【人】 葬冥の王 ヴィクトール

［１対２。
　風は土を削り、大きなダメージすら与えられずとも。

　流れ込んでくる魔力は生命力溢れるの木気。］

行け、百花軍馬！！

［馬の当たった梅の枝。場所が色付き、枯れゆく。
　幻を砕け。風を、砕け。］

(0) k_karura 2015/03/17(Tue) 01時頃

【人】 月輝夜の剣舞 ユーリー

[５人の幻と、ひとりの魔女が、ヴィクトールに迫る。
しかし、その切っ先は一歩届かず――

幻が、風が、砕かれる>>0]

(1) mayuneco 2015/03/17(Tue) 01時頃

【人】 暁風のキャプテン ダニール

[―――風が吹く。

炎に飲まれ、熱を凪いで、肺腑を焦がして。
霞む視界の向こう側、赤き風の向こう側。

星のきらめきが、ひとつ、零れ落ちたのを最後に見た。*]

(2) momoten 2015/03/17(Tue) 01時半頃

【人】 月輝夜の剣舞 ユーリー

　………、は

[熱風に煽られ、幻を砕かれた魔女は、脆くも崩れる。
だけど、まだ終わらない。

――終わらない。

星がその命を終える時に、爆発するのと同じように――
最後の魔力が、ヴィクトールへと収縮していく]

(3) mayuneco 2015/03/17(Tue) 01時半頃

【人】 月輝夜の剣舞 ユーリー

[ユーリーを中心に熱量が集まる。
けれど、その力はヴィクトールに向かう事はなく]
　

(4) mayuneco 2015/03/17(Tue) 01時半頃

【人】 月輝夜の剣舞 ユーリー

[光の中、腕を伸ばしたまま――
スカーレットのジェムを残して、剣舞の魔女は消えた**]

(5) mayuneco 2015/03/17(Tue) 01時半頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　多分俺の方が年下だと思うけど！
　先輩って言われるのも悪くは無いかな！

[ぐるぐる回して、向かってくる魔女を薙ぎ払おうと>>5:109
響く声と共にこちらも迎え撃とうと。

飛んで火に入る夏の虫だな、とあれほど嫌っている火へと向かっていく自分に笑えてしまう。
やはり、自分は求めている。形は変われど、太陽も火と変わりは無いのだから。]

　火属性には火属性立ち向かおう、かな！

[そう、先ほど自分に宿った魔法。
綴りも全て、間違えることは無い、贖罪の炎と形――]

(6) harutoreki 2015/03/17(Tue) 01時半頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　罪をも焼き払いし浄化の炎よ！　――敵を焼き払え！
　Purge CrossFlame！

[胸の前で十字を切り、その動作と詠唱が呼応して
向かってくるゼノビアの前方に白色の十字架の形をした炎が燃え盛る
その炎は術者を守るかのように燃え盛るようにも見えるだろうか]

　ゼノビア、君も速く全力でかかってきなよ。

[なんて、また相手を挑発するような声を上げれば
その炎を超えてやってくるゼノビアを今度は星の光で貫こうとまた詠唱を始めた*]

(7) harutoreki 2015/03/17(Tue) 02時頃

【人】 中学二年生 ロラン

[笑われた>>5:@23様な気がした、というか気のせいではないが。
キメる度に笑う同級生もたくさん居るので慣れたもの。

他の魔女の居場所を聞き、そちらに向かうか迷う。
そこに最終決戦>>5:@27の開始を告げられ。]

　あぁ、そっちに集まるかもしれませんね。
　ありがとうございます。　俺は……、

[素直に礼と決戦場に向かう意思を伝え、去ろうとする。
が、それよりも早く目の前の見習いさんは何処かに走りだしてしまう。]

　えっ、

[その素早さに、隕石か何かでも落ちてくるのだろうかと、身構えた。
キョロキョロ見回して、焦って数秒待てど、何も起きない。

急いでたんだなと一人脳内で補完し、
トボトボ一人と小動物一匹。　梅林まで歩いて行く。**]

(8) Ananas 2015/03/17(Tue) 02時頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

『大丈夫。この魔力ならば簡単に押し負けない、と故人曰く。』

［そうだとも。
　魔力がぶつかり合い、せめぎ合う。

　ただ受け止めるしかなかった曲刃が、男に向けられる。
　風の咆哮がすぐ近くで唸る。
　１対２。これで終いにしようと、男は剣を振り抜いた。］

(9) k_karura 2015/03/17(Tue) 16時半頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

［確かな手応え。聴こえたのは微かな声。
　試練の最中で見てきた悪態でも責める表情でもなく。

　伸ばされた手を追う。いつだって、届かなかった手が指先が、ほんの少しだけ――…触れた気がした。］

(10) k_karura 2015/03/17(Tue) 16時半頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

繭李―――…

　　また、逢おう。


［憎まれて居ると思っていた。
　逢える筈がないと思っていた。

　姿が消えて残るスカーレット。
　最後に望むのは―――…。パキッ。］

　……貸を返して貰う。

［皹の入った深紅が、落ちた。*］

(11) k_karura 2015/03/17(Tue) 17時頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

［男には不可解な点が２つ在った。
　ひとつ。風の直撃を喰らったはずなのに、己自身は傷を負って居ないこと。

　ひとつ。ベルナルトのジェムを吸収して得られたのは、花酔いの魔法の一端。

　…――どうして。］

(12) k_karura 2015/03/17(Tue) 19時頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

［加減をしたわけでもあるまいし。］

　……。

［じっと注いでいた視線を断ち切るのは頭上の太陽。
　試練の終わりの、合図。］

ダニール。それと、星の人狼。
次に会った時が……楽しみだ。

［試練は終わった。切り札は使えない。契約者の姿は――…見当たらない。
　ならば、戦いを続ける理由はない。］

(13) k_karura 2015/03/17(Tue) 19時頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

［男が場を離れる度、魔装が解けていく。
　弱っていく気配の方へ歩いているだけ。

　どうしようもなく胸がざわつくのはどうしてだろう。］

野見！　野見っ！！

［嫌な予感ばかり、当たるもの。*］

(14) k_karura 2015/03/17(Tue) 19時半頃

【人】 暁風のキャプテン ダニール

[風が炎を掻き分け、土流を襲う。
暁色に焼けた空を泳ぐ白き鯨は陽炎のように揺らぐ。

落ちていく流れ星。
子供の頃に見た流星の軌跡。
考える前に足は強風の中に踏み出していた。

一歩進むたびに足元が掬われて、縺れる身体は姿勢を崩す。
白いコートに飛んだ火勢が裾を炭化させた。

両腕を精一杯に伸ばし、隻眼を見開く。
火の粉が眼帯の弦を焼ききり、暁色の瞳を外気に晒す。]

(15) momoten 2015/03/17(Tue) 21時頃

【人】 暁風のキャプテン ダニール

[撫ぜる指先は柔らかな風のよう、
名乗り続けても行き着けなかった春風のよう。>>-49

抱きしめるために掻いた腕は、風を捕まえられない。
腕をすり抜け、四散する。

この結末も予想していたくせに、眼前で尽きる光景は胸を圧迫した。]

　―――…逢いに、……次は、“俺”が…、

[質量なんて欠片もなく、震えた唇に残る感触。>>-50
ずっと持ち続けていた約束の小さな輝石が、砕ける音。]

(16) momoten 2015/03/17(Tue) 21時頃

【人】 暁風のキャプテン ダニール

　逢いに、行くよ。藤くん。

[小さな音色に重なる真紅の破砕。>>11
己の身を抱くようにして膝から崩れ落ちる。
双眸を伏せて、顎を引き、在りもしない名残を抱いて、眉根を寄せた。]

　傍に居てくれて、ありがとう。

[蹲るように、祈るように、されど、確かに彼女は居てくれた。

最後まで自らを貫き通し、願いは流れ星に転じても、尚。
その星に願うのは、己の夢では無かった。

輝夜を駆ける星に、願うのは。

―――どうか、彼女の願いが、叶いますように。と、ひとつだけ。*]

