
643 【桃RP】幻鏡堂にて、君を待つ
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少
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全
センは投票を委任しようとしましたが、解決不能でした。
センは人形技師 チヱコに投票した。(ランダム投票)
センに6人が投票した。
チヱコに1人が投票した。
センは村人の手により処刑された。
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ツバキ! 今日がお前の命日だ!
2014/10/11(Sat) 00時頃
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時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
ツバキが無残な姿で発見された。
現在の生存者は、ユウナギ、ベニヲ、ミヤタ、キジノメ、チヱコの5名。
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 00時頃
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/* ぎゃっ。零時になってた! すみません。
(-0) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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[和泉に続き、翼砂もまた幻鏡堂から巣立って行った。
二十年間。
当たり前だった朝が、たった二日で日常ではなくなる不思議を体験して。
あぁ、二人が亡くなった時も。
こんな風に突然だったな…
と、渚は過去を振り返る。]
(#0) 2014/10/11(Sat) 00時頃
[稀代の人形師と謳われた黒鵜。
その名は榛名だけでなく近隣の浮島にも伝わり、没後十八年が経った今でも、彼が作成した自律人形への評価は非常に高い。
むしろ死後にその価値は跳ね上がったともいえる。
それは幻鏡堂にいる三体の遺作に対しても同様に。
しかし不思議なことに。
それだけ世間から評価されているにも関わらず、黒鵜という人間自身に対する伝聞は少ない。
写真一枚はおろか、その本名ですら残ってはいないのだ。
人形師として師事していた師匠ははるか昔に鬼籍の人となり。
唯一の友人も、三年前に事故に遭い亡くなった。
生きた黒鵜を知る者は、今はもう数少ない。]
(#1) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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黒鵜…
(0) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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[見上げた秋空はどこまでも高く。
渚の視線の先で、二羽の小鳥が連れ添う様に飛び去って行った。]
(#2) 2014/10/11(Sat) 00時頃
壽歴十二年、神無月、五日
稀代の人形師、黒鵜。彼が遺した願いとは…
(#3) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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永歴四十一年、如月、十八日
九朗の月命日だってことで、渚を連れて墓参りに行った。
帰りに渚が紅茶の葉に興味を持ったんで買って帰る。 九朗もそうだったが、なんだって欲しいの一つも言えないんだろうな…。 十五の頃って言ったら、もっと色々我侭じゃなかったか?
意図しているのか、それとも素なのか。 渚は本当に、九朗のミニ版みたいだ。
(-1) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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永歴四十一年、葉月、九日
一度渚の淹れた茶は美味いと褒めたら、嬉しそうに笑い、それから急にあれやこれやと色々な茶を淹れるようになった。 熱いかぬるいか、味は濃いか薄いか。 茶葉を買えば、ついでに美味い茶の淹れ方を聞いている。 元は紅緒に言われて色々試し始めたらしいが、和泉が言うには俺に褒められてから熱が入り始めたらしい。
和泉や翼紗と違って元々趣味や楽しみもなかったようだし、何かに夢中になれるっていうのはいいことだろうと好きにさせることにした。 嬉々として茶葉を選んだり、器を選んだりしている渚の様子は、試行錯誤しながら新しい人形を作っていたガキの頃の九朗にそっくりだ。 とりあえず、俺の茶はまずいだの飲み飽きただの言った紅緒にはお仕置きだな。
(-2) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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永歴四十一年、師走、二十日
九朗は三人の自律人形と、核になった三人は別人格で全くの別人だって言ってたが。 渚を見ていると、本当にそうなのかと疑わしくなる。
外見はずっと最初の十五のままだが。 なんていうかこう…。 仕草とか、笑い方とか。 頷くタイミングとか、よく気付くところとか。
なんだよ、お前九朗かよってぐらい似てきやがった。
見た目が十五でよかったぜ。 外見まで俺が知ってる九朗だったら…。
(-3) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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永歴四十一年、弥生、十一日
ちょっとふざけて、渚の奴に女物の服を着せてみた。 だからなんで似合うんだよ。 紅緒のやつなんてきゃあきゃあはしゃいでたぞ。
そう言えば昔、仲間内で酔った九朗に女の着物着せて酌を迫ってたこともあったな…。 翌日二日酔いの頭で九朗の説教を正座で二時間ばかり聞かされたっけ。 懐かしいなぁ。
(-4) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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永歴四十一年、皐月、三十日
何処で聞きつけたのか。 重華の使いを名乗る宗片って若い男が訪ねて来た。 黒鵜の遺作の人形一体に付き、相場の三倍を支払うから譲ってくれだとよ。
冗談じゃねぇ! 門前払いで追い返したが、ありゃあまた来るんだろうな…。
九朗の馬鹿野郎。 変な奴に好かれやがって。
(-5) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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青年 イズミは、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 00時頃
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永歴四十二年、霜月、十八日
九朗、わりぃ…。 お前が作った最後の人形、壊しちまったかもしんねぇ…
(-6) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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/* ふー、しっかし、急いでいると誤字が酷いな…(顔を覆った)
(-7) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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君は“兄くん”らしいからね。 面倒見の良さに付け込んでみるのさ。
[微かに冗談めかして笑みを瞳に走らせ、伸びてくる指先に整髪を任る。 細く精巧に作れた五指に、年を省みず頭部を懐かせた。]
和泉に謝っても、困るだろうにね。 それでも、君は伊さんの振りして黒鵜も甘やかしてしまうのだろうが。
――…普段はね、君を誰かと共有する事に文句はつけない。 流石に其れをとやかく言うほど、狭心なる男じゃない。
[告げる自己申告は今一信用に値しない曖昧なもの。 ただ、彼を抱く腕に力を込めて、けれどね。と、 彼に言い聞かせるように密やかに言の葉を転がす。]
―――…今は私のものだ。 悪いが黒鵜にも久我にも翼砂にも紅緒にも譲ってもらう。
和泉を腕に抱いている時は、君は私だけの和泉だ。
[兄としてでなく、人形としてでなく、代わりとしてでなく。 髪を梳く指先も、流れ込んでくる鼓動も、重なる瞳も。 彼の心までも、独占の食指が伸びて、想いが募る。]
2014/10/11(Sat) 00時半頃
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君は“兄くん”らしいからね。 面倒見の良さに付け込んでみるのさ。
[微かに冗談めかして笑みを瞳に走らせ、伸びてくる指先に整髪を任る。 細く精巧に作れた五指に、年を省みず頭部を懐かせた。]
和泉に謝っても、困るだろうにね。 それでも、君は伊さんの振りして黒鵜も甘やかしてしまうのだろうが。
――…普段はね、君を誰かと共有する事に文句はつけない。 流石に其れをとやかく言うほど、狭心なる男じゃない。
[告げる自己申告は今一信用に値しない曖昧なもの。 ただ、彼を抱く腕に力を込めて、けれどね。と、 彼に言い聞かせるように密やかに言の葉を転がす。]
(+0) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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―――…今は私のものだ。 悪いが黒鵜にも久我にも翼砂にも紅緒にも譲ってもらう。
和泉を腕に抱いている時は、君は私だけの和泉だ。
[兄としてでなく、人形としてでなく、代わりとしてでなく。 髪を梳く指先も、流れ込んでくる鼓動も、重なる瞳も。 彼の心までも、独占の食指が伸びて、想いが募る。]
2014/10/11(Sat) 00時半頃
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―――…今は私のものだ。 悪いが黒鵜にも久我にも翼砂にも紅緒にも譲ってもらう。
君を腕に抱いている時は、私だけの和泉だ。
[兄としてでなく、人形としてでなく、代わりとしてでなく。 髪を梳く指先も、流れ込んでくる鼓動も、重なる瞳も。 彼の心までも、独占の食指が伸びて、想いが募る。]
(-8) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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[小さくはにかんで、思い出話を語るように記憶を手繰る。 己には無いものを求め、惹かれてきたのだと今にして腑に落ちた。 最初は他愛無い欠片でしかなかったけれど、 逢う度に、和泉。と語りかけて困らせるのが愉しくなっていったのだ。]
誰かを率先して困らせたいなんて、 ―――…まるで好きな子ほど、と云う奴だね。
[私も青い、とお決まりの言葉を告げて、更に距離が削られる。 酒を飲むことも忘れ、もっと彼の手に懐きたい、だとか、 頭の沸いた願望が次々に溢れてくるけれど、 一等の願いは言葉にする前に、行動へと変わった。]
―――…和泉、眼を伏せて。
[誘われて、心惹かれ、胸が熱い。 腰から上がる指先は、相手の尾骶骨から背筋をなぞる。 しなやかに彼の背を慰撫し、薄く開いた唇が淡く声を噛む。]
(+1) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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―――…愛しているよ、私の可愛い和泉。
[唇がぶつかる間際で囁く声。 甘さを孕む声を追いかけ、唇に言葉と同時に至る圧。]
(-9) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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[彼の顔貌に影を落し、顎を掬い上げるようにして唇を重ねた。 乾いた口唇が彼の薄い唇を攫い、吐息が繋がり、眩むよう。
地上と天上の光に囲まれながら、二人きりで、初めて交わす口付け。 ――――…ほんの少し、甘い櫻菓子の味がする。*]
(+2) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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/* 削除多すぎ、推敲涙目。*/
(-10) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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/* 今日はね、カモミールとジンジャーとドライアップルをブレンドした、ハーブティーを頂きますよ。 毎日毎日紅茶飲んで、村の世界に浸っておりましたわ…しあわせ。
(-11) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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華族 サクラは、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 00時半頃
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―四日・午後―
[その日の少女は、普段の彼女に比べれば随分と静かだったと言わざるを得ない。 しかし、訪れた青年はそのことに気付いた様子はなかった。]
徹夜明けの方を、こんなところでお引止めしてよろしいんですの?
[少女は苦笑気味に尋ねる。 しかし青年が構わないのであれば、無理に帰すことももちろんない。]
そうそう、椋原さま。 また、良い知らせがございますのよ。
[ぱちり、と手を合わせ、少女は微笑む。 青年は興味を示してくれただろうか。 少女はほんの僅か、頬を染めて、続けた。]
姉さまが、お嫁に行かれましたの。
[昨日の今日で、と青年は驚いたことだろうか。 しかし少女の方はと言えば、兄さまがお嫁に行かれた時よりも余程、落ち着いて見えるのだから不思議かもしれなかった。 尋ねらればお相手のこともお話しするだろう。 そうすれば、青年にはその人が誰なのか、思い至ったかもしれなかった。]
(1) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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/* 黒鵜=久我一二三?と云うことなんだろうか? この辺は中の人が話を追いきれて居ないのも手伝って、 限りなく櫻の情報量と等しい感じ。 久我も幸せになると、私も嬉しいのだけれど、 多分、久我は私に望まないと思うというジレンマ。
そして、意外と貴族がのんびり屋だ。 がっつかないので、ほんのり薔薇程度ですよ…!*/
(-12) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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[暫く姉さまの嫁入りについて話をする。 しかし、昨晩の青年の行動について、少女が触れる様子は一向に無かった。 それは、意図的に避けているとも、あるいは少女にとっては話題にする程度の価値もないとも、取れたかもしれない。]
何だか、少しさびしくなったようですわ。 私の世界は変わらないのですけれど、兄さまや姉さまとは、いつでもお話できるのが普通だったんですもの。
[言いながら、少女は穏やかに笑う。*]
(2) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 00時半頃
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─紅緒の部屋・神無月四日>>4:115─
[忙しいのかと僅かに表情を曇らせた少女に、慌てて首を横に振る。]
いえ、今日はたまたまです。 書ける時というのは、まる一日だって書き続けてしまえることもあって。
[書けない時はどれだけ時間があっても書けないんですけどね、と付け足して苦笑する。 しかし、苦笑しながらも己を気遣う少女の言葉>>1を聞けば、すぐに頬を緩めて嬉しそうに続けた。]
…眠るのを忘れるほど書けたのは、久しぶりです。 徹夜できるくらい書きたいことが溢れてくるのは、幸せですよ。
[それが和泉と櫻の契約に起因していることは明らかだった。
だから。
少女が、「姉さま」の契約について口にしたときも、昨日ほどの衝撃はなかった。 敢えて言うなれば、相手が茜であることに少々驚きはしたが。]
……“契約”の相手って、同性でなければならない…なんてことは、ないですよね?
[そう真面目な顔をして問うてはみたけれど、否定されれば「冗談です」と笑うだろう。]
(3) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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―3日 幻鏡堂― [小間物屋へ誘ったが、彼はどうするのだろうが? 出かけるのを躊躇うのであれば、>>4:75渚から後押しをして再び、カランコロンとドアベルの音を響かせるだろう。]
はーい、行ってきます。
[戻ってくるころに、との渚の声にそう返事をして宮田と共に幻鏡堂を出たのだった。]
(4) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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[小間物屋へと向かいながら、宮田の隣を歩く。 渚のお茶とか、お菓子とか、最近見かける猫の話やら、話をしながら道を歩く]
…ん。 [通り過ぎていく何人かの視線が何やら気になって。 なんとなく自分も宮田を見る。 視線に気づくだろうが。 顔のほとんどを覆うように包帯で巻き付けているのだ。 目立つのは当然かもしれない。]
帽子、被ってみたらどうだろう? 小間物屋にあるかなぁ。
[日差し避けにもなるし、と付け加えて、そう尋ねた。]
(5) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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/* ちょっとこう、言わずにおれなかったんです(まがお)>契約の相手 */
(-13) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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―壱番街 小間物屋「柳」― [向かうのは40分歩いた所にある店。柳と流暢な文字で書かれている藍色の暖簾が店先に吊り下げられている。 こぢんまりとしているが、化粧品は無論、髪飾りや飾り紐やらの種類を多く扱っている。]
こんにちはー
[とお店にお邪魔して、入る。 宮田が入らなそうな感じであれば、店内へと誘うだろう。 はいはい、と明るい声がして店主が出てくると、宮田を見て眉をひそめるのが見えただろう]
友達なんだ。 そうそう、あの子は元気?
[何か問われる前に、お店にいる自律人形の事を話題にしつつ、白粉やドーランはないかと尋ねれば、奥へ引っ込んで同じような商品をいくつか手にして戻ってくる。 パウダー系のとクリーム系、そして白肌から、濃い肌色まで4種類ほどのを見せて]
うーん…? 宮田さん、どれにしよう?
[と問うた。 使うのは彼なのだし、彼が使いやすいのを選んだ方がいいだろうと、商品を示して、決まればそれと、予備の分もまとめて購入をしただろう。 ついでに、自分用にと、緑色のリボンと簪も一緒に買おうか。]
さて、もどろっか。 今日は何のお茶だろうね。
[渚のお茶、楽しみだねと幻鏡堂へと戻るだろうか。**]
(6) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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[さびしくなった、と穏やかに笑みを浮かべる少女>>2を見れば、微笑みを湛えたまま少しだけ真面目な表情に戻って、少しだけ紅緒のほうへと身を乗り出す。]
それで。 貴女は、どうしたいのです? 姫さま。
[あと僅か、ずっと埋まらなかった距離を埋めるように。二人の間に置かれたテーブルの上、緩く組まれた少女の両手に、己のそれをそっと重ねる。]
(7) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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/* 渚お兄さんのメモ
お義父さんへの御挨拶……(笑った)
(-14) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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聞かせてください。ぜんぶ。
──我侭、聞いてくださるって。仰いましたよね?
[奔放に振る舞っているようでいて、彼女は何処かで自身の望みは慎重に抑えている気がしていた。 目の前の少女を、じっと見つめる。
その手に伝わる感触は冷たく、どこか無機質で、彼女が人形であるということを何より雄弁に語っているように思われた。 重ねた手に少しだけ力を込めて、“我侭”の続きを告げる。]
僕は、──**
(8) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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_(:3」∠)_
_(:3」∠)_
_(:3」∠)_
(-15) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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僕は、貴女との時間を終わらせたくない。
[少女が初めての内緒話を憶えているなら。 それは、恋慕の告白に外ならなかった。]
そのためなら、何だってします。 だから。
[聞かせてください、と。静かに繰り返した。**]
(-16) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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/* 紅緒ちゃん幾らくらいするのん、とかいう点での葛藤ロルも入れたかったんですけど、リアル的に間に合わなさげなので大胆にカットします( 想定してたより楽観的な子になったよ、樹くん。 */
(-17) 2014/10/11(Sat) 01時頃
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[黒鵜も甘やかしてしまう、と聞けば首を横に振る。]
違う。 俺は、黒鵜の前では、煙管を咥えなかった。 煙管を咥える姿を見せると、……悲しむだろうから。
[黒鵜と一緒に住んでた頃、彼の前では煙管を咥えようとはしなかった。 彼を悲しませたく無かったのと、そんな目で見られてしまうのが嫌だったから避けてたのだが。 それも見方によれば、甘やかしになるのかも知れない。
好きな子を困らせたい、と言われて、それはそれで如何すれば、と言いたいのだが。]
もう、貴方の事だから、仕方無い。
[最早諦めるしか無いのか、と心の中で呟いたら、目を伏せろ、と。 言われるまま、瞼を閉じ、視界を暗くしたら、指が。 尾骶骨から上へと登る、その感触は身体と心をざわつかせて。]
――……っ。
[吐息とも声ともつかぬ物が唇から漏れ、乾いた唇が其れを拾う。 唇で感じるその柔らかさと温もり、そして微かに感じる櫻菓子の甘さ。 初めて与えられ、味わうものに、己の心が溶かされそうだ*]
(+3) 2014/10/11(Sat) 01時頃
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―四日>>3―
[疲れた顔をしながらも、生き生きとしているという矛盾をやってのける青年に、少女は僅かに目を細める。 この方が、自分の倍以上の年齢だなんて、どうして信じられたというのだろう。 青年の問いには、一瞬目を丸くした後で、小さく吹きだした。]
そんな決まり、ございませんわ。 ただ、お互い愛し愛されること。 それだけですわよ。
[ただし、その愛情は正しく等価でなくてはならないけれど。 その一言を飲み込みつつ、首を横に振れば、青年も冗談だと話を収めた。
と、青年が少女へと、問いを投げかける>>7。 少女は微笑を浮かべたまま、きょとりと瞳を瞬いた。]
私が…どうしたいか、ですの?
[ゆっくりと繰り返した言葉が、躊躇いに聞えたか。 青年が、その手を少女の手に重ねる。 ほんの僅か震えた手は、しかし引かれることは無い。 遠い温もりに、少女は僅か、目を伏せる。]
(9) 2014/10/11(Sat) 01時頃
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[重ねられる問いに、少女はゆっくりと、瞬きをひとつ。ふたつ。
それから、青年の囁きを耳にして、少女はにっこりと、“綺麗に”笑った。]
えぇ。 私も、そう思っておりましたのよ。 兄さまも、姉さまもここにはもういらっしゃらないけれど。 私今、とても幸せなんですわ。
[少女は無邪気に答える。 否、無邪気過ぎた。 少女が願うのは、今の継続、とでもいうように。
少女の胸のからくりが、きりきりと不穏な音を立てる。 胸の内でそっと囁かれた問に、答えてくれる人は、もういない。 少女のことを、諌めてくれる人も、もういない…*]
(10) 2014/10/11(Sat) 01時頃
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最近、胸が時々痛むんですの。 これは、不具合ですかしら? 兄さま、覚えがありまして?
