
643 【桃RP】幻鏡堂にて、君を待つ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
サクラは投票を委任しようとしましたが、解決不能でした。
サクラは人形技師 チヱコに投票した。(ランダム投票)
サクラに8人が投票した。
チヱコに1人が投票した。
サクラは村人の手により処刑された。
|
イズミ! 今日がお前の命日だ!
2014/10/09(Thu) 00時頃
|
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
イズミが無残な姿で発見された。
現在の生存者は、ユウナギ、ベニヲ、ツバキ、セン、ミヤタ、キジノメ、チヱコの7名。
|
/* 執拗にちーちゃんを狙う私。
ファンレターか何かか。*/
(-0) 2014/10/09(Thu) 00時頃
|
|
■名前:涼宮 千恵子(すずみや ちえこ) ■性別/年齢/職業:女 ■身長/容姿:155㎝24歳。基本チップ準拠。 肩掛け鞄をかけてる。 ■設定など:人形技師 幻鏡堂の設備にしちょくちょく来ている。 ■縁故 【茜:仲良し】 □コア:夜不定期 □接続:おふ □NG事項:感情の確定以外は特になし □OK事項:誰問わず、既知縁故、不在時の確ロル&連れ回し □現在地:幻鏡堂(三日) /* おやすみなさいませ。 >>3:136幻鏡堂へお邪魔。 */
(-1) 2014/10/09(Thu) 00時頃
|
|
3日目 サクラに8人が投票した。 チヱコに1人が投票した。
サクラを処刑するには畏れ多かったので、取りやめた。
4日目 サクラに8人が投票した。 チヱコに1人が投票した。
サクラは村人の手により処刑された。
何か、やらかしたのだろうかと勘繰る人がここに。
(-2) 2014/10/09(Thu) 00時頃
|
|
/* ロルを落としてから寝たいのだけれど、寝落ちそうである。 寝るまでは今日である理論で頑張る。 */
(-3) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
[幻鏡堂の裏庭に、はらり、はらりと赤い木の葉が舞う。
見上げても、主の居なくなった部屋はどこか寂しげで。
所要のために店を出れば、ふと思い至って茜と千恵子が言っていた甘味屋の前を通ってみる。
まだ朝の早い時間故、客の数は少ない。
さり気無く店の中を覗けば…]
(#0) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
(あぁ、なるほど…。確かによく似ている…)
(0) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
[聞こえてくる女性客の声の中に、和泉によく似た男性の名を呼ぶ声が混じる。]
『和田さーん。みたらし団子おひとつくださいなー』
[その声にふっと微笑んで、渚は店の前を歩き出した。
街路を埋める落ち葉が、歩くたびに足元で割れて音を鳴らす。
行きつけの店で新しく茶葉を買い、来た道をゆったりと戻る渚。
その横を走り抜けた車が、渚の向かう先数メートルでぴたりと止まった。]
『黒鵜の遺作を、一体手放したそうだな。』
[車の扉越しに声をかけられ、渚の足がぴたりと止まる。
櫻とは違う、威圧感のある低い男の声。]
『櫻貴人…と言ったか。それで?名門家族の当主に、お前はアレをいくらで売ったのだ?』
(#1) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
…それを、お答えする義務がありますか?
(1) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
|
/* やっぱり伊さんの血縁者かああああああああああああああ!!!!
(-4) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
[男の問いに答える渚の声はいつになく硬く、冷たい棘を孕んでいる。
だが渚のそんな反応などまったく意に介した様子もなく、男は軽く鼻で笑うと車の窓を開けた。
男の顔は車の影になってはっきりとは見えないが、わずかに見える軍服の襟元には、大佐の階級を示すピンが止まっている。]
『黒鵜の人形に対する欲は、祖父のと同様…。いや、祖父以上だ。
ならば、黒鵜が遺した至高の傑作。この手に収めたいと思うのは当然だろう?』
(#2) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
彼らをただの、黒鵜が遺した自律人形としか考えておられないのでしたら。 あなた様には、如何な大金を積まれようとお譲りすることはありません。
(2) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
[渚にとって、黒鵜が遺した三体の自律人形はお金という対価でやり取りできるものではないのだ。
それをこの男は、何度言っても理解しない。
いや、この男はきっと、自分の思い通りにならない事がないと思っているのだろう。
例え自分の意に反しようとするものがあったとしても、それを組み伏せる過程すら楽しむのだ。
現に和泉が櫻と契約を交わして幻鏡堂を後にしたと知ってもなお、男は余裕のそぶりを見せて低く笑っている。]
『まぁいい。だが、ひとつ覚えておくといい。
私は欲しい物は必ず手に入れる。そのために手段は選ばん。』
[凄むような男の物言いにも、渚の態度は変わらない。
まるで人形のように冷たいその横顔を車の中から一瞥して、男は車を出すよう命じた。
走り去る車の後ろ。
秋の風に長い黒髪を揺らしながら、睨むように、憐れむように口にした渚の言葉は、誰の耳にも届かなかっただろう…。]
(#3) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
…重華様。 この世には、権力や金ではどうにもできない事があると。どうかご理解くださいませ。
(3) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
壽歴十二年、神無月、四日
乾いた秋風に、歯車の軋む音が混じった。
(#4) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
永歴三十六年、睦月、二十一日
医者からようやく許可を得られたので、久方ぶりに日記を付ける。 十日前、私は三人を一二三に託した。 情けないことに、一二三に事情を話している最中に咳の発作が起こり血を吐いてしまった。 そのまま一二三に背負われて病院へ運ばれたが、私が倒れるところを三人に見られてしまったかと思うと、最後の最後に失敗したなと悔いが残る。
案の定。 見舞いに来た一二三から渡された和泉の文には…
『こんな犠牲をされても嬉しくもなんともない。 それに、俺達は籠の中の鳥でもない。』
胸が痛い、とはこの事だろうか。 私は自分のことを、犠牲になったとは露程も思っていない。 むしろ、私の犠牲になったのは三人の方だろうに。