(17) momoten 2015/03/17(Tue) 21時頃

【人】 バスガイド 渡月 京

―ガイドの仕事―

［小さな旗をふりりと振り、バスガイドは最後の仕事に努めようとしていた。］

　…――あなたの魔女は悪運が強いんですね。
　わたし、知ってるんです。

　１度は失格の烙印が押されそうになったこと。

　そして、今。
　あと少し、決着が遅ければ……失格でしたよね。

(18) k-karura2 2015/03/17(Tue) 21時頃

【人】 バスガイド 渡月 京

　あの人は、あの魔法を使えない。
　だから、これは特別待遇なんですからね。

　金のドン！ドン！シール並にレアなんですからね！

［因みに、銀のドン！ドン！シールを五枚集めると、ツアー代金が割引になるクーポンが貰えるという。］

(19) k-karura2 2015/03/17(Tue) 21時頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

―大橋―

うん、よし。
此処で試練が終わるまで待っているのもなんだし、
応援しに行きましょ。

クレストも一緒によ。
どうやってって、こう……おぶって行くに決まってるじゃない。
他に何かあるの？
竹林で竹拾って、手と足を括り付けて担ぐ？

[ひとしきり願望を口にした後、マスケラが突然決戦の地へ
向かおうと言い出した。]

(20) kazashiro 2015/03/17(Tue) 21時頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

『そんな獲物みたいな扱いはするんじゃない。
　……私がおぶって行こう。もしも途中でディアボロスが出たら
　対応してもらわなくてはならないからな。
　
　それに……』

[契約者だからか、然程重さを感じない風でクレストを背負い、
ソーニャへと共に行こうと声を掛けるマスケラの後方で、ぽつり]

『男だと解っていても、見た目花嫁に背負われるって
　結構精神的ダメージが大きいんだからな。』

[解らないだろうなあ、と空を見上げ笑みを浮かべながら
魔力の高まりを辿って一行は歩き出した。*]

(21) kazashiro 2015/03/17(Tue) 21時頃

【人】 バスガイド 渡月 京

野見さん、でしたっけ。新しい名前。

［近付いてくる魔女の足音。
　ふりり、ふりりとバスガイドは旗を振る。］

それでは、最後のご案内まで今暫くお待ち下さーい。

［存在は契約者にしか明かさない。
　だからどろんとバスガイドは姿を消した。**］

(22) k-karura2 2015/03/17(Tue) 21時半頃

【人】 銀灰色のスピードスター ゼノビア

何も間違ってないから問題ないでしょ？


[　地面を削る音の中紛れる、猫のような鈴の音。
この後に及んで相性だとか経験だとか言っても始まらない。
負ける事ですら織り込み済みであるからに。

奇も衒いも無く、地を這うように文字通りに正面から駆け抜ける。
それは十字の白炎>>7が立ちはだかろうと変わらない。]

じゃあ、とびっきりの最高速で！

[　白炎が自分を焦がそそうとも、星見の青年が更に手を持とうとも。
最高速のままに、駆けて自身の脚で、胴を目掛けて蹴り薙いで。*]

(23) HAL 2015/03/17(Tue) 21時半頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

―　　―

［何かが崩れていく音がした。
　野見はこの音を知っていた。

　友の体が壊れていく音。
　腹の虹色ジェムだけはまだ無事で、良かったと安堵する。］

『かたじけない、と故人曰く。』

［バスガイドの消えた姿の奥に、膝を庇いながら歩いてくる魔女の姿。きっと驚くだろうから。何と言葉を伝えてよいものか。

　馬の前肢に手を置こうとしたが、手も脚も、既に失っていた。］

(24) k_karura 2015/03/17(Tue) 22時頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

［契約者は、傷を負った。
　代わりに殉じるのだ。王の命を一度だけ助けるために。

　そして――…］

野見っ！　どうしたんだ、その姿は。ひどくボロボロではないか。
まるで、まるで――

［数百年も土の中に居たように。
　手袋はないが、傍に両膝を着いて丁重に抱き上げた。

　初めて逢った時から、片手で数えるしか共に居ない。
　こんなにも小さくなって。胸が詰まるのを止められない。

　淵からさららと砂が零れていく。］

　――もしかして、野見のお陰か。
　ダニールの魔法が私に届かなかったのは。

(25) k_karura 2015/03/17(Tue) 22時頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

『その通り。これは我の魔法。
　我だけの魔法。

　我は誇らしい。王が王たる事が出来るから。
　この目でしかと、見届けられたから。


　だから、王の魔法のために、我のジェムを使って欲しい。
　他の見習い魔女のジェムでは完成しない。きっと我のジェムでなら――』

［唇がなくとも意志は伝えられる。
　
　王よ。我等の王よ。］

(26) k_karura 2015/03/17(Tue) 22時頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

『…―――どうか、達者で。

　王の願いを叶える手伝いが出来て、野見は幸せでした。』

［男の掌に残ったのは、*虹色の涙粒だけ。*］

(27) k_karura 2015/03/17(Tue) 22時頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　あはは、それもそう、だねっ！

[白炎の向こう、聞こえる声には笑い声。
正面から駆け出して、自分を攻撃してくるのであれば>>23
夏の虫は彼女の方だと哂うだけ。

最高速度、そう聞こえても真っ直ぐ向かっているのであれば迎え撃つだけと。
弱点の属性で若干詠唱が遅れてはいるが問題は無い。
指を鳴らそうと、ゼノビアに向けて指を向けたのは――自分の胴を蹴り薙ごうとする間際で]


　ぁ…………―――


[避けようと、反撃を入れようと身体を捻ろうとしたけれど
頭は、無理だと悟ってしまったから――動くことをやめてしまう。
無防備だった自分の身体はその攻撃をまともに喰らい、１本の梅の木へと飛ばされ]

(28) harutoreki 2015/03/17(Tue) 22時半頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

[重い身体がぶつかった衝撃で梅の木の花びらは散って自分の上を舞う。
衝撃を身体の外へ逃がすかの様に、持っていたミニジェム５つを全て使い痛みを取り除いては
ふらふらと立ち上がって]


　重い、攻撃だね……危うく骨が砕かれるところだったよ。
　現実世界だったらこれ、訴えてたら勝てたかもね。


[なんて、減らず口を叩いてはまだ咳き込みながらも笑みを作る。
まだ自分は立っていられる。負けていない。
そう思い込み、棍を握り直したところで――鎖骨の窪みのジェムからゲアリーランドの光が放たれた>>#0]　

(29) harutoreki 2015/03/17(Tue) 22時半頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　――……終わったの、か。

[ぽつり、呟いた声。
この放出の意味は自分は理解している。試練の終わりを意味し、試練の合格を意味する――]

　夜に浮かぶ光もつ者よ。強く、淡い星の輝きの願いもつ者よ――
　　……想いは、ちゃんとぶつけられた？

[問いの答えは返ってくる事なく、星の光は消えていく。
その星の光に自分は腕を伸ばす事無く――]

(30) harutoreki 2015/03/17(Tue) 22時半頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　さあ、ゼノビア。君の捜し求める何かは見つけられた？

[試練は終わりを迎えたが自分達の戦いは終わっていない。]

　見つけられていないのなら、もう少しだけ付き合ってあげるよ？

[なんて、何時でも何処でも上から目線な問いと笑顔に
彼女はどう答えるだろうか*]

(31) harutoreki 2015/03/17(Tue) 22時半頃

【人】 花酔の操士 ベルナルト

―泡沫終焉―
[試験の終わりを告げる、人ならざる何かの声。

どれほどの時間経たのかさえも知らぬままに
花弁のように、記憶が散り始める。

愛しい人の面影に声を願ったことも。
懐かしい人の面影に手のぬくもりを願ったことも。

何もかもが散っていく。]

(32) 唐花 2015/03/17(Tue) 22時半頃

【人】 花酔の操士 ベルナルト

ローレル。ばいばい。

[小さなこどもが手をふる。]

『なる…』

[雫葉の声も、なにもかも。
風が全て掻き消していく。]

(33) 唐花 2015/03/17(Tue) 22時半頃

【人】 花酔の操士 ベルナルト

[なにもかも消える。

束の間も優しさも、幸せも、]

(34) 唐花 2015/03/17(Tue) 22時半頃

【人】 花酔の操士 ベルナルト

[満たされた子どもも。]