わかりませんわ。わかりませんわ。 愛とはなんでございますの、幸せとは何でございますの。 そもそも…心とは、なんでございますの…?
(=0) 2014/10/11(Sat) 01時頃
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青年 イズミは、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 01時頃
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/* 村建て様メモに吊りが僕だって書いてあるので心配していなかったとかそんな。 楽観的なのは樹じゃなくて中の人だったようです←
では、おやすみなさい。 */
(-18) 2014/10/11(Sat) 01時半頃
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君も難儀だ。いや、長男気質と云うのかな。
[彼の言い分を聞いて、喉が揺れる。>>+3 啄ばむリップノイズに笑気を含ませ、口唇を掠めること数度。 忌避しても、彼は結局煙管を捨てず、 形見だと捕らえて嫁入り道具めいて所持している。 彼の途方も無い優しさは、特に身内に配られるものらしい。
僅かばかりの悋気を食んで、彼の下唇を甘く噛み散らし、 解けるように零す吐息さえ飲み込んで専有。 甘受される柔さが喉から腹に広がり、鳩尾の辺りに熱が溜まる。]
―――…可愛いな、容易く信じて、従って。 私が狼だったら如何するんだい。
[微かなテナーは半分本音で、半分願望。 酒気より先に彼の唇を濡らした事に、充足すら覚えた。]
酔わせてしまうよ、和泉。 私は酒に惑うことは無いが――…、君には惑い易いんだ。
[笑む代わりに、口腔より生温い舌を差し伸べた。 背に立てた五指と、捕らえる腕は強靭で拒絶を許さない。
滑る軟体が唇を開き、人肌を知らぬだろう箱入人形の粘膜に触れ。 人の体温と櫻の味わい与え、寄せる身体はまた少し熱を上げた。*]
(+4) 2014/10/11(Sat) 01時半頃
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華族 サクラは、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 01時半頃
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―幻鏡堂、五日―
[主の居なくなった部屋を、渚は丁寧に掃除する。 翼紗が二十余年かけて集めた数々の硝子コレクション。
小間物店で買える値段の物から、数万円以上する高価なものまで様々。 あまり多くは持って行けないと思ったのか。その殆どが今も変わらず棚の中に並んでいる。]
あぁ、やっぱりアレは持って行かれたんですね。
[特に気に入ったものを並べていた棚の一ヶ所がぽつんと開いている。 そこには、翼紗が一番大事にしていたゼンマイ仕掛けの蝶が置いてあった。
部屋の掃除を済ませて。 渚は最後に、翼紗と茜が契約を交わしたテーブルの上に黒い木製の皿立てを置く。 その上に、数日前茜が納品した小皿を立て掛けた。
無数の色硝子が日の光を反射して虹色に光る部屋の中。 白い五寸皿の中には、今にも風に乗って舞い上がりそうな浅葱色の蝶が一匹。>>1:73
約束通りに飾られたそれを、部屋の主が見に来る日は来るのだろうか…?*]
(11) 2014/10/11(Sat) 02時頃
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店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 02時頃
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―幻鏡堂、五日・早朝>>11より前―
[布団から体を起こした渚の目にとまったのは、昨夜も読んでいた一冊の手記。 十数冊かけて書きつづられた年月は長く。 それでも渚は、既に何度か読んだそれを、また一から読み始める。]
…読みながら、寝てしまったんですね。
[手記を手に取り、布団から出る。
はらり
と、本の隙間から零れ落ちた古い写真。 そこに写るものを一瞥し、本の間にそっと戻す。]
…今日は、久々に着物にしましょうか。
[洋装は動きやすくていいが、着ていた期間が長いせいか、和装の方が自分にはなじむと。 渚は箪笥の中から表面が波状に加工された黒いしじら織の着物を取り出す。合わせる帯は、うっすらと蓮の花が刺しゅうされた灰色の帯。 長い黒髪は濃紫の組み紐を使って毛先の方でまとめて縛ると、日課である店の掃除をするために部屋を出た**]
(12) 2014/10/11(Sat) 02時頃
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[はらりと落ちた写真。 古びたそれには、和泉と翼紗、それに紅緒と…。
渚に面影の似た、15、6の少年が仲良さげに肩を並べて映っている。
裏返した白い面には、達筆な字で日付が書かれていた。]
(*0) 2014/10/11(Sat) 02時頃
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[【永歴七年、長月、十日】と…]
(*1) 2014/10/11(Sat) 02時頃
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[それは、今から約五十年前の日付だった]
(*2) 2014/10/11(Sat) 02時頃
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/* 抽出した青薔薇は脳内映像化余裕でした。ごちそうさまれす^q^
(-19) 2014/10/11(Sat) 02時頃
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下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 06時頃
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ただいま。 [>>6戻ってきた頃には和泉と櫻さんの事が何かしら耳にするだろうか]
そっか、和泉さんが。 そうなんだ。 会えればよかったんだけれど。 またどこかで会えるかもしれないね。外で。 ――。 [部屋から出たということは、と理解して小さく何か呟いたが、隣にいた宮田に聞こえてしまったかもしれない。]
(13) 2014/10/11(Sat) 10時頃
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幸せならいいな。
(-20) 2014/10/11(Sat) 10時頃
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[>>4:76待っていた渚から美味しいお茶があれば喜んでいただくことだろう。]
んー、この時期になると暗くなるの早くなるよね。
[時間的にはまだ十分あるのだが。]
宮田さんは今日もここにお泊りなの?
[そうであればまた幻鏡堂に向かう理由にもなるしね、と考えながら。 彼はどう答えたのだろう。 答えをもらい、お茶を頂いて、幻鏡堂を後にするだろう。]
(14) 2014/10/11(Sat) 10時頃
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―四日 工房にて―
…うーん [目の前には片腕が外れた自律人形。 傍らには腕を包んだ風呂敷。 困ったような表情をしてこちらを見ている依頼主]
これはまた…
[見事に壊れているのは恐らく重量制限以上の何かを持ったせいだろう。 螺子と歯車にはヒビとか部品やらが欠けたり壊れたりしている]
時間かかりますが、引き受けます 終わり次第連絡をいたしますので。
[そう言って、引き受けて、依頼主をお見送りして溜め息を一つ]
ちゃんと大事にしてもらわないと困るなぁ。
[そう呟いて、よいしょっと人形と風呂敷を手に作業机に置いて解体作業をして壊れた螺子や歯車やらを取り除いて同じようなのを探す。 いくつかの部品が傍らに並べていって、足りないのをざっと調べるとメモを取ってあとは布をかぶせて埃が入らないようにすると]
…帰りが大変だな。
[必要な部品類を考えると重たそうだ。 入るのだろうか、この鞄といつもの鞄をぽんぽんと叩いて肩にかけると、お出かけ。]
(15) 2014/10/11(Sat) 10時半頃
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―にゃーん [道すがら歩いていれば、猫の鳴き声。]
…またお前じゃない。
[茜の工房でみかけた猫が見えた。 立ち止まっていれば白い猫がすりすりと足元に擦り寄ってくる。 本当に人懐こい猫である。 可愛い。]
まったく。
[頭をゆるく撫でればふさふさとした感触が伝わる。 軽く撫でまわして再び歩けば、てとてととその後をついていく猫。 その猫をちらりと一瞥して、足は自然と幻鏡堂へ向かっていった**]
(16) 2014/10/11(Sat) 10時半頃
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祝初秘話\\ ٩( 'ω' )و //
というか、ラジオはカウントに入れるもんではなかろうかというツッコミは受けます 頑張るよ、頑張るよ。 日時に辿り着くのが目標なんだ(リア充どこいった)
(-21) 2014/10/11(Sat) 10時半頃
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/* 今日、中の人の息子の土曜参観ですた(´・ェ・`) 息子と同じ学年の子に翼紗と同じ名前同じ文字の子が居て思わず二度見した事をここでご報告()
(-22) 2014/10/11(Sat) 10時半頃
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店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 10時半頃
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―五日―
[いつもと変わらぬ朝が来る。 少女の世界はがらりと変化したものの、世界そのものは一向に変わらない。 少女は朝日の射しはじめたカーテンの隙間を指先で押し上げ、空を見やった。 鳶だろうか、鳥が一羽、優雅に旋回し、窓枠から消えてゆく。 ぱっと手を離せば、また視界は閉ざされた。
カチ、カチ、カチ。 正確な時を刻む、胸のからくり。 その合間に、キリキリと、何かのきしむような音が混ざる。 それは、何の音だろう?]
…渚。渚。
[姉さまのお部屋の整理を終えた>>11、渚に少女は呼びかける。 こうして会話ができるのも、もう渚だけ。]
お手が空いたら、私のお部屋へいらして? ちょっと、整備をお願いしたいんですの。
[きっと渚は整備道具を携えて、すぐに来てくれるだろう。 不具合らしい不具合など、起こったことも無いが、いつだって少女らの“体調”を気にかけてきてくれた渚だから。]
(17) 2014/10/11(Sat) 11時半頃
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[やってきた渚へと、少女はやや申し訳なさそうに笑いかける。 少女自身も、どう調整してほしいのかよくわからなかった。 つ、と伸ばした指先で、少女自身の胸の真ん中を指さす。]
この辺りの調子が、オカシイみたいなんですの。 ちょっと、見てくださいませ。
[少女の指さした辺りには、自律人形の心臓ともいえる、最も大切なからくりが収められていた。 ただしそこを開けるとなると、普段の定期調整では済まない。 簡単に開けることはできない場所なのだから、渚も戸惑うことだろう。
そうやすやすと頷くこともできない渚は、少女に尋ねる。]
いつから…
[少女は少し悩んだ。 何時からだっただろうか。 姉さまが嫁がれた時は、快調だったように思う。 あれは…]
…昨日、椋原さまが、いらした時ですわ。
(18) 2014/10/11(Sat) 12時頃
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[少女の返答に対する渚の表情は、いまいち判別がつかない。 渚は昨日の会話を聞いていたのだろうか。 少女は慌てたように付け加える。]
あ、勿論、椋原さまが何かされたわけではないんですのよ? 少し、お話しただけですわ。
[少しだけ… そう、繰り返す少女の表情が、ほんの僅か曇ったようだった。*]
(19) 2014/10/11(Sat) 12時頃
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[翼砂の部屋の掃除を終えると、隣室から紅緒の呼ぶ声が聞こえた。>>17 整備をして欲しいという紅緒に、渚は頷き、少し待っていてくださいと答える。
渚は幻鏡堂の店主でもあるが、同時に紅緒たち三人の整備を行う人形技師でもあった。
といっても、人形技師であった一二三から“三人”の整備方法を教わっただけの、見習いとも言えない専属技師だったが。
一二三曰く、三人の構造は普通の自律人形と比べればかなり特殊らしい。 愛し愛されることで人になるという奇跡を約束された人形であれば当然のことかもしれないが。黒鵜もまた、その構造の特殊さ故に一二三という信頼できる人形技師に三人を託したのだろう。
生兵法は大怪我の基。 下手な人間が三人の身体に手を加えて、その絡繰りを壊してしまうことを恐れたのかもしれない。
製作者の黒鵜が死んだ今、壊れた三人を完全に直すことは不可能に近い。 一二三が渚に三人の整備方法を教えたのは、自分が存命中に三人が主を見付けて契約を結ばなかった場合、後を引き継ぐ者が必要だと思ったからかもしれない。]
(20) 2014/10/11(Sat) 13時半頃
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[掃除道具を置いて店の扉に『Close』の看板を掛けると、一二三の工房に入り千恵子が持ち運びするような整備道具の入った鞄を取って三階へ上がる。
紅緒の部屋に近づけば、扉をノックするよりも先に扉が内側から開かれる。 目が合えば、紅緒は少し申し訳なさそうに笑っていた。 いつも華の様に天真爛漫に笑う彼女にしては珍しい様子に、よほど調子が悪いのかと心配になる。 その様子は顔にも表れていただろうか?
部屋の椅子に紅緒を座らせると、その前に跪き目線を合わせる。]
さて。 なにか気にかかることがありましたか?
[関節部分の整備など、細々した部分は定期的に見るようにしている。 最後に診た時は特に異常があったように思わなかったが、その後何か不調が出たのだろうかと。人間で言えば“問診”の真似事をする。
不調を訴えてくれるところは人間と同じだが、大体の自律人形は身体の不調を自分からは訴えない。 訴えることができない…と言った方が正しいのか。
そういった事ひとつ取っても、黒鵜の作った自律人形はよく出来ていると言えるだろう。]
(21) 2014/10/11(Sat) 13時半頃
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「この辺りの調子が、オカシイみたいなんですの。 ちょっと、見てくださいませ。」>>18
[そう言って自分の胸を指さす紅緒。 その場所には自律人形にとって最も大事な器官と、そして【 】が収められている。
命の源。奇跡の要。
人で言えば心臓にあたる部分に不調を訴える紅緒に、渚の表情が明らかに変わった。 人間同様、自律人形の胸部には重要な機関が数多く収められている。 そこを開くとなれば、一度人形を眠らせる……――人間で言えば仮死状態にしなくてはならない。
それに、その場所は黒鵜の技術、全てが収められている。 もし、その場所が壊れたら?
きっと、渚には直せない。 一二三であっても、壊れた機関を直すことはできないだろう。
直せるのは…、今は亡き黒鵜、ただ一人…。]
………―――っ。
[血の気が引く思いがした。 けれど、今一番不安なのは紅緒の方だろうと気を引き締めて。 自分の感情の波が伝わらないよう、出来るだけ穏やかな表情を作って尋ねる。]
胸…ですか。 いつから…とか。心当たりはありますか?
「いつから…」
[渚の質問をおうむ返しのように繰り返して考える紅緒。 見ている感じ、特に不調があるようには見えない。
返って来た答えは昨日。]
「…昨日、椋原さまが、いらした時ですわ。」
(22) 2014/10/11(Sat) 13時半頃
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[連日紅緒を訪ねて来てくれる青年の名に渚の表情が変わるより早く。 慌てたように紅緒が椋原をかばう様に言葉を付けくわえる。
その言葉に嘘はないのだろう。
今までにも、熱心に通って三人の機嫌を取り、ある日突然豹変するような客は確かにいた。 二十年の間に1か4人だから、決して多い数ではないだろう。 極まれに現れるそういった客に乱暴されそうになれば、すぐに声を上げるなり、【お茶会】で他の二人に助けを求めればよかった。
そうすれば、すぐに渚がその客を部屋から追い出してくれたから。
今回、何らかの理由で脅されていて、紅緒が嘘をついている可能性がゼロであるわけではない。 しかし椋原という青年と、彼の書いた『水無月の後に』という作品を読む限り…。 渚には、彼が過去に数人いた悪漢の類いには思えなかった。
もっとも、櫻が褒めてくれた慧眼が確かなものであるのなら…だが。
生憎。昨夜の椋原と紅緒の会話は全くと言っていいほど聞いていない。 渚は膝の上で行儀よく並べられていた紅緒の手を取ると、ゆっくりと話を促した。]
その時のお話し、よろしければ聞かせていただけませんか?
[紅緒は、椋原との会話を話しただろうか…?*]
(23) 2014/10/11(Sat) 13時半頃
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[少女が今までに迎えた客は、年齢層から言えば高め、基本穏やかな人が多かったと言える。 それでも、一度だけ、身の危険を覚えたこともあった。 そのおじいさんは、自らの死期を悟り、自らを看取ってくれる孫のような少女を、求めたようだった。 しかし少女は是と言わない。
看取った後、長い時間を独り過ごせというのは、あまりにも酷過ぎた。
それを受け入れるには、背負うものが多すぎた少女は、ストレートにそれを口にしてしまう。 激昂した老人を止めてくれたのは、当時まだ存命だった、おじさまだったか…
老人が叩きだされた後、少女は一言、人間って不思議ですわね、と呟いたという。]
(24) 2014/10/11(Sat) 13時半頃
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[少女の記憶力は、とても良い。 昨日の会話くらいであれば、ほぼ一言一句間違いなく、繰り返せる程度には。
その気になれば、少女は嘘も得意である。 けれど、未だ渚に嘘をついたことは、無いはずだ。 だんまりを決め込むことは、あったけれど。
少女はゆっくりと語る。 昨日のことに限らず、ここ数日の、青年との時間を。 二人の間の秘密だけは、そっと伏せながら。 けれどそれは、まるで録音を流すかのように、酷く他人事じみた話。]
その時からですわね。 この辺りがこう…痛むというのかしら。 きりきり、と、音がする気がするんですの。
[言いながら、ほんの少し眉を寄せる少女。 しかしその表情は、訴える内容の割に穏やかと言えた。*]
(25) 2014/10/11(Sat) 13時半頃
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[ここ数日の間に椋原と紅緒でやり取りされた会話が語られるのをじっと聞きながら、渚は紅緒の表情をじっと見る。 それは観察していると言ってもいいかもしれない。
普段の様子と比べれば表情の変化はないようなものだったが、きちんと見ていれば目や口元から感情が読み取れる。
紅緒は、自分のそんな表情に気付いているのだろうか? 淡々と二人の会話を聞かせているつもりかもしれないが、渚の目には、紅緒の様子は少し違って見えた。]
「その時からですわね。 この辺りがこう…痛むというのかしら。 きりきり、と、音がする気がするんですの。」
[眉を寄せるその表情は、意地悪な質問をする櫻に渚が困ったように笑う時の表情に似て。 渚は、紅緒の訴える胸の不調の原因に思い至る。]
なるほど…。 では見てみる前に、先に音を聞いてみましょうか。
[本当にどこかに不調をきたしているのであれば、歯車の動く音に雑音が混じる。 渚は人間の医者が使う聴診器のような道具を取りだし、服の隙間から紅緒の胸に当てると、そっと目を閉じて紅緒の音に耳を澄ました。]
(26) 2014/10/11(Sat) 14時頃
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――カチカチ カタカタ
[規則正しい歯車の音。 思った通り、不調を思わせるような音は聞こえない。]
うーん… 特におかしな音は聞こえませんね…。
[困った。原因が分からない。そんな表情を作り首をかしげる。]
紅緒さん。 今も胸は痛みますか?
[紅緒が首を横に振れば、渚はさらに問いを重ねる。]
じゃあ…。 胸が痛むときに、何か普段と違うことをしていましたか? あるいは何か、考え事をしていたとか。
[尋ねる口調でありながら、その声には穏やかに諭す色が混じる。 器具を通して聞こえる紅緒の鼓動に、その表情に、なにか変化はあっただろうか?*]
(27) 2014/10/11(Sat) 14時頃
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[少女の語りを受けて、音を聞いてみると言う渚。 少女は素直に胸元を少し広げ、静かに結果を待つ。 しかし渚の出した答えは、音に異常なし、というもので。]
…おかしいですわ。
[自分では、なにやら普段とは異なる音が混ざる気がするのに。 その音は、真の音でないことは、技師ではない少女は知らない。 まだ痛むのか、と問われれば、少女は少し、首をかしげながら、答える。]
そう、苦しいほどではありませんけれど。 何と言ったらよいかしら、こう… きゅぅ、と静かに痛いような心持ですわ。
[言いながら、ふと、思う。 そもそも自分達に、痛みというものがあったのだろうか。 蝶よ花よと保護されていた少女に、怪我などというものは無かったから不明であるが、怪我をしたところで血の通わぬ肌から何か零れ落ちるでもない。 それに、言ってしまえば器でしかない体に、多少傷がついたところで大勢に影響はないのだ。 こんなことを口にすれば、渚に怒られそうな気がするが。 そう思うと、痛み、というものが、そもそも自分にあったのかという疑問がわく。
しかしその答えを得る前に、渚の問いが重ねられた。]
考え…事…
[とっさに思い出すのは、青年の囁いた言葉。]
(28) 2014/10/11(Sat) 14時半頃
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「僕は、貴女との時間を終わらせたくない。 …そのためなら、何だってします。 だから…」
(=1) 2014/10/11(Sat) 14時半頃
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[少女の細い眉が、きゅうと寄った。 まるでまた、どこか痛んだというように。
けれど少女はそれを口にしない。
代わりに少女は、問いを投げる。]
ねぇ渚。 恋とは、愛とは、何ですの? 幸せとは、何ですの…?
