦人が立ち去るのを待った。 巻き毛の女性。華やかなドレス。 なにもかも、スミ子とは違う。――当然のことだ]
(48) 2015/12/08(Tue) 21時半頃
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/* すいません!!!!おまかせにしました!!やくしょくきぼうはじきません!!!!!
(-9) 2015/12/08(Tue) 21時半頃
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[白鷺館には様々な客人が訪れる。 その誰に対しても、スミ子は能面のような表情で、ただ礼だけは欠かさずに、と対応していく。あくまで、使用人だ。背景の一人に徹する――つもりであったが、それはならなかった]
はい、お紅茶でございますね
[スミ子ではない、別の者が用意していた紅茶を、見よう見まね、といった少々慣れない様子でカップに注ぐ。ミルクを添えて、近くのテーブルへ。どうぞ、と促し下がろうとして、 名を、問われたのだ]
は、 私の名前 ……でございますか
[ほんの少し目を見張る。 和装に洋装、重ねるのもまさにハイカラな男性。 ぱちぱち、とまた瞬きをする]
(49) 2015/12/08(Tue) 22時頃
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[口は良く開き、舌は良く回る。 伊達に家業の跡目でなくて、若旦那の肩書は飾りじゃない。 竦む様子をちっとも見せず、誰にも彼にも話しかけて回る。 喉だって当たり前に乾く訳だ。
その上、百花繚乱の言に相応しく、館で出逢うは麗しき女性ばかり。 もしやもしやと、胸に沸き立つ疑念を抑え、名前を伺う最中にくるりと視線を巡らせた。女ばかりを狙った彼是に男一人では聊か格好がつかない。 白鷺館に葉書一枚で呼び出されている時点で、外聞など無いのだが。
それでも、紅茶を一口啜った瞬間、鼓膜を打ったのは男の声。>>34 額に居れて飾っておきたいようなモダニズム溢れる紳士。 素敵なステッキ捌きも堂に入っている。
安堵を誤魔化すように、やぁ、とカップを少し掲げてみせた。]
(50) 2015/12/08(Tue) 22時頃
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片岡 ―――…スミ子、でございます
[女給、という呼び方に何も間違いはない。 ないが、それに関しての物思いのためだろうか。 返事をするには、二拍ほどの呼吸を費やした。
名前を返し、頭を下げる。 そうすれば、スミ子の視線は誰とも合わせなくなる]
ごゆっくりお寛ぎくださいませ、宗一郎様
[ひっつめ髪に、黒い簪。飾りも何もないそれこそが、もしかしたらスミ子と相対する人が一番に多く目にするのかもしれない]
(51) 2015/12/08(Tue) 22時頃
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/* ちょくぜんまでごんぞうにする気満々だったのですが、これ赤きたらちょっとこまるかな、って思ってやめた
(-10) 2015/12/08(Tue) 22時頃
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[安堵が喉まで下がれば、紅茶の味が上がった気がした。 まろやかな口当たりは渡来の茶など慣れぬ手が淹れたもの。 ミルクは多めで、カップの底にぶつかって飛んでしまった香りも弱い。 だが美味かった。>>49]
そうさ、君の名前。 お嬢さんを呼ぶのに「おい、君。」なんて傲慢過ぎるじゃないか。 僕には爵位なんかないって言うのに。
[狐によく似た面構えは、常に笑んだ形を取っている。 生まれてこの方、この顔なのか、機嫌が良いのかは曖昧だ。]
(52) 2015/12/08(Tue) 22時頃
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―――…へぇ…、おスミちゃんって言うのか。 [早速頂戴した名前も慣れ慣れしく言い換え、ははと笑う。 彼女が躊躇った分だけ、己の口は良く動いた。>>51]
それともスミちゃんが良いかな? スミ子ちゃん? いいや、やっぱりおスミちゃんだろう。響きが良い。
[一人納得し切りで、対照的な明るさを振りまく。 彼女が眼差しを逸らしても、塞げぬ耳に滑り込ませる気安さ。 ――― 彼女のような女には、特に遠慮が飛んでしまいがちだ。]
(53) 2015/12/08(Tue) 22時頃
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/* 十和子さまにさんどいっちをおつくりしようかしら、と思いつつ さすがにぜんごしすぎかしらん、とおもいつつ どちらがさきとももうしておりませぬおなかすいた
あっごはんたべてない
(-11) 2015/12/08(Tue) 22時頃
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使用人を呼ぶのに名は、必要ではございません ……お好きなように、お呼びくださいませ
[口答えするな、とは仕事を始める際に言われなかったようだ。 スミ子は頭を下げたまま、そこまでを少し早口で言った。
それからようやく顔を上げ、変わらぬ狐のような笑みを見る。 スミ子も変わらぬ、無の表情だ]
(54) 2015/12/08(Tue) 22時半頃
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[廊下に戻ればサロンがあると教えられたほうから話し声が聞こえてくる。 幾人か集まっているようだが、顔を出すかどうか迷い。
今しばらくはいいかと、一度あてがわれた客室へと戻っていく**]
(55) 2015/12/08(Tue) 22時半頃
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大きな口をきいてしまったお詫びに、茶菓子をお持ちいたします
……それとも、お酒がよろしいでしょうか
[慣れた口調、仕草、表情。 そこからの推測に、詫びの言葉は台無しになるだろう。 ここで笑みのひとつも浮かべればいいのかもしれないが 悲しいかな、スミ子の表情はそこまで有能ではなかった]
(56) 2015/12/08(Tue) 22時半頃
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[部屋へと去っていく貴婦人の背中を見送って>>39、 男は改めてサロンの中をぐるりと見渡した。 統一感のある調度品、けばけばしくもなく華やかな色彩。 窓からは、美しく整えられた薔薇園の片鱗が窺える。]
……ふぅん、これは、中々……
[そこで、はた、と紅茶を楽しむ紳士の眼差しに気付き>>50]
おや! ごきげんよう、甘い香りのジェントルマン。 貴方がこの館の主人……というわけでは、なさそうですね?
[ステッキを両手でついた姿勢で、こてん、と首傾げ。 部屋の誂えに見惚れた数瞬手放した笑みを、またにこにこと浮かべながら。]
(57) 2015/12/08(Tue) 22時半頃
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/* ふぇええまち子さんおだいじに!!!むりせず!!! 茄子村は本人がもともと多弁でないせいかわりとまったり傾向にあります
(-12) 2015/12/08(Tue) 22時半頃
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そうかい? しかし、人の行動には生産性がなくちゃ。 僕が、ねぇ、ちょっと。なんて呼んでみても、誰も聞いてくれなきゃ井戸の底に向かって話しかけているのと変わらない。
……ああ、つまりね。 君が振り向いてくれる名前じゃなくちゃあ、と言っているのさ。おスミちゃん。
[是にしろ、非にしろ、黙して地蔵になられるよりも好感触だ。 働き者の彼女と違って、怠け者の表情筋を見据え、カップを揺らす。 そんな些細な所作にも君は飲まないの?と含ませて、言外に語っている。>>54]
甘い砂糖菓子を齧るより、君と話がしてみたいな。 おスミちゃんは此処に雇われているんだろう? しかも、最近登用されたんじゃないかな。
[先ほどの給仕の作法から、ヤマ勘を張って軽い口調。 男は半分に減った茶を差している時以外は本当に良く喋った。>>56]
(58) 2015/12/08(Tue) 22時半頃
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―――…ねぇ、おスミちゃん。 君から見たご主人様は、どんな御人かな?