(35) 唐花 2015/03/17(Tue) 22時半頃

【人】 月輝夜の剣舞 ユーリー

　―大橋の北―

[どこかから、声が聞こえる]

『……どの。あるじどの。
　目を覚まされよ』

　……、う

[アルフィラの声で意識を取り戻す。
辺りを見渡すと、そこはあの大橋の北、ダニールと出会った場所だった。

その姿はベリーダンサーのものではなく、チャコールのコートに暁色のマフラーを巻いた、藤代雪成としてのもの。
聞こえてくる音も、景色も、どこか遠い。

ただ、頭上に輝く太陽だけが、試練の終わりを告げていた]

(36) mayuneco 2015/03/17(Tue) 22時半頃

【人】 花酔の操士 ベルナルト

[花嵐。

風がなにかも。薙いでしまう。

赤い花消える、
願いも、夢も、ばらばらになって、



元通りの、
罪だけ残して。**]

(37) 唐花 2015/03/17(Tue) 22時半頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

『あるじどのや。
　何故、最後の術を使わなんだ？

　……あの男が、憎かったのじゃろ？
　なにせ、あるじどのを苦しめてきた元凶じゃろうて』

[アルフィラの言葉に、緩く首を振る]

　使わなかったんじゃない。
　――使えなかったんだよ。

[何でかは分らないけれど、最期に選んだのは――
恨みつらみをぶつける事ではなく、ずっと言えずにいた本音だった]

(38) mayuneco 2015/03/17(Tue) 22時半頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

[ごろんと寝転び、足を投げ出す。
からからと笑う顔に、ふ、と影が落ちる。

唇を、指先でなぞり、
消える間際に見えた、崩れ落ちる姿を思い出す>>17]

　……ダニール。

[ふ、と押し殺した嗚咽が漏れる。
ずっと持っていたミニジェムも消えてしまった。

首に巻いた、あのジェムと同じ色のマフラーを握り締め、もう一方の腕で目元を押さえ
――声を殺して泣いた*]

(39) mayuneco 2015/03/17(Tue) 22時半頃

【人】 暁風のキャプテン ダニール

― 陽射しの下 ―

『おやびん、終わったでヤンス。
　明日がきたでヤンスよ。』

[頂点を過ぎる太陽を眩しげに見やり、ペンギンが促す。>>#2
自らを擁した腕の中、罅の入った真紅の奇跡が残っていた。
この輝きには願いが詰まっている、微かな、或いは確かな。]

『おやびんはこれにて、晴れて魔女に戻ったでヤンス。
　粗方の願いを退けて、自分を通した結果でヤンス。』

　―――うん、それは最初から理解していた。
　お兄さん、これでも試験は二度目だからね。
　皆が手を取り合って――なんてことは考えちゃいなかったよ。

『責めて欲しいでヤンスか？』

[歯に物を着せることを知らない海洋生物は、あっさり言ってのけて、つい、擦れた笑みが唇から零れた。]

(40) momoten 2015/03/17(Tue) 23時頃

【人】 暁風のキャプテン ダニール

　いや、お兄さんは魔女になるのが夢のゴールではなかったからね。
　苛まれる覚悟はあるけれど、それも独り善がりさ。

　ただ、―――…皆忘れてしまうのが、少し、ね。

『忘れてしまったことすら忘れてしまう。
　それがグロリアス・マギカ・グラマーティオでヤンス。』

[清冽とした言葉を聞きながら、スカーレットを握り締め、
掌をそろりと裸眼の右眼に宛がった。
小さく呪文を唱えれば、温もりが芯へと落ちていく。]

(41) momoten 2015/03/17(Tue) 23時頃

【人】 暁風のキャプテン ダニール

　―――…治るかな、この眼。

『魔法を掛け続ければ、視力は回復するでヤンス。』

　だよねぇ、代償なしで、はい、終わりじゃないよねぇ。
　―――……でも、もう一度、もう一度だけ。

[生まれついて、己の右眼は闇を愛した。
茫洋とした二重線で世界を描き、医師は匙を投げた。
夢は生まれずに死に、それでも諦めることが出来なかった。

最初の誘惑に負け、魔女になり、
次なる強欲に負け、人狼になり、
最後の願いを果たし、再び魔女になった。]

(42) momoten 2015/03/17(Tue) 23時頃

【人】 暁風のキャプテン ダニール

　辞表を書いて、脱サラして。
　俺は―――…、東谷航は、

[温もりが視界を拓いていく。
初めて見るスタートライン、今までの己が持ち得なかった魔法。
人に因り、駆け抜けて手に入れた欲しかったもの。

初めて見るはずのクリアな世界は、水膜が張っていた。]


　飛行機のパイロットになりたい。


[その夢は、多くの少年が見ると同じもの。
けれど、己にとって思春期の象徴では終わらなかった。]

(43) momoten 2015/03/17(Tue) 23時頃

【人】 暁風のキャプテン ダニール

[己に授けられた魔法が、白い雲間を行く鯨が、
契約者の言うとおり、――― 己の願いの全てだったのだ。*]

(44) momoten 2015/03/17(Tue) 23時頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

―大橋から北へ―

[梅林へと急ぐ一行の周囲から、一瞬にして大火が消えた。
次いで天へと4つの光が昇り行く。]

……見て、あれ！！

『……試練の終わりを、新たな魔女の誕生を告げる光だ。
　良かったな、マスケラ。彼はどうやら』

[その輝きの内一つには見覚えがあった。
夢の世界の如き優しい緑色、マスケラもその一筋を見つめている。]

―――…ええ。
うんとお祝い言ってあげなきゃ。
他の魔女にもね、お疲れさま！って。

[クオーレがクレストを背負っている事もお構いなし、
マスケラの歩調は自然と速くなるが、十数歩歩いた所で
急ブレーキが掛かった。]

(45) kazashiro 2015/03/17(Tue) 23時半頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

『ディアボロスの残りか。』

ううん、違うみたい。
ねえ、ちょっと！大丈夫？良かったらアタシのジェム……

[誰かが寝そべっている。>>39意識が無い訳ではなさそうなので、
マスケラは欠片も警戒せずにそちらへと近寄った。]

―――…雪ちゃん。

[そうして服装が解る位置まで近付くと、無事で居て欲しいと
願った内の一人が居て、少しばかりマスケラの眉が八の字を
作ったのである。*]

(46) kazashiro 2015/03/17(Tue) 23時半頃

【人】 銀灰色のスピードスター ゼノビア

[　夏の虫だと思うのなら、飛んで虫に入る火にでもなってやろう。
何か唱える声が聞こえはしたけれども、車は急に止まれないと昔の偉い人も言っている。


みし、と鋼鉄の靴越しでも嫌な感触が伝わってくるようで。
ああ、とそこで、それだけで自分の動きも止まる。

止まってしまう。

嗚呼、嗚呼。]

(47) HAL 2015/03/18(Wed) 00時頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

　―大橋の北―

[どのくらい、泣いていただろう。
目元を押さえたまま、擦れた声で契約者に尋ねる]

　……アルフィラ。
　試練に落ちたら、どうなるんだ？

『魔女見習いの力を失い、元の生活に戻るだけじゃ。
　別に死ぬわけでも消えるわけでもない。
　……ただ、試練に関する全ての記憶と、代償としてなにかを失うことになるがの』

[重い沈黙が、流れる]

(48) mayuneco 2015/03/18(Wed) 00時頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

　…………。
　……それって
　それって、アルフィラの事も、父さんの事も

　――ダニールの、ことも。

　忘れて、しまうのか？

『そういうことじゃ。
　あるじどのが何を失うのかは、儂にもわからぬ。

　陽が落ちたら、お別れじゃ。あるじどの。
　いや、藤代雪成どの。それとも、繭李どのと呼んだ方がよろしいかの？』

[いやだ。
その言葉は声にはならない。
ただ、ただ、ほんのひとかけらでも、この記憶を抱き、魂に刻み、持ち帰れるよう、願うしかないのか]

(49) mayuneco 2015/03/18(Wed) 00時頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