[それは、いつか青年に投げた問いと同じもの。 人によって定義の異なるであろう命題に、渚なりの定義を求めた。 まるで、救いを求めるように。*]
(29) 2014/10/11(Sat) 14時半頃
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「考え…事…」>>28
[紅緒の細い眉が寄るのと同時に、少しだけ耳に響く絡繰りの音が早くなる。 その音の変化に、愛おしむように目を細め唇の端に弧を描く渚。
変化とは。 欲も悪くも一瞬で起こるものだ。
翼紗は茜と出会い、長い時間をかけて巣から飛び出し羽ばたいた。 和泉は櫻と出会い、その胸に枯れぬ水を涌き出でさせた。
一二三も黒鵜も、旅立つ時は一瞬だった。 誰も彼もが旅立ちの時を待ち、その胸に大切な何かを抱いて、行くべき先へ駆け抜けてゆく。
その、旅立ちの瞬間の。 命が放つ煌めきの、なんと眩しいことだろう。
恋や愛、幸せの定義を問う紅緒に、渚は器具を置いて少女の手を取る。]>>29
(30) 2014/10/11(Sat) 15時頃
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さぁ… その定義は人それぞれですから、私の思う恋や愛、幸せを紅緒さんにお話ししても、うまく伝わらないかもしれません。 一二三さんが言うには、私は欲が無いそうですから。
[欲がない、とは、つい最近も誰かに言われた気がするけど。 一番最初に渚を欲がないと言ったのは、確かに一二三だった。 その時のことを思い出したのか。肩を竦めて笑う渚の様子は、紅緒の目にどう映っただろう。]
でも、私が好きな本にこういう文章があるんです。
戀という字は、いとし、いとしと、言う心だと。
[ふわり、と微笑む渚の言葉は、紅緒にどう伝わっただろうか。]
私は、紅緒さんのことが大好きです。 和泉さんも翼紗さんも。私には大切で、大好きな家族です。
紅緒さんは、私の事…好きですか?
[少しだけ意地悪な問いだっただろうか? 少なくとも紅緒に「嫌い」と言われないのを分かっていて問いかけた。*]
(31) 2014/10/11(Sat) 15時頃
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愛し、愛しと云う心。
例えあなたが、私を家族としてしか愛していなかったとしても…。 愛おしいと泣く心に、嘘を付けなかったから。
(-23) 2014/10/11(Sat) 15時頃
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[自らを欲が無いと言って肩をすくめる渚を前に、少女は何とも言えない心持を覚える。 確かに渚は欲が無い。 しかしそれは少女には、求めることを諦めた姿にも見えていて…]
恋…という字は、愛し、愛しと言う心…
[ふわり、と何かが少女の心へ舞い降りる。 愛しい、とは。
そっと取られた手を握り返し、少女は曇りない眼を向ける。]
好きよ、渚。 当たり前じゃないですの。 だって、貴方は…
[そっと囁かれた言葉は、渚の耳にすら、届いたかどうか。]
(32) 2014/10/11(Sat) 15時頃
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私の大切な、たった一人の弟。
(-24) 2014/10/11(Sat) 15時頃
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[口にした、好き、という言葉が、すっと胸にしみこむ。
渚が、好き。 兄さまが、好き。 姉さまが、好き。 …お父さまが、好き。
全部全部、それは、少女自身の心。
人形として生まれ、お父様の望むままに心の皮をかぶせたからくり。 人と同じような心など、持ち合わせていないと思っていた。 しかし何のことはない。 もう20年も前から、少女の心は正しく少女の中にあったのだった。
それは、少女にとって、とても新鮮な発見であった。 少女の中で眠り続けた歯車が、からからと音を立てて、急速に回り始める。
ならば、己がまがい物と信じ込んでいた胸の想いは、感情は、全て本物なのだろうか。 誰よりも己自身が信じられなかった自身の想いは、真だというのか。
あの人のお出でを心待ちにする、あの人に会いたいと思う、あの人と共に過ごしたいと思う、あの人の帰りが切ないと思う、その全てが、少女自身の…
そこまでを辿り、少女の思考が立ち止まる。 少女は生まれて初めて、恐怖に近い感情を覚えた。 少女の表情に、さっと影が差しこむ。*]
(33) 2014/10/11(Sat) 15時半頃
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[囁きは届かずとも、動く唇の形から、黒真珠の様な瞳から伝わる言葉に。 渚は頷くように微笑んだ。
紅緒はずっと、自分という役を演じて来たのだろう。 黒鵜が与えた翼紗という名前に反発を覚えた姉が、その名を砂に変えて男口調を装ったように。
自律人形には、心がないのだろうか?
否。
神蔵のフミにだって、きっと心はある。 人の思いを汲んで、茜の後ろにそっと控えるおさげ髪の自律人形。
和泉も翼紗も、心があるから黒鵜を恨み、二十年という長い時間を苦しんだ。 兄姉である二人に心があったのに、妹である紅緒に心がと言える道理があるだろうか?
例え紅緒自身が自分の心の存在を否定しても、渚は知っていた。 紅緒にも、ちゃんと心があることを。 その心が、二十年という時間をかけて、確かに育っていることを。
二十年という長い長い時間をかけて芽を出し、茎を育て枝葉を伸ばし、そして今、確かに蕾を付けたのだと。
自分の中で自問自答する紅緒の表情に、渚は確信する。
紅緒が大切にその胸の中で育てた蕾は、花開けばどのような色をしているだろうか? 自分にできるのは、頑ななその蕾を抱きしめること。 花開くための、最後の水は彼が持っている。]
[花開く前に、怯えたように震える蕾。 影の差したその顔を下から覗き込むように見つめて、渚は紅緒の手を取る自分の手に少しだけ力を込める。
決して大きくはない渚の手。 その手でも、簡単に包み込んでしまえるほど紅緒の手は小さい。
出来るなら、紅緒の憂いや不安を取り払ってあげたい。]
…紅緒さん?
[その声は、包み込むように柔らかく。*]
(34) 2014/10/11(Sat) 15時半頃
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[握られた手をきゅ、と握り返し。 少女は震える声で呟く。]
ダメよ、ダメ… それでもやっぱり、ダメですわ…
[何がダメというのだろう。 問われれば、少女はどこか泣きそうにすら見える表情を渚へと向ける。]
だって渚、貴方“独り”になってしまうじゃありませんの…!
[少女は漸く、胸の痛みの理由に気付く。
青年の問うた言葉が、少女の中で木霊する。 貴女はどうしたいのか。
青年にはもう、分かっていたのだろう。 少女とて、彼の人と時を進めたいと願ったこと。 少女の自覚に関わらず、願いは確かにそこにあった。
けれど、その願いを叶えるためには。 少女は人間にならねばならない。 そして、ここを立ち去るのだ。
兄さまも姉さまも、少女も。 そして、おじ様もいないこの幻鏡堂へ。 渚一人を残して。]
ダメですわ。 そんなの…
[消え入るように、少女は呟く。]
(35) 2014/10/11(Sat) 16時頃
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[はっきりとではない。 それでも少女は気づいていた。
渚の時間が、人よりも随分と遅い事。 数年であれば気づかなかったかもしれない。 けれど、渚が契約をしてから15年。 流石に違和感を覚える。
ならばこの先一体何年、渚はここで独り過ごすことになるのだろう。 もしかすると、渚より15年遅れて契約した兄さま、姉さまの方が、先に老いを迎え、身罷られるかもしれない。 誰も会いに来ることの無くなった幻鏡堂で、独り寂しい時を過ごす渚など、考えたくもなかった。]
(-25) 2014/10/11(Sat) 16時頃
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そ、それに!
[まるで取ってつけた様な調子で、少女は笑んでみせる。 それはどうあがいても笑顔に何て見えない、少女にしてはとてもへたくそな笑み。]
それに、ですわ。 椋原さまじゃ、お歳が離れすぎていらっしゃいますのよ。 渚、知っていて? 椋原さま、28なんですの。
[きりきり、きりきり。 あぁ、これは、胸が痛む音か。]
どうしたって、あの方の方が先にお亡くなりになりますわ…
[その後、遺されるのは、どんなにか。 寂しくて、切ないことだろう、と。 渚の前では口に出せぬことを、少女は思う。
けれど、その懸念全てが、彼の人との未来を願い、そして考えた末のことであることが、明白で。
人間になりたいとは思ったことがない。 それは、共に生き、共に死ぬための手段。 けれど、元から人間であったなら、と願わずには…*]
(36) 2014/10/11(Sat) 16時頃
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どうしてですか?
[ダメ、と。震える声で繰り返す紅緒に、どうしてと問いかければ。 泣きそうな顔で彼女は渚のその先を案じて声を上げた。
あぁ、なんて優しいんだろう…。
紅緒を見つめる渚の目が、愛おしい物を見つめるように細くなる。
独りと言えば、今の紅緒だって独りだろう。 もう、この世に同じ自律人形はいない。 この世でたった独りの、奇跡を約束された、最後の自律人形。 彼女と共に誰かの訪れを待っていた兄姉はもう居ない。
自分に言い聞かせるようにダメだと繰り返す紅緒は、酷く歪んだ、泣くのを無理しているような笑顔で笑う。]
でもね、紅緒さん。
(37) 2014/10/11(Sat) 16時半頃
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私と一二三さんなんて、三十近く離れていたんですよ?
(-26) 2014/10/11(Sat) 16時半頃
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[困ったように、いやだいやだとくずる妹をなだめるように。 微笑み、重ねた手を撫でて。]
本当に好きなら、案外歳の差なんて気にならないものですよ?
それにね。 仮に椋原様が80歳まで生きられたら、紅緒さんだって62歳じゃないですか。 共白髪になるまで共に生きれなくても。
きっと、紅緒さんは一人じゃないでしょう?
[言葉の裏側に、紅緒は気付いただろうか? “それ”は、同性と契った和泉や翼紗にはできない事だ。 愛する人と子をなして、二人の血を繋ぐということは。]
紅緒さん。 私の事なら、どうか心配しないで。 私は大丈夫ですから。
[どこか羨望の混じる眼差しには、それ以上に紅緒の幸せを願う色が浮かんでいた。*]
(38) 2014/10/11(Sat) 16時半頃
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/* くずるじゃない 愚図るだ
(-27) 2014/10/11(Sat) 17時頃
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[渚の言葉、一人じゃない、と言われた意味が、とっさに分からず少女は怪訝な顔をする。 まるで含むところあるような物言い。 暫しその言葉をかみ砕き、何をきっかけとしてだったか、唐突に一つの可能性に思い至れば、少女はさっと頬を染める。
人間になれば。人間の女の子であれば… 彼の人の子を、この腕に抱けるのか。
それは、新たな欲となり、少女を誘う。
それを後押しするように、大丈夫、と繰り返す渚に、しかし少女は未だ心定まらず、瞳を揺らした。]
でも…
[大丈夫、という根拠がどこにもないということを、少女は知っていたから。 しかし心は、抗いがたいほどに、彼との未来を望んでいて…*]
(39) 2014/10/11(Sat) 17時頃
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[言葉の意味に気付いたのだろう。 頬を赤く染める少女に、素直に可愛いな…と目を細めて。
まだ躊躇い、一歩を踏み出せずにいる少女を。 そっとその腕に抱き留める。
小さな体だ。 だって、紅緒の身体は十歳の少女として作られたのだから。
力を込めればきっと簡単に折れてしまうし、抱え上げて攫うことなど容易いだろう。
それでもただ、渚は紅緒を抱きしめる。 小さな少女の身体を包み込むように。そっと、ぎゅっと。]
私のために、紅緒さんの心をないがしろにしないでください。
好き…なのでしょう? 椋原様のことが。
[紅緒の心を確かめるように、歌う様に囁いた渚の言葉は、幻鏡堂を満たす歯車の音と溶け合って。]
教えてください、紅緒さん。 あなたの望みは?
[顔は見えなくとも、その声音から渚が微笑んでいることは様に察せられただろう。*]
(40) 2014/10/11(Sat) 17時半頃
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…私が貴女に望むことはひとつだけです。 自律人形としてではなく、ひとつの自我を持つ者として。 私はあなたに幸せになって欲しい―――…
(=2) 2014/10/11(Sat) 18時頃
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/* 紅緒ちゃんが可愛いすぎて震える。 ええ子やなぁ……樹はしあわせものです……。 */
(-28) 2014/10/11(Sat) 18時頃
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/* >茜さん青メモ 私辞書登録してない…!
(-29) 2014/10/11(Sat) 18時頃
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[それは、いつのことだったか。 唐突に、少女の脳裏を掠めた言葉。 それは、少女が“生まれた”日に与えられた、祝福の言葉…]
…ずるいですわ。渚。
[少女はやや、拗ねたように口にする。 しかしそこにはもう、先までの思いつめた様子は見られなくて。 いつか、そうしたように、少女は抱きしめてくれるその人の背中をぎゅっと抱きしめ返す。
少女の望みなんて、そんなもの。 もう、とうに答えは出ていた。 そして、二十年以上、抱き続けた問いの答えも。]
わかりましたわ、渚。 私、幸せに、なってみせますのよ!
[それが“貴方”の願いなら。 その願いを叶えるのが、“私”の務め。 悩んだ末、そう答を導いたのであった。 少女は今、“愛”を知る。
少女の肩越し、微笑んでいるのであろう渚に、少女はそっと囁いた。*]
(41) 2014/10/11(Sat) 18時頃
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姿かたちは年々似ていらっしゃる割に、中身は全然、と思っておりましたけれど。 貴方、やっぱり似てますわ。 そっくり。
[誰と、と言わずとも、渚にはきっと分かるだろう。 けれど、彼が少女にとって、どれだけ大切な記憶を呼び起こしたか、渚はきっと知らない。]
(-30) 2014/10/11(Sat) 18時頃
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ー三日・幻鏡堂ー [今日も泊まるの、と千恵子に聞かれる。>>14]
出る。 あては無いが、なんとかなるだろ。 安宿見つけて、明日から人工か住み込みを探すかな。
[出なければならぬほどの積極的な理由もないが、居られる理由もない。 …渚のことは気にかかるが。]
そうだ千恵子。 明日はここに来るか。
[千恵子が来ると言うなら、また他の誰かが来ると聞いたなら、それに合わせて来店するつもりだ。 仕事を探す合間でもそのくらいの隙はあるはずだ。 娘を嫁に出したばかりの母のようなーーと言うと性別がどちらも逆だが、そんな友人の気を紛らすことぐらいはしたいと思う。 これからも、できるだけ。*]
(42) 2014/10/11(Sat) 18時頃
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[唇と唇が離れ、一抹の寂しさを抱き、身体がじわりと熱を帯び始め。 その熱で少し惚けてしまったのか、貴人の言葉の意味捉えるのが遅れた。]
――……!? や、やっ、や。 そ、そういう事は知らない訳だし、俺に言われても、困る。 確かに、男は狼だ、と言うのは知っているのだが……。
[瞳を揺らすその顔は、仄かに櫻色に染まり始めているのは分かるのだろうか。 此方も本来ならば、狼側に立つのだし、食われる方になってしまうのは些か抵抗があるのだ。 抵抗はあるのだけど、――――考えを追い出す様に頭を振る。 が、その動きは止められて、再び口吸いが。]
――……!?
[先程の接吻とは違い、舌先が口の中へと侵入してきた。 許した事の無い行為に、驚き、足掻こうと身を捩らせるが、許される事は無く。]
ふ、……ぅっ。
[熱を帯させ始めた吐息を漏らしながら、口腔を蹂躙する舌を追い返そうと、濡れた舌を使い押し出そうとするが。 滑る唾液がそれを邪魔をし、結果舌と舌で絡ませ合う事になってしまう。]
(+5) 2014/10/11(Sat) 18時頃
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[口を塞がれ、舌同士の戯れをすれば、脳は酸素が足りない、と警告を出し、酸素を求めよと指令を下す。 脳の命令に従い、深く呼吸をしようとするが、上手くそれも出来ず。 息苦しさを覚え始めた頃に、粘膜を蹂躙していた舌が解放してくれて。
荒くなった呼吸を整えるのだが、酸欠の所為で思考が惚けてしまってる。 垂れた双眸は、暫しの間貴人の顔を捉えている。 が、すぐに目を大きく開き、逃げる様に身を寄せ、その肩口に顔を置いて。]
こんな風にされたら、俺は如何すれば……。
[微かに身体を震わせ、唇を震わせ、消え入る様な声で貴人へと囁いて。]
(+6) 2014/10/11(Sat) 18時頃
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――……怖いんだ。
(-31) 2014/10/11(Sat) 18時頃
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青年 イズミは、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 18時頃
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 18時頃
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[紅緒の囁きには答えず。 ただ困ったように微笑み、隠すように抱きしめていた少女をその腕から解放する。
天真爛漫を絵にかいたように笑う紅緒は眩しくて、やはり渚は目を細めた。]
えぇ。 どうぞ末永く、お幸せに。
[時刻はまだ朝の内。 渚は紅緒の部屋を辞すると、店の扉にかけていた『Clause』の札を下げた。]
さて。 本日はいつ頃おいでになりますかね…。
[見下ろした石階段。 黒鵜が遺した最後の自律人形の、恋焦がれて待つ人がそこを上がってやって来るのを待ちながら、渚はそっと扉を閉めた*]
(43) 2014/10/11(Sat) 18時半頃
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[姿形はともかく、中身の方はほとんど似ていないと思っていた。 けれど和泉も紅緒も似ていると言う。 渚よりもずっと長く「あの人」と居た二人が。
それは喜ぶべきことか。 悲しむべきことか。
不思議と憎むとか、疎ましく思うと言う感情は沸いては来なかった。]
(-32) 2014/10/11(Sat) 18時半頃
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―三日・幻鏡堂― [>>42出る、との答えに続いて明日はここに来るか、と宮田に聞かれる。]
うん、向かうよ。
[こくりと頷きを一つして、そう答えただろう。]
(44) 2014/10/11(Sat) 19時頃
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─神無月五日─
[昨日。>>10 「今」が幸せだと返した少女に、それ以上を問うことはできなかった。 重ねた手を払いのけられこそしなかったけれど、その笑顔の意味するところを理解できる程度には、彼女と交流を重ねていたから。
拒絶。
ふ、と。溜息をついて、憎らしいくらいに晴れ渡った空を見上げる。 秋晴れの空は突き抜けるほどに青く、清々しい。]
……もう来るなとは、言われませんでしたからね……?