[笑う表情と、ほっそりと痩せた瞳。 ケンケン吼える狐の問いは、彼女の顔貌をそろりと撫でた。]
(59) 2015/12/08(Tue) 22時半頃
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oh…, 何せ、おスミちゃんに淹れて貰った一杯さ。 君も如何だい、ブラザー。
[陽気な声に応える態度は軽快。 女性には聊か畏まるが、同性には放埓が強くなる。>>57]
はは、生憎、一等地にこんな見事な館を持てる甲斐性はないよ。 僕は宗一郎、古い旅籠の跡取りさ。 縁あって白鷺館に招かれたが、夜会までの暇を持て余してね。 貧乏人には暇を与えないなんて、あれは嘘だったようだ。
[調度に目を向けた彼は、数瞬に相応しい審美眼を持つということだ。 持ち前の嗅覚で彼の生まれを微かに嗅ぎつつ、スミ子と作る輪に招き。]
(60) 2015/12/08(Tue) 22時半頃
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[使用人が客人の前で同じお茶を飲むわけにはいかない。 それよりなにより、スミ子自身は紅茶をそこまで好きではなかった。 さらに言うならば、誰へとも知れない呼びかけこそ、使用人は振り向くべきだろう。動かぬ表情の下、スミ子はいくつかの減らず口を飲み込んだ]
今回の夜会は特別なもの、だそうで
………私は、
[主人に会ったことはありません。 そう続くはずだった言葉は、宗一郎に声をかけた人影に消え去った。>>57 先ほどの男性。丸眼鏡に頭を下げ、またも一歩引いた]
お茶を、お持ちいたします
[近くのソファを控えめな仕草で指し示す。 少しの感情をこめて、やや深く頭を下げた]
(61) 2015/12/08(Tue) 23時頃
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── サロンにて ──
[部屋からサロンへ戻ってきた頃には、堂島さんともうひとり、 若そうな男性の団欒中であったでしょうか。
もう少し早ければ口説き上手な道楽男の演説を、 目の当たりに出来たことなど露知らず。 客間の導きをしたお女中さんとのやり取りなど、私が知る由もない。
尤も。 知ったところで名も知らぬ男性の印象が、ペテン師というくらいの 認識になることしかなかったでしょうけれども。]
(62) 2015/12/08(Tue) 23時頃
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[頭を下げ、声をかけられない隙に、と次の仕事があるふりをする。 ふり、ではない。 仕事は沢山、大玄関が閉まるまでにはまだ時間がある。
先ほど案内をした婦人>>62に声をかけられれば>>44 それは使用人の本来の仕事]
ありがとうございます、お待ちくださいませ
[礼を言う時ではなかったかもしれないが、此処がカフェーであったならば、注文の代わりに言うだろう。きっと、間違いではない]
(63) 2015/12/08(Tue) 23時頃
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/* ま、まにあったか・・???(すべりこみ さんどいっちうけたまわるたいみんぐをさがしていた
(-13) 2015/12/08(Tue) 23時頃
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堂島さんと、もう一方。殿方がお二人揃って花を咲かせるところに、 お邪魔してはけったいな女だと思われるかしら?
[お茶を囲み、道楽者ふたりの会話がひと段落した頃に。 さり気なく声を掛けてはみるものの。 時代は明治、大正、昭和と駆け抜けても女の地位はまだ低い。 気の強い女は倦厭されるかしらと、密か反応を楽しみを胸に。
相手をされなければ、しばらくは空腹を満たす唇と、 眼差しの先に広がる庭園の薔薇と戯れるのみ**]
(64) 2015/12/08(Tue) 23時頃
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[彼女の表情の下に隠された思惑と信条は届かない。 煉瓦通りを行く彼女に絡む酔っ払いよりも垣根が低い男は、短い言葉にほうほう、へぇへぇと神妙に首肯を繰り返す。>>41]
おスミちゃんも夜勤だったりするのかい?
……いや、いや。 カフェーみたいな期待をしている訳じゃないよ。 夜の帳と共にフッと消えてしまったら、心配するじゃないか。
[特別の響きを絡める声こそ、特別に聞こえた。 最後まで続けられなかった言葉の先は気になるものの、紳士の一服の邪魔をするほど野暮ではない。精々肩を竦める程度に抑え、改めてモダンボーイに会釈すると、彼を誘い、自堕落を過ごせるソファへ脚を進めた。]
(65) 2015/12/08(Tue) 23時頃
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[サロン内、見かけたお女中さんに声を掛ける。 それは偶然か必然か、それとも無意識か。 部屋の案内をしてくれた彼女。>>48
使用人と主の締約を結んでいても、所詮人と人。 相性はどうしても生まれてしまうものの、 なぜか控えめながらもどこか別な印象を抱かせる一人のお女中さんとは、 どうやら何かしら相性が合うらしい。]
どう致しまして。 急がないからどうぞ慌てずに、ね?
[礼を述べ、給仕室へむかう姿に私は声を掛ける。>>63 それはまだ、男同士の会話に割り込もうとする、前の話**]
(66) 2015/12/08(Tue) 23時頃
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―――…おや、
[声を漏らしたのはソファまであと一歩の距離。 コの字型の寛ぎ空間の誘いを一時忘れるだけの美があった。>>64]
白鷺館の主は随分とプレイボーイだ。 あんなうつくしい人まで誘っているなんて。
[そっと口内で転がした言葉は、揶揄を孕む。 不躾な視線の先には横顔を巻き毛に縁どらせた赤い紅の女。 まるで、生まれながらに青い血を持つ気品がある。 まだこの時代では好まれる楚々は薄いが、新時代的だ。
ツイ、と彼女の爪先がこちらに向けば、何はともあれ、インバネスの皺を伸ばした。着物の袷も少しばかり正す身支度。 それを彼女が見ていたなら、分かり易いと失笑を買ったかもしれないが。]
(67) 2015/12/08(Tue) 23時半頃
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/* うなあわりこんでごめんねごめんねありがとうとわこさまあああ
(-14) 2015/12/08(Tue) 23時半頃
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[足をもう一歩引く前、動きを止めてしまったのは、思いがけぬ問いかけのため。>>65 それでもスミ子は、頭を上げ、意識して胸を張りながら答えることにした]
夜会でも不自由のないよう、つとめます ………それでは、失礼いたします
[次のお客様へ、そうして引いた足>>63にかけられる声。 軽食を、とすすめたためか、二度目の顔合わせに気づいてくれたようだ。 紅茶を淹れるのに、急ぐことは出来ない。 だから、スミ子はもう一度感謝の言葉を重ねることとする]
ありがとうございます
[それ以上は、言葉はいらないだろう。 衝立の後ろ、給仕室への扉を開きながら、スミ子は小さく、ため息をついた。 その真意がどうあれ、無の表情を保つのはなかなか、骨が折れる]
(68) 2015/12/08(Tue) 23時半頃
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『あなたが無くしたものをお返しします』
……無くしたもの?