私から見れば三人を守るための砦も、和泉から見れば鳥籠だったのだという当たり前のことに。 ちゃんと説明をすればよかったのだろうかと今さらながらに後悔が浮かんだ。
短い文を読み、和泉に嫌われてしまったな…とぼやけば。 一二三に「嫌いなら怨み言でも文なんて寄越さねぇだろう」と笑われた。 返事は結局… 書くか書くまいか迷って、何も書けなかった。
どんな風に言葉を選んで文を記しても、全てを伝えることは難しいだろう。
一二三には、病を黙っていたことをこっぴどく叱られた上に、散々怨み言を言われたけれど。 死んだら怨み言も言えやしねぇと言われたら、すまないと謝るしか言葉が無かった。
迷ったが、一二三から出された条件を飲むことにした。
(-5) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
|
永歴三十六年、水無月、十四日
半ば無理やりに、医者から退院の許しを得て自宅へ戻る。 紅緒や翼紗がいて賑やかだった時間に慣れてしまえば、一人きりの自宅が酷く閑散として寂しく感じる。 様々な心の葛藤はあったが、振り返ればあの日々は、私の中でとても暖かく、心安らぐものだったのだと。 手放して、ようやく理解する。
本当に… 十五の頃からまったく変わっていない。 失ってから、それまでの日々の大切さに気付くなど。
一二三はいつでも三人に会いに来ればいいと言ってくれたが。 病に侵され、こんな風に痩せ衰えた私を見て、三人はどう思うだろう? これ以上私のことで心を痛める必要はないのだ。 急な別れを恨んでいるというのなら、どうかそのまま、私の死後も恨んでくれればいい。
(-6) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
|
永歴三十六年、葉月、八日
惰性的に伸ばしていた髪を、この機会に肩まで切った。 一二三には勿体ないなどと言われたが、男の髪などどこが勿体ないというのだろうか。
月に二度ほど、一二三が仕事の合間に和泉たち三人の様子を知らせてくれるのが何よりの楽しみだ。 和泉と翼紗はなかなか一二三と折り合いが合わないようだが、意外なことに紅緒はすんなり馴染んでいるという。 時々、一二三が扉を開いたタイミングを見計らい、横をすり抜けて部屋を飛び出そうとすると聞いた時は、久しぶりに声を出して笑ってしまった。 「俺の目の黒いうちは、真横をすり抜けるなんてできると思うなよ」などと決め台詞を吐いてみても、四十のオジサンでは決まらないだろうに。
(-7) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
|
永歴三十六年、長月、二十四日
体は覚えているのに、道具を取ると手に力が入らない。 咳込む度、血を吐き倒れることが増えた。
伝手を頼り、無理を承知でもう一度人形の素材を集めるが…。
果たして、三人と同じように作ることができるだろうか…?
(-8) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
|
永歴三十六年、師走、一日
今日、紅緒たちが可愛がっていた白い猫が子供を連れてやってきた。 三人の代わりに時々餌をやっていたが、最近見かけなかったのでほっとする。
白猫が連れて来た子供の中に一匹、左右の目の色が違う子がいた。 白い毛並みに金と青の目。
紅緒などが見れば、歓声を上げていただろう。 代わりに「紅緒たちはもう居ないんだよ」と、猫たちの頭を撫でた。
(-9) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
|
永歴三十八年、如月、十日
以前より一日に作業できる時間が格段に減り、時には二日、三日、工房に入れない日もあった。 それでもどうにか完成したのは、和泉たち三人と同じ、奇跡を約束された自律人形。 正真正銘、私が人形を作るのはこれが最後になるだろう。
目覚めた人形は、どうやら無事に【お茶会】へ参加できたようだ。
ホッとすると同時に、精根尽き果てたような気がする。 不調が無いか数日様子を見たら、約束通り一二三にこの子を託そう。
まったく。 一二三も何を思って…
いや。 交換条件とはいえ、素直にそれを作ってしまった私もおかしいか。
(-10) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
|
(四日目… どうすっかなぁ
4日目はどんな花を 彼岸花は枯れちゃってるしな(リアル
(-11) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
|
永歴三十九年、霜月、七日
一二三に最後の人形を託して、人形師としての私の役目もついに終わった。
そういえば、生まれたばかりの和泉に「他の二体を作って、その友人に託した後。黒鵜はどうするつもり」なのかと訪ねられたことがあった。 思えばもう、それから八年が経つ。 あの時は人形を作ることが全てで、その後のことなど何一つ考えていなかったが…。
今なら、もっと違う答えを言えるだろう。
誰かを愛し、またその人に愛されるその日を見届けたい。 一二三を交えて、和泉と酒を飲んでみたい。 翼紗が花嫁衣装を着る姿を見てみたい。 紅緒が大人になるのを見守りたい。 彼らが愛する人と子供を作り、家族を増やして、幸せを積み重ねるのをずっと見ていたい。
嗚呼、どうして死の間際になって、こんなにもやりたいことが溢れて来るのだろう。
願わくは、どうか…。 私の大切な彼らが、幸せになれるように…。
(-12) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
|
/* >例え自分の意に反しようとするものがあったとしても、それを組み伏せる過程すら楽しむのだ。
それは私にも良く分かる感覚だ。 だが、私の方が余程強欲なのだよ。重華卿。 */
(-13) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
|
― 幻鏡堂からの一歩 ―
[差し伸べた手は、彼の手を緩く引く。 捕まえた身を逃がさぬように、己に添わせるように。
そうして、百万の見送りの言葉を背中で受けて、店の入口まで。 外と中を分ける屋号の下。 チラと彼の横顔を覗き込むと、首を傾け少しだけ眉を下げた。]
―――…寂しいかい、和泉。 この境界を越えたら、泣いてしまって構わないよ。
君は、私の下で笑い、同時に涙も憶えていくと良い。 私は君を、そのような―――…、
喜びも、悲しみも分かち合う相手だと想っている。
[聞いてしまうのは無粋だが、25年は短くあるまい。 握り込んだ手を離すことなく、足を踏み出した。
彼の知らない、初めての世界へ向かって。**]
(+0) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
|
― 姉妹達の部屋に行く少し前 ―
[耳が熱い気がする。実際は熱さなど感じないのだが。この囁きは、きっと忘れられない。 貴人と視線を合わせ、何も言わずに一つ頷き。渚の問い>>>>3:135にも黙って頷き。 試験管の液体を一気に飲み干す。そしてこの世と思えないぐらい酷い味。]
――……っ!!!