[我ながら諦めの悪いことだと苦笑する。 誰かを想うことはあっても伝えたことすらなかった樹にしてみれば、昨日は随分と思い切った行動に出たのだ。 それをすげなくあしらわれたと言ってもいい反応をされて、それでも。
向かう先は、いつもと同じ、壱番街のアンティーク・ショップ。**]
(45) 2014/10/11(Sat) 19時頃
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[末永く、お幸せに。 思えば生まれる前から、少女は数多の人に幸を願われてきた。 その、一つ一つが、今やとても、尊い。]
貴方も、ですのよ。渚。
[抱擁を解かれ、その顔を正面から見つめられるようになると、少女は、真面目な顔を作り、言う。]
約束ですわ。 私がいなくなった後は、渚、今度は貴方が幸せになる番ですのよ。 いいですこと? 絶対、ですわよ!
[少女のかける願いは、聞き届けられただろうか。
やがて少女の部屋を後にする渚を見送り、少女は自室をぐるりと見渡す。 この部屋を与えられて20余年、随分と物が増えたことだ。 その多くは、ここへ来てからおじさまや、渚にねだって手に入れた物。 そして、ごく一部が、お父様にいただいたものだった。
少女は机に置かれていた手毬を手に取る。 ぽん、ぽん、と軽く弾き上げられた紅い手毬は、紅い房をふわり、舞い踊らせる。 その紅の向こう、蒼い空を見た気がして…]
…そういえば、あの家は、どうなっているのかしら。
[少女は自らの生まれた家を思い出す。 眠っている間にここへと連れてこられたから、そして幻鏡堂へとやって来てからは部屋から一歩も外へと出ること叶わなかったから。 今となっては彼の家がどこにあったのか、少女には全くわからない。 庭へ度々やって来ていた白猫も、きっともういないことだろう。]
…思っていた以上に、時は流れていたんですわね。
[数字としては頭に入っていたけれど、実感としてなかった年月。 少女の中ではずっと、止まったままだった年月を、今更に噛みしめて。]
(46) 2014/10/11(Sat) 19時頃
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そうだわ。 椋原さま、いらっしゃったら、きちんとお話しないと。
[動き出した時間の先、未来を描く図には必ず青年の姿がある。 けれど、その為には…
折しも幻鏡堂の玄関を、開くドアベルの音がした。]
渚!
[その姿を確認するより先、少女は渚を呼ぶ。 彼が来たら、すぐにお通しして、と言っていなかったけれど、渚はきっと分かってくれるだろう、という甘えを抱きながら。 もしかしたらそれより先に、青年の方が着てくれるかもしれないけれど。]
…思えば随分、ずるいことをしましたわね、私。
[青年の告白を知りながら、まるではぐらかしたような答えを返し。 かといって振るでもなく、だらだらと今の関係を続けようなど。 それでも見捨てないでいてくださる、そんな青年は、やはり少女にとっては貴重という他ないだろう。 これもきっと、一つの御縁…
訪れた青年が、声をかける前に戸へと手を伸ばし、勢いよく開く。 その姿が目に入るだけで、胸がきゅぅと痛むようで、でもその痛みは嫌なものではなくて
あぁ、これがきっと。]
待ちかねましたわ!――。
[口にした名は、青年がそっと教えてくれた、秘密の…]
(47) 2014/10/11(Sat) 19時頃
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建紀、さま。
[まるで大切な何かの様に、少女はその名を口にした。]
(-33) 2014/10/11(Sat) 19時頃
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[結局、待ち人が現れたのは陽が中天を超えた頃だろうか?]
いらっしゃいませ。 おまちしておりました、椋原様。
[茶化すでもなく、からかうでもなく。 つい漏れてしまった本音は笑顔で誤魔化して。何か言いたげだったかもしれない椋原を紅緒の部屋までなんないする。]
そういえば。 椋原様を紅緒さんのお部屋までご案内するのは久しぶりですね。
最近慌ただしかったものですから、申し訳ありませんでした。
[今は住む者が一人しかいなくなった3階。 そこへ至る唯一の階段の前で渚は足を止めてると、軽く頭を下げて案内できなかった非礼を詫びる。 椋原はそれになんと答えただろうか?]
それと… ここから先は、どうぞお一人で。
紅緒さんが、首と長くしてお待ちですよ。
[朝のやり取りを思い出し、けれどそれについては一切語らず。 頭上に疑問符を浮かべる椋原に道を譲り、階段を上がるその背を見上げて見送った。]
…さて。 お茶の用意をしてきましょうか。
[お茶の用意ができるころには、きっと紅緒から呼び出されるだろうと。]
(48) 2014/10/11(Sat) 19時頃
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[青年が一歩部屋へ入ると同時、少女はたっと駆け出す。 数歩駆ければその勢いで、青年の腰へと抱きついた。 青年は驚いたかもしれないが、構わず少女は間近から見上げる。]
――さま、私。 私、貴方と同じ時間を紡ぎたく思いますわ。 私の時間を、貴方の隣で刻みたいですわ。
[まるで堰を切ったように言葉をあふれさせる少女。 その瞳は、今までのどんな時よりもいっそう輝く。]
――さまも、私と同じこと、願ってくださる? 同じだけの強さで、ずっと。
[尋ねるようでいながら、少女はもう、一つの答えしか予期していなかった。 今、少女が願いを問われれば。 躊躇いなく一つの答えを出す。
貴方と共に、歳を重ね、生きたい、と。]
(49) 2014/10/11(Sat) 19時半頃
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[青年の答えが得られれば、少女は漸く抱きついていた腕を解く。 それからまた、いつものように、青年を席へと導く、しかしいつもと違うのは、少女自ら青年の手を取ったことだった。
腰かけた青年の隣に立ったまま、少女は渚を呼んだ。 普段ならほぼ毎回する、お茶の種類のリクエストを忘れるくらい、少女は浮かれていた。 腰かけない少女を、青年はいぶかしく思うかもしれないが、少女はその、三尺にも満たない距離が、もうじれったくてしょうがなかったのだ。]
(50) 2014/10/11(Sat) 19時半頃
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[湯が沸いたころ、タイミングを見計らったかのように紅緒に【呼ばれた】。 浮き足立つ紅緒の声に表情を緩めながら、沸かした湯を耐熱ガラスのポットにたっぷり注ぐ。 銀の装飾がされたガラスのカップふたつと、直径3センチほどの丸い塊をひとつ。 お盆の上に載せると、まっすぐに3階へ上がった。]
お待たせいたしました。 今日は“康乃馨”というお茶を用意してみました。
[口で言うよりも目で見た方が早いと。渚は植物を押し固めたような球体をポッドの中へ入れる。]
開くのに3分ほどかかりますが。 その分、目で見て楽しめると思いますよ。
[紅緒と椋原が見ている前で、水面付近に浮いていた球体がぽこんと沈む。 そこからの変化は鮮やかで、押し固められていた葉が徐々に開き、中からピンク色の花びらを覗かせた。 それは花が開く瞬間を一瞬で見ているようで。 気が付けば、お湯の中にはピンク色の愛らしいカーネーションが一輪咲いていた。]
(51) 2014/10/11(Sat) 19時半頃
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[ポットからカップへお茶を注げば、ふわりとカオルジャスミンの香り。 口に含めば、花の香りと共にずっしりとした甘みが口内に広がっただろう。]
紅緒さん。 お話は終わりましたか?
[二人がお茶を飲んで人心地つくタイミングを見計らって紅緒に尋ねる。 紅緒から肯定の返事が返ってくれば、よかったですねと微笑んで。]
椋原様。 この先色々なことがあるとは思いますが…。 どうぞ、紅緒さんの事…。よろしくお願いいたします。
[そう言って、深々と彼に頭を下げたのだった。]
(52) 2014/10/11(Sat) 19時半頃
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――…おや、知らないのかい。 誰かの隣に立つことを望まれて生まれたのだから、 てっきり、理解しているものだと思っていたが。
[彼が諦観を抱いていたのは知っていたが、 慌てて言葉を掻き集め、狼狽を見せる様が愛らしい。>>+5 白皙を淡色に染め上げ、一挙一動への反応に見惚れてしまう。 自然と胸板を擦りあわせれば、彼の体躯が傾斜する。 されど、腰と背を捕らえている為に彼に自由は無い。 あるのは一つ、己に添うと云う健気な選択だけだ。]
……ああ、それとも。
[僅かに意地の悪い男が口角を引き上げた。 彼の性自認は男性体で正しいのだろうが、 主人が求めれば、跳ね除けがたいのは人形の性か。 己は大いにその性質を利用させて貰うことにする。]
同性に娶られるなんて、考えたこともなかったかな。 ―――…君は本当に無防備だ。
[囁く声で微かに笑い、もう一度唇を塞いで軟体を通す。 鼻から抜ける彼の声に、心臓が確かに跳ねて、耳奥で騒いだ。
暴れる彼を抱きすくめ、彼の口唇を潜る舌が、粘膜を直ぐ。 口を彼が開くたび、尖らせた舌先で舌上を辿り擽っていく。]
(+7) 2014/10/11(Sat) 20時頃
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[彼に捧げる口付けは長く、大人の味がする。 ちゅ、と微かなリップノイズを立てて、 水音に隠すよう、舌裏を幾度も掻き、体温を絡めて引いた。]
――…何も知らぬ君に教えていくのも、また悦びだ。
教えてあげよう、和泉。 こんな事を君に教えるのは、生涯私だけだ。
[混乱兆す彼の背中を軽くぽんぽんと撫でて掌弾ませ。>>+6 男は囁かれた声を聞き届けると、妙に嬉しそうに笑みを噛む。 純潔な彼らしい言葉に、やはり喜色が収められぬ男心。]
力を抜いてごらん。 酒の味も教えてあげよう。
[何事か閃いたように口を差し挟むと、 静かに腕を伸ばし卓上の猪口を引き寄せ、己の口元に招く。 取り上げた猪口は鴇色のものではなく、瑠璃色のもの。 彼の酒精を軽く煽り、ふわりと周囲に酒香が立つ。
そうして、首を傾け、己の肩に逃れる彼の口元へ。 指先で顎を捕らえ、逃げ道を塞いで、目で笑う。
献盃の所作で接吻の続きを強請り、彼曰くの甘え上手を披露。 再び唇を重ね合わせれば、芳醇な酒味が彼の喉へと落ちた。]
(+8) 2014/10/11(Sat) 20時頃
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―――…可愛い、私の和泉。
君の知らない君も、全て見せておくれ。 君の全ては、私のものだ。
[とても傲慢で、蕩けるような甘い囁き。 キスの合間に、恍惚と零れて酒精と共に彼を濡らした。]
(-34) 2014/10/11(Sat) 20時頃
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[渚は懐から金属のケースを取り出すと、カチリと蓋を開ける。 和泉、翼紗に続き、最後の一本となった試験管を取りだし、瓶に残る液体を全て注ぐ。
透明な液体は試験管の中で銀色の粉と混ざり、銀色の液体へと変わった。]
椋原様、お手を…。
[椋原の左手。 嘘か真か。 心臓からまっすぐに血管が伸びていると言われる小指の先に針を刺し、溢れ出た血の雫を試験管の中へ垂らす。
銀色の液体が康乃馨の花の色に変わったのを確認して、渚は長さ10センチほどの試験管を紅緒に手渡した。]
思い切って、一気に飲んだ方がいいですよ。
[昨夜の翼紗の様子を見ていれば、その味のすさまじさを想像することはたやすいだろう。 渚はただ、試験管の中身が紅緒の喉を通り過ぎる様を見つめていた。]
(53) 2014/10/11(Sat) 20時頃
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華族 サクラは、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 20時頃
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[紅緒の反応は如何なものだっただろう? 椋原と紅緒のやり取りを横目に見ながら、渚はもうひとつ…。
先日翼紗に渡したものより二回りほど大きく、底の浅い黒の箱を取り出した。]
それと、これは黒鵜から…。 紅緒さんが契約を結んだら渡すようにと、一二三さんに託されていた物です。
[箱の中を開ければ、1枚の文と真っ白なレース、それに細長い箱がひとつ。
箱の中からレースを取り出せば、雪の様に真っ白なレースは紅緒の身体をすっぽりと覆ってしまえるほど大きく。縁には白糸で繊細な薔薇の刺しゅうがずらっと施されている。 そして箱の中には、薔薇の形に彫られた深紅の宝石をトップに持つ一本のネックレス。
文にはただ一言。
『花嫁になる紅緒へ。』
それは花嫁が被るヴェールと、何より赤い色を好む少女への、生みの親からの最後の贈り物だった。*]
(54) 2014/10/11(Sat) 20時半頃
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店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 20時半頃
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[呼べば渚は心得たように、お茶と共にやって来る。 渚の持ってきたお茶は、少女の初めて見る物だった。 目の前で華開く様子を目にして、少女は手を叩いて喜ぶ。 注がれた淡いローズ色の茶は、甘い香りを立ち上らせる。 口に含めば予想以上の甘味に、少女は目を見張った。
話は終えたのか、と尋ねる渚に、少女は笑みを見せ。 こくり、と頷く。 与えられる祝福の言葉に、今更ながら恥ずかしげに頬を染め。 青年に深く頭を下げる姿に、亡き人を重ね、目を細めた。]
(55) 2014/10/11(Sat) 20時半頃
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お父さま。 私、きっと。 幸せになって、みせますわ。
(=3) 2014/10/11(Sat) 20時半頃
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[そっと胸の内で呟いた言葉を、聞く人はもういないけれど。 幻鏡堂が、そこに込められた魂が、きっと聞いていると信じて。 少女はそっと目をつぶる。
長い、長い時の末、やっと出会えた唯一の人。 そこには願いのみならず、決意も同時に込められて。
粛々と進められる契約の儀を、少女はまっすぐ見つめる。 青年の一滴が、銀の試験管へと落とされて、そして… 手渡された薄紅色の試験官を前に、少女はこくりとつばを飲み込む。
その色を、瞳に刻み込み、そして…
少女は一息に、試験管の中身を空けた。]
(56) 2014/10/11(Sat) 20時半頃
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~~~ッッ!!!
[躊躇ったら吐き出す、そう思って強引に飲み込んだそれは、確かな質量と共に想像を絶する苦味とえぐみを少女に伝える。 声を出したら吐き出しそうで、少女は無言のまま悶絶した。 暫しの間の後、漸くやや血の気の薄れた顔を上げた少女の眦に、丸い水玉が1つずつ。 それは、少女が生まれて初めて流した涙の粒。]
…姉さまの反応が、可愛らしいものに思えて参りましたわ…
[げっそりとした様子で呟きつつ、少女はお茶の残りへと手を伸ばした。 口直しになるように、とわざわざ甘味の強いお茶を淹れてくれたのだろう、渚に感謝しつつ。]
(57) 2014/10/11(Sat) 20時半頃
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[寧ろ営みに関しては知っていた。 創られた際、一般教養として組み込まれていたし、先代店主の悪戯により大人の性愛を描かれた本をこっそり読んでいたのだから、知らない訳では無い。 ただ、それは男女の場合であって、男同士の場合は想定してなかった。 正に貴人が言う通り、同性に娶られる事を考えてなく、無防備なのは明白。 ――反論など出来る筈は無かった。]
……止めてくれ。 そう直球で言われると、恥ずかしい。
それに、貴人さん以外の人に教えられてもさ……。
[貞操は守る、という言外の意を伝えれば、この胸の中にあるいたたまれなさを持て余し、主の肩へと逃げる。 労わる様に慈しむ様に背を撫でられ、今己の想いを素直に吐露すれば、何やら腕を伸ばしている様で。]
酒……、そういえば、まだ飲んで無かった。
[天岩戸に隠れてた天照大御神が宴会に誘われ戸を開くか如く、面を上げ、芳醇な匂いにつられ、視線をお猪口へ。 引きずり出される様に、顎を掴まれ、三度の接吻。 と、同時に、飲み口の良い酒が、口の中を潤す。]
――……!?
[辛口の酒は、喉仏を動かし、食道から胃へと流し込めれば、味わった事の無い熱さを感じて。]
(+9) 2014/10/11(Sat) 21時頃
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――……それが、怖いんだ。 俺が知らない、俺なんて。
[酒の熱さに、貴人の甘い囁きに、己の心が蕩けてしまいそうだが。 未知なる事に対しての恐怖が、理性を保たせてくれる。]
(-35) 2014/10/11(Sat) 21時頃
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[生まれて初めて味わう酒の美味さに、何度も瞬きさせて。 その視線はお猪口へと注がれていく。 あぁ、もう一杯飲ませて貰えるのだろうか。]
……もう一杯、欲しい。
[双眸を細めさせ、強請りの眼差しを貴人へと向ける。 酒の美味さもそうだが、こうして口移しで飲ませてくれる事を期待し、黙って主の反応を待っていて。]
これ、本当に美味いんだ。 また飲みたい……。
(+10) 2014/10/11(Sat) 21時頃
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/* お前らは良いよな、口直しのお茶で流し込めるから。 俺、金平糖なんだぜ、流し込めなかったんだぜ……。
そして、ご主人様におねだりー('∀'*) 甘えん坊な俺(の中の人)はご主人様に甘えたいのです。
(-36) 2014/10/11(Sat) 21時頃
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[極当たり前のように、彼を選び、腕に迎え入れたが、 彼の持つ常識の許容を越えているのだと今更に理解する。>>+9 その上で、己を拒まず攫われてくれた彼に胸が暖を得た。
箱入に育てられた彼は、不貞を知らず、 存外真っ直ぐな性根は、不義を厭うらしい。 伸びやかな感性を目の当たりにして、男の瞳は緩むばかり。]
―――…美味しいかい? 君は私を何処までも喜ばせてくれるね。 困ったな、もっと労わりたいのに、君に惹かれて止まない。
[彼を知るたび、彼の声を聞くたびに、魂が震える。 するり、と掌で彼の顎を愛で、濡れた唇に軽い接吻を一つ。 生の酒気を喉に得ず、彼の唇に残る残滓を舐めとって。]
確かに美味しい。君の味がする。 ―――…参ったな、これは酔いそうだ。和泉。
[ほぅ、と零れて解ける淡い呼気。 重ねた体躯も、同じ体温に近づいていく。]
(+11) 2014/10/11(Sat) 21時半頃
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和泉――…、 私も実を言えば、少し怖い。
君が大切に過ぎて、求めすぎてしまいそうになる。 [珍しい男の吐露は、やはり彼に起因する。 希求が収まらず、余裕が削げていく。 彼は自身に不足ばかりを教えてくれる唯一人の存在。]
(-37) 2014/10/11(Sat) 21時半頃
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[彼の不安を慰めるようにして、鼻先を頬に寄せた。 大型の肉食獣めいた所作であったが、未だ、僅かな余裕は残す。
されど、続けられた言葉に、ぐわんと音を立てて理性が揺らいだ。>>+10]
………ッ、君は本当に無防備だ。 前後不覚になっても、酒の所為なんて言い訳させてやらないから。
[小さく喉に溜まる熱を飲み干して、二杯目の杯を掬う。 己の唇を濡らして杯の曲線に口付け、瞳は彼ばかりを注視。 強い眼差しに篭るのは、ちりりと焦げ付く情熱。 音も立てずに干した杯を卓に返し、今度はより深く唇を重ねた。
舌で唇を割り、滴りを添わせて彼の喉へと伝わせる。 微かに閃かす舌は、酒に惑わされた彼の軟体を誘った。
酒に、或いは櫻の香に、彼が溶けてしまえば良いと、不埒を抱きながら。]
(+12) 2014/10/11(Sat) 21時半頃
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/* うわああああああああああああ(はずかしぬ)
(-38) 2014/10/11(Sat) 21時半頃
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/* >>+9 「先代店主の悪戯」 >>0:46ですねっ!?