[住み込みで働いているカフェー。 自分宛の手紙が届いていると、ひと仕事終えた後に店長から渡された。 鍵もない部屋は、狭く、暗い。 昼間だというのに裸電球を点け、橙色に照らされた文面を読み進める。
――と。 目は見開かれ、手はわなわなと震えていく]
(69) 2015/12/09(Wed) 00時頃
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知らない、こんな名前。 だけど……
[差出人の名前に覚えはない。 だけど、無くしもの、なんて。 思い当たるもの、なんて。
両親の財産、母の形見、生まれ育った屋敷 ……バラバラになった家族。
ぐしゃりと手紙を握りつぶし、着物にエプロンといった出で立ちのまま店を出た。 すぐに戻ると、返事も聞かずに。 からころと下駄を鳴らして。 息を荒く弾ませて]
(70) 2015/12/09(Wed) 00時頃
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……んっ?
[口を挟んだ自分と入れ替わるように言葉を噤んだ女給の背>>61を、 軽く頬を掻きつつ見遣り]
こいつは……とんだ無粋でしたかな?
[表情に悪戯めいた色を乗せ、 洒脱な紳士にニィ、と口端を上げて見せながら、勧められたソファーへと歩み寄り]
宗一郎……ふーむ、ミスタァ宗一郎とお呼びすれば宜しいかな、 それとも貴方のそれに倣って、僕も貴方を兄弟と呼ぼうか? ……ふふ。ああ、僕の名は、よし男と云います。 家は堂島、材木屋。気儘な次男坊ですよ。
[山高帽子を摘み上げ、そう名乗りながら、 一礼。]
(71) 2015/12/09(Wed) 00時頃
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/* おおお!りつちゃんいらっしゃいませ! あとお一人でぼっち赤窓回避ですな!
(-15) 2015/12/09(Wed) 00時頃
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[向かう先は、首の長い風見鶏が立つ>>4白鷺の館。
娘の家は、かつては貿易と軍需で財を築き、下位とはいえ爵位を賜った家柄だった。 だが、旧時代の大地震で全てを失った。 住んでいた家は無くなり、心労で母は倒れ、父は自ら命を絶った。 兄弟とも生き別れたきり。
どさくさ紛れの詐欺に遭ったのだと知ったのは、すべてが終わってからの事。
親切ぶって近づいた獣ども。 枡屋>>13に売られそうになり、逃げた。 奉公とは名ばかりの身売りだと、当時はその意味も分からない子供だった娘にそっと教えたのは誰だったか*]
(72) 2015/12/09(Wed) 00時頃
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― 給仕室 ―
[どこの職場にも、手より口が動く連中は存在する。 特にこんな館の夜会に、招待客の総人数も知らされず、大半がたった一日だけなのに給金はたんとはずむ、なんて高待遇。 好奇心を刺激しないわけがない。
やれ、遺産相続のためだとか、 いやいや全員主人の愛人なのだとか、
どうしようもない噂話をよそに、スミ子は一人、パンを切る。 辛子を塗って、ハムとチーズを挟んだもの。 バターを塗って、卵の白身を挟んだもの。 その手際は紅茶を注ぐよりはよっぽどマシなもの。 三角形に切り、真っ白な皿に並べれば、 先ほどと同じく紅茶を淹れるのが得意な同僚に頼んだものと一緒にカートへと。ハイカラな装飾を施されたカートはきっと新しいものだろうに、その木目の色だけが、深い味を持っていた]
(73) 2015/12/09(Wed) 00時頃
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/* どうも、まゆねこです。 1時は厳しいんだけど、つい参加してしまった…。 更新前の死亡確定ロール非推奨なら、なんとかなるかな、って…。
(-16) 2015/12/09(Wed) 00時頃
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[表情の少ない女給も夜会へと出るらしい。>>68 世話人としてだろうと当たりを付けながらも、一瞬の停止に疑問が過ぎる。 されど、すかさず揶揄いを投げたのはユーモラスに止まる。>>71]
いいや、袖にされることには慣れているよ。 手厳しい女性と云うのも悪くないさ。 綺麗な花には棘があるだろう? それと同じだ。よし男くん。
[日常茶飯事と軽く笑って彼の名を確かめるように弄ぶ。 されど、悪い笑みを向けられれば、唇は円弧の形のまま。]
……ああ、堂島さんの。 いやいや、僕の実家も梅雨の前に庇を直したんだがね。 大工が嫌に褒めていたよ、目利きに優れるとか。 しかし、この御時勢、どこもかしこもコンクリ贔屓だ。
よし、兄弟。ひとつ、景気付けと行こう。
[実際に直して貰ったのは、女を閉じ込める籬だが、間接的に世話になったことには変わりない。吉原では見世の籬で格が決まる。]
(74) 2015/12/09(Wed) 00時半頃
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そこ行く瀟洒なフロイライン、少しお話でもしませんか。 男二人では両手に花なんては行きませんが、松くらいにはなれましょう。
[そうして、声を飛ばす先は貴婦人の下。>>64 サッとソファに腰を落ち着けると、よし男の腕を軽く肘で突き。]
あの器量良しの名前が知りたいんだ。 協力しておくれ、……支払いは即席の友情と云うことで!