　………ライちゃん？

[ぽつ、とこちらを呼ぶ声が聞こえ、目をやる>>46
瞼が重い。鼻の奥も痛い。
きっと、きっと、泣きはらした酷い顔をしていただろう*]

(50) mayuneco 2015/03/18(Wed) 00時頃

【人】 銀灰色のスピードスター ゼノビア

……いやまぁ、使い方次第なんだな、って。
こう言う使い方は、何か違う気がする。

[　ただただ、人に向ける事は。]

別にそっちが嫌いって訳でもないし。
蹴られっぱなしでいいならそれで。


[　俯き半分で、咳き込みながらも立ち上がる彼に。
ちょくちょく言い方が引っかかる分、多少は。]

(51) HAL 2015/03/18(Wed) 00時頃

【人】 銀灰色のスピードスター ゼノビア

あーあ、結局こうなっちゃった。
皮肉なもんよねぇ、散々言われたのに。

[　何が皮肉かって自分が合格した事其の物が、と。
勝手に出てくるのは乾いた笑いで。*]

(52) HAL 2015/03/18(Wed) 00時頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　嫌に決まってるじゃん。
　どうして蹴られて喜ぶ人なんて――イポカニくらいじゃない？

[なんて、掛け合いに出すのは試練で退治されたイポカニ。
きっと彼なら可愛い魔女に蹴られたら喜んでくれるだろうと。]


　……いいじゃん、皮肉でもさ。
　ぶっちゃけいうと、イポカニのジェム貰った時や駅で会った時の君は合格してもろくな魔女にならないと思ってた。

　でも、今はそう思っていないよ。
　魔女になるつもりはない何て言ってた無欲な君が自分に向かってきたことには驚いたけど。
　何かを探し求める姿の君は――嫌いじゃない。

[乾いた笑みを浮かべるゼノビアに向けて告げる言葉は
目の前に立つ魔女を認める言葉]

(53) harutoreki 2015/03/18(Wed) 00時半頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　君が、その力の使い方を見つけられることを願っているよ。
　……その速さがあれば、俺も、俺のやりたいことが捗ると思うから羨ましいけど。

　多分、君はもう答えを見つけてるんじゃない？
　俺が手伝うまでもなく君はもうその手で掴み取ってたと思う。

[そう言うと、ふらふらとした足取りでゼノビアの方へと歩み寄って]

　……それじゃあ、お疲れ様。

[そう、肩を叩いて――軽い笑みを浮かべれば
彼女が何を叫んでも無視してその場を離れるだろう。

まるで、この場にやってくる者達から逃げるかのように**]

(54) harutoreki 2015/03/18(Wed) 00時半頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

あらあら……酷い顔しちゃって。
そんなにこっぴどくやられちゃったの？
どいつがやったのよ、こんなに雪ちゃんを泣かせちゃうだなんて
アタシ絶対に許さないんだから。

『落ち着け、そんなに捲くし立てるように聞いたら
　話せるものも話せなくなるだろう。』

[脱落した自分達と会話が出来るという事は、藤代もまた。
普段見る事のないその表情に、マスケラの怒りは募る。

傍に膝を付き、冷気を帯びたリボンの端で藤代の瞼を軽く
冷やそうとするが、怖がるようなら控えるつもりだ。]

(55) kazashiro 2015/03/18(Wed) 00時半頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

だって、雪ちゃんは……っと。

[女性だもの、泣かせたら倍返しに決まってるわ。
と続けたかったが、藤代の前ではそれは恐らく禁句だろうと
試練の最中に感じたのをそのまま持ち出して]

そうだわ、もしも良かったら一緒にあっちまで行かない？
試練が終わったみたいだし……魔女になったみんなに
お祝いを言いに行きたくて。

ついでに雪ちゃんを泣かせた奴を凍らせに行きたいわァ。

[少しばかり強引だが、話の方向を変えた。
いずれにせよ、共に行けたら良いと思っていたからと。**]

(56) kazashiro 2015/03/18(Wed) 00時半頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

[まくし立てるようなマスケラの様子に、思わず涙も引っ込んだ>>55
傍に膝をついて、リボンの端で瞼をひやしてくれるのを、静かに受ける。
――異性に対する恐怖は、この試練の中で、だいぶ薄れていた]

　大丈夫、ありがと。

　あのさ、俺
　その……好きな人が、出来たんだ。
　――いや、ちがうな。
　本当は、もっと前から惹かれていたんだ。
　試練の中で、その気持ちに気づいた。

　……離れないって、ここにいるって、約束したのに。
　それが守れなかったのが、悔しいだけ。

　だから、……凍らせるのは勘弁して欲しいなあ。

[そう、困ったように笑う]

(57) mayuneco 2015/03/18(Wed) 01時頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

[お祝いを言いにいくという言葉を聞けば>>56、首を振り]

　俺は行かない。
　こんな顔、見せられない。

　押した背中を、引き戻す事はしたくないんだ。

[大丈夫。
元の世界に戻っても、また、会える。
記憶は消えても、この想いはきっと消えないと――**]

(58) mayuneco 2015/03/18(Wed) 01時頃

【人】 中学二年生 ロラン

[のそのそ歩いてる時。
突如として周囲の燃え盛る炎が一瞬の内に消え、
代わりに進行方向から眩い光が放たれる>>#0。

試練について詳しく分からなくても、これだけは何となく察せて。]

　もしかしなくても、最終決戦見逃したやつ……。

　『もしかしなくても、ですね。』

[今更急ぐのもどうかと思うが、
やはり誰が残ったのかは気になるもの。

直様駆け出し、全力疾走。*]

(59) Ananas 2015/03/18(Wed) 01時半頃

【人】 中学二年生 ロラン

　ねぇええええええさぁああぁあぁん！！！！！


― 梅林 ―

[少し成長した姿であるのにも関わらず。
大声で呼んで叫んで両手を振って、一目散に駆け寄って行く。

辿り着けば、姉の両肩をがしっと掴み。]

　ね、ね、　　合格した？　合格した？

[両手をバネにし、ぴょんこぴょんこ跳ねながら。
気になるドキドキの合格可否を、問うてみる。**]

(60) Ananas 2015/03/18(Wed) 01時半頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

[リボンによる凍結を見たことのある藤代は警戒してしまうかと
思ったが、瞼にあてがう際にはその様子を見せず、安堵でマスケラの
肩から力が抜けた。>>57
彼女が異性を恐れるとは知らなかった為、マスケラが心配したのはその方面。]

ん、よしよし。

[大丈夫と声が掛かるまで、リボンで彼女の目を頬をぽんぽんと拭い、
続く話を珍しく黙って聞いている。]

まあ、あらまあ……試練で好きな人が？
なぁるほど、泣いていたのはやられたからじゃなくて……。
仕方ないわねぇ、雪ちゃんが困ることはやりたくないし
凍らせるのはお預けにしておくわね。

(61) kazashiro 2015/03/18(Wed) 13時頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

『悲しむことはない。
それだけの強い結び目が出来たのなら……
きっと、元の世界に戻ったとて人と魔女の隔たりをも超える
縁が結ばれるだろう。』

？

[クオーレが横から口を挟むのも珍しい。
しかし、その言葉にマスケラは首を傾げる。
……何かが、試練の終わりにあるかのような言い方に。]

(62) kazashiro 2015/03/18(Wed) 13時頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

あら……ダメ？
そうよね、泣いちゃった顔を見られるのは、ちょっぴり
恥ずかしいわよね。

それじゃあ……何か伝言とかあるかしら？
あったらアタシ、お届けしちゃうわよ！

[未だ泣きはらした跡の残る藤代の頬を指先でつつき、
そのまま頭へと掌を持って行く。
……可愛いから、抵抗が無ければ撫でてみようとして。**]

(63) kazashiro 2015/03/18(Wed) 13時頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

［誰かを呼ぶ声は元気よく、朗らかで、終ぞ行方を訊ねなかったロランのものだった。>>60

　ジェムから上がった光は４つ。
　ならばゼノビアも、対峙していた星の人狼も、合格したことになる。］

　………野見。
　君が居なければ、私は魔女になっても……何も分からぬままだ。

　これからだろう。これから……というのに。

(64) k_karura 2015/03/18(Wed) 19時半頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