話す機会があれば拾おう(茶化そう←)と思っていた事を思い出したw しかし、入りこむ隙など無かった((
櫻様の描写力に酔わずにはいられないですね。によによ。
(-39) 2014/10/11(Sat) 21時半頃
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[少女に出迎えの言葉をかけられたことはあっても、店主に「お待ちしておりました」などと迎えられたことはあっただろうか。>>48 特に約束を交わした覚えはないし、その笑顔を見るに、初めての来訪以来何も購入したことのない己への皮肉などでもなさそうだった。
内心で首を傾げつつも、案内されれば素直に後へ従う。]
いえ、こちらこそ。 ご好意に甘えて勝手にお邪魔しておりましたので。
[「申し訳ありませんでした」と頭を下げられ此方も軽く頭を下げて返すも、昨日までとの扱いの差に疑問が募る。 さりとて店主の機嫌を損ねたようにも見えないし、階上に上がってからは一人で通されたとなると昨日の接触を知られて警戒されたわけでもなさそうだ。
頭上に疑問符を浮かべつつも、案内には礼を述べて少女の部屋へと向かう。]
……紅緒さんがご機嫌斜めだから久我さんが優しいとか、そういうことじゃないといいんだけど。
[あまりよろしくない可能性に思い至る頃には、一足早く、部屋の戸が軽やかに開かれていた。>>47]
「待ちかねましたわ!」
[扉の奥に見えたのは、満面の笑みを咲かせた少女の姿。 そして、彼女が口にした名は。]
(58) 2014/10/11(Sat) 22時半頃
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下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/11(Sat) 22時半頃
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/* 時間軸的には 私はまだ二日の夜にいる
(-40) 2014/10/11(Sat) 22時半頃
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[喜ばせてくれる、という言葉を貰えたなら、嬉しそうに瞳を輝かせて、細めた。 主に喜んで貰えた、というのは人形にとって最上の褒め言葉だ。
愛でる様に顎に触れ、軽く唇を塞がれ、その舌は舐め取る様に這われて。 無意識に薄く唇を開き、濡れた舌を誘うのだが。 その期待は外れ、己の唇から離れていく。 離れていく舌に焦がれ、悩ましげな溜息一つ漏らす。]
君の味って、その……。
[色香を感じさせる言葉に戸惑いの色を見せるが、着実に身体に熱を宿らせていく。 そして、労わる様にも甘える様にも感じる擦り寄りには、五指を髪に絡ませ、何度も撫でていく。 貴人としては珍しい想いの丈を聞いてしまったのだから。]
……っ。
[二杯目の杯を盛るのを黙って見守る。 しかし、その瞳は、まだかまだかと待ち侘びているのは分かるだろうか。 期待と焦らしに耐え、見詰める主の眼差しに背く事は無く。 杯が置かれた音を合図に、より一掃瞳を輝かせ、今度は自分の方から唇を寄せて。]
……、んっ、 ぅ、…ふっ。
[注がれた酒を飲み干しても、貴人は決して離れる事は無く、自分もまた貴人から離れる事も無く、拙いながらも唇を重ね合い、何度も貪り合う。]
(+13) 2014/10/11(Sat) 22時半頃
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[酒と櫻の香りと味に酔い痴れ、溶けてしまうのでは無いか、と錯覚を覚えながら、唇を離し。 瞳を微かに潤しながら、きゅぅと細め、笑みを浮かべた。]
――……。 俺、凄く嬉しい。 こんなにも、貴人さんに愛して貰って、大事にして貰って、嬉しいんだ。 凄く幸せ、なんだ……本当に。
……だから。
[両腕を首に絡ませ、頬を摺り寄せながら、今の自分の気持ちを貴人へと伝えて。]
(+14) 2014/10/11(Sat) 22時半頃
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求め過ぎても良いんだ。 貴人の想い、全部受け止めるから。 俺が、受け入れる、から。
[だから怖がらなくて良いんだ、と告げ、微笑んだ。]
(-41) 2014/10/11(Sat) 22時半頃
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[呼ばれた名に頬を緩めて部屋へ足を踏み入れれば、駆け寄った勢いに任せて抱きつかれ、いったい何が起こったのかと目を瞬く。>>49]
紅緒、さん……?
[此方を見上げた少女はご機嫌斜めどころか、今までに見たどんな時よりもその瞳を輝かせている。
「私、貴方と同じ時間を紡ぎたく思いますわ。 私の時間を、貴方の隣で刻みたいですわ。」
音にするのがもどかしいと言わんばかりの勢いで告げられたそれは、確かに己が望んだものに等しいのだけれど。]
……っ、どういう、
[どういう風の吹き回しかと、昨日は確かに拒んだのではないかと。 問おうとするも、少女の勢いは止まらない。]
「私と同じこと、願ってくださる? 同じだけの強さで、ずっと。」
[見上げる瞳の予期する答えを、拒む理由はなかった。 艶やかでまっすぐな漆黒の髪に手を伸ばし、そっと慈しむように撫でる。]
何があったか知りませんけど。 もう、気が変わったなんて言っても聞きませんよ?
[そして、ゆっくりと視線を合わせ、にこりと笑んで囁く。]
(59) 2014/10/11(Sat) 23時頃
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はい。この身が尽きるまで、貴女とともに居させてください。
(-42) 2014/10/11(Sat) 23時頃
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―――…なんて、助兵衛な顔だ。 やっぱり、私が云った通りだったじゃないか。
[酒精を飲み干し、喉を上下させる所作に思わず文句めいて零す。 キスの合間に音を上げて、揺れていた理性が足元から崩壊する。 彼が唇に寄り添うたびに、ガラ、ガラ、と。>>+13]
……もっと、君の前では余裕ぶって居たいのに。 駄目だな、―――…うれしい。
[真情の吐露に合わせて、唇を尖らせ、接吻を捺す。 一つに限らず、二つに限らず、天地に灯る星の数に迫るほど。]
(+15) 2014/10/11(Sat) 23時半頃
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[僅かに細めた瞳越しに彼を見て、赦された慾は一層横暴に傾く。>>+14 大事に出来るだろうか、と呟いた言葉は、きっと彼の耳にも届いた。 寝台でも。と、続けた声は小さすぎて聞こえなかったかもしれないが。]
久我には大見得を切ったけれど、 私も君も別の人間だから、苦労も、不安も与えてしまうだろう。
でもね、必ず君を幸せに―――…、
[改めて告げる途中で、自身の狡賢さに気付いて声を呑む。 そこで気恥ずかしそうに笑い、今度は取り繕うのを止めて唇を開いた。]
いいや、正しくはこうだ。 君と居れば、私は幸せになれる。 ―――…三国一、幸せな主人なのだよ。
[彼に福分けしても余りある僥倖。 寄り添う杯を一瞥し、相手の背と膝裏に腕を差し込んで抱き上げた。 そのまま腰を持ち上げてしまえば、彼の軽い身体は宙に浮く。]
後戻りを忘れてみよう。和泉。 臆病を捨ててみるよ。和泉。
君に触れさせておくれ。
[強請る声は、意識的な甘えをたっぷりと塗し、 身内と主人に殊更弱い青年人形を唆す。 彼が否を唱えたとしても聞かず、ソファから広大な寝台へ攫った。]
(+16) 2014/10/11(Sat) 23時半頃
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私が君を求めると、君は困ってしまうかもしれない。 ―――だが、言質は頂いたよ。和泉。
君の微笑みに、赦されたい。
(-43) 2014/10/11(Sat) 23時半頃
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[ワンフロアの中でも、後部に位置する寝台空間。 一段高くなった寝台周りを囲むように硝子が嵌められ、 景色は天然のプラネタリウムと化している。
地上の榛名は大分寝静まり、フロアライトを落せば闇が空間を満たす。 しかし、空に近い分星は明るく、彼の姿もはっきりと知れる。 夜灯代わりに星を頼り、彼をそっとシーツに海に解き放った。]
黒鵜が何処まで君達を精巧に作ったかは知らないが、 ―――…知りたいな、君のこと。
[己のリボンタイを微かに緩めながら、眼圧掛けるように、 じっとりと彼の纏う衣の上に視線を走らせた。]
(+17) 2014/10/11(Sat) 23時半頃
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/* 和泉が天使だぁ。 そして、蒼百合をわくわくと正座待機している私。*/
(-44) 2014/10/11(Sat) 23時半頃
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/* わーい、姫抱っこー!('∀'*)
(-45) 2014/10/11(Sat) 23時半頃
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[己の答えを聞けば、少女は漸く満足したように腕を緩めた。>>50 此方へ、と引かれた手は昨日と変わらず無機質に冷たいのだけれど、横顔に仄かに差す色は確かに血の通うそれに見える。
己を座らせて店主を呼んでも傍らに立ったままの少女に、「座られないのですか」と声をかけるも、聞いているのかいないのか、少女はにこにこと微笑んだまま動く素振りはない。]
本当に。可愛い、ひと。
[いつだったか、秘め事のように口にしたそれをもう一度呟く。 今度は、聞こえていても構わないから。]
(60) 2014/10/11(Sat) 23時半頃
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/* 姫抱っこ来るかなー?って思ってたけど、やっぱり来てくれると嬉しいなぁ('∀'*) 姫抱っこ好きだから幸せです、ご主人様。
(-46) 2014/10/11(Sat) 23時半頃
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/* 椋原先生と紅ちゃんきゃわわ。 癒されるなぁ…!*/
(-47) 2014/10/12(Sun) 00時頃
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/* 今日で6dだとかんちがいしてたCO
(-48) 2014/10/12(Sun) 00時頃
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[紅緒に呼ばれた店主が部屋に来るまでにと、首に巻いたストールを外して丁寧に畳み膝に載せる。 この店の中で外したことは、紅緒の前ですら無かったはずだ。 輪郭を晒せば恐らくは更に幼く見えるその容貌も、もう隠す意味もあまりないだろう。
こうなると知っていればせめてスーツでも着込んできたのにと思わなくはないが、緊張する暇さえ与えられなかったのは却って幸いだったかもしれない。]
(61) 2014/10/12(Sun) 00時頃
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[ガラスのティー・セットと桐箱を手に上がってきた店主が茶の用意をするのを神妙な面持ちで見つめていたが、ポットの中でカーネーションがゆっくりと開くのを見て、つられたように表情を綻ばせる。>>51
注がれた茶を有難く頂戴すれば、ふわりと広がる花の香りとしっかりとした甘みがゆっくりと心を解いていった。>>52]
はい。 …あぁそうだ、久我さん。
[改めて深く頭を下げた店主に頷いたあと、恐らくは初めて、彼の名を呼びかける。]
これが終わったら、少し、お時間を頂けますか。 僕からもお願いがあるのです。
[了承の返事を得れば、彼の求めに応じて左手を差し出した。]
(62) 2014/10/12(Sun) 00時頃
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[痛みは一瞬、虫に刺された程度のもの。 己の指に浮かんだ血の珠と銀色の液体が試験管の中で混ざり合えば、見る間にそれは先ほどの茶に浮かんだのと同じ、康乃馨の花の色へと変わる。
それを飲むのだと聞けば、へぇ、と感心したような声をあげた。
先刻己の手を引いてくれた少女の手は、確かに血の気の通わぬものであった。 それを飲めば、己の血が、彼女の生命の雫となるのだろうか。
神妙な面持ちで、液体を口にする少女の様子を見守る。]
(63) 2014/10/12(Sun) 00時半頃
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[無言のまま苦悶の表情を浮かべる少女を目にすれば、その液体が美味とは程遠いものであることは一目瞭然だった。>>57]
大丈夫……じゃ、ないですよね……?
[恐る恐る尋ねれば、「姉さま」もその味には悶絶したらしいことが伺える。]
人に成る為の試練だとでも仰るつもりですか、黒鵜さんは。
[ただ配慮がなされていなかっただけだと知れば、半ば呆れつつも、少女の目に浮かんだ涙を拭うためのハンカチを差し出す。
残りの茶を飲み干してもなお渋面の晴れぬ彼女を見て困ったように周囲を見渡すと、机の横に大切そうに置かれていた厚紙の小さな箱を見つけ、そっとそれを手渡した。 口直しの意味は勿論のこと、特別な砂糖でつくられた小さなショート・ケーキは、願い叶えるスタート地点に立った彼女への祝いとしても相応しい気がして。**]
(64) 2014/10/12(Sun) 00時半頃
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― 回想:例えば、牆壁踏破>>4:30 ―
[階段を降りた先に居たのは顔を包帯で巻いた不思議な青年だった。 最初に覚えた違和がまた首筋をちりちりと焼く。 違和感の正体にはまだ気付けぬが、仄かに明くなっていくものがあった。]
――…君、何処かで奉公人をしていたかい?
[不意にかけたのはそんな声、そんな言葉。 人を扱う側の人間は、彼の手に注視を置いた。
彼の手は、働くものの手だ。穏やか気に眸を細め、首を傾けてみせる。 金と身分の前に膝を折らぬ人間にも、まるで気にする様子無く。 むしろ、この幻鏡堂で男はそう云った畏まった対応を忌避してさえいた。]
和泉の知り合いかな、慌しく攫っていってすまないね。 気が向いたら零号にある屋敷に居るから、 良ければ、和泉に逢いに来てくれると嬉しい。
[己の購った青年人形の知り合いだろうかと当りをつければ、 軽やかな言の葉で零番街へと誘う。 彼にとっては萎縮しそうな招待だが、野暮天の身は気付きもしない。]
(-49) 2014/10/12(Sun) 00時半頃
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暫くは幻鏡堂にいるのだろうか。 奉公の先を決めかねているなら、私も挙手をしておこう。 もう直ぐ屋敷の前に並ぶ桜を枝抜きしなくてはいけなくてね。 あれが中々人手が必要なんだ、男では喉から手が出るほどさ。
雨風凌げる程度の屋根と小銭くらいしか渡せるものは無いが、 興味が沸いたなら、手伝ってくれると嬉しい。
―――…本物の桜が、次から次に降ってくるんだ。 自慢では無いが、見事なものだよ。 ……残念ながら、甘くは無いんだけれどね。
[己の屋敷前には長い桜並木がある。>>2:81 毎年手入れに人を雇うが、ついでとばかりに彼にも声を掛けた。
極々自然に。極々当たり前に。 空から降らせた一欠けらの悪戯で、人と人との縁を伸ばすように。]
(-50) 2014/10/12(Sun) 00時半頃
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―――…ああ、君。名前は……、
[そこで閃くように彼の名を改めて問い、瞳を瞬きで洗う。 彼に名乗りを求める前に、己も挨拶を忘れていたことを恥じて、 胸に掌を宛がい、上流階級人らしく軽く頭を下げた。
彼が己の誘いを受けるかは分からない。 働く場所は必要だろうが、彼にだって選ぶ権利はある。
だが、きっと彼は好んでくれるだろう。 空から降る百万の花弁の祝福を。
そこまで考えると彼に覚えていた違和感が少しだけ晴れた気がした。 恐らく彼の審美眼は己の其れとよく似ているのだ。]
私の名は櫻貴人。和泉の伴侶となるものだ。
[その光景を視界に納めたとき、包帯の下でどんな顔をしてくれるのか。 取らぬ狸の皮算用とばかりに、期待で笑みを噛んだのだった。*]
(-51) 2014/10/12(Sun) 00時半頃
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/* 宮田さんへのお返事ようやく書けた!うれしい! あんまりドリーマーなことを言い出すのもアレだったので、 ごく普通に、暇なら冬の桜並木のお世話しない?とお誘い。
お友達になれると良いなぁ、 宮田さんはね、ずっとフラワーゲイザーみたいな人だと思っているのですよ。*/
(-52) 2014/10/12(Sun) 01時頃
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[助兵衛、と言われ、へっ?と素っ頓狂な表情を見せた、と思いきや、顔を赤く染め否定をしようとするのだが。 求めていたものを与えられてしまえば、貪欲になってしまう、というもの。 それに抗いきれるというものか――答えは、否。]
知ってしまえば、抗えないのは分かるでしょう。 ……本当に、意地悪だ。
[何を知ったから欲に駆られてしまったのかは敢えて言わない。 寧ろ、言ってしまうのが恥ずかしい、というのが大きい、というものがあるのだが。 でも、言わずとも、主は分かってくれる。そう信じている。]
……? 貴人さん?
[寝台でも、という言葉ははっきり聞き取れず、一体何だろう、という疑問が思い浮かぶ。 でも、それを詳しく聞くのも野暮な気がして、これ以上は此方から聞く事は無く。
大見得を切った、と言ってきた時にふと気付いて。 貴人は強がりな部分があるのだろうか、と。 それは、華族の当主として必要な事だと、自分の前ではそんな仮面を脱ぎ捨てているのだろうかと。 でも、それを口にするのは無粋、というもの。 ただ静かに、はにかむ笑みを見守り、微笑み、幸せだという言葉に胸を打たれていた。]
(+18) 2014/10/12(Sun) 01時頃
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――……!?
[身体が浮いた。 背中と膝裏に腕を差し込まれた、と思いきや、ぐんと視線が高くなって。 体制から、俗にいう「お姫様抱っこ」というものだ。]
た、貴人さん!? いや、ちょっと待て! 歩ける! まだ酔って無いから、下ろしてくれ!
[まだお猪口二杯分しか飲んで無いし、身体がふらつく感覚も無いので酔っ払っている兆候は無い筈だ。 それなのに抱き上げられてしまったので、驚きと混乱の色を露わにした。
当然、こんな経験など一度もした覚えは無い。自分の記憶の中では。 一度だけされた経験はあるかも知れないが、それは黒鵜の家から幻鏡堂に運ばれる際、黒鵜の手で眠らされ箱に入れられた時ぐらいだろう。 勿論眠らされた状態だったので、此方は覚えてはいない。
そんな裏話はさておき、抱き上げた主に下ろす様説得、というか抵抗を見せるものの、聞き入れては貰えず為すがままされるがまま寝台へと運ばれて。]
(+19) 2014/10/12(Sun) 01時頃
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俺、今凄く困ってる!