[反射的に口元に手を当て、頭を垂らし、微かに肩を震わせ味わった事が無い味覚に耐えていた。 差し出された金平糖を見つければ、咄嗟に手を出し、口の中に放り込んでがりごりと音を立てながら食べ、渚から箱を手渡され蓋を開ければ、桐箱に入れられた猪口が二つも。]
……そうか。 あの約束は果たせなかったけど、覚えていたのかな。
[そんな事を呟いて、ある思い出に浸る*]
(+1) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
|
[姉妹とも挨拶を終えたら、預けた桐箱を返してもらった。それに加えて、何やら古い本まで渡してもらって>>>>3:146。 片手で頁を捲れば、様々な茶葉や茶の淹れ方が書かれているもので。 しかも、自分が美味しい、と思った茶の名前にはチェック入れられてた。自分だけじゃなく貴人のも。]
えっ、あ、あぁ。 俺、頑張る。
[貰った本に驚き、戸惑いの色を見せれば、渚の囁きが聞こえた。それを耳にすれば苦笑しか出来なくて。 なんだかなー、と一人で呟いてから、伴侶となった貴人の元へと寄り添って。]
……えっと。 こういった場合、やっぱり「不束者ですが宜しくお願いします」と言うべきなんだろうか。 でも、やっぱりそう言うべきなんだろうな。
不束者ですが、末永く宜しくお願いします、……貴人さん。
[片手で桐箱を持ち、箱の上に本を乗せた後、空いた手で五指を絡めさせ。 絡められた指が額へと運ばれるのを見れば、垂れた目は感慨深そうに細まる。]
(+2) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
|
青年 イズミは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 01時頃
華族 サクラは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 01時頃
|
/* 和泉も翼砂も紅緒もみんな可愛いな。
しかし、和泉が一番かわゆいのだよ!*/
(-14) 2014/10/09(Thu) 01時頃
|
|
/* 擦過傷流血wwwwwwwwww 姉さまwwwwwwメモwwwwwwwwwwwww
(-15) 2014/10/09(Thu) 01時頃
|
|
/* ………、(フッ) */
(-16) 2014/10/09(Thu) 01時頃
|
|
/* ・いちゃいちゃする ・伊さんについて問いただす ・和泉の過去を聞く ・いちゃいちゃする。 */
(-17) 2014/10/09(Thu) 01時頃
|
青年 イズミは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 01時頃
店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 01時頃
|
─紅緒の部屋・神無月三日─
[和泉とも櫻とも直に言葉交わしたことで、少女の気持ちも幾分か晴れただろうか。
二人が去り、再び扉が閉められれば、元通り椅子に掛け直し紅緒へと向き直る。]
幸せそうでしたね、ふたりとも。
[零れた言葉は、紛れもない本音だった。 「兄さま」と伴侶となった男とを見送った彼女は、果たしてどう応えただろうか。]
(4) 2014/10/09(Thu) 01時頃
|
|
[彼らに向けて口にした祝いの言葉は、己の心をもいくらか明るくしてくれたようだった。 そして、今日ここへ来た一番の目的を、ようやく思い出す。]
紅緒さん。ひとつ、お願いがあります。
[鞄を探ると、来訪前に件の飴屋で手に入れた小さな箱をそっと机に置く。 開けるようにとの促しに少女がリボンを解けば、箱の側面はぱたぱたと外側へ向かって倒れ、現れたのはショート・ケーキの形を模した飴が六つ、ぐるりと円く並べられている。]
今日ね。 誕生日なんです、僕の。
[そう告げて浮かべた笑みは先程までの固いものとは異なり、青年の常の笑顔であっただろう。]
祝ってください。
[樹には珍しく、相手の意を伺わぬ物言いの依頼を投げる。 そして、ふと思いついたように少女の耳許へ唇を寄せ、声を潜めて囁いた。**]
(5) 2014/10/09(Thu) 01時頃
|
|
「兄さま」の成婚記念日と同じになりました。 これで、忘れないでいてくださいますね?
(-18) 2014/10/09(Thu) 01時頃
|
|
/* 満足。(えがお) */
(-19) 2014/10/09(Thu) 01時頃
|
|
/* そういえばJ@Fさん誕生日おめでとうございます。
参加されてるか分からないけど。
(-20) 2014/10/09(Thu) 01時頃
|
|
― 神無月・三日 翼砂の部屋>>3:149>>3:151 ―
[日が沈まぬ内にと早足で幻鏡堂までやって来たため、少し息が上がった様子で翼砂の部屋の前へと立つ。 トントン―とノックをしたなら、翼砂が出迎えてくれる。]
こんにちはっ …って、もう暗くなりかけてるから、こんばんはの時間?
[あははと笑いながら、「突然でゴメンね」という言葉を手を合わせながら付け加えた。
挨拶の後、「どうしたんだい?」と言う翼砂の声色に、あれ?と脳内に疑問符が浮かぶ。 いつもよりも早口に聞こえてくる言葉が、何かを隠しているように感じられた。
僅かの間に受け取ったのは、少しの壁――とまでは行かないが、薄っすらとした膜のようなもの――で遮られているような感覚。]
(6) 2014/10/09(Thu) 01時半頃
|
|
[自分はただ、いつも通り遊びに来ただけだと云うのに。 続く言葉も、「変な期待をしてしまう」と、予測しえないもので。
最初に浮かんだ疑問符はどんどんと数を増してゆく。]
えっ? 待って待って、翼砂さん。 変な期待…?
[声のトーンを低くして聞き返し、首を傾げれば、買うとかいう単語が飛び出した。 買ってくれるのか、なんて―――どうしてそんな事を、口にするのだろう。
未だ、和泉が幻鏡堂にはいないという事を知らない茜には、原因について思い到る事は出来ない。]
(7) 2014/10/09(Thu) 01時半頃
|
|
[言い切った後も、翼砂自身が首を傾げているので、此方は益々訳が分からずに。ここは、自分が落ちつかせねば。]
ふうーー…。 ねえ……何か、あったの?