[彼が既に貴婦人の名を知っているとは知らず、軽薄な物言いで密やかに笑う。まるで狐がケンケンと鳴くように。**]
(75) 2015/12/09(Wed) 00時半頃
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―白鷺館―
[館に辿り着いた頃には、娘の息はすっかり上がっていた。 帯につぶされた肺が苦しい。 着乱れた襟元と裾を直して館を見上げると、無機質な白鷺の風見鶏がこちらを見下ろしているようで―― ぞ、と背筋が冷えたのは、汗が引こうとしているせいか。
こくん、と唾を飲み、邸内に脚を踏み入れる。 震災前ならまだしも、カフェーのメイドに身を落とした自分が屋敷の門をくぐれる日が来るとは夢にも思っていなかった。
形よく整えられた庭木は花が咲き、かぐわしい香りを放っている。 これだけ立派な屋敷だ。きっと、中庭には薔薇の咲く英国庭園《イングリッシュガァデン》もあることだろう>>41]
もし。
[こん、こん。 身なりにそぐわぬ丁寧な仕草でドアをノックし、握りつぶした手紙を片手に、人が出るのを待った**]
(76) 2015/12/09(Wed) 00時半頃
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[カートを押して、表の廊下を通ってサロンへ向かう。 玄関ホールの真正面奥、広間では今も夜会の準備が進められている。
再びのサロン、さて顔を合わせた客人方は一つのテーブルを囲んでいただろうか。どちらでも対応できるように、と貴婦人一人には多すぎる量のサンドウィッチは、二枚の皿に分けてカートで待っている。
紅茶を注ぐのは、先ほどよりは慣れただろうか。 何事も初回よりは二回目だ。
零すような失態はなく、言われたとおり慌てずに。 紅茶を貴婦人の前へ供すると、カートを押してまた裏へ―― と、開け放してある扉、玄関ホールにノックの音が響いた。>>76 スミ子は固い踵を絨毯に注意深く沈ませながら、大扉へと歩み寄る]
(77) 2015/12/09(Wed) 00時半頃
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/* 先の震災=関東大震災(大正12年) 仮に舞台を昭和5年とすると7年前。 15歳くらいの事とすると、22歳。 大正期の結婚適齢期が21歳らしいので、15歳で遊郭は…と思わなくもないけど、まあ、客が取れるまでは遊女の世話とかもあるだろうし。
ちょっと詐欺られた年代が離れているけど、詐欺グループの犯行、とかなら大丈夫よな…? これで自分が詐欺師になったら、詐欺に遭って没落し、這いあがる為に詐欺に手を染めた、ということにしよう。
(-17) 2015/12/09(Wed) 00時半頃
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[内開きの扉をゆっくりと引き、出迎えの時だけの特別。 歓迎を表す微笑みを過ぎらせてから、腰を折った]
ようこそ、白鷺館へ お待ちしておりました
[その手に握られた葉書を認め、道を妨げぬよう控えめな位置へ。 それこそ女給のような装い。 それでも客人にはかわりなく、スミ子は等しく、礼を持って出迎えた**]
(78) 2015/12/09(Wed) 00時半頃
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はは、貴方はそんな棘さえも撫でて愛でてしまえそうな面持ちだ、ミスター。
[くつくつと小さく笑いながら揺らしていた肩は、 堂島の仕事の話>>74が出るや、ぴたりと止まり]
……うちの店の……? ……ははあ、目利きねえ。父かな、それとも、いや、兄……
んん、どちらにしても結構なことだ。 身内が褒められるのは、悪い気はしませんねえ。
[コンクリ贔屓、という言葉にも、特に逆らわず、ただ薄く笑んで肩を竦め]
嫌な御時世だねえ、と、頑固者なら言うとお思いになった? 時代は変わっていくもので御座いましょう、兄弟。 ……まあ幸いうちの御得意様はまだまだ御贔屓をくださるようだし、なんて……、ん?
(79) 2015/12/09(Wed) 13時頃
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[密やかな肘打ち>>75に瞠目したのも束の間、 宗一郎の囁きに、高くつきますよ、と男は猫のように目を細めて返し]
……ねぇレディ、お嬢さん。面白いものを御目にかけましょう!
[そう言って十和子に向き直った男は、 黒檀のように艶々と光る萬年筆を鞄から取り出して]
此れね、舶来品なんですよ。 インキの色も、味気無い真っ黒けとは一寸違います。
どんな色かと申しますと…… んん、直接御見せした方が良いな、それに折角の御披露目でもあるし!
レディ、貴女の名の字を試しにこのナプキンに綴ってみてくださいまし!
[ぐちゃぐちゃに線を引くのと筆記とじゃあまた違うから、なんて言って、 紅のインキの入った萬年筆を貴婦人に差し出した。]
(80) 2015/12/09(Wed) 13時頃
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― 枡屋の稼業 ―
[時代が悪いなんて聞き飽きたこと。 改められた昭和の元号が表舞台を照らせば、それだけ影も深くなる。 挙句、法の制定が甘いからこそ、非道も横行する。
己が継いだのはそんな薄暗い家業。
枡屋は三十人ほどの女郎を世話する大籬。 女郎を格子で閉じ込め、借金を背負わせ一生を使い果たさせる。 金を積んだ紳士に引かれるにしたって、女衒と郭がグルになって嫌程吹っ掛ける。追借りに遠慮など無い。 昨今は廃娼運動も盛んだが、買う男が居れば商売は成り立つ。
一度入れば、二度と出れない。 どんよりとした不幸の染みつく華の街衢。
良い着物を着て、美味しいものを食べ、笑っていれば良いのだと諭す女衒の卑しさに気づいて逃げ出す女は英断だ。>>72 不幸な女なんて、両手両足の指では足りない程に見てきた。]
(81) 2015/12/09(Wed) 21時頃
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[品格とは環境に因って作られる。 生まれながらにして人売りの血が流れる己の卑しさも同じこと。
一度でも女衒を見たことのある女なら、狐顔の下に隠された秘密を感じ取れるだろう。――― 旅籠の倅には、薫らぬはずの深き夜の気配を。*]
(82) 2015/12/09(Wed) 21時頃
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― 客室 ―
[あてがわれた部屋に戻ってほっと一息。 お茶などは望めば運んできてはもらえるだろうけれど、部屋に用意してある水差しから水を一杯口に運ぶだけにして]
サロンにいたのはこの館の主人だったのかしら。
[宗一郎と名乗った男以外の声も聞こえていた気がして。 ちゃんと顔を出してくればよかったかとも思う。
夜会が始まればわかることかとも思ってため息が零れ落ち]
……取り返せたら、いいのだけれど……
[物憂げに瞳を伏せて呟き。 夜会が始まるころまで、のんびりしていようかと思う]
(83) 2015/12/09(Wed) 21時頃
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こうも目が細いと棘の在処も良く見えなくてね。 目が利くと云うのは良いことだよ、……欺かれることもない。
[笑い話の端っこに混ぜ込む性質の悪い揶揄。>>79 はは、と笑う顔は眉を下げて見せるが、少しだけ伺う色を数秒滲ませ。 けれど、サッと表情を変えるとモボらしい革新的な意見に頷いた。]
君が七十年だか早く生まれていたら、開国はもっと早かっただろうね。 ……おっと、上手いことやってくれるかい。 気合を入れておくれよ、兄弟。
[密談の末、よし男が先陣を切ると囃すように手を揉んだ。 乗り出すように大道芸めく所作を見守り、ははぁ、と感嘆の声が零れた。 取り出された萬年筆は、意味深な口上によって光沢が増して見える。 材木屋の次男は、随分と弁も立つようだ。>>80]
(84) 2015/12/09(Wed) 21時半頃
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[立派なドアーの前で待つことしばし。 内開きの扉が、ゆっくりと開く>>78
扉の隙間から洩れる裕福な「匂い」。 過るのは、幸せであった頃の記憶。 懐かしむように目を細め、腰を折って出迎える給仕の頭を見下ろした。
――そして、はたりと気づくのだ。 この給仕と、今の自分と。 纏う衣服に何の差異もない事に]
いえ――… いえ、どうかお顔を上げてくださいまし。 わたしは、爵位もないただの平民の娘ですもの。
[顔を上げるように言葉で制すれば、給仕はどうしただろうか。 急に居心地の悪さを感じて、娘は眉を寄せながら、口元に無理やり笑みのかたちを作った]
(85) 2015/12/09(Wed) 22時頃
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―或る回想・書斎にて―
―――――。
[眉間に皺を寄せた男がじっと見るのは、一通の文。 簡潔な一文が記されている他は白いそれを 本当に苦虫を噛み潰したような顔で睨んでいた]
ふん、忌々しい。 今更何だというのだ。
[語勢のままに文を握りつぶそうとして]
―――あぁ、くそっ。
[一声唸り、重厚な造りの机の上に投げつけた*]
(86) 2015/12/09(Wed) 22時半頃
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/* だーいじょうぶかなあ… 時間ないかもしれないけど、りはびりで…
(-18) 2015/12/09(Wed) 22時半頃
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── サロンにて ──
[中々表情のみえないお女中さんに軽食のお願いをしたあとは、 同じく招き入れられたであろう客人と言葉を交わす。 差し出されたお紅茶を受け取り礼を述べ>>77、 サンドウィッチがカートの上に見えたならば、 嵌めていた手袋を外し、そこに女学生らしき姿があるならば、 ひょいと抓むしぐさをしてみせ、促したりもする。]
松だなんてそんな。 ワタクシでは華にでも成れぬでしょうけれども、 一刻の暇つぶしくらいには、ねえ?