[そんな抗議も流されてしまい、寝台に辿り着く頃には、諦めが入ったのかすっかり大人しくなる。 ただ、顔色がすっかり良くなり、耳まで赤くなるのは言うまでも無く。
やがて星と月の明かりに照らされた寝台の上へと降ろされて。]
こんな事までしなくても良いのに……。
[文句の一つをぶつけてみれば、精巧に作られたのか知りたい、と。 その言葉の意味を察するのは難しいものでは無い。 眺めるその視線を遮ろう、と右手を伸ばし、貴人の顔を覆い隠そうと。]
そんなに見ないでくれ、……恥ずかしい。
[自分が目覚めてから、翼砂や紅緒にも見せた事は無い。 整備していた一二三や渚には必要上胸や腹を見せていたのかも知れないが、全てを晒すなんて一度も無かった自分にとって羞恥以外何も無かった。 右手で貴人の顔に触れようとしつつ、左手は無意識に左の下腹部に触れていた**]
(+20) 2014/10/12(Sun) 01時頃
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青年 イズミは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 01時頃
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― 神無月・四日 ―
[太陽がゆるゆると天頂を目指す頃、表通りへと続く道を往く。 翼紗の右腕に自身の腕を絡め、寄り添うように。触れる肌から、相手の暖かさが伝わって来るのが嬉しくて。 …もし歩いている途中で、眩暈などを引き起こした時に備えて、支えるような意味もあるけれど。
この裏道の様な石段を往来する人影は、2人とごく僅かだった。 すれ違ったのは知らない顔ではあるが、茜は構わず目が合えば挨拶をしていた。
先程の、「翼砂」にまつわる過去の話について彼女から話題にするならば、それを聞きながら歩いた事だろう。]
ここを真っ直ぐ行って、右側に曲がると表通りに繋がるんだ。 ……けど、その前にぃ…
どっかで軽くご飯食べてかない?
[実はさっきから隠し切れていなかったのだけど、お腹の虫がぐうぐうと煩くて。 少し恥ずかしそうに笑むと、空いている手でお腹をさする。
さっき、契約を交わした時に飲み込んだ液体の味が分かったという事は、もう、食事をする事が出来たりするのかなと、期待もしつつ。 表通りから一本外れた通り沿いにある、民家の中に立ち並ぶ店へと足を向かわせた。]
(+21) 2014/10/12(Sun) 01時半頃
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― 軽食喫茶「すみれ」 ―
[翼紗の手を引いてやって来たのは、木造の純和風なお店。 瓦屋根の軒先には、渋い紺色の暖簾と、その下には膝上ほどの大きさの白い招き猫が置かれている。 縦格子のデザインの引き戸をからからりと開ければ、側にあった風鈴が外の風を受けて、凛と鳴った。
奥からやって来た店員に案内されて、道沿いの様子が見える窓側のテーブル席へと案内された。 綺麗な着物を纏った女性と、いかにも使いこまれている風な作務衣姿の女性客の組み合わせは、はたして他の人の目にはどのような関係性に見えるやら。
店内は他に、カウンター席に一人いるくらい。 まだ昼時前の空いている時間帯に、ゆっくりと出来てお得な気分だ。
さて、椅子に座ると、じっと相手の顔を正面から見据えてみる。]
(+22) 2014/10/12(Sun) 01時半頃
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翼紗さん、調子はどんな感じ…?
んー、と言ってもまだ分からないか… 飲み物とコレ頼むから、はんぶんこ、しよっか。
[コレとメニューを指さしたのは、分厚いパンケーキに、アイスとぜんざいが添えられた写真。 飲み物は二人分の紅茶を注文することにして。
店員に注文してから、ふと窓際を見れば、見覚えのある白猫が歩いているのが見えた。 「あっ」と声を上げ、コンっと硝子を叩く。すると、その音に気付いた猫の足が止まって、くるりと店内の方を向いた。]
見て見てっ、あの子がうちによく来る白猫なんだ。 左右目の色が違うから、分かりやすくてさ。
触るとふかふかで可愛いんだよねー
(+23) 2014/10/12(Sun) 01時半頃
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[胸に抱くとこのくらいの大きさでとか、他の猫に比べたら小柄な事だとかを、手で示して見せたりして。
『おまたせしました』
という声にさえぎられるまで、そんな他愛も無い会話が続く。]
わ、おいしそう…!
食べやすいように切り分けちゃうね。
[言いながら、ナイフとフォークを使って、分厚いパンケーキを一口大の大きさにする。
翼紗に向かって「試してみる?」と声を掛け、もし了承を得られるのなら、右手に持ったフォークでそれを掬って、翼紗の口元へと腕を伸ばしてみせた。]
(+24) 2014/10/12(Sun) 01時半頃
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[お互いに交わす文句すら何処か甘く感じてしまう。>>+18 羞恥と未経験に戸惑う彼が愛らしくて、視線が外せない。 普段、玲瓏とした水面のような彼の百面相は鑑賞に値する。]
別に君が歩けないから運んでいるのでは無いよ。 ――…私が君を抱きたいからだ。
[さらりと直截な言葉を吐き出し、浮いた彼の痩躯は寝台へ。 彼よりずっと高い上背と、太い骨で踏鞴も踏まず到着。
早々に解いた己のリボンタイは寝台の外へ行儀悪く捨ててしまった。 ついでに首元の釦を二つ弾いて寛ぎの態。]
観念しなさい、和泉。君の主は強欲だ。
[文句を黙殺するよう、笑う男は全く悪びれない。 寧ろ、いっそ酔えば良いのにと思うけれど、それはまた何れの御楽しみ。 これからのこと、この夜のこと、永く永く覚えていて欲しかった。>>+19]
(+25) 2014/10/12(Sun) 02時頃
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照れる君だって見ていたいよ。 君、今、どれだけ可愛い顔をしているか分かっているかい? ……真っ赤だ、和泉。
[寝台に腰を下ろして、片胡坐を掻き、まじまじ見つめる彼の顔貌。 指摘の言葉も意地が悪いが、如何にも彼を困らせたくて仕方ない。 そもそも、熟れた果実を目の前にして、堪える理性を賞賛したくなるのだ。
しかし、そうして悪辣めいた笑みを潜めている内に、彼の手が伸びてきた。 視界を塞ごうとする妨害に、悪戯げに瞳を細め、喜色を散らかした。 視界に影が落ちれば、顎を持ち上げ、掌中へと舐めるようなキスを捧ぐ。 実際、僅かに舌を差し出して、彼の滑らかな肌を濡らして見せた。]
―――…もっと、意識して欲しい。 特別なことなのだと、思い知って欲しい。
君が溶けるのも、酔うのも、赦すのも、……私だけだと。
[甘える声は実に傲慢で、空の左右の手はそれ以上に強引だった 贈答品に掛かるリボンを解くように、彼の帯に指を掛けて引く。 微かな布擦れの音を聞かせ、和装を容易く陥落させてしまおうか。 崩れた帯は元にも戻らない、ただ、己に侵蝕されるばかり。]
(+26) 2014/10/12(Sun) 02時頃
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―――…そこ。 時折気にしているようだけれど、何かあるのかい?
[視界を塞がれながらも、口付けで応戦の最中、 指の隙間から見える彼の左手の行方に疑問を投げた。>>+20 問いかけつつも左右の両手で帯を器用に解き、折り重なる袷を割る。 彼を彼を、と求める指先が、時折不意打ちめいて素肌を掠めていく。
されど、彼の隠す布地の下には何故か心が騒ぎ立つ。 何かの下には秘密が隠されている、そんな風にからかったのは彼の末弟だ。
知りたい、と興味を目で語り、今一度彼の掌に接吻を乗せて促した。**]
(+27) 2014/10/12(Sun) 02時頃
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華族 サクラは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 02時半頃
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[儀式が終われば店主に別の部屋へと案内され、樹が切り出したのは他ならぬ代価のことだった。]
不要だと、仰るんでしょう? 残念ながら、要ると言われたところで持ち合わせてもいないのですけど。
[後半は小さく笑いながら付け足してみせるけれど、その表情に浮かぶのは決して自嘲ではない。
店の品々にさえ、値札というものをつけない彼が。 黒鵜の忘れ形見たちを彼自身より大切にしていたような店主が。 和泉や翼紗、そして紅緒に数字を書き込むような無粋はするまいという、それは確信めいたものだった。]
……だから。代わりに、僕の覚悟を受け取ってください。
[そう言って、鞄の中から何かを取り出す。 その様子は、既に人形ではなくなった紅緒には視えていないはずだ。]
(65) 2014/10/12(Sun) 09時頃
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[差し出したのは、一枚の証書。 前日の朝から出版社に頼みこんで入手してきたそれ。
まだ標題も決まらぬ次回作の、印税の受取人を記す欄は空白のままで。
彼が目を通して意図を察すれば、視線を合わせて口を開く。]
幾らになるかは知れません。 けれど、──これを貴方に譲るからには、僕は半端なことはできない。
[歳の頃同じ店主の優雅な美貌をじっと見据え、切々と続ける。 彼の表情に浮かぶは何の色か。 いずれにしても、退く気はなかった。]
(-53) 2014/10/12(Sun) 09時頃
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必ず書き上げて、意味のあるものにしてみせます。 ですから、
[「蓄えが尽きるまでは」などと、どっちつかずの夢の追い方をするのは止めようと決めた。そう思わせてくれたのは、この店に連なるすべての人々。 数奇な運命の案内人たる彼に、感謝と願いを込めて深々と頭を下げる。]
……書いて、ください。
[無機質に字面の意味を追うのであれば、一枚の紙片が示すのはまさしく金銭的な価値のやりとりなのだけれど。 己の意図がそうではないということが、彼には伝わると信じて。]
(-54) 2014/10/12(Sun) 09時頃
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[…願いを口にすれば、おもむろに懐から万年筆を取り出す。 原稿を書く時にはいつも使っている愛用の筆記具は、無数の小さな傷が刻まれながらも、丁寧に扱われている様子が伺えることだろう。 それは作家になりたいと打ち明けた折に、応援すると言ってくれた長兄から贈られたもの。
ただの筆記具というのみならず、常に懐に忍ばせるそれは、樹にとってお守りのようなものですらあった。 他人に触れさせるのは、これが初めてである。
櫻のように、望むものすべてを手にするほどの財も。 茜のように、長年をかけて培った信頼の基盤も。 いずれも持ち得ぬ樹にとって、そこに綴られる名は、それほどまでに重要なもの。**]
(66) 2014/10/12(Sun) 09時頃
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[契約後、話があるという椋原を自室へ招く。 どうやら紅緒には聞かれたくない話らしい。 扉を開き、神妙な面持ちの彼を部屋に通せば。 純和風の作りの部屋には驚くほど私物というものがなく、文机と少し大きめの衣装タンスしかない。]
それで。 お話とはなんでしょう?
[会話の口火を切った渚の前に、彼の覚悟として差し出されたのは一枚の証書だった。]
(67) 2014/10/12(Sun) 12時半頃
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/* 中の人がドキドキしてます>< お嬢さんを僕にください!← */
(-55) 2014/10/12(Sun) 13時頃
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[証書の文面を読み、驚き目を見張る。 渚とて初めて見るその証書が何であるか。 またどういった意味を持つものか。分からないわけではない。
その上で、渚はあえて問うた。
目の前の青年の、不退転にも似た決意を聞かされた後で。]
…本当に、よろしいのですか?
[宮田に商売として成り立っているのかと内心で心配された事など露知らず。 さりとて、幻鏡堂は金銭的な不安や問題とはほぼ無縁だった。 繁盛しているわけではないが、普通に日々の生活を送るには支障ない程度には収入がある。
それよりも、椋原の方がお金は必要になるのではないのか。
だが、それすらも含めた上の覚悟だと言われれば断ることの方が、椋原に失礼な気がして。
渚は、差し出された万年筆を受け取る。
さらさらと、流れるように綴られたのは自らの名。
ーー久我 渚、と。]
(-56) 2014/10/12(Sun) 13時頃
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―4日・幻鏡堂への道― [一日だけだが荷下しの話にありついた。幸先も気分も良いことだ。約束の時間に幻鏡堂へと向かうところで、鞄を二つかけた千恵子と、その後ろをついて歩く白猫の姿を見つけたのだった。]
にゃーぁお。
……おれだ、千恵子。
[猫が鳴いたと思って振り返った千恵子に、手を振って笑いかける。 鳴き真似はたぶん上手かったと思う。 千恵子は宮田の姿を見て驚いただろうか?
包帯をしていない顔はどう見えただろう。 慣れない化粧の下から、まだらに赤い肌色が透けている。だが少し離れれば、人を驚かせるほど目立ちはしないだろう。 ほっかむりして隠すこともしていない。 逆にさっぱりと短い髪で、両の眼も出していた。]
昨日話してたのは、こいつか。 こら、舐めるな。白粉を食っちまうぞ。
[白猫は宮田にも懐こい。抱え上げられても、暴れる様子もなかった。]
鞄、ひとつ持ってやろうか。
[猫を降ろして毛を払い、千恵子に提案した。 そのまま二人、話をしながら幻鏡堂へと行くだろう。*]
(68) 2014/10/12(Sun) 13時半頃
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[万年筆を走らせ、証書を椋原に返す。 受け取る彼の顔には、どのような表情が浮かんでいただろう。]
…椋原様の新刊。 楽しみにしておりますね。
[それは心からの声援だった。 なぜなら櫻同様、渚もまた彼の書いた書に魅せられた一人なのだから。**]
(69) 2014/10/12(Sun) 13時半頃
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下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 13時半頃
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 13時半頃
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ー幻鏡堂・四日ー
[茜と翼紗を送り出した後。 店の品物の手入れをしていると、カランコロンとドアベルが鳴った。]
いらっしゃいませ… 千恵子さんと… …宮田様?
[千恵子と共に入ってきた男性に一瞬首をかしげるが、見覚えのある体躯にその人の名を呼ぶ。 肯定の返事が返ってくれば微笑んで。]
包帯をしておられないので、一瞬どなたかと思いました。 宮田様、男前が上がりましたね?
[世辞や嫌みに聞こえるかもしれない等とは露程も思わず。 はにかむように笑い、二人に用件を尋ねた。*]
(70) 2014/10/12(Sun) 14時頃
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店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 14時頃
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―三日・幻鏡堂― [>>44 千恵子が明日も来るというなら、自分もそれに合わせよう。彼女の頷きに頷きを返す。]
それなら、また明日ここでな。 渚に茶をたかろう。
[ニヤリとしてみせて、その後くすくすと笑い合う。]
手の足らない話があれば教えてくれ。 力仕事なら、わりあいできるつもりだ。
[図々しいとは思いつつ、仕事の口の話をしておく。 力仕事ならと言ったのは、長年田宮で仕えたことで細々と家事雑事ができるようになっていることの価値と、自分の手先が器用なことを知らないためである。
田宮の騒ぎが収まらなかったときの事を考えると、働き先が安定しているほど、また隠れた時に迷惑のかかるのが心配ではある。 こんな懸案を抱えたまま落ち着くことなどできるのか。 いつまで隠れ続けるのか。 ふと考えて顔を曇らせたが、自分がどうこうできるものでもないと、頭から払った。
千恵子が買ってきた饅頭を齧り、渚の淹れた茶を啜る。
この茶を飲み終われば。 千恵子が店を出て行けば。
借りた着物を畳んで、部屋を掃除して。 自分は出て行く。]
(71) 2014/10/12(Sun) 15時頃
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[片付けも荷物の整理も、時間のかかることではない。日の陰るより先にやることは無くなってしまった。 改めて、出て行くと渚に告げる。]
世話に、なったな。
[後の言葉が続かない。
ほんとうに世話になったのだ。 ただ少しの休息を求めて幻鏡堂の扉を開けて、三日二晩しか経っていないのが、信じられない思いだ。 得体のしれない小男の手を引いてくれた渚。それが無ければ、己が今このように立って、人と話をすることもなかっただろう。
まだ恩義の何も返していない。 美味そうに食うのが嬉しかったと聞いたのは今朝のことだ。 和泉が去ったばかりで落ち着かないと聞いている。 彼の気持ちが凪ぐまでは様子を見に来よう、出来る限りのことはしようと、思うのは真実だ。
けれど、出るのだ。 言葉の見つからぬまま、しばし渚を見ては躊躇し、言いかけ、飲み込み……やがて、きっぱりと告げた。]
また明日な。
[ひとつ頭を下げる。後ろを向く。歩き出す。 街は傾いた太陽に照らされ、影を長くしていくところだった。] ―回想・了―
(72) 2014/10/12(Sun) 15時頃
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[居るだけ穀潰しであるし、きれいで大事にされるものたちが集まる場所に、己のような盗人はそぐわない。渚や人形たちの優しさに胡座をかいてはいられない。田宮の件で何か迷惑がかかってはいけない。 それに。
翼砂が梁と板数枚隔ててすぐ上に居ると思うのは、辛い。 真上の部屋ではないが、それでも、階段一つ上がればそこに居ること、天井を見ると意識に昇ってくるのだ。
翼砂とは今朝、少し話をしただけである。 だがその短い時間のことを思うと、行く先の曇りが晴れたような清々しさと、どろどろとした酸が、胸に同時に注ぎ込まれる感じがする。
翼砂だけでなく、紅緒と和泉にも。黒鵜人形の在り方を知った今では、話の内容に思うところもあるのである。
自分は三体に関われない。 三体にとってはただの通りすがりに過ぎないのだとの自意識も、自身を責めるものの一つ。]
(-57) 2014/10/12(Sun) 15時頃
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下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 15時頃
店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 16時頃
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ー四日 幻鏡堂の道ー [幻鏡堂へと歩いていると>>16 「にゃーぁお」と後ろから猫の鳴き声が聞こえて、振り向く]
え?あ、宮田さん?
[手を振って笑いかける男の姿に驚く。包帯がない彼に驚きを隠せなかった。 白猫は宮田にも懐き、じゃれるのをみる。くすくすと笑い、鞄を持とうかとのその案には]
うん、ありがとう。 助かります。
[と、甘えることに。]
2014/10/12(Sun) 16時半頃
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ー四日 幻鏡堂の道ー [幻鏡堂へと歩いていると>>16 「にゃーぁお」と後ろから猫の鳴き声が聞こえて、振り向く>>68]
え?あ、宮田さん?
[手を振って笑いかける男の姿に驚く。包帯がない彼に驚きを隠せなかった。 白猫は宮田にも懐き、じゃれるのをみる。くすくすと笑い、鞄を持とうかとのその案には]
うん、ありがとう。 助かります。
[と、甘えることに。]
(73) 2014/10/12(Sun) 16時半頃
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[その場で設備とか修理になれば、色々と道具持つと増える。増える。 鞄が二つになったのもそのせいだ。 無論、工房でやれば問題は無いのだが。 雑談しつつ幻鏡堂へと向かいながら、3日に話していた>>71事を話題にする]
宮田さん、お仕事、見つかりそう?まだ探しているのなら、私のところで仕事しませんか? 主に荷物持ち運びですが [と、仕事の案件を持ちかけてみたが、彼はどう応えたのだろうか?]