［残される。追い掛けたくとも届かぬ場所に行ってしまった。

　男はじっと視線を落とし。
　何事かを呟き。

　顔を上げた。］

先に言うべき事があるな。
……ありがとう、野見。
よく今まで尽くしてくれた。

［膝の上、土色のジェムと重ね合わせた音が、涼やかに聴こえた。**］

(65) k_karura 2015/03/18(Wed) 19時半頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　―梅林から立ち去る前―

　うわぁ、すごい歓声。

[聞こえてきたのはゼノビアの弟の大声>>60
どうやら彼女が合格したのかしていないか気にしているようで
その姿にほのぼのとしてしまう。
――同時に、姉弟２人が共に魔女になるという理想を砕いた自分がっこにいるのが申し訳なくなって
逃げるようにそこから離れていく。

離れる前に見たのは、葬冥の王>>13]

　……次会えたときは同じ魔女として戦ってみたいけどね。

[へらり、笑みを見せて王の横をするりと通り抜けて
向かうのは――今は恐らく誰も居ないだろう公園**]

(66) harutoreki 2015/03/18(Wed) 21時半頃

【人】 花酔の操士 ベルナルト

―契約者・ローレル―

『探さなくていいの？』

[今ならば、まだ時間をともにした魔女とも話すことが出来るのだと、
ローレルはベルナルトに告げた。
けれど、少年はそっと首を横に振る。]

俺の記憶から、全部消えるんでしょ。
忘れてしまうことなら――最初から、何もなかったんだよ。

[ほら、と小さな手がローレルの前で開かれる。
淡い花の影が揺らいで瞬く間に霧となる。]

姿も現実世界の俺とは違う。
例え、この場で出会った相手とどこかで出会っても、
もうお互いに分からない。

…それでいいんだよ。

(67) 唐花 2015/03/18(Wed) 22時頃

【人】 花酔の操士 ベルナルト

[思慕と憧憬と愛情。
望むほどの形を成す前に、思いは消える。

芽吹く前に、花は潰える。

後には何も残らない。

――残さない。]

(68) 唐花 2015/03/18(Wed) 22時頃

【人】 花酔の操士 ベルナルト

[少年の姿が目の前からなくなって、
影さえも気配もなくして。

それから、ようやくローレルは声をあげた。]

『ベルナルト……

なるみ、』

[名前を呼ぶ。
銀色に滴る雫とともに。

彼の願いと、彼の願いではない声。]

『…愛深。』

[けれど、もうどこにも答える人はない。]

(69) 唐花 2015/03/18(Wed) 22時頃

【人】 花酔の操士 ベルナルト

[まるで、最初から何もなかったように。**]

(70) 唐花 2015/03/18(Wed) 22時頃

【人】 暁風のキャプテン ダニール

『おやびんの夢は子供みたいでヤンスね！』

　お兄さん、今年で三十路峠だけれど男の子だからねぇ。

　―――…なりたくて、諦めて、諦め切れなくて、
　露骨に怪しい君の勧誘を二度も受けて、ディアボロスに力を捧げて、
　ジェムを曇らせて、それでも、ね？

『おやびん、相当な粘着質でヤンス！』

[この口が悪いペンギンは己のことを良く知っている。
妥協は出来るが我慢の出来ない性格も熟知しているのだろう。

一歩一歩踏みしめながら、空を太陽が巡る。
日が落ちれば、また何れ昇る。地軸の回転は停止を知らない。
そのときには、この右眼も光に慣れていると良い。

庇を作って陽光を遮れば、クイ、と契約者にコートの裾を引かれた。]

(71) momoten 2015/03/18(Wed) 22時頃

【人】 暁風のキャプテン ダニール

『おやびん、もう堕ちないでヤンス？』

[このペンギンにしては殊勝にも思える物言いで、短い首を傾げる。
その様子がぬいぐるみのようで、咽喉仏が上下し、笑気を吐く。]

　堕ちないよ。
　まぁ、魔力は定期補給しないと眼が切れるんだけど。

　―――それにね？
　

(72) momoten 2015/03/18(Wed) 22時頃

【人】 暁風のキャプテン ダニール

　堕ちたら、きっと、イヴァンに苦労を掛ける。
　平気な顔して取り繕って、何度も正義の味方やる子だ。

　―――…そんなことさせたくないだろう？
　いっくら、彼が格好良くても、だよ。

[はは、と軽く笑って己の碇を彼に下ろす。
なりふり構わず、夢を追いかけ堕ちた一度目。
けれど、今度堕ちれば、恐い同胞が追いかけてくれそうだ。

己は悪い魔女だ。
彼を易々正義の味方になんて、無欲な救世主になんてしてやらない。*]

(73) momoten 2015/03/18(Wed) 22時頃

【人】 アルバイト ベルナルト

―葬送―
[携帯が震え、死を告げたのは勤務明けの午前7時。
空は晴れていた。]

(74) 唐花 2015/03/18(Wed) 22時半頃

【人】 アルバイト ベルナルト

[十代にもならない子どもの葬式はそれだけでも人の涙を誘うのか、
大して繋がりの深くない人の列が粛々と挨拶するのを
煙草を銜えながら見つめる。

見殺した相手の葬式に出ろとは無茶な要求だが、
望まなくても血縁関係にある以上、
父親の面子としては実子一人もその場にないのは拙いらしい。
どんなご都合主義と二律背反を混ぜたのかと、
紫煙吐き出す。

濁った瞳で空を見つめる父の妻の瞳だけが滑稽だった。]

(75) 唐花 2015/03/18(Wed) 22時半頃

【人】 アルバイト ベルナルト

[残ったこども一人。
それさえも消えて。

父親が零した弱音は、戻ってこないか、という一言。]

やだ。
どうせまた病院の若い看護師だか薬剤師に手だしてんだろ。
とっくにガキの一人や二人そっちにできてんじゃねえの？

[鼻で笑えば父の顔色が変わる。
子どもまでは知らないが、発言の半ば以上を認める反応に
呆れてため息を零す。

獣の慟哭のような、形容しがたい叫びが
それまで虚ろだった父の妻の唇から迸った。]

次に連絡するなら、あんたの葬式の時にしてよ。

[喪服の妻に殴られる父親へ、侮蔑の一言だけ残し。
生家をそのまま後にした。]

(76) 唐花 2015/03/18(Wed) 22時半頃

【人】 アルバイト ベルナルト

[ネクタイを緩め、携帯を取り出す。

反応のない姉の番号。
実家の番号。

記憶されたそれを、躊躇いなく河川敷から水辺へと手放した。

小さな四角の機械は、泡を水面に残しながら沈んでいく。]

(77) 唐花 2015/03/18(Wed) 22時半頃

【人】 アルバイト ベルナルト

[名前を呼んでほしい。

願っていた姉の声。
望んでいた父の声。

自ら捨てる。]

(78) 唐花 2015/03/18(Wed) 22時半頃

【人】 アルバイト ベルナルト

[温もりは忘却。

願いは沈み。

罪は灰に。]

(79) 唐花 2015/03/18(Wed) 22時半頃

【人】 アルバイト ベルナルト

[この手には、何も、何も、残らない。]

(80) 唐花 2015/03/18(Wed) 22時半頃

【人】 アルバイト ベルナルト

『なるみ』

[知らない誰かの声が聞こえた気がした。
僅かに唇が揺れる、けれど。]

(81) 唐花 2015/03/18(Wed) 22時半頃

【人】 アルバイト ベルナルト

[呼ぶ名前すら知らない。**]

(82) 唐花 2015/03/18(Wed) 22時半頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

　―大橋の北―

[誰かを好きになったとか、今まで誰かと話した事なんてなかった。
そんなことを話す相手もいなかったし、『雪成』としての恋心なぞ、所詮作り物でしかない事に気づいていながらも目を背けていたから。

なのに気楽に話せるのは、相手が益池だからだろうか。
女の格好をした男と、男の格好をした女が、向かい合って恋の話をするというのも、なんとも不思議な感じだ]

　……その人形、
　もしかして、ライちゃんの、契約者？

[仮面をつけた水色の人形が、言葉を紡ぐ>>62
今まで、他の魔女見習いの契約者の姿は見えず、声も聞こえなかったのに]