翼砂さんらしくないよー
[と、困ったようにはにかんで、一先ずは席に着こうかと翼砂を椅子へと向かわせる。 この一瞬だけ、なんだか部屋の主が逆転してしまったような気がして、可笑しさに内心笑ってしまっていたが。
さて、翼砂は何を話してくれるだろう――**]
(8) 2014/10/09(Thu) 01時半頃
|
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 02時頃
店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 07時半頃
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 08時頃
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 08時頃
|
―三日 幻鏡堂・翼砂の部屋>>8―
[まるで自分が自分で無いような、足元が、支点がぐらつく感覚を覚える。
―――ずっと一緒だったのだ。 紅緒が創られるよりも前から。 あのひっそりとした工房のある家で、あそこでも本に囲まれていた和泉と二人、創造主に内緒で色々な話をして笑い合っていた。]
あ…
[椅子へと案内されるとき、茜の手が翼砂のダラリと垂らした手へと触れそうになる。 普段ならなんてことのないその距離に、指先に感覚が集中してしまう。 これが、人肌に飢えるというやつだろうか。]
―――私は、寂しいのだろうか…。
[思っていた言葉が口から零れてしまい、慌てて手を口に持っていく。 茜と二人テーブルを囲んで座れば、ポツリポツリと和泉のことについて話すだろう。 会話の合間に茜が言葉を挟んできても…何を返したのかは記憶していなかった。]
(9) 2014/10/09(Thu) 08時半頃
|
|
……和泉が、契約を交わした。 つまり、人間になったんだ。 私はね、人間に成れるなどという『あの人』の言葉は信じてなかった。 否、そういう未来が存在するという漠然とした信用はあった。 だが、それが実現するとは到底思っていなかった。 でも、和泉は人となり、肉を得て、愛することを覚えた。 ……相手は櫻氏だ、男だよ。同性だ。 そんなの、ズルいじゃないか。
[一体何がズルいというのか。 この部屋を訪れるとき、いつも一つの硝子細工のように眩しい笑顔で外の世界を持ちこんできくれた一人の少女のことを。 その光に焦がれるしかなかった翼砂の気持ちを、易々と越えていった二人に対しての、羨望だった。]
―――私だって、好きな相手は―――……なのに。
[最後の一言は、窓枠が風に揺らめく音で、かき消されるほど小さかった。]
(10) 2014/10/09(Thu) 08時半頃
|
|
―――私だって、好きな相手は―――センなのに。
[傍に居た茜には聞こえてしまっただろうか。]
(-21) 2014/10/09(Thu) 08時半頃
|
|
/* ん? メモ2回貼ってる?
宮田に聞く、というのも変ですが。私の中でPCが独立しきることはなく、『ぼくのかんがえたカッコイイシーン』の成就のためだけにありますからねぇ。 私自身は私が大好きですので、もう本当、自分が書いた翼砂への秘話を読んで涙ぐんだりしてますよ!/// 進めない!
億が一、翼砂が共に出たいと願っても… 硝子ぱーんやりたさが先立つと思う。w
何にせよ、それほどの男ではなかったということで。
あと、茜ちゃん。 そもそもそのつもりでしたが…伴侶を得たならば、田宮に帰って戦いますよ。
(-22) 2014/10/09(Thu) 08時半頃
|
|
………!? わ、私は一体何を言ってるんだろうな! あ、あは、わはは!ち、違う。忘れてくれ。
[いつだって、茜の前ではこうやってチラリと本音が出てしまう。 そうして、その後でいつも誤魔化すのだ。 心にも無いことを言い、茜と近づきすぎてしまった距離を『友人』に戻すように。]
……えっと、その。なんだか変な雰囲気にしてしまってすまない。 だけど……その…
せめて…
[小さく言い淀む。 するすると片手を伸ばし、試すように茜の前に手を差し出す。]
手、握ってて。 今日だけで、良いから。**
(11) 2014/10/09(Thu) 08時半頃
|
|
兄様が、素敵なご縁を得られたのは、きっと兄さまが素直になれたから… …ですわね。
[少女は胸の内で独りごちる。 それが、どこかへと漏れ出ていたかどうかは、少女は気づかなかったふりをした。]
(=0) 2014/10/09(Thu) 09時頃
|
|
/* なんだこれは恥ずかしすぎて続き書く力が抜けていきそうだ…恥ずか死ぬでござる
(-23) 2014/10/09(Thu) 09時頃
|
|
―二日・奇妙な茶会― 「これ、一二三おじいちゃんのと似てる…」>>3:52
[袂を引いた女が言う。 渚が出してきた着物で、来歴は知らぬが、先代の物と推測はできた。 身幅は宮田に合うが丈が長く、持ち主の背は六尺はあったのではないか。(>>1:106) そんな人物を自分と間違えるとは、一二三おじいちゃんとやらは白髪でもあったのだろうか。]
いや…たぶん、当人のだ。
「おじいちゃんの、知り合いの人?」
[さて困った。 渚の気遣いを無駄にせぬように嘘をつくべきか? 些細な嘘も己に許さずにいるべきか? つい先程、これよりは正義を持って善を為し己が決断に依って生きていこう、などと殊勝な決意もあったのに、もう女の悪意無く距離を詰めてくるのに流されている。 曖昧に頷くような頷かなかったような首の動かし方をして、何度か蛙のように唸った後、結局曖昧に取れる答えを返した。]
宮田瀬名だ。 昨日より世話になっている。
[嘘は確かに言わなかったのだが。]
(12) 2014/10/09(Thu) 10時頃
|
|
[茜と名乗った女は表通りの工房の職人だという。 表通りは通ったが、そんな工房はあっただろうか。記憶を辿ったが地面と雑踏ばかり見ていたようで覚えが無い。 首を捻っていると茜が皿を取り出して見せた。花に胡蝶の遊ぶ、素晴らしい絵付けの品である。>>0:37]
はあ、みごとだな。
[田宮の店で長年取り扱いの品々を見てきている。目利きはできなくとも良品か否かくらいは判る。 しげしげと眺めていると、菓子を食わないかと薦めてくる。 押しの強いのには、どうにも弱い。 ぐぶう、と唸る声も虚しく、女に引きずられるようにして席に着いたのだった。]
(13) 2014/10/09(Thu) 10時頃
|
|
[卓にはもう一人女が居て、千恵子と名乗る。>>3:69 こちらも若いが腕のいい技師だそうで、つまりこの二人は二人共が幻鏡堂出入りの職人ということだ。
何の因果で見知らぬ娘二人と卓を囲むことになったのか。 調子の合った二人の会話はともすれば意味が消えて旋律のように捉えてしまう。ぼやぼやしていると急にこちらに振ってくるので気が抜けない。まったく、垣根越しに聴いているのと、参加するのとは大違いである。]
「お菓子は好きなのをどうぞ?」>>3:55
……ぐるーーーーーう?