(74) 2014/10/12(Sun) 16時半頃
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ー4日 幻鏡堂ー [カランコロンとドアベルを鳴らす。 渚から用件を尋ねれば]
お茶を飲みに? 渚さんのお茶、美味しいもの。
[そう応えたのだろう*]
(75) 2014/10/12(Sun) 16時半頃
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[観念しなさい、と悪びれず笑いながら言われてしまえば、これ以上は文句を言う事は出来ず。 寛ぎ始めた主に訴える様な視線を送るぐらいしか出来ない。]
それは、貴人さんが、恥ずかしい事言ったりやったりするからだ。 あぁ、……見るなって。
[真っ赤だと指摘されたら、更に顔が熱くなっていく気がしてならない。 そんな自分の顔をこれ以上見られるのに耐えかねて右手を伸ばし貴人の顔を覆えば、今度は掌に唇を落とされた。 掌に、柔らかく温かな感触と共に、滑る何か触れた感覚も伝えられ、息を飲み、背筋にぞくりとした物を感じて。]
……。 今日は、俺にとって特別、なんだ。 それは忘れられない思い出に、なる。
[甘い傲慢も強引さも、己にとっては幸せな贈り物でしかなく。 ただただ衣擦れの音を耳にし、日に当てて無い肌を主の前に晒す事に対し、羞恥の念を抱くだけ。]
(+28) 2014/10/12(Sun) 19時頃
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[帯を解かれ、袷を脱がされ、月と星の光の下で晒された肌。 外気に晒された皮膚は、触れる指先の温もりを察知し、掠めるその感触に身体は、微かに震えを覚えて。
初めて味わう感覚に戸惑いを覚えていた頃。 貴人が尋ねてきた時に、改めて自分の左手が隠す様に左の下腹部に触れていた事に気付く。 主が興味を示し、答えを促す様に掌に唇を落とされたら、右手を下ろし、左手で覆っていた布を捲って。]
――……華押。 俺が、黒鵜の手によって作られた人形の証。 誰にも見せた事、無いんだ。
[ゆっくりと布を捲り下腹部を貴人の前に晒せば、「黒鵜」と書かれた黒い入れ墨の様なものがそこにあって。 ただ、それは黒々とはっきりとしたものでは無く、薄っすらと消えてしまいそうなもので。 誰にも見せた所を晒す恥ずかしさで視線を落とした時に、自分もまた華押を見やれば、垂れた目は大きく開いて。]
……おかしい。 これ、もっと濃かった筈だ。 こんなに、薄くなかったのに。
[自分が記憶しているのは、もっと濃い色をした華押。 肌に溶けてしまいそうな薄さでは無かった筈だ、と。 そこで思い出すのは黒鵜との会話。 華押は人間になると、綺麗に消え去る、と教えてくれた事を思い出して。]
黒鵜が言ってた。 人間になる時、華押は消えるって。
……もうすぐ、これは消える。
(+29) 2014/10/12(Sun) 19時頃
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青年 イズミは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 19時頃
店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 20時頃
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/* もうね、ご主人様に甘えたいんです(*´ェ`*) こってこてに甘えて、ご主人様も甘えて甘々な空気にしたいんです() ご主人様ーご主人様ー大好きなんです、ご主人様ー!
(-58) 2014/10/12(Sun) 20時頃
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下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 20時半頃
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[一度は戸惑ったように意思を確認されたものの、願った通りに書き入れられた名を確かめ、樹は安堵の笑みを浮べる。>>69]
ありがとうございます。 …本当に、ありがとうございます。
[何度でも繰り返したくなる礼の言葉を何とか二度で留めると、畳んだストールの間にその証書を挟み、大切に鞄にしまいこんだ。]
はい。 愛読者が三人も近くに居るのでは、とてもじゃないけど「書けない」なんて言えませんからね。
[次回作への期待にはそう言ってくすりと笑ってみせたけれど、その言葉からは彼らに対する感謝の気持ちが滲み出ていたことだろう。**]
(76) 2014/10/12(Sun) 20時半頃
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[千恵子が働きに来ないかと言う。>>74 昨日の今日、話の早さに面食らわないでもない。 荷物持ちに人を雇って立ち行くのかと変な気が回らないでもない。 だが、千恵子の職場というのが心惹かれる。人形技師の工場。
これまでほとんど触れたことがなかったが、街をよく見れば自律人形を日に何体も目にするのに気づいた。 木製の、陶製の、用途や出来も様々だ。
そして、その最高峰、黒鵜人形。 その三体全ての動き喋るのを見ている。
二晩だが一二三の工房だった部屋に泊まったのも大きい。 棚に置かれた大小様々な工具、分厚い専門書の図解。 幻鏡堂に溢れる機構の正しく律動する音。 正直なところ、かなり興味があったのだ。]
…うん。うん。 明日の昼から後は、いつでもいける。 いいか。
[不安も驚きも飲み下して、宮田は頷いた。*]
(77) 2014/10/12(Sun) 20時半頃
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/* ログに残してない(せてない)のでかなり唐突な感じになっちゃいましたが、宮田は一日の晩からずっと自律人形などの絡繰に興味津々だったのですよー!
ログがすべて! ログに無いことはなかったこと! はい! わかってる!
(-59) 2014/10/12(Sun) 20時半頃
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伴侶が初々しくて喜ばない男は居ない、と思うのだが。 [笑うように冗句めかして、口付けは遠征。 掌から、五本の指先を経由し、手首に永くキスで触れる。 色付いていく彼から、じわりじわりと体温を吸い取るように。>>+28]
初めて酒を交わした日で、初めて空を飛んだ日で、 初めて私のものになり、初めて君が秘め事を明かす日。
―――…ああ、緩む頬が締まらない。 だらしがないなんて、云わないでおくれね。和泉。
[喜びばかりに頭も身体も支配される。 照れくさそうな彼に、見たい。と円弧に撓んだ口が駄々を吐く。 見せて。と彼に甘えて欲望を続け、唱え続けていれば視界が晴れた。]
(+30) 2014/10/12(Sun) 21時頃
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[薄明かりに慣らすように、瞳を瞬き、数度開閉。>>+29 重たげな瞼を払い、装い開帳された白い腹部に落ちる視線。 そこには、彼が人形だと言う証―――黒鵜の印が刻まれていた。]
……折角、綺麗な肌なのに。 黒で穢してしまうなんて勿体無い。
[うっそりと呟くのは、ややずれた言の葉。 彼の着衣と戯れていた指が脇を下って腰に降り、 己は彼の下腿に影落すよう上体を折る。]
なるほど、これは君の心根を表しているのか。 黒鵜に捕われる人形でなく、私に愛される和泉になるように。
―――しかし、そうなると、上書きしたくなるね。 [謳うように言葉を遊ばせ、彼の腹部に残る淡い墨色の上に鼻先を寄せた。 少しだけ熱の上がった吐息が肌理を騒がせ、唇を捺す。 接触の生温さに混ぜ込むのは、微かな吸引。 黒鵜の花押の上から、己の零れ桜を刻むように、鬱血の朱を散らそうか。]
(+31) 2014/10/12(Sun) 21時頃
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―――…好きだよ、和泉。
[一つ打つたび、恋情を言葉に変えた。 揺れる黒髪が彼の肌を掠めて、ちりと撫ぜる。]
……私と一緒に、生きておくれ。
[一つ、二つ、三つと降るは桜花の吹雪。 淡墨を覆いつくし、水面に集まる花弁のように、 ちゅ、と微かな水音を伴わせつつ、彼の所有権を切り替えていく。]
(-60) 2014/10/12(Sun) 21時頃
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「…宮田様?」>>70
[わずかばかり問うような語尾が何だか愉快で、吹き出しそうになりながら手を上げて応えた。 男前と言われれば、照れてすぐに顔をぐしゃっと歪めたのだが。
渚に用件を聞かれたが、顔を見に来たとそのまま言うのも気恥ずかしい。 と思っていたら千恵子がずばりと茶を飲みに、と言ったので>>75 唇を歪めて笑った。]
まあ、報告もあってな。
[一先ず夜半から早朝にかけて仕事のあることを報告する。飛空艇と列車への荷物の積み下ろしの作業員に、たまたま一人空きが出たので入れてもらったのだと伝えた。 世話をかけたのだから渚には一番に言おうと、千恵子にも言っていなかったのだ。]
それとな。まだ話のあったばかりだが。 千恵子の工房に世話になろうかと思う。
[三番街から出奔した事情を、千恵子には一切言っていない。この件、少しでも早くケリをつけなければ、職探しもままならない。 考えても自分の知識では何も出てこなかったので、後で渚の知恵を借りることにしようと結論した。]
渚はどうだ。
[一日しか経っていないのに近況報告を渚に求めたのは、単に話の流れだ。 まさか茜と翼砂が契約を終えたばかりだと知る由もなかった。*]
(78) 2014/10/12(Sun) 21時頃
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華族 サクラは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 21時頃
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 21時頃
店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 21時頃
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 21時半頃
店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 21時半頃
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[25年、黒鵜に囚われて生きてきた自分。 その柵から解き放ち、貴人を愛し愛される為に生きていく己を表している様だ、と。 大きな身体を屈め、そう呟く主の頭に触れ、髪を梳く。 指と指の間を通るこの感触は、とても心地良い。]
もう契約を交わして、貴方のものになったのに……。
[呆れの色を帯びた呟きを漏らしながらも、心は何時になくざわつく。 鼻先が近寄り、熱を帯びた吐息が肌に当たる。]
……あ。
[吐息混じりの声が一つ。肌に当たる吐息の熱さに耐え切れず、声が漏れた。 唇を捺され、肌を吸われる感触に、声を押し殺し、込み上げてくる熱に耐えて。 三つ、紅い痕を残される頃には、髪を撫でる指が微かに震えていた。]
(+32) 2014/10/12(Sun) 21時半頃
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俺、ずっと貴人さんの側で生きていたい。 もう、俺は、貴人さんのものなんだ。 ――……愛してる、貴人さん。
[肌に所有権を表す紅い印を落とされても尚、貴人に求める心は落ち着く事は知らず。 益々、想いが昂ぶるばかり。唇を震わせながら、羞恥に耐えながら、想いの丈を彼に伝えようと。]
身も心も、全て……貴人のものにしてくれ。
(-61) 2014/10/12(Sun) 21時半頃
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/* あ、うっかりさん付けするの忘れた(´・ェ・`) でも、これはこれで良いかも知れぬ。
(-62) 2014/10/12(Sun) 21時半頃
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青年 イズミは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 21時半頃
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 22時頃
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/* 渚エンドに行きたい気持もあるし、3人仲良く友情エンドも求めるし、千恵子に行くのもありだよね感。 三兎くらい追っかけて一兎得れたらいいねプレイをよくするようです。
宮田もまあ、ふっきってるわけではないのですよ。 渚には世話になってるし優しいところが好きだし、 翼砂はまだ好きだし、 千恵子もよく話していて、田宮での事情抜きのまっさらな人として相対してくれる中で、ふわっとしていて癒やされるんですよね。 そして、「あの子」こと田宮の息子の恋人。今回の騒動の大本。この子に対しても、結局憎みきれないというか憎んではいないというか、何ならまだ好意が残ってるっていう
(-63) 2014/10/12(Sun) 22時頃
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/* しょうがねえだろ! まだ5日しか経ってないんだぞ!!!
(-64) 2014/10/12(Sun) 22時頃
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/* むしろ物語始まって以降、此処で買い物した描写があるの多分僕だけです(アピ)>宮田さんメモ */
(-65) 2014/10/12(Sun) 22時頃
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/* 和泉の性自認は肉体の造形を伴うものなのか。
……と云う場所が判然としなくて進めない私はチキン。 おそらくあると思うんだ、性器。あるよね? メモでさらっと聞けば云いのだが、気恥ずかしいところ。*/
(-66) 2014/10/12(Sun) 22時頃
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/* おっ、茜ちゃんだ。 翼砂ちゃんはお忙しいのかな? ちょっとこちらがエンカ出来ない状況で申し訳ない。 一人で墓下は寂しいよね。うぅむ。*/
(-67) 2014/10/12(Sun) 22時頃
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――…確かに契約は交わしたが、それは君に強いるものだ。 やはり、君の口から何度も聞きたい。 秋が深まれば、落葉を数えよう。 冬が訪れれば、その身で温めておくれ。 春には花見をしよう。四季の何処でも、私の傍に居て欲しいんだ。
[言葉に変えるのは、貴族らしからぬ些細な望み。>>+32 唇を開くたびに濡らした肌へと息を吹きかけ、戯れ遊ぶ。 そろりと持ち上げた指先は彼の内股を愛で、足の付け根で円を描く。]
……これも恥ずかしいかな。 私は和泉の何処にだって口付けたいのに。
[頭皮に覚える感触に瞳を細めて、花弁の量産。 瑞々しい肌を弾く音色に合わせ、彼の囁きに誘われるよう、 両足の合間に武骨な五指を進めた。]
(+33) 2014/10/12(Sun) 22時頃
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自分で触れたことはあるのかい。 ……いや、元々人形にこういった感覚は備わっていないのだろうか。
[独りごちながら、彼の腹に頬を乗せ、己の視界に納める彼の下腿。 先ずはゆるりと布越しに指を這わせて、繊維の感触に馴染まる。 股座の形を鮮明にするように、指先が凹凸を往く。]
殆ど人形では無いと云っても、 其処まで精巧に作られては居ないなら――…、 もしかして、している間に変わってしまうかもね?
[悪戯めかして語尾を持ち上げ、純潔を奪われると共に、 人間として生まれ変わる輪廻の示唆。 小さな死とはよく言ったもので、彼の羞恥を煽るように投げた。]
声が聞きたいな、和泉。 花押への口付けだけでは足らないだろう。 ――…ほら、良く見ていてごらん。
[言葉に合わせて袷を開き、五指は彼の中心に触れ、 露わに変えた彼の股座にキスを落した。 彼に性器の形をした何かがあるなら、実に卑猥な光景を見せつけて。]
(+34) 2014/10/12(Sun) 22時頃
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/* 流石ご主人様、歪みねぇな……。 うわああああああっ(はずかしぬ)
(-68) 2014/10/12(Sun) 22時頃
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[>>77「明日の昼から後はいつでもいける」との宮田が頷く]
うん、明日の昼からだね。 急のことだし、無理なら、宮田さんの好きな日からでいいからね。
[千恵子はそう答えた。]
(79) 2014/10/12(Sun) 22時半頃
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―4日・幻鏡堂―
[宮田から、夜半から早朝にかけての仕事、飛空艇と列車への荷物の積み下ろしの事を聞いた。 宮田が三番街から出奔した事情は千恵子は知らない。 「渚はどうだ。」との宮田の問う声に渚を見て。 2人の会話を聞いている*]
2014/10/12(Sun) 22時半頃
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―4日・幻鏡堂― [>>78宮田から、夜半から早朝にかけての仕事、飛空艇と列車への荷物の積み下ろしの事を聞いた。 宮田が三番街から出奔した事情は千恵子は知らない。 「渚はどうだ。」との宮田の問う声に渚を見て。 2人の会話を聞いている*]
(80) 2014/10/12(Sun) 22時半頃
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[店主との話を終え紅緒の待つ部屋へと戻れば、待ちかねたように立ち上がる少女に目を眇めて手を伸べる。]
行きましょうか、紅緒さん。
[少女が了承すれば、その小さな手をとって階下へと導く。 触れた手の柔らかさと温もりに、彼女が確かに人と成ったことを実感し、じわりと胸に滲むような喜びを感じた。
二十年ぶりに踏み出す部屋の外に、少女はどんな反応をしただろうか。 身体の変化で動きにくくなっているのではなかろうかと気遣いながら、一段一段、ゆっくりと下ってゆく。
外へ出たらまずどこへ行こうか、彼女に行きたいところはあるだろうかと考えながら。]
(81) 2014/10/12(Sun) 22時半頃
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/* 墓下の薔薇が素敵ですわっ
コミットならあと一日で終わってしまうけど、日付追いつけないなーうーん…
(-69) 2014/10/12(Sun) 22時半頃
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[階段を降りきれば、幻鏡堂を訪ねてきた千恵子と、彼女と談笑するひとりの男性の姿があった。 一見して見知らぬ客かと思ったが、声には聞き覚えがあるように思う。 樹が気づくのと紅緒が気づいて声を上げるのと、どちらが早かっただろう。
三日前のお茶会にて、彼らは紅緒たちに会ったことがあると言っていた。 少女が部屋から出てきたことと、己に手を引かれているのを見れば、何があったかは恐らく理解することだろう。
何か声をかけられるようなら、はにかむように笑って言葉少なに返す。]
また、来ます。 ……一緒に。
[内実をよく知る店主の前ならいざ知らず、三日前には答えをはぐらかしてしまった宮田と千恵子に対して、照れくさい気持ちが優ったのだった。 それでも、この店で出会った彼らがここに居合わせてくれたのは、ふたりの門出を見守ってもらえるようで嬉しくて。]
ありがとうございます。
[唐突に聞こえるかもしれない礼の言葉を加えると、丁重に一礼してから、店の扉を開けたのだった。**]
(82) 2014/10/12(Sun) 22時半頃
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―神無月・四日>>+21―
[眩しい光を一身に浴びながら、キョロキョロと周囲を見回しながらゆっくりと歩く。翼紗の隣には茜。]
……嘘みたい…
[そう呟いてしまうほど、外の街並みを歩く自身に実感がなかった。 ずっと、あの幻鏡堂で渚や兄弟分と4体、いつまでも緩やかに時を過ごして行くものだとばかり考えていたから。]
……さっきは、ごめんなさい…取り乱してしまって…
[小さく先程の醜態についての謝罪を入れつつ、翼紗は名の由来について語る。]
……翼紗、という名は、黒鵜が付けた名のだけれど… その由来は、黒鵜のかつての知り合いの名に因んでとの事らしい…と聞いているわ。 その人は、蝶に由来する名前を持っていたとか。 私はその話を知る以前から蝶に関するものが好きだった…まるで、運命みたいに感じたわ。その話を聞いた時は。 でも、ある日黒鵜の遺品の中にあった古い写真を見て…私によく似た顔立ちの女の子を見かけて…
(+35) 2014/10/12(Sun) 22時半頃
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[そこまで話、翼紗は堪え切れないとばかりに目をつむる。]
……私たちは、その『身代わり』なんじゃないかって… ずっと悩んで…苦しくて…でも本当のことを一二三さんには聞けなくて…
[その先は、唇が震えて言葉にならなかった。 だが、言うべきことは言いきった、]
ご、ゴメンね…またなんか湿っぽくなっちゃった…! えっと、ここはどの辺なのかしら? センの家、近いの?