[耳慣れぬ外来語でも、さす意味を察するくらいは縁取りの。 鮮やかな言葉端と身動ぎに>>67、口許で微笑みながらも 同意を求めるのは堂島さんへ流した視線で。 滑り込むように話の輪の中へと足を踏み入れると、 顔知り仲の堂島さんは早速暇つぶしのネタを披露してくださる。>>80]
(87) 2015/12/09(Wed) 22時半頃
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/* よっしゃああひとがきたあああありがとおおおおお ぼっち赤かいひ!!!
(-19) 2015/12/09(Wed) 22時半頃
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面白いものですの? まあ、なにかしら? まあ、まぁまぁ! 素敵な逸品ね。
[期待に胸躍らせながら、堂島さんの手許に視線を落とすと 現れたのは闇よりも深い萬年筆。 そして何より気を惹く言葉が続けてならべられる。]
あら、お色が違うんですの? ええ、ええ、ぜひ。 ワタクシの名でよいのであれば。
[さり気なく、ごく自然に添えられたナプキンに。 わたしはごくわずかな緊張感を胸に名を綴る。]
(88) 2015/12/09(Wed) 22時半頃
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堂島さん? どうじまさん? きれいな紅色が出てきましてよ? 黒檀の先から紅色が! まぁまぁ! なんていうことでしょう!
[綴る名前の先から記された紅に、私は大袈裟に声をあげる。 男たちの目的が紅の筆ではなく、名を記すことなど知る由もなく。]
(89) 2015/12/09(Wed) 22時半頃
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[けれど男たちは知らないでしょう。 ナプキンに記した、「永沢 十和子」の名と、 この白鷺館へ招くために差し出された葉書に記された名が異なることを。]
(90) 2015/12/09(Wed) 22時半頃
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― 玄関ホール ―
[顔を上げろ、と言われてなお下げ続ける理由はない。 といっても出迎えの挨拶そのもののことだろう。 大人しく頭を上げたスミ子は、エプロン姿の女性をじっと見た。 なるほど、彼女もある意味では今時、ハイカラだろう]
私は、この館のお客様をお迎えしております
[きっぱりと言う様子は、館の給仕としては相応しくないのかもしれない。 それでも続く言葉と態度は変わらない]
夜会は遅くに始まります故、お部屋をご用意しております それとも一度、お座りに?
[ぎこちない笑みに、スミ子は少し間をおいて、柔らかく微笑んでみせた。 自然なすばやさで、消えうせてしまうものだけれど]
(91) 2015/12/09(Wed) 22時半頃
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将校 大塚 馨は、メモを貼った。
2015/12/09(Wed) 22時半頃
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堂島さんは素敵な驚きをお持ちでいらしたのね。 材木問屋さんは寡黙な印象がありましたので、 こんなに洒落が利くとは思ってもいませんでしたわ。
[一頻り感激のかんばせを振りまいては、 お紅茶をすすりながら気持ちを落ち着かせ。]
ところで、そちらのお方は何というお方なのかしら? ワタクシだけ名が知れているのも、なんだか恥ずかしいわ。
[社交辞令を含ませた言葉を、茶葉の香りと共に舌に乗せた。]
(92) 2015/12/09(Wed) 22時半頃
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―子供の頃―
[家を失い、枡屋に奉公に出される話が出た時。 娘は、身請け先の事情も碌に知らされなかった。若い旦那が跡を継ぐとか、継いだとか、そんな話を紹介人に聞いていた程度で―― 着物の心配も、食べるものの心配もいらない。ただ、きれいにして笑っていればいいのだと、紹介人はわらっていた>>>81 それがとても、卑しく嗤っているように見えた。
娘は、紹介人から逃げた。 逃げる時に、紹介とは名ばかりの人売り、いわゆる女衒であることを知った。 あのまま逃げずにいたら、どうなっていたかなど知ることもないまま―― それでも、男の纏う雰囲気と香の匂いだけは、今も覚えている*]
(93) 2015/12/09(Wed) 23時頃
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―玄関ホール―
[顔を上げた給仕はこちらをじっと見つめ、きっぱりと言葉を返した>>91 柔らかな微笑みに釣られるように、ハの字に寄っていた娘の眉も緩くなる]
お客様…… そう。このお手紙が、わたしの元に届きましたの。
[そして、思い出したように口を開く。 手の中でくしゃくしゃになった葉書を示しながら、首をかしげる]
でも、わたしのような者に、こんな立派なお屋敷の夜会の招待だなんて。 何かの間違いではなございませんの?