[その種類の多さ、個々の仕事の細かさに、つい唸ってしまう。 それぞれが先程見たのと揃いの皿に乗せられ、また映えることだ。>>2:130 コンペートの時も思ったが、なんだって食うものをこんなにきれいに作るのか知れない。そう思う自分が異端で、世間では――茶菓子を買って食う大多数の人々にとっては、これが普通なのだろう。
つい多く残っている物を取りそうになって、はたと止まる。 好きな物を選び取っていいのだ。 目の開かれる思いだった。 そもそも物を選べるという経験が少ない。有り物、残り物を食べるのが常だ。だが田宮の店を出てのこれからは、何であれ、自分で選ぶ場面が増えるだろう。
果たして、一人一大事のように和菓子を睨んでぶうぶうと唸った後に、ようやっと3に決めたのだった。]
(14) 2014/10/09(Thu) 10時頃
|
|
/* お団子人気? もっちもっち。よかった、お団子で。
(-24) 2014/10/09(Thu) 10時頃
|
|
―3日―
[部屋を後にした、兄さまと櫻さま。 その後ろで、そっと部屋の戸が閉じて行く。 少女が何もせずとも、少女の想いを反映するかのように。
幸せそうでしたね。>>4そう声をかけられれば、少女は、閉じた扉の向こう、姉さまの部屋へと向かう二人を眺めながら、小さく頷いた。]
…幸せで無きゃ、困りますわ。
[数瞬の後、振り返って笑う少女の眉が、きゅぅと寄っていることに、背に念は気づいたことだろうか。 閉ざされた姉さまの部屋の中、どのような会話が行われているのか、それは少女が聞くべきではないのだろう。 意識を無理やりに目の前の青年へと移して。]
…この20年ちょっと、いつでも兄さまの姿は見えましたのよ。 いつでも、お話できましたのよ。 でも、触れたのは… あの日、以来。
[まるで独り言のようにして呟きながら、立ち上がった席へと戻る。 またも放り出されていた手毬を拾い、膝へと載せて。]
兄さま、“暖かく”おなりでしたわ。
[目の前の青年に、少女は触れたことがない。 だから、少女らにヒトと同じ体温が無いことは、知らないかもしれなかった。 人形である以上、当然であったかもしれないが。 そして、少女の知る“人間の温もり”とは、お父様と、おじさまの二人だけ。 だった。]
(15) 2014/10/09(Thu) 10時頃
|
|
[ぱちりと手を合わせ、少女は笑う。]
何にせよ、喜ばしい事ですわ。 えぇ、そうですとも。
[まるで、自らに言い聞かせるように。 少女は言葉を紡ぐ。
そんな折だったろうか。 お願い、と言われ>>5、少女は瞬く。]
これは…?
[差し出された小箱に、戸惑うような視線を青年へと向ければ、開けるように促される。 まるでプレゼントのような小箱は、何が入っているにしてもいささか小さすぎるような気がして、不思議に思うが、そっとかけられたリボンの先をつまみ、引っ張った。 ほどけたリボンの下、箱の形状を為していた厚紙が、ぱたぱたと開き、そして、中から可愛らしい造形の飴が現れる。]
まぁ!
[小さいながら、それはきっと、ショートケーキ、の形をしているのだろうと。 白い三角に、苺と思しき紅い粒が載せられたそれを眺め、少女は思う。 誕生日を、祝ってくれ、という青年に、思わず視線を投げた。]
(16) 2014/10/09(Thu) 10時半頃
|
|
まぁ、お誕生日。 勿論ですわ!
[ぱぁ、と花綻ぶような笑みを見せ、少女は頷く。 耳元に寄せられた囁きには、一度ぱちりと瞳を瞬くが、次の瞬間、くすりと笑いを零し。]
…勿論ですわ。
[少女はもう一度、繰り返した。
青年は、知らないだろう。 今まで少女を気に入ってくれた人は、少なくはないが、その誰も。 自分の為に祝って欲しいなど、口にしたことがない、ということ。 彼らの多くが、お父様や、ともすればおじさまよりも年上で、そしていつも少女を娘か孫の様に接していたことを。 だから、少女への贈り物、お土産を持ってきてくれることはあっても、少女に何かを求めること等、無かった、ということを…]
(17) 2014/10/09(Thu) 10時半頃
|
|
…そういえば、お伺いしたことありませんでしたわ。 椋原さま、おいくつになられたんですの?
[見たところ、20代前半、と思っていた。 だから、軽い気持ちで尋ねたのだった…**]
2014/10/09(Thu) 10時半頃
|
|
…そういえば、お伺いしたことありませんでしたわ。 椋原さま、おいくつになられたんですの?