(83) mayuneco 2015/03/18(Wed) 22時半頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

[人形の紡ぐ言葉に、ひくりと横隔膜が震えた。
泣き笑いの顔に、再び涙が滲む]

　なんか、不思議だな。
　ライちゃんの契約者に言われると――
　そうなる気が、してくるよ。　

[不安は、希望に。
口元に笑みを浮かべ、あやかるように、マスケラのリボンを掴んだ。
願うように、祈るように、額に当てる]

(84) mayuneco 2015/03/18(Wed) 22時半頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

[そうしていると、涙の跡が残る頬をつつかれた>>63
頭を撫でる仕草は、まるで甘えさせ、慰めるようだった。

今まで、誰かに甘える事がなかったせいだろうか。
そうされる事が酷くむず痒く、同時に何故か心地良い。
ダニールの体温を分けられていたひと時とはまた違う、心地よさだった。

雪成の方が年上であるはずなのに、不快に感じる事も無く、ただただ、撫でられるままに任せ――
伝言があるかと聞かれれば、ぽつりと漏らす]

(85) mayuneco 2015/03/18(Wed) 22時半頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

　じゃあ……
　白い服を着た魔女に会ったらさ

[言いかけて、口を噤む。
『夢を叶えて』だの『応戦している』だの、そんな言葉はきっと不要だろう。
だから、マスケラに託す言葉はたった一言]

　……その、魔女に会ったら、
　『ありがとう』。
　そう、伝えてくれると嬉しいな。

[顔を上げる。
その目線は真っ直ぐを見据え、口元には笑みを浮かべて**]

(86) mayuneco 2015/03/18(Wed) 22時半頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

―星と葬と―

［人が死ぬと、その魂は風になり星になるという。

　通り過ぎようとする星の人狼に、男は努めて冷静な声をかけた。>>66］

その次の時までに、名を訊ねるのは楽しみに待っておこうか。星の――魔女よ。

(87) k_karura 2015/03/18(Wed) 23時頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

［何処に向かうのか。
　野暮な事は訊ねなかった。

　ただ、次に戦うとしたら――…仲間として、という未来もあるのではないかとぼんやりと思った。**］

(88) k_karura 2015/03/18(Wed) 23時半頃

【人】 暁風のキャプテン ダニール

[空に走った四本の細線。
永らく身を寄せていた空間にも別れを告げるとき。
足元から発光し、微風へと解ける中、視線の先には背があった。>>63
花嫁の指先を辿れば、そこには彼女の姿も。>>86
されど、声を掛けることなく、背で風を受け止める。]

『行かないでヤンス？』

　―――ああ、
　お兄さん、結局あの子の願いを叶えたいとは思ったけれど、
　魔女になるために協力したわけじゃないからね。

『おやびん、誰かに助力出来るほど強くな…』

　そ、そうじゃなくて！
　魔法ってそんな万能なものじゃないだろう？

[痛い場所を貫く契約者に、慌てて語尾を被せて反論。
己は魔女になっても、叶わなかった夢を知っている。
因果律を捻じ曲げ、理を歪めても、届かなかった過去。]

(89) momoten 2015/03/18(Wed) 23時半頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

―試練の終わり、魔女の始まり／バス内―

［左の腕が動かない。
　攻撃を受けた訳でもないのに、とぼんやり思いながら意識は覚醒する。

　にこにこと幸せそうな笑みを浮かべている女。
　好みのタイプ――だった筈だ。
　なのに、抱くのは嫌悪。己への、そして樋口という男を利用しようとする女へ。


　40を越えて、妻を置いて、最愛だった人を忘れて。
　探していたのは、求めていたのは、昔に得た燃えるような恋の炎。狂おしい程の恋慕。


　手離したからこそ、焦がれたのかも知れない。］

(90) k_karura 2015/03/18(Wed) 23時半頃

【人】 暁風のキャプテン ダニール

[そんな万能なものでは無いと良い。と、声に変えず口の中で呟いた。
持って生まれた患いとて、何時まで真の像を結んでくれるか知れない。]

　だから、次は自分の足で逢いに行くよ。
　夢にも、彼にも、彼女にも。

『結局、寄る辺は自分の足で探すでヤンスか。
　おやびん、何時までも社蓄いでヤンス。』

[相変わらず、この契約者は容赦がない。
音もなく笑みを噛み殺すと、顎を引き上げ、風に吹かれる。]

　―――…悔いて、立ち止まっても、もう一度踏み出せるように。

[生温く抜けて行く風は、どこか柔らかく、―――春の匂いがした。**]

(91) momoten 2015/03/18(Wed) 23時半頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

　……こらこら、そんなに引っ付くものではないよ。
　少し離れて。

　そう、いいこだから。

［足が痺れそうだと訴えれば女の身も渋々離れる。］

(92) k_karura 2015/03/18(Wed) 23時半頃

【人】 葬冥の王 ヴィクトール

［車内は相変わらず賑やかで。
　うちの子がすみません、と謝る声も、姉を慕う声も、友人との会話に弾む声も。

　あの不思議な空間での事など嘘のよう。

　けれど。視線を落とした先。填まったままのシャンパンゴールド。


　変わらなければならないと、
　指を組んだ。**］

(93) k_karura 2015/03/19(Thu) 00時頃

【人】 銀灰色のスピードスター ゼノビア

ううん、きっと間違ってないよ。
自覚はあるもん。
だからこの結果は結構驚いてるんだよ？

[　別に願い事があったわけでもなく。
魔法に頼って回答を出すことは、むしろ自分への裏切りにもなる。

目的の為なら手段をではなくて。
過程の為に手段を選んで、乱暴に尽きる理由を無理やりに付けて。]

(94) HAL 2015/03/19(Thu) 00時頃

【人】 銀灰色のスピードスター ゼノビア

効率イイって、何がしたいか聞くのは野暮かな？

……まぁ、ずっとこれからの進退とか考えてたんだけど、決まったし。
納得とゆーか、飲み込めはしたよ。

[　最後の最後、灰色を晴らせたのは彼のお陰も多少はあるのだけれども、悔しいから口にはしない。
後は手の内に残ったものを、見つめるだけだ。

手が空を切るような感覚も、視界を覆う灰色のトーンも、もはや無い。

だから、
だから。]

(95) HAL 2015/03/19(Thu) 00時頃

【人】 銀灰色のスピードスター ゼノビア

ふふん、お疲れ。
有難う。

[　それまでそれきり。
星詠みの青年とは、これが最後。
追うことも、振り向くことも無い。*]

(96) HAL 2015/03/19(Thu) 00時頃

【人】 銀灰色のスピードスター ゼノビア

思いっきり姉さんとか言うなって言ったでしょ！


[　駆け寄ってくる弟に、狙いを澄ませた脳天唐竹割り。
色々と面倒になりそうなので、変身も止めてしまおう*]

(97) HAL 2015/03/19(Thu) 00時頃

【人】 アルバイト ベルナルト

―バス内―
[男にしなだれかかる女。
あからさまにご同伴の空気を醸し出せば、
男女の匂いは瞬く間に見る者へと知れる。

寝起きにそんな光景をみて、眉を顰める。

どうにも情けない父親の姿を彷彿とさせるせい。]

「どした？知り合い？」

[あまりに一点を睨んでいたせいか、友人から声がかかる。]

んーや、くそ親父に似てるの見つけちまった。

[吐き出す声音に宿るのは嫌悪。
事情を知っている友人は仕方なく、ああ、と同意の声。]

(98) 唐花 2015/03/19(Thu) 00時頃

【人】 アルバイト ベルナルト

「親父さんが嫌で家出たんだっけ。
医学部受けろって言われてたのにもったいねえの」

ばーか。
そこかしこに種まき散らしてるアホ親父と
俺の臓器狙ってくる親父の嫁と一緒に暮らせるわけねえだろうが。

[冗談じゃねえ、と手を振って、目を瞑る。
消えゆく命も、自身にはそもそもなかったもの。

存在しない物を嘆く必要はない。
悲しむ必要はない。

だって、無い、のだから。]