[文面に、思い当たる節はあれど。 いればいるほど、場違いの様な気がして。 平民に身を落とした境遇を笑いものにされているように感じて。 ただただ、居心地の悪さを感じてしまう]
(94) 2015/12/09(Wed) 23時頃
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― サロンにて ―
[西洋窓に差し込む陽は随分と弱くなった。 今日と云う日にも夜の帳が落ち始めている。 女は日差しの中で愛でるより、夜に映えると云うのが持論だ。 この気丈そうな女性の笑みも、一層うつくしく見える時間。>>87
躊躇わずに萬年筆を手にする姿は、案外素直であった。 身なりに相応しい高飛車でなく、女に相応しい寡黙でなく、綺羅綺羅しい好奇心を持った彼女の細い指が黒檀に絡むのを観賞し。>>88]
―――…ははぁ、やはりうつくしい人は一挙一動が様になる。 よし男くん、君の手柄は大勲位ものだ。
[彼の背中に称賛を小さく飛ばし、教養高い女性らしい文字を見て、また溜息が漏れた。>>89 永沢十和子、と口腔で呟いて、唇の裏を舐めると瞬きで目を洗い。]
まるで、貴女の指先から―――花弁が散るようですね。 [血が滴るようですね、とは余りユーモラスでは無かったので飲み込んだ。 代わりに真偽の知れない名前もうつくしい名前だと誉めそやし。>>90]
(95) 2015/12/09(Wed) 23時頃
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いやはや、よし男くんの二枚目ぶりには驚かされますね。 こんなにも容易く貴人のかんばせに花を咲かせてしまうとは。
[そうして、水を向けられた三枚目の狐顔がソファより起立。>>92 彼女に向かってコートの裾をちょいと摘まみ、多少の格好をつけ。]
これは申し遅れました。 貴女に見惚れていると僕は亀になってしまう、非礼お許しを。 僕は宗一郎、よし男くんのオトモダチと云う奴です。 [裾を巻き込み、胸に手を重ねる会釈。 無声映画にありがちの大袈裟な仕草を真似て、双眸を撓め。]
―――…この夜会に招かれた、客の一人ですよ。 貴女と同じね、十和子さん。
[最後の言葉は失敗したウィンクと一緒に馴れ馴れしく。]
(96) 2015/12/09(Wed) 23時頃
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/* 八人揃いましたな、嬉しいことです。 少人数の人狼騒動も面白そうですが、赤にひとりきりは聊か寂しい。 赤を希望している方が多そうなので、弾かれ覚悟で居りますが、 被害者ルートも残しているのでどっちにしろ楽しみです!
(-20) 2015/12/09(Wed) 23時頃
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/* しおりちゃん、早坂夫人、よし男くん、十和子さん、おスミちゃん。 りつちゃんとはジメッとした負縁故、将校さんとは追々考えよう。
(-21) 2015/12/09(Wed) 23時頃
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お名前に間違いがございまいたでしょうか
宛名に、あるいは差出人に覚えがない方は ……不幸な、方だと聞いております
[はっきり言えば、もしそうならば追い返すようにと言われている。 そう、申告されたならば、だ。
そして、奇異なことがもうひとつ。 たとえ招待状たる葉書を持っていなくとも、入りたい者は入れて構わない――そう、使用人には周知されていた]
お客様がお帰りになるようでしたら、私に止める術はございません
[スミ子はその時、自らも持つあの葉書の文面を思い出した。 あの言葉に逆らえる人がいるのだろうか。 いるのならば、まったくもって振り切ってしまえるのならば。 此処に姿を現すこともないのではないか、と思うのだった]
(97) 2015/12/09(Wed) 23時頃
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[部屋まで用意されているということは、全て終わるのはそれなりの時間になるのだろう。 すぐに戻ると言って飛び出してきたのに、これではカフェーから追い出されてしまう。
夜会が始まったら、ほどほどの所でお暇させてもらおう。社交界をないがしろにしたところで、失うものなどないというのは、ある意味では気が楽だ。 だからといって、ここで帰るという選択はない。 あの文面が、差出人が、土御門家に働いた詐欺の事を指しているのだとしたら――]
いえ、間違いなく、わたしの名前ですわ。 差出人のお名前に覚えはございませんけれど、文面には――
[……思い当たる節が。 口の中で小さく言葉を紡ぎ、緩く首を振って答えた]
(98) 2015/12/09(Wed) 23時半頃
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ごめんなさい。
案内を、お願いしてもよろしいかしら。 一度腰を落ち着かせて、温かいお茶が頂きたいわ。
わたしは、土御門りつと申します。 あなたのお名前を、お伺いしても?
[すう、と一度深く息をついて。 背筋を伸ばし、真っすぐに給仕を見つめ、娘は問いかけた]
(99) 2015/12/09(Wed) 23時半頃
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[戸惑うことなく名を綴ると、歯が浮き立つ解り良いような、悪いような。 華美に飾られた言葉が耳を掠める。>>95 あゝ、散るのはあの庭の薔薇のような八重咲の花だろうか、なんて。
そう思えばちらりと目くばせをした庭には、椿は見当たらない。 どちらかと言えば散る花弁舞う麗しさは、先ほど見かけた百合の花に似た 夫人の方ではないかと記憶が過る。 私はというと、花ごとぼとりと落ちる椿のようだと思うのだけれども。]
ふふ、お上手ね。亀は海辺の砂に涙するだけですもの。 華散る黄昏に目は細めませんわよ? 堂島さんは、実にユーモアがある方だとワタクシも思いますわ。 勿論お友達と名乗られる貴方も、ですけれどもね? 宗一郎さん
[細目がさらに細められたような狐顔は、コンコンとはもちろん啼かない。 けれど化かし合いはするのかしら? なんて想像をめぐらせながら、 立ち上がる仕草、コートを抓み、大袈裟な仕草は警戒心を薄れさせる。 尤も、夜会に招かれたと聞けば、自ずと接点を探してしまうのだけれども。]
(100) 2015/12/09(Wed) 23時半頃
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改めまして、永沢 十和子と申しますわ。 短い夜会の時間、どうぞお見知りおきを。
[名を捨てさせられたことこそが、この屋敷へと導かれた原因とはひた隠し。 私も宗一郎さんに倣い、立ち上がりやや深く腰を落として 頭を下げる。>>96 片目を瞑るしぐさには、微笑みのひとつを差し出すように、 口許を緩く寛げて。]
(101) 2015/12/09(Wed) 23時半頃
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[スミ子の目の前で、美しいとすら思える女性――少女、と呼んでしまっても良いかもしれない。スミ子にとっては、だが――彼女は印象を数回上書きしていく。 今、胸を張る様には、エプロンは少々似合わない]
では、ご案内いたします 土御門様
……私のことは、片岡、とお呼びください
[もう一度、先ほどよりは浅く頭を下げる。 見ればりつはエプロン以外にもどうにも軽装のようだ。 といっても入用ならば大抵のものは揃えられる。 どれだけ贅をつくしても、客たちが望むものはそんなモノではないと、きっと夜会の主は、わかっているのだ]