[見たところ、20代前半、と思っていた。 あるいは、二十歳前かもしれない、と。 だから、失礼かもしれないなどと微塵も考えず、軽い気持ちで尋ねたのだった。]
(18) 2014/10/09(Thu) 10時半頃
|
|
/* 多分兄さま姉さまにとって性別が壁なら、紅緒にとっては年齢が壁だと思う。 というお話。
(-25) 2014/10/09(Thu) 10時半頃
|
|
/* 3D末に和泉と話したアレは、だれを模して作られたの→知らないの回答で翼砂には「元ネタがいた」という事実が分かり、それ以上は求めてなかった描写です。 和泉にはお付き合いいただき感謝の至り。
(-26) 2014/10/09(Thu) 10時半頃
|
|
[にゅうと手を伸ばして、がっしと三色団子を掴む。
伸ばした自分の指先の膨れてあまりに蛙に似ているのに自分でもどきりとして、ちらりと同席二人の様子を伺ったが、揶揄するものは居なかった。 自分の風体に何か思っているかもしれないが、包帯姿にもやいやい言うでなし。これまでとの周りの反応の違いに少しづつ、これは渚と人形たちのみがおかしいのではないのかもしれないぞ、と思い始めるのだった。 それとも、幻鏡堂に関わると皆一風変わってしまうのだろうか。
もっちもっちと団子を食みながら勝手に淹れた茶を啜る。三人分しかなかったのでそうしたのだが、渚が気づけば何と言うだろうか。茶葉の扱いが成ってないと嘆くだろうか。]
(19) 2014/10/09(Thu) 11時頃
|
|
[団子片手に卓上を見れば季節の上生菓子も並べられ、部屋に居ながらにして観菊、紅葉狩の贅沢である。 ――などと風流ぶる間もなく、両側から質問が矢継ぎ早に飛んでくる。
歳は数えぬが二十頃、違う街の商店で下働きしており、昨日よりここで世話になり今夜もまだ居るつもりであること、包帯は怪我でなく生まれつきの痣で驚かせては忍びないと隠しているだけのこと……。 まあ自身にまつわることを洗いざらい吐かされるかと思ったほど。
包帯が逆に目立つなら何か別の策を取らねばと、頬を掻き掻き考えて、ふと二人の顔を見た。続いて紅緒と翼砂の顔を思い出す。]
おまえたち、小間物屋などへは行くか。 明日か明後日に行くことがあるなら、ほしい物があるのだ。 おれは買いにくいので、頼まれてくれるか。 ええと、あれだ、なんだ。
[ぺとぺとと顔を撫でる仕草をするが伝わらず、無礼を詫びて、団子の串で餡を引き、描いた図解も添える。手指は太いが小器用なのである。
頼まれてくれるならばと懐から出した金が相場の三倍はあったので、同席の者を少しなりと慌てさせたかもしれない。]
(20) 2014/10/09(Thu) 11時頃
|
|
[問いがついにこの店に来た理由や一二三との関わりに至り答えに窮していると、一人の青年が降りてくる。>>3:21 渚はまだ戻らない。 茜の言うとおりなら>>3:56、今日は客が四人も居て、そしてその内、純粋に古物を買いに来た客は一人もいないということになる。 これを繁盛と言っていいものか。商売として成り立っているから店が在るのだろうが、田宮商店の忙しさを知っている身ではなんとも暢気で気が焦る。
鬼灯を模した生菓子を一口に頬張る。むっちりした外郎でさらりとした餡を包んであり、美味さと見た目が両立していてこれも良い出来だ。 話はこれらの菓子を求めた店に移っていた。 奇妙なことに、店主が和泉似の美形らしい。>>3:57]
和泉か。それは繁盛するだろな。
[口にして気付き、気づいたことをまたそのまま口に出す。]
そうか。縁のあるものだな。 ここにいるのは皆、上の人形たちにあったことがあるものばかりか。
[そう思って顔を見合わせれば、何か不思議な縁の濃くなったような錯覚がする。 簡単な紹介を交わし終えた今、席に着いているのは陶芸家、人形技師、小説家、そして下男の己。職業は違うが年の頃は十年の間に収まっているのもまた不思議なことである。 皆でほのぼのと笑ったかもしれない。]
(21) 2014/10/09(Thu) 12時頃
|
|
なあ、どう思う。
[上を指さし、人形達をどう思うのか、敢えて漠然と問う。
翼砂の背を他人に押させようとの余計な世話を焼きたいからかもしれないし、単純に他人の見る彼らへの興味からかもしれない。 人形たちが店内の様子を知れるというのがどの程度のものなのか知らない宮田は、やや不用心に尋ねたのだった。
さて皆が何と答えたか。可愛いとか素敵とか騒いだかもしれないし、言い難そうにしたかもしれない。 自分に順が巡ってくると、軽く息を吐いて、一言。]
すきだな。
[そう言って間髪入れずに南瓜饅頭を口に放り込むと、勢いの良すぎて詰まらせて、皆に世話を焼かせたのだった。]
(22) 2014/10/09(Thu) 12時頃
|
|
/* 一人勝手に告白をねじ込む
(-27) 2014/10/09(Thu) 12時頃
|
|
んーがっくっく。
(-28) 2014/10/09(Thu) 12時頃
|
|
/* 宮田の時間軸が前過ぎて、反応しづらいww くそうwww
(-29) 2014/10/09(Thu) 12時頃
|
|
─紅緒の部屋・神無月三日─
[小さな紅と白を目にし、己の望みを聞くと、少女はにっこりと笑んで了承の意を示した。>>17 それは、今日漸く見せた、花の蕾綻ぶような明るい笑顔。
清水尽きせぬ泉の代わりには成り得ずとも、束の間の安息を与える木陰を差し出すことは叶っただろうか。]
(23) 2014/10/09(Thu) 13時頃
|
|
[続く無邪気な質問に、そういえば伝えたことはなかったかな、と思い至る。>>18]
今日で、二十八になりました。
[実年齢より若く、というよりも幼く見られることには慣れていたから、少女が意外そうな表情を見せても特に気を悪くすることはなかっただろう。
ひとつ歳を重ねて店主と同い歳になったことは樹の預かり知らぬことだったが、少女の基準が彼にあるならば、それより幼く映っていただろうことは想像に難くない。]
いくつくらいに、見えていました?