(99) 唐花 2015/03/19(Thu) 00時頃

【人】 アルバイト ベルナルト

[優しさも]
[温もりも]
[思い出も]

(100) 唐花 2015/03/19(Thu) 00時頃

【人】 アルバイト ベルナルト

[存在も**]

(101) 唐花 2015/03/19(Thu) 00時頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

　―試練の後に―

　……ふあ。

[バスの中で、目を覚ます。なんだか変な夢を見ていた気がする。
だけどそれが、何であったかは思い出せない。まあ、そんなのは良くある事だ。

ツアーバスの最後列。
通路側の席で欠伸をしながら腕を伸ばし]

　……あれ。

[不意に。
頭の中も、心の中も、軽くなっている事に気がついた]

(102) mayuneco 2015/03/19(Thu) 00時頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

[なんで、ツアーに参加したんだっけ？]

(103) mayuneco 2015/03/19(Thu) 00時頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

[んー、むー？
眉間に皺を寄せ、首を捻るが分らないまま。
近くの席の人が見たら、何事かと思うかもしれない。

寝ぼけているせいかな、と、コートのボタンを外した。

そして再び、首を捻る。

　　――"わたし"、どうして、
　　男物の服なんて着ているんだろう？　]

(104) mayuneco 2015/03/19(Thu) 00時頃

【人】 飲食店バイト ユーリー

　　　[春になり、雪が溶けたように。
　　　　『雪成』という仮初の存在が、

　　　　　　　　　――藤代繭李の中から消えていた**]

　

(105) mayuneco 2015/03/19(Thu) 00時頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

―大橋の北での話>>83―

ああ、脅かさないように人形に戻ってたのね。
クレストは……ちゃんと寝かせてくれてるの、なら良いわ。

そう、この人形はアタシの契約者……。
そして、アタシのたった一人の兄さんよ。

『生まれて居ないから、兄と言うべきかどうかは怪しいがな。』

[藤代を脅かせないようにする為か、一旦人形に戻ったクオーレ。
一度自己紹介をすれば、再び人の姿へと変わり一礼する。

男の花嫁、男装の女性。対して語るは恋の話。
奇妙なものだと藤代と似たような感想を抱く。]

(106) kazashiro 2015/03/19(Thu) 01時頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

『……試練では様々な縁の結び目が出来るんだ。
　それも、とびきり強い結び付きがな。
　仮初であっても、死と隣り合わせになる事も多い試練だ、
　その中で結び付いた縁というものは、意外と解け難くなるものさ。』

[今までの試練でも、クオーレは似た光景を何度も見て来た。
また、その後の縁の結び目も見守って。

失ってなるものかと言わんばかりに藤代が大切に抱えて
いるのだろうその想いは、きっと元の世界でも輝く事だろう。
それは確信。]

クオーレが言うなら、大丈夫。
何度も試練を見て来てるって言うんだしねぇ。

[マスケラも同意し、藤代が掴んだリボンに願いを託す。
素敵な結び目が出来るよう、彼女が幸せを掴めるように、と。]

(107) kazashiro 2015/03/19(Thu) 01時頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

雪ちゃんはねぇ、時々……ほんっと時々なんだけど、
可愛い表情をする時があったのよねぇ。
しかも、ほんの一瞬。ランチタイムの、ほんのひと時。

ああ、あれが雪ちゃんの本当の顔なのかなぁって
見てた事もあったわぁ。

[そっと頭を撫でてみるが、抵抗はない。>>85
だから精一杯のお疲れさまと、涙を流した後の慰めをと
何度も何度も撫でていた。]

(108) kazashiro 2015/03/19(Thu) 01時頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

うん、伝言ある？
って……白い服を着た魔女。

[といえば思い当たる人物は一人しか見当たらず。
思わず「めんどくさい」と口に出し掛けたが、クオーレの
刺すような視線に留められた。]

(109) kazashiro 2015/03/19(Thu) 01時頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

「ありがとう」、って。それだけでいいの……？

『むしろ、それだけで十分だと考えられるだろう。
　強い結び目が出来たなら、言葉も然程必要無い。
　君ならよく理解出来るんじゃないか。結び目を作る花嫁なら。』

まぁ、そう言われると納得しちゃうというかね。
よーし、じゃあ確かにお預かりしたわ！
必ず伝えて来るからね、安心して。

[平たい胸をドンと叩き、マスケラも藤代に応えるように笑む。
見送られて再び梅林へと目指す一行が歩き出したのは
それから暫く後の話。*]

(110) kazashiro 2015/03/19(Thu) 01時頃

【人】 中学二年生 ロラン

　痛っ、？！

　べ、別に殴らなくても良いよね？
　殴らなくてもさぁ！

[姉の元へ、辿り着いた瞬間に一発>>97。
帽子で多少の衝撃は和らぐと言うものの、
声を思わず上げるくらいには痛い。　つまり結構痛い。]

　でも、その様子なら合格かな？

　やったじゃん姉さん。

[変身を解いても倒れる様子が無いのなら、と一人勝手に判断。　
ニマニマと何か企む様な笑みを浮かべ、]

(111) Ananas 2015/03/19(Thu) 01時頃

【人】 中学二年生 ロラン

[ささっと、人を攫うかのように素早い動きで姉を抱き上げた。]

　フゥッフーーー！！

[勿論、自分が抱えられた時と同じ姫抱きにして。

喜びの奇声を放ちつつ、場でくるっと一回転。
そのままの流れで胴上げしようと腕に力を込めるが、]

　や、やっぱり一人胴上げは無理かな……。

[もし落とした時が怖いのでとりあえず中止。
満足したと言わんばかりの笑みで姉を降ろして、自らの変身も解いた。**]

(112) Ananas 2015/03/19(Thu) 01時頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

―梅林―

[果たして其処に合格した魔女達は居ただろうか。
ひとまずは操舵輪と……煌く星の二人を求めて、視線は右左。]

そうだ、クレストは暖かい所に寝かせてあげて。
もうディアボロスの心配もないでしょ。

『それでも一人にしておくのは忍びない、私が付いていよう。
　君は試練の場が閉じるまでにやるべき事をしておくと良い。
　……何も、持ち帰れないが。』

[物も、記憶も、脱落した者には残らない。
数分間の、不思議な世界での出来事は消えてしまうのだと、
ようやく告げられた。]

(113) kazashiro 2015/03/19(Thu) 01時半頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

……でも、無かった事にはならないんでしょ？
今アタシ達がこうして話をしている事も、現実に起こった事で。
それは決して、全くのゼロにはならない。

アタシ信じてるんだから。
沢山のゼロの向こう側に、小さな点と一つの数字があるって。
その可能性があるなら十分よ。

『そうか。』

[それならばと、クオーレは口を閉ざした。
その様子が、時間が無いから早く行けと急かすようにも見えたか、
マスケラは早足で梅林を歩き出す。
預かった伝言と自身の想いを、しっかりと持って。**]

(114) kazashiro 2015/03/19(Thu) 01時半頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

―クオーレ―

『沢山のゼロの向こう側に、小さな点と一つの数字か。
……聞いたか、クレスト。なんとも不思議な数字だと思わないか？』

[梅林の陽当たりの良い木の下で、眠るクレストへと何気なく語り掛ける。
足元の小石で言葉通りの数字を書いては苦笑し]

『小数を表現するなら、一つのゼロと小さな点、そこから続く
沢山のゼロの向こう側にある一つの数字だよなあ。

本当に、良くあれで大学に入れたものだよ。
……まあ、それを上回る良い所を沢山持った奴だがな。』

(115) kazashiro 2015/03/19(Thu) 13時頃

【人】 結び目の花嫁 マスケラ

[小石を放り、見下ろすクレストの鼻を軽く摘む。
兄弟揃っての小さな悪戯と共に続けられる言葉は、穏やかながら
心の底からの願いを含ませる。]

『なあ、クレスト。
元の世界へと戻り、全てを忘れるとしても。
もしも君にこの試練で結んだ縁が少しでも残っていたなら…
弟の、良き友人になってやってくれ。

あいつは本当に周りを見ない奴だから、自分は一人だと
思い込んでいるものでな。
私にはもうどうする事も出来ないから、頼む。』

[ぽつりと零した最後の言葉は、それはそれは
寂しさに彩られたものに変わっていた。**]