(102) 2015/12/09(Wed) 23時半頃
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―白鷺館へ―
[西洋風の屋敷の玄関で、 編み上げの革靴を履いていると 『お坊ちゃま、お出かけですか?』 使用人の声に首半分で振り返り]
ああ、野暮用だ。 それより…… いい加減その呼び方はやめろと言っているだろう。
[素で厳つい面を更に険しくして使用人を見る。 自由を気取り遊び歩いていた頃は気しなかった呼び方が、 軍服を着るようになってから気に障るようになった。 それ以来ずっとやめろと言い続けているのだが。 『ですが…お坊ちゃまはお坊ちゃまですから』 にっこりと怒りを躱されるのも、何度目か]
(103) 2015/12/09(Wed) 23時半頃
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次に呼んだら、覚えておけよ。
[立ち上がり、ムッとしたまま使用人に指を向けてから、 帽子を目深に被り外へと]
[別の使用人が出かけるなら馬車をと言うのを 手で制して首を振る]
いや、今日はいい。 たまには往来を歩きたいのだ。
[砂利の敷かれた地面を踏みしめながら門扉を抜け、 軍装の背中は往来へと混ざる]
(104) 2015/12/09(Wed) 23時半頃
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[大塚家の次男といえば、数年前までは札付きだった。 いつも手下を連れ、大きな顔して街を歩く。 肩がぶつかったら因縁をつけ、相手の態度によっては とことんいたぶって気を晴らすような有様。
製粉業で成した実家の財力を背に 好き放題に遊びまわる放蕩っぷりだったが 軍に入ってからはなりを潜め、 ようやく人間ができてきたと言われてはいるが、 本当のところは、さて、どうなのか*]
(105) 2015/12/09(Wed) 23時半頃
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[やがては散ってしまう花に女性を例えることを、女売りの家に生まれた男は無礼とも思わず、良く回る口が、夜会ですべき挨拶を先んじる。 伊達にうつくしい女が嫌いで立ち行く稼業を継いではいない。>>100 一瞬、揺れた彼女の視線の先を追いながら、緩く首を左右に振り。]
僕など良く喋るだけが取り柄ですよ。 口から先に生まれたなんて耳にこびり付くほど言われました。 よし男くんのような洒脱な振る舞いは中々ね。 ああ、良く喋る男はお嫌いですか? 生憎、生家が客商売でして。 貴女が僕の声を早々聞き飽きてしまわなければ喜ばしいのですが!
[振りまく笑顔は安いもの、正しくは浮かれたもの。 彼女と同じく、一枚の葉書だけでこの場に留められているというのに、声は軽々快々。]
(106) 2015/12/10(Thu) 00時頃
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おや、始まる前から短いだなんてそんな寂しい。 もしかしたら、長い夜になるかもしれないじゃないですか。 ―――…何せ、この夜会の招待客は一癖も一癖もお持ちのようだ。
[自分も含めて、とは言外に滲ませ、喉仏を上下させた。>>101 ケンケンと狐が鳴くように、血の底に滲む卑しい生まれを隠して。]
それとも、十和子さんはあまり長居する御心算でない? それは、此処に着てから一番の悲報かもしれません。
[大袈裟に高い天井を仰ぎ、額を片手で覆うと指の隙間から目を配る。 そのうつくしさを瞳に映しこむよう、瞬きでシャッターを切った。]
(107) 2015/12/10(Thu) 00時頃
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[片岡と名乗った給仕が、軽く頭を下げる>>102 その言葉に娘は穏やかに笑み、礼を告げた]
ありがとうございます、片岡さん。
他にもお客様はいらっしゃるのかしら。
[あの手紙の真意を知りたい気持ちと、人目に晒されて惨めな想いをしたくないという気持ちとがせめぎ合う。 それを振り払うように、背筋を伸ばして、視線は、前に**]
(108) 2015/12/10(Thu) 00時頃
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/* 宗一郎さん、ももてんさんかなあ、と、ふと。
(-22) 2015/12/10(Thu) 00時頃
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― 客室 ―
[早坂の家は昔は公家だったとか。 天皇家の血を引く由緒正しい家だというのが夫やその親族の自慢ではあるよう。 とはいえ、それなりに身なりに気を使い屋敷を整えて生活していくことはできても、豪遊できるほどの財などとうになくなっている。 夫が行っている事業がそれなりにうまくいっているからこそ落ちぶれていないだけで、なにかに躓きでもしたらいまの生活を続けていくことも出来ないだろう。
代々伝わっていたという家宝も、いまは失ってしまっている]
……この夜会で、手がかりがあればよいけれど……
[ため息を一つつき。 夕焼けが空を染め上げるのを見て、装束を改める。 とはいえ帯を華やかなものに変えるだけではあるけれど。 そうして、夜会がはじまったという知らせがくれば、客室からでていく**]
(109) 2015/12/10(Thu) 00時頃
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[宗一郎の言葉に>>84、男は大袈裟に 擽ったがるような素振りを見せて]
はは、僕を煽ててどうするんです。 それにねぇ、僕はそんな大層なもんじゃない。 何せ僕は堂島と云う名の国ひとつ、潰しかけたような男でねえ……おっと。
[口を噤んだのか、或いは単純に意識が逸れたか。 稚ささえ覚えるような、貴婦人の感嘆>>89に男は 身を乗り出し、にこにこと手を打って喜び]
ねえ、美しいでしょう! 白に滴る紅に黒檀の軸、まるで異国の御伽話のような色彩だ!
(110) 2015/12/10(Thu) 00時半頃
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いいえ、無口な殿方より愉しい方の方が好きですわ。 それに宗一郎さんの言葉選びはとても興味深いの。 堂島さんとはまた違った魅力があって良くってよ。
聞いてて飽きないのは、客商売の生業があってからこそなのでしょうね。 って、口から先に生まれただなんて、まあ! まぁ! うふふっ!
[次々と並べられる宗一郎さんの言葉に素直に関心の意を表し、 恰好を崩して空気を揺るがせる。>>106 玄関ホールでは招かれたことを疑問に思っていらっしゃる方がいるとは 知る由もなく。 あくまで表面上は純粋に夜会を愉しむ素振りを身に纏い。]
(111) 2015/12/10(Thu) 00時半頃
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愉しい時間はあっという間というじゃないですか。 堂島さんに宗一郎さんと、始まる前から愉しませて戴いては、 夜の時間なんてあっという間でしょうね。
[癖のある客人ばかりであることは否定せず。 言葉を裏返しては等しく寄り添う意をなぞる。>>107 目の前の男の喉仏が上下するに等しく消えた感情など知らぬけれど。 私だって隠した感情は、どす黒く渦巻いているだろう。 それでも、]
(112) 2015/12/10(Thu) 00時半頃
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一番の悲報だなんて、言っておきながら。 花から花へと渡り歩く蝶になるおつもりなのでしょう?