[だから、尋ねたのは、ただの好奇心。 可能性の話とはいえ実年齢より十も下に見られていたと知れば、くすりと笑って顔を寄せ、事も無げに告げる。]
もしそうなら、──
(24) 2014/10/09(Thu) 13時頃
|
|
もっと躊躇いなく言えるんですけどね。
「貴女が大人になるまで待ちますよ」、……って。
(-30) 2014/10/09(Thu) 13時頃
|
|
[……その台詞が真実か、御伽の続きを演じているのか、樹自身にも定かではない。
ただ、それを言ってしまえたのは、幸せそうなふたりを目の当たりにしたせいに外ならなかった。]
(25) 2014/10/09(Thu) 13時頃
|
|
[ややあって、少女が己の望み通り祝福の言葉を紡ごうとすれば、ついと掌を向ける仕草でそれを押し留め、鞄の中からノートと鉛筆を取り出す。 頁の一枚を破り取り何ごとか書きつけると、少女から読み取りやすい向きにして机に載せた。]
(26) 2014/10/09(Thu) 13時頃
|
|
[紙に綴られた漢字は四つ。 「雉目建紀」、と。記されたそれを指でなぞり、ゆっくりと名乗る。]
きじのめ、たつのり。 ……『僕』の名前です。
[椋原さま、としか呼ばれたことのなかったそれを、大切な内緒話のように明かす。]
折角ですから、こちらで祝って欲しいのです。 ……貴女には。
(-31) 2014/10/09(Thu) 13時頃
|
|
[言い終えて少女を見つめると、はにかむように笑う。]
僕のほうが我侭を言っている、と知ったら。 「兄さま」は、何と仰るでしょうね?
[紅緒を「手のかかる子」だと言った和泉を思い出し、愉しそうに目を眇めた。**]
(27) 2014/10/09(Thu) 13時頃
|
|
/* さて、どうやって着地させようか
(-32) 2014/10/09(Thu) 13時半頃
|
|
―二日・茶会の後― [勝手知ったる他人の住まい。片した器を台所でざぶざぶ洗う。 あれほどあった甘味が消えるとは思わなかった。茜と千恵子を見るが、この小さい体のどこに入ったのか。別腹とは言ったものだなと一人ふんふんと頷いた。]
「新しい話し友達も出来たし、楽しかったなぁ。 ちえちゃんも宮田さんもありがとねっ。」>>3:79
[伸びをした茜の言葉に、ぎょっとして目をぱちくりさせる。 話し友達、と言ってもらうほど上手く話せていただろうか。
これは幻鏡堂に来てから知ったのだが、どうも自分が言葉を出すには、害意無しに落ち着いて言葉を待ってくれる聞き手が重要なようなのだ。だから、会話ができたのだとしたら、それは相手方の功績に他ならない。]
いや、おれこそありがとう、だ。 楽しかったし、うまかった。
(28) 2014/10/09(Thu) 14時頃
|
|
[千恵子がこれからどうするのかと聞く。>>3:72 自分に特に予定はない。もう一泊厄介になるつもりであるし、確かに暇である。 茜はデッサンをしていく、と答えた。 こういうものだと見せられたノートには、動植物の詳細な絵が描かれていた。 なるほど、こういう風に普段から描き溜めておくのであのような絵柄がかけるのかと興味を引かれて物珍しく覗きこんだ。
先に出る千恵子を茜の後ろから見送り、店内に戻る時に、デッサンするのに良さそうなものは無いかと茜に問われる。>>3:80]
おれはまだ、店の品のすべてをしらない。 茜は、何か動くものを描くのがいいな。 それが得手そうだ。
なあ、邪魔はしないから、見ていていいか。
[良いと言われれば少し離れて、気が散るなどと言われれば遠い店の隅に落ち着く。
しぃんとした店内にさらさらと描画の音が響く。 人気も陽もある幻鏡堂は、早朝とはまた違ったやわらかさがあるように思う。
どれもこれもぴかぴかで、一級品で、そして、大事にしてくれる主を待っている――。]
(29) 2014/10/09(Thu) 14時頃
|
|
[微かな足音が耳に届く。渚か。>>3:62 茜との会話が終わったところで、勝手に片付けておいたことと茶葉を使ったことを詫びに行った。
と、上からまた違う足音がする。渚が茶菓子を出した客のお帰りのようだ。影から見えた足元に、そのきちりと折り目のあるズボンに、反射的に遠ざかる。 ややあって全貌が見えれば、やはり裕福そうな、品の良さそうな、格の良さそうな男だった。
櫻様、と茜が親しげに呼びかける。>>3:82 その様子では馴染みの客なのだろう。
いい『櫻』がついたことだ。
染み込んだ金持ち嫌いはすぐには変わらない。壁にべたりと引っ付いて、身を小さくする。 それでも見つかれば、居心地悪げに挨拶もするだろう。
しかしそんな態度も、櫻の人柄と和泉との話に触れるまでのことであった。**]
(30) 2014/10/09(Thu) 14時頃
|
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 14時頃
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 14時頃
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 14時頃
|
/* メモを書き直しすぎである。
(-33) 2014/10/09(Thu) 14時頃
|
|
/* あっ★ 三日目をまだ半分しか読んでないんだったよ★☆ …齟齬のありましたら申し訳ありません。
(-34) 2014/10/09(Thu) 14時半頃
|
|
― 回想:2日目 幻鏡堂 ―
[>>12彼の名を聞けば、"セナ"という響きが、自身の名にも似ていて。着物の事と言い、宮田に対して親近感が湧くのは必至だった。 此方も名乗った後(>>3:53)に、「何だか似てるよね」と笑いながら付け足した。]
[>>3:55>>3:69>>14 千恵子と合流し、テーブルに並べられた菓子の山を宮田に勧める。 >>19三色団子の皿に、そろりと手を伸ばす様子は見ていたが、宮田が思うよりも、見目について気にしてはいなかった。 客商売をして、これまでに様々な人に触れて来た経験が、偏見無く受け入れる柱となっているから。
>>20歳を聞けば自分達とさほど変わらないし、違う街から来たという事で、興味は加速してゆく。]
ふうん…生まれつきか……。 包帯じゃなきゃだめなの?ぐるぐる巻きにしてると却って目立つっていうか――
(31) 2014/10/09(Thu) 16時頃
|
|
[その事で困っているのならば、何か良い案はないかなと考えていると、「ほしい物があるのだ」と言って来た。 身振り手振りで教えてくれようとするが、思い付くのは塗り薬や湿布など。しかしそれでは無いらしい。
いまいち要領を得ないでいると、団子の串を使って図で示してくれた。それでようやく意図したものが判明する。]
……あ、ああ!お化粧、ね。 あははっ、そりゃ買いにくいねー。 早目の方がいいかな、うーん、あたし明日はちょっと時間無いかも?