(116) kazashiro 2015/03/19(Thu) 13時頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　―公園―

[自分の予想通り、ここにはいまは誰も居なかった。
この太陽が西に沈むまで――ブランコでも漕いでいようか。
子どもに戻ったように、ただ時間を潰そうかと。その遊具に足を向けようとした時に聞こえたのは――]

　おい、何だ今の失礼な声は。

　『むむ……この声はあの時の見習いの子だ！』

　え、魔女？

　『契約者の見習いだよ！僕達にも見習い時代はあったんだよ！』

[へぇ、と感心をしていれば自分の前に回りこむようにして現れた狐>>@7
まず思ったのはよく自分がここに居るとわかったなという驚き。
狐もイヌ科だからそりゃそうかなんて事を考えながらとりあえず目線をあわせ自分も腰を低くして]

(117) harutoreki 2015/03/19(Thu) 15時半頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　清流斎、ね。
　もしかして偶に聞こえていたダニールにしては若々しい声だと思っていた声の子達かな？

[そう、偶に聞こえていた声。その正体が見習い契約者であり、サポート役だったのならば納得もいく。
――まあ、自分は彼らのサポートにお世話にはなれなかったが>>@8]

　わざわざそんな事言いに来てくれたの？
　……俺の行く道に祝福があるかどうか、わからないけれど。
　ありがとう、ね。

[浮かべる笑みは少しだけ困惑を抱いたようなもの。
きっと彼は素直に自分に祝福の言葉を言いに来てくれたのだろう。
だから、本当はこんな顔を向けるのはいけないと思っていたけれど。
でも、それは清流斎の姿が変わることで吹き飛んでしまう。]

(118) harutoreki 2015/03/19(Thu) 15時半頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　こいつ見習い騙りのディアボロス！？

　『イヴァン！落ち着いてー！清流斎はメイクアップしてるんだよ！
　　清流斎スターパワー！メイクアップ！だよ！』

　んなのあってたまるか！！なんかドロドロしてるだろ！？

[そう言って、距離を取ろうと立ち上がろうとしたところで
その姿が自分よりも小柄な青年の姿に変わる>>@9
そして、彼の言う説明に色々と把握してとりあえずは敵意を引っ込める。]

(119) harutoreki 2015/03/19(Thu) 15時半頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

[そのまま、彼の言う言葉をただ聞いて>>@10>>@11>>@12
自分が反論を言う隙を与えずに、彼はそのまま去ってしまった。
気になるワードを最後に残して。]

　……なんだあれ。勝手な奴。
　言いたいことだけ言ってまたどこかに行って……

[そう言えば、そのままの足取りでブランコの元に行き腰をかける。
キィキィと音のなるブランコは童心を蘇らせるものでもあったが]

(120) harutoreki 2015/03/19(Thu) 15時半頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　――……俺さ、まだわからないんだ。

[零れるのは、少し大きな独り言。
隣のブランコにちょこんと座っている契約者にも聞こえるくらいの独り言。]

　この試練を乗り越えたら、間違えずに前に進めるって。
　でもさ、誰かの為に自分を犠牲にする……自己犠牲が当たり前だと思ってた俺は前に進めたのかなって。

　本当は、自分も救われたいって。誰かを頼りたいって思ってて。
　でも、それじゃあ今の自分が壊れてしまいそうだったから、弱い自分から目を背けて。

　……結局堕ちるところまで堕ちて、やっとそれが間違いだって気付いた。

[キィ、キィとブランこは音を鳴らして揺れる。]

(121) harutoreki 2015/03/19(Thu) 15時半頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　自分自身を救うって、どうやれば出来るんだろう。
　自分自身を導いてくれる星明りは何処にあるんだろう。

　……そんなことも、もうわからないんだ。

[言われた言葉の答えを考えてみたけれど。
自分自身が救える方法も、自分を導いてくれるものも何処にも無いって思っているから。
答えは暗闇の中深く、見つかることは無い。

――……そう、今まで思ってた。]

　でも、そうしてわからないものから逃げてちゃ駄目なんだよな。
　目を背けちゃいけないんだよな。

[そう、隣に居るシュヴァルツを見て。
くすりと、笑ってみせる。]

(122) harutoreki 2015/03/19(Thu) 15時半頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　『イヴァン……ううん、純。
　　僕ね、純がずっと強がってて、でも本当は辛くって苦しくて怖くて泣いてたことも知ってる。

　　だから純が……幸せな魔女になりたいと思ってても自分がなっていいのか不安を覚えてて、そのことから逃げようとしてたのも知ってる。』

[そう言うとぴょこんぴょこんと跳ねて隣のブランコから大ジャンプ。
自分の膝の上に着地してまだ夜を彷徨い続ける自分を見つめて]

　『わからないなら逃げないで探そう！
　　純は、またスタートラインに立てたんだよ。
　　ゆっくり、人助けをしながら探していこ！
　　僕はずっと、ずーっと！純の契約者だもん１あと僕のお世話してくれるのは純だけだしね！』

[ふふん、と良いことを言ったと自慢げな毛玉はドヤ顔を浮かべて
そんな毛玉を抱き上げて肩に乗せれば、その頭をぽんぽんと撫でて]

(123) harutoreki 2015/03/19(Thu) 15時半頃

【人】 叡智と星の観測者 イヴァン

　だな。迷ったままとか、悩んだままなんて導きの星に似合わない。
　探して、見つけよう。目をそむけずにきちんと見つめよう。

　その時には、あのニヤニヤ顔の見習い見返してやろうぜ！

[立ち上がり、向かうのは人が居る方。
向き合うことはまだ少し気まずいけれど、ここで逃げたら馬鹿にされる気がした。
一度向かう前に、立ち止まって]

　清流斎！いろいろとありがとうな！！

[多分、もう彼には聞こえては居ないとは思うけど。
それでも自己満足な御礼を口にすれば走り出した**]

(124) harutoreki 2015/03/19(Thu) 15時半頃

【人】 際限なき地を往く乙女 ソーニャ

― 大橋周辺にて ―

[未だ火の気が舞台を支配していた時のこと。
マスケラが、決戦が行われている場所へ向かうと言い出した>>20]

でも、クレストさんはどうするのよ？
まだ目も覚めてないし…

――おぶっていく？
確かに、放置するわけにもいかないからね。
ましてや、あなたとは恩恵で繋がった相手。
[それだけに、マスケラも彼に対して思い入れがあるのだろう。]

分かったわ。連れていきましょう。

[結局、クレストはマスケラの契約者がおぶっていくことになった。

それからしばらくして、空間内の様子が一変する。]

(125) thiwaz 2015/03/19(Thu) 16時半頃

【人】 際限なき地を往く乙女 ソーニャ

まさか、また――
[ディアボロスが出てくるのではないかと思い、魔法書を構える]

『いや、その必要はないわ』

[アヤネが示す先に目をやる。
そこには、虚空に昇り、弾け飛ぶ４色の光]

ついに、終わったのね…

[誰が合格したのか。
それを確かめるため、自分たちも梅林の方へと――

向かおうとしていたところで、マスケラがふと足を止める>>45]

(126) thiwaz 2015/03/19(Thu) 17時頃

【人】 際限なき地を往く乙女 ソーニャ

あれは――

[そこにいたのは、この試練にも参戦していた人物。
どうやらマスケラとも面識があるようで>>50]

『イポカニ戦ぶりかしら。確か幻術使いの金の魔女よね』

[その後しばらくマスケラと幻術使いの魔女の会話は続く。
その傍らで、ソーニャとアヤネは口を挟むことなく黙って聞いていた

幻術使いの魔女が、マスケラにある人物への伝言を頼んだ>>86]

(127) thiwaz 2015/03/19(Thu) 17時頃

【人】 際限なき地を往く乙女 ソーニャ

[マスケラはこの後、梅林へ向かうという。
頼まれた伝言を、ダニールに伝えるためだ]

『ねえ、久美。
　現実世界に還る前に、会っておきたい人がいるなら会いに行った方がいいんじゃない？』

そうしたいけど…その前に。
アヤネに聞きたいことがあるの。