[さも大袈裟に、いよいよ以て芝居に拍車がかかり始めた仕草越し、 見透かす指の間から込められた感情の視線を躱すように。 綴る萬年筆の筆跡にて散らばりし花弁に添えられていた棘を、 ちくりと刺す真似事位は、軽口の応酬、スパイスに添えることは きっと赦されるのではないかしら**]
(113) 2015/12/10(Thu) 00時半頃
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/* 十和子さん物凄くお可愛いらしいひとだな…!
>>110 よし男くんは家の財を騙し取られた系かな?
(-23) 2015/12/10(Thu) 00時半頃
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― サロンへ ―
はい、皆様お集まりでございます
[玄関ホールからサロンへはすぐ。 開け放した扉に寄れば、歓談する男女の姿が見えるだろう。 此処には十分な広さがある。 案内するなら、対角線くらいの位置にあるようなソファにしようか]
こちらでお寛ぎくださいませ すぐにお茶をお持ちいたします
[何を、と聞かずにスミ子が用意するのはやや温度の低いお茶。 すぐに喉を潤し、同時に暖めることも出来るもの。 小さな皿に、それに相応しい大きさの椿を象った練り切りをのせ、りつの待つテーブルへと給仕した]
(114) 2015/12/10(Thu) 00時半頃
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うふふ。仰る通り、父や兄は、僕が先進の文化を追うことに大層嫌な顔をする。 けれど貴女のお褒めに預かったのだから、矢張り僕は僕らしく在って良かったのだ! 光栄です、レディ。こいつも果報者だなあ。
[十和子の言葉>>92にそう応え、 萬年筆を、つん、と揶揄うように指先で突付くと 男は再び宗一郎へと目だけを向けて]
――ちぇっ。『指先から花弁の散るようだ』とは、 僕が狙っていた台詞でしたのに。
[そう囁いて、苦笑するように帽子の鍔を弄りながら 舞台役者もかくやあらんといった風情の紳士の挨拶を、 特に茶々も入れずに見守った]
(115) 2015/12/10(Thu) 00時半頃
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/* よし男くんも面白い人だな! 喋っているとわくわくしてきます。
(-24) 2015/12/10(Thu) 00時半頃
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[サロンでの給仕は一段落。 広間の準備も整い、あとは月がもう少し高く空に昇るのを待つばかり。 正面玄関の鍵はまだ開いているけれど、そろそろそこを通った客人たちに声がけをする頃合だろう]
奥様、そろそろお時間でございます
[客室の一つ>>109、扉の外から控えめなノックと共にスミ子は声をかけた。 一応は返事を待ち、手伝いが必要であれば扉を開き、そうでなければ広間へと足を向けよう。
その前に、最後の仕事。 扉を閉める大役は、誰が引き受けたのだったか――]
(116) 2015/12/10(Thu) 01時頃
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――ん?
[ふと、物音に気を引かれでもしたか 振り返った男の目に映るは、若い娘と給仕する女中>>114。]
ああ……そうだ。 暫し失礼、女給さんにオーダーをして参ります。
[そう言って、一度歓談の輪から離れて、 厨へと戻るところだったかもしれないエプロンドレスの女給を呼び止めた。]
もし、一寸宜しいかな?
2015/12/10(Thu) 01時頃
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[口は軽く気は陽々、胡散臭い狐顔も幇間で培った腕の見せ所。 されど、小耳に挟んだ国家転覆沙汰にはチラとよし男の横顔を伺い見て、数拍の間を噛んだだけで、また唇を円弧に撓らせた。>>110]
太鼓があれば叩かずには居られないのだよ、よし男くん。 僕はツクテンツクテンと囃すしか能がない。 あとはちょっと算盤が弾けるだけさ。
―――…しかし、良い萬年筆だね。 どこで手に入れたんだい、丸の内の百貨店かい?
[物の良し悪しを語れる程の眼はないが、彼と彼女が称賛するのだ。 闇市で出回るような安い渡来品ではあるまい。]
(117) 2015/12/10(Thu) 01時頃
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おっと。擦れ違ってしまった。
(-25) 2015/12/10(Thu) 01時頃
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おや、そいつは嬉しい誤算だ。 三生に一度は貧乏人にも生まれてみるものですね。
[十和子のような、或いは、よし男のような。 天道様の下を大手振って歩ける生まれではないと指摘されたように聞こえたが、ギクリと肩を震わせるだけで取り繕った。>>111 嘘にほんのりと混ぜた真実にチクリチクリと背を穿たれる心地だ。]
そんな! 貴女ほどうつくしい方が夜を短く使うなんて勿体ない。
……ほら、十和子さん、窓をご覧下さい。 早々に陽は西の山に隠れ、今宵の月は特段鈍足だ。 きっと今年の冬至は今日なのですよ。
[最も夜の長い日だ。なんて嘯いて、よし男にも同意を求めつつ。 夜の訪れに少しだけ糸のように細い瞳を開く。 空に問いかけ、夜会の開始を数える眼差し。>>112
だが、続いた揶揄には、また笑みが狐顔に流し込まれた。]
(118) 2015/12/10(Thu) 01時頃
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――― いいえ、十和子さん。 僕はね、分を弁えているだけですよ。
それに、こんな大きな夜蛾が蜜を枯らすなんて―――…、 よし男くんとの友情に罅が入ってしまいますよ!
[はっはっと笑った声がサロンに転がり、肩を大きく揺らす。 前半の言葉に、ほんのりと混じった真剣味を掻き消す笑気で。]
(119) 2015/12/10(Thu) 01時頃
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―白鷺館―
[帽子の鍔を上げながら見やる屋根の上。 ―風見鶏というのはあんな形だったか…? まあいい。 小さな疑問を振り捨てて、館の扉に手をかける。 その時には、ひとり前の客>>108は案内された後か]
失礼、何方かおられますかな。
[一歩入ったところで立ち止まり、玄関ホールを見回した。 なるほど、瀟洒な造りだと目を細めるが、 それにしても、このような変梃な招待状に従う者が 他にどれだけいるのだろうかと、僅かな自嘲で口元を歪めた**]
(120) 2015/12/10(Thu) 01時頃
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将校 大塚 馨は、メモを貼った。
2015/12/10(Thu) 01時頃
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[付け焼刃の友情を持ち出せば、体良くよし男を使ってしまったのがバレてしまったか。 詫びるように少しだけ茶目っ気を含ませ、よし男へと首を傾けて陰で手刀を切る。>>115]
舞台役者が活動弁士を羨むものじゃないよ、兄弟。 僕の立ち位置は舞台袖さ、照明の灯は何処へ向いていると思う?
――― 君だ。
[指をぴしりと揃えて彼に向けると、そのまま流れる掌がサロンを掻いた。 踵を合わせて旋回めいて視線を巡らせ、大時計に止まる。]
ほぅら、夜会が始まるよ。 愉しくも、短い、ね?
(121) 2015/12/10(Thu) 01時頃
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