[話題を変えるべく、翼紗が明るい声を意識して出す。 茜が大通りの位置や、その前に食事をと提案するのならば、喜んでついていっただろう。>>+21
何しろ、あの劇薬の後味がまだ口の中に残って堪らないのだから。]
(+36) 2014/10/12(Sun) 22時半頃
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メモ。 >>5:82
(-70) 2014/10/12(Sun) 22時半頃
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-幻鏡堂・四日-
[来店の用件を尋ねれば、「お茶を飲みに」と答えた千恵子におや、と笑う。]
では、おいしいお茶をご用意しないといけませんね。
[渚の答えの後、千恵子の返事ににやりと笑った宮田がうれしい「報告」をした。 荷物の積み下ろしと、千恵子の工房。 どこか誇らしげに見える宮田のその姿に、最初に幻鏡堂の扉を開いた時の卑屈な様子は微塵もない。 彼もまた、自らの道を歩んでいるのだと感じて渚は目を細めた。
話しの締めくくりに自分の近状を尋ねられて、渚は少しだけ考えるそぶりを見せる。]
そうですね…。 私は特に何もないのですが、 今朝方翼紗さんがお部屋を出られましたよ。
[部屋を出た。 その意味を、おそらく二人は理解できるだろう。 相手は誰だと尋ねられれば、隠す必要もないので神蔵の茜だと答える]
(83) 2014/10/12(Sun) 23時頃
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[翼砂のことを聞いた時、その顔色の変わったのが誰にも気づかれていなければ良いが、と思う。
それは、和泉のことを聞いた時よりも、ずっと鮮烈な衝撃を与えた。]
――そうか。 なんだ、そうか。
[間を取り繕うのに渚の茶を利用する。
最初に湧いた言葉は、『速い』、だった。 二日の朝にはまだ翼砂にとってさえも現実味の薄いことのような態度であったのに、この速さは何があったのか。 宮田もまた、翼砂が自ら決心するまでは場面が動くことはないと思っていたのだ。>>2:125 純粋に、驚いた。
次には寂寥。 自分がほんの少しでも翼砂に影響していたらいいが……それを夢見るのは出すぎているだろう。 己はここの人形たちにとって傍流に過ぎないという感覚が、当たり前の認識が、何やらうら寂しくさせるのだった。
最後に、これは何であろう。 祝福したい気持ちと、祝福しなければならないとの責務のような何かが、互いを飲み込み合うような濁流だ。
全てが入り混じって、胸の中でのたうち、平静に見せるのは難しく思われた。]
(84) 2014/10/12(Sun) 23時頃
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[目を茶の水面から上げると、二人の顔が視界に入る。
千恵子の様子は、和泉の話を聞いた時と同じように見えた。>>13 あの時千恵子が漏らした呟きに、思うことは己も同じだ。
渚。渚の様子は? これも静かに祝っているように見えた。人形が主を見つけるは嬉しい事と言ったのは真だろう。そうなのだが。
今注力すべきは自分の裡ではない。 ぐっと肚に力を入れると、いまここの会話に、相手の表情に、集中すると決めた。]
めでたいことが、続くな。
[ようやく、短いながらも祝っていると口に出した。]
(85) 2014/10/12(Sun) 23時頃
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― 軽食喫茶「すみれ」 ―
[はてさて、二人で連れ立って喫茶店までやってきた。 ふと翼紗の脳裏を昨日の和泉と櫻氏の会話がよぎる。>>3:137]
(「空腹を覚えるまでは、人間の食事はしないように―――」)
[お腹に手を当てて腹時計の具合を確認する。
もしもし腹の虫なんてものが居るなら腹の虫さん。今何時ですか。食べても良いですか―――?
そんな呼びかけだったかもしれない。 すると腹はこう答えるだろう。
そうですね、もう半刻ほどで昼の食事時でしょうか。 今お腹に物を入れると大変なことになりますぜ。
ふむ、と翼紗は考える。]
(折角センとお食事するんだし…ちょっとぐらい良いよね…?)
[茜と二人で猫について会話をしつつ(翼紗は猫を見たことなど20年近く無かった)、パンケーキが到着するのを待つ。]
こ…これは…!
[その存在を認識した瞬間、お腹の中で虫共がパーリィナイィ――ッなどと叫びながら踊り出す。 たちまち空腹を覚え、ナイフとフォークの持ち方もそぞろに食欲だけが刺激される。]
(+37) 2014/10/12(Sun) 23時頃
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な、何コレ、おいし、美味しそう…!
[ちなみにナイフとフォークで食事をしたことのない翼紗は左手にナイフを持って待ちかまえていた。目の前に居る茜の見様見真似なのだから鏡対称になってしまっているのだ。 口の中に涎が溜まるのも勿論初めての経験で、飲み込むという処理方法を知らなければ泉を溢れたものは口の端から零れてしまうだろう。 さらに、口元までパンケーキの一欠片が近づけば、辛抱堪らんとばかりに食いつく。>>+24]
いただきます…! んむ…!
[味蕾を刺激する甘み。爆発するように口の中から脳へと駆け巡る。嚥下されるそれは、スポンジ状の本体にシロップと本体の甘み二つを隠し持っていた。両方を口の中へ残しながら、食道を転がり落ちてゆく。]
(+38) 2014/10/12(Sun) 23時頃
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渚。祝いに夜はどこか食いにでもいくか。 ――ああ、おれははたらきに行くのだったな。 じゃあ明日の昼ではどうだ。
[夜の外食の誘いには、渚が難色を示すなり仕事の予定を指摘するなりするだろう。本命は明日の昼に来ることの了承である。 朝の6時頃に仕事が終わって、ひと眠りして、幻鏡堂へ。それから千恵子の工房へ。できない話ではない。
そして明日の昼にまた、次の約束を取り付けるつもりだ。何の用も無しに毎日寄れるほどの仲でも身分でもない。
さてそんな話をしていれば、様子の違う樹が入ってきて、足早に階上に向かっただろうか。>>4:85 **]
(86) 2014/10/12(Sun) 23時頃
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下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 23時頃
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―五日―
[干した試験管の味は、お茶ごときで晴れる物ではなく、少女は尚も顔をしかめる。 その姿を見かねてか、青年が差し出したショートケーキの形の飴>>64を目にすると、少女は少し、笑みを戻した。]
…――さま。私ね、やっぱり… 本物のショートケーキ、食べてみたいですわ。
[飴を一粒つまみ、少女はそれを口にする。 飴は確かに甘い、けれどきっと、ケーキには遠く及ばないだろう、と思い。 それから、思い出した様に、少女はそっと付け加えた。 青年の耳元でささやかれたその願いに、青年はどのような反応を返してくれたことだろう。]
(87) 2014/10/12(Sun) 23時頃
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-幻鏡堂・三日>>72-
[日が西に沈むよりも先に、部屋の片づけと荷物の整理を終えた宮田が一階に降りて来た。 最初の日に着ていたシャツにズボン、それに旅支度にしては少なすぎる手荷物。
今朝の会話を思い出して、あぁ、本当に行ってしまうのだなと。どこか他人事のように考えた。
午前中は和泉が櫻の手を取って幻鏡堂の外へ旅立ち。 陽が沈む前に、次は宮田が短い滞在を終えて去ってゆく。
幻鏡堂にとって旅立ちとは喜ばしいだが、どうしてもいくらかの寂しさは伴うものだ。 それは共に過ごした時間の長短に関係なく。
「世話になった」と言う宮田に微笑んで。]
こちらこそ。 色々お手伝いいただいてありがとうございました。
[まだ、何か言いたいのだろう。 宮田の目が何かを訴えかけるように渚を見上げ、口を開き、ためらう様に閉じて、を繰り返す。
沈黙は苦ではない。 宮田が必死に自分の中で言葉を探しているのが分かるから、渚は微笑んだまま、ただ待った。]
「また明日な。」
[また、と。それも明日と。 頭を下げると、次の約束を残してさっさと店の扉に向かい歩き出す宮田の背に驚いて。 和泉たちが見れば「鳩が豆鉄砲を食ったような」と例えるだろう顔で宮田の背を見送った。
一度ここを去れば、宮田がここを訪ねることは二度とないだろうと。彼の持つ雰囲気から、無意識のうちにそう思っていた。 そんな宮田が“また”と。 次の約束を残して行ったのだ。
カランカラン、とドアベルが鳴る音で我に返るが、宮田はすでに店の外。 無意識のうちに肩に入っていた力を息とともに吐きだして、渚はすでに居ない人に向けて呟いた。*]
(88) 2014/10/12(Sun) 23時頃
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またのお越しを、お待ちしております。
[例えそれが、宮田の同情や責任感から出たただの口約束だったとしても]
(-71) 2014/10/12(Sun) 23時頃
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私ね、今日を、私の誕生日としたいんですの。 この体に魂を受けたのは春でしたけれど、それよりも、今日。 人間として、生まれた日を… 誕生日、と思いたいですわ。
[建紀さまと、2日違いですわね、と少女は笑う。]
(-72) 2014/10/12(Sun) 23時頃
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/* あたしの翼紗さんが可愛い(きゅん
ご飯食べる時に、お箸を持つ所から教えなきゃいけないような気がしてきたぞw
(-73) 2014/10/12(Sun) 23時頃
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/* このミャー田さん、獲物(仕事)を口に咥えて運んできてる…。
(-74) 2014/10/12(Sun) 23時頃
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女性 ツバキは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 23時半頃
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―お父様の遺してくれたもの>>54―
[差し出された黒い箱は、少女には全く見覚えが無い。 不思議そうに、少女は尋ねる。]
お父さまが? …私に?
[見やれば渚は、少女に開けてみるようにと目で促す。]
…玉手箱じゃ、ありませんわね?
[昔話の様に、ため込まれた20余年分の時でも収められてはしないかと、半ば期待、半ば恐れの冗談で、口にしつつ。 少女はそっとその箱を開いた。
真っ白な煙の代わりに現れたのは、真っ白なレース。 そして、細長い箱の隣に、一枚の紙。]
花嫁になる…紅緒へ…
[思わず口に出して読んだその文字は、とても懐かしい、お父さまの文字。 共に入っていた箱を開ければ、少女の好む紅を宿す、首飾りが収められていた。]
…お父さまったら。 私がお嫁さんにならなかったら、どうしたおつもりかしら。
[ふふ、と笑って少女は言う。 それでもきっと、待っていて下さったのだろう。 少女がいつか、お嫁さんになるまで。]
ありがとう、お父さま…
[二十年の月日を超えて、父の祝福は娘へと届く…]
(89) 2014/10/12(Sun) 23時半頃
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じゃあ、ここを出たら先ず、ケーキを食べに行きましょうか。
[いつも長兄と待ち合わせる零番街の喫茶店は、珈琲だけでなくケーキも美味しい。 紅茶も確かあったはずだと、お茶以外の飲み物も口にしたことがないはずの紅緒のことを考えていれば、そっと袖を引かれて、少女の方へと顔を寄せる。>>87]
(90) 2014/10/12(Sun) 23時半頃
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ふふ、渚さんのお茶はとても美味しいから、楽しみ。
[そして宮田の問いの答えに>>83翼砂と茜さんが部屋を出たと聞いて、驚きを隠せずにいた。 三日は和泉と櫻に続いての今日だ。 何かあったのだろう。けれども、出たというのは嬉しいことだ。]
茜さんが。 そっか、うん、そうか。
[>>85「めでたいことが、続くな」との言葉に同意を示すように頷く]
うん、めでたいことが続くね。 なんだか、嬉しいな。
[彼女達もまた幸せであれば、嬉しいなと思いながら、そう言った]
(91) 2014/10/12(Sun) 23時半頃
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[耳許で囁かれた提案に、微笑んで小さく頷く。]
それは素敵ですね。 毎年、美味しいショート・ケーキでお祝いしましょう。 此処へ来て、兄さまや姉さまたちも、久我さんも一緒に。
[神無月の初めは祝い事が山積で、幻鏡堂には賑やかな日々が続くのだろうと、幸せな未来を思い描きながら。]
(-75) 2014/10/12(Sun) 23時半頃
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[>>86宮田の言葉を聞いて、千恵子も言う。]
ん、明日のお昼に私も向かうよ。 渚さん、設備の時期が近い子がいたら教えてくださいな。
[流石に毎日お茶を飲みに、というのは気が引けるもので。 お仕事での理由で訪ねるのなら、思い、そう尋ねた。 無ければ、お茶を頂きにお菓子を持っていくつもりである。
そんな話をしていれば椋原が入ってきて、挨拶をしただろう。 様子が違う感じがして>>4:85]
どうしたんだろう?
[そう口にしつつも、聞くことはせず。 椋原は階上に向かっていっただろうか。*]
(92) 2014/10/12(Sun) 23時半頃
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_(:3」∠)_
なんか色々だめぽ_(:3」∠)_
(-76) 2014/10/12(Sun) 23時半頃
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あとで1人反省会だな…。申し訳ない(´・w・`)
(-77) 2014/10/12(Sun) 23時半頃
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花火を見ながら、紅葉を見ながら、雪の景色を見ながら。 そして、桜が咲き誇る中、貴人さんと一緒に酒を飲みたいんだ。
毎年、二人でそれを楽しみに生きたい。
[細やかな望みに、自分の願いを乗せ、貴人へとその想いを伝えていく。 あぁ、そうなったら幸せだな、と呑気にそんな事を考えていたら。 肌に紅い痕を付けられ、熱さを感じる吐息を吹き掛けられ、身体がピクリと跳ね、下半身に熱が帯びるのを感じていく。]
……っ、それを聞く方も、恥ずかしい。 ん、 はっ、…そこはっ。
[武骨な指がするりと先程から内股や鼠蹊部を何度も掠め、撫で上げる毎に、身体が……特に股間が熱を帯び、むず痒い様な感触を覚えていて。 それが、一体何なのかは理解はしてる、知識としては。 咄嗟に中心部へと向かう五指を止めようと、手を伸ばし、手首を掴もうとしても、その進撃を止める事叶わず。]
(+39) 2014/10/12(Sun) 23時半頃
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触った事なんか、無い。 人形に、そんなのがある訳が……っ。
[排泄の機能すら無い人形が、触れる事等一度もある訳が無い。 人間の男にとっては、必ず触れる機会があるのだろうが、己にとっては全くその機会が無かったのは、この反応を見て分かる事だろう。 生まれ始めた感覚から、侵入してくる五指から逃れようと、腰を浮かそうとするのだが、腹の上に頬を寄せられてしまい、思う様に腰が動かせず。]
頼む、ちょっと……、あぁっ。
[待って、と制する前に、戯れる様に指が股座を這っていく。 布越しだとはいえ、敏感になり始めた場所に触れられたら、普段とは違った声が漏れてしまう。 唇を閉ざし、首を横に振り、違う違うと否定はすれど、上擦った様な声なのは分かる事かと。]
変わるって、どういう……あ、やめっ。 ん、貴人さん……ふ、…ぅ 待ってって。
[煽られる羞恥に、未体験の感覚に、脳内は混乱をきたし、明らかに動揺の色を見せている様子から、貴人の思惑通りにいったのだろう。 一先ず、主の行為を止めようと、頭を押してみるが、指が震えて上手くいかない。 五指が熱の中心に触れ、股座に唇を捺され、背中に駆け巡る感覚を覚え、身体がまた跳ねた。]
――……っ!?
[そして、貴人の声に誘われ、股間へと目向ければ、そこは初めて見る自分の性器。 人間の男と一緒のソレと同じ形をしている器官を見て、思わず息を飲んでしまった。]
(+40) 2014/10/12(Sun) 23時半頃
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下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 23時半頃
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う、ぁ …違う、それは……。
[股間に生える性器、人間のソレと同じになってる己のモノは、既に固さと熱を帯び、反り勃ち始めていて。 違う違う、と言って首を激しく振って事実を否定しても、身体は正直に反応を示していた。]
(+41) 2014/10/12(Sun) 23時半頃
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-幻鏡堂・四日>>85>>86-
[「めでたいことが続く」と言った宮田の表情に浮かぶ二つの感情に、渚は気付いただろうか? 明日の昼に何か食べに行こうと誘う宮田の意外な積極性に、中性的なその顔をきょとんとさせて瞬きを二度、三度。
さてなんと答えようと口を開きかけたところで、店の奥から電話の音が鳴る。]
申し訳ありません。 電話がかかって来たようなので。
[そう言って店の奥へ姿を消した直後に椋原が店の扉を開けて飛び込んできた。>>4:85 渚の電話が終わるよりも前に三階にいる紅緒の元へ駆けて行く姿を【目で追う】。
電話を終えて戻れば、二人から椋原が上へ上がって行ったことを教えられるただろう。 そして先ほど中断した昼食の誘いに話が戻れば…]
お誘いはありがたいのですが、実はとても小食でして…。 せっかくお祝いに食べに行っても、ほとんど残してしまうのでは勿体ないですし。
[恥ずかしそうに、また申し訳なさそうな顔で、渚は食事の誘いを辞退する。
幻鏡堂に滞在中、宮田と一緒に渚が食卓に座ったのは一度か二度。 他は和泉の部屋に招かれたり、冷えては勿体ないからと宮田ひとりで先に食べているよう言われたりと、一緒に食事をした記憶が無いことを彼は思い出すだろう。 それと同時に、渚の食べる量が成人男性とは思えないほど少量であったことも。]
(93) 2014/10/12(Sun) 23時半頃
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店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/12(Sun) 23時半頃
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-幻鏡堂・四日>>92-
[整備の近い子と千恵子に尋ねられて、渚は指を口元に運び考える。]
…あぁ、そういえば一人。 織葉(おるは)という人形がそろそろでしたね。
[織葉の整備は、千恵子と宮田が明日も幻鏡堂へ訪ねて来る理由になっただろうか?]
(94) 2014/10/12(Sun) 23時半頃
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/* 村建てメモ 「戸籍の存在すらぼかしてる」
そうだよね、あたしも翼紗さんの戸籍とかどうすんの?とかリアルに考えちゃったけど、大正時代というのを考えれば、きっとしっかりしたものじゃぁないんだろうなーという事で納得してましたよ!w
(-78) 2014/10/13(Mon) 00時頃
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―>>65―
[渚と話があると、彼を伴い少女の部屋を後にした青年。 二人を見送り、少女は自室を片づけ始める。 片付けるとは言っても、あまり物は持ち出さない。 持ちだすのは、本当に大切なもの…
お父さまのくれた、紅い手毬。 それから、先ほどいただいた、花嫁道具。
他は、残して行こうと思う。 ここで紡いだ思い出は、ここに。 未来は大切な人と、新たに紡ぐのだから。
どれほど待ったことか、迎えに現れた青年の姿に、少女は立ち上がる>>81。]
遅いですわよ!
[拗ねるでもなく、少女は笑みと共に青年へと駆け寄る。 手に手を取ったのはどちらが先だったことだろう。 触れた温もりに幸いを覚えたのは少女も同じで。]
(95) 2014/10/13(Mon) 00時頃
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[部屋の敷居をまたぐ瞬間、ほんの少し緊張をする。 けれど滞りなくくぐることができれば、少女の胸を、じわりじわりと実感が占めて行った。
幻鏡を立ち去る前に、渚に尋ねたことがある。
お父さまと過ごした家の場所。 お父さまが、おじさまが、永眠る場所。 その二つを渚から、聞きだそうと試みるが、果たして首尾よく行ったかどうか。 聞きだせていたのなら、いつか青年と訪れることを胸に決めつつ、少女は二十余年ぶりの、陽光の元へと歩み出た。]
…――!
[声にならない感動が、少女の眩しげな笑みに現れて。 青年の手を握る小さな手に力がこもる。]
…ねぇ、――さま。 おかしなことですけれど…
[少女は青年の手をくいと引き、その耳に何事か囁く。 愛しい人と共に歩む未来は、今、少女の前に無限に広がっていた。**]
(96) 2014/10/13(Mon) 00時頃
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[手に手を繋いで幻鏡堂を出る椋原と紅緒。 椋原と繋いだのとは反対の手を取って、渚は少女に微笑んだ。]
紅緒さん。 私は今でも、充分に幸せですよ。
和泉さんと翼紗さん、それに紅緒さんが、人の生涯を共に歩みたいと思う人に出会えた。 黒鵜の願いが叶う瞬間に立ち会えたんです。
[微笑む渚の表情に嘘はない。 それは付き合いの短い椋原にも分かるだろう。紅緒が渚の言葉にどう思ったかは別だが、渚はただ、旅立つ彼女の幸せを願った。]
どうか、末永くお幸せに。
(97) 2014/10/13(Mon) 00時頃
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今なら私、どこへでも、どこまででも、行けそうな気がいたしますの。 建紀さま、貴方がいらっしゃるなら、どこへでも。
[日の元で笑む少女は、この先への希望に明るく強く輝いていた。]
(-79) 2014/10/13(Mon) 00時頃
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お幸せに。紅緒ねえさま。
(-80) 2014/10/13(Mon) 00時頃
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