[明日は早朝から仕事の予定だ。 お使いに抜け出す余裕は無さそうだったので、困ったように千恵子の方に目配せを。明後日なら大丈夫かもしれないけど、千恵子の予定に合わせる事にする。
引きうける事が決まった所で、宮田が銭を取り出した。]
っと、と、お金はこんなに要らないかもよ? それほど高いもんじゃないし。
[彼の所望する品を一つ買っても、まだ4つは買えそうなくらいある。予備の品もあった方がいいのかな…?と、一応提案だけはしておいた。]
(32) 2014/10/09(Thu) 16時頃
|
|
[小説家の彼も加わった事で、随分と会話は弾む。 専ら、話していたのは茜と千恵子だったかもしれないが、年齢差をさほど気にずに話し合えるのは楽しかった。
後片付けの時は、洗い物を率先してこなしてくれている宮田の補佐をする形となる。 3人で進めるとあっという間に終わってしまうのだった。]
うんっ、またこうしてお茶会したいねぇ。
[――と、宮田の返答(>>28)を聞いて、屈託の無い笑顔を向けた。
千恵子は先に帰ってしまったが(>>3:121)、今日も幻鏡堂に泊まるらしい宮田は、絵を描く様子を見ていたいと言う。>>29]
ん?別にいいよー ちょっと手元見られるのは恥ずかしいかもだけど。
[動くものを描くのがいいと言うアドバイスを念頭に、店内をうろついて。描きたい物を見つけると(>>3:81)、宮田においでおいでと手を招いた。
彼は近くで見ていたかもしれないが、声を掛けて来る事もなく、店の中に響くのは紙に鉛筆が擦れる音と、店内にある時計の秒針の音くらいであった。 白のキャンバスに向かえば、次第に没頭していって――静かな時間が続いたのは渚と櫻が現れるまで続く*]
(33) 2014/10/09(Thu) 16時半頃
|
|
/* >>33 あう、続くが二個入っているわ…(落ち込み)
(-35) 2014/10/09(Thu) 16時半頃
|
|
/* しかし実は、人形の方が素っていうね。 紅緒の表情は作った物… と本人は思ってるけど、それももう素だよね、と。
(-36) 2014/10/09(Thu) 17時半頃
|
|
―3日―
まぁ、28!
[青年の答え>>24を受けて、少女は素直に驚きを示す。 思わずまじまじとその顔を眺めてしまい、それから失礼だったかとはっとする。 しかし割合慣れているのだろう、青年は気を悪くした風もなく、むしろ、どこか面白そうな空気さえたたえて尋ねるのだった。]
えぇ… 二十歳前後、くらいかと、思っておりましたわ…
[白状すれば、青年はくすりと笑いを零す。 そして、ひとつ、囁きを落とした。 はっと息を飲んだ後の、ほんの刹那の無表情は、青年の視界には止まらなかったことだろう。 僅かに動いた少女の唇から、音が零れることは無かった。]
(34) 2014/10/09(Thu) 18時頃
|
|
…いいえ。
貴方は待っても、時間は…
…決して、待ってはくれないもの。
(-37) 2014/10/09(Thu) 18時頃
|
|
…おめでとう、ござ…
[紡ごうとした祝いの言葉を止められれば、少女は不思議そうな顔をする。 しかし差し出された書付に、囁かれた言葉に。
少女は僅か、目を見張り、それからふわりと笑う。]
…―――。
[そっと、囁かれた言葉は、青年以外には、決して聞かせまい、と思った]
(35) 2014/10/09(Thu) 18時頃
|
|
雉目さま。 お誕生日、おめでとうございますわ。
(-38) 2014/10/09(Thu) 18時頃
|
|
[我儘、と自分を表する青年に、少女はふるりと首を振る。]
我儘なんて、とんでもないですわ。 だって、私は、とっても嬉しいんですのよ。 何か、問題ありまして?
[悪戯っぽく笑って見せた少女に、青年は何と返したことだろうか。]
(36) 2014/10/09(Thu) 18時頃
|
|
[祝いの時を終え、暫し歓談したことだろうか。 渚は忙しかったせいか、お茶を持って現れることは無かった。 もしかしたら、妙な気を回したのかもしれない。
暇を告げる青年に、少女は手を振る。]
また、いらしてくださいましね。
[いつもと何も変わらない調子で…]
(37) 2014/10/09(Thu) 18時頃
|
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 18時頃
|
―3日・夜―
[渚の手が空いた時を見計らい、少女はりん、とハンドベルを鳴らす。 その頃には階下の客人も帰ったあとだったろう。 宮田は今晩も幻鏡堂へとどまるのだろうか。
程なくして現れた、渚に少女は微笑む。]
お疲れ様、ですわ。渚。
[何事かと尋ねられれば、少女は詰まれた本を指さす。]
あちらをね、兄さまのお部屋へ、お返ししてほしいの。
[必要ないだろうと言われたかもしれないが、それでも、と少女は譲らない。 けれど渚が本を手に取ろうとすれば、また呼び止める。]
…お時間、ありませんこと?
[はにかむように笑い、少女は尋ねた。 是の返事が返ってくれば、渚を椅子に座らせ、少女は立ち上がる。 飾り棚の化粧箱を開けると、可愛らしいブラシとリボンを取り出し、渚の背後へと立った。]
(38) 2014/10/09(Thu) 18時頃
|
|
[静かに、沈黙したまま、少女は渚の髪を梳く。 まるで儀式のようなそれは、時々少女が渚にねだる物。 別段酷いことをするわけでも無いせいか、こんな時の渚は少女の好きにやらせてくれた。
少女は、何も言わない。 寂しい、とも。 怖い、とも。 何も、言わない。
暫くして、少女は漸く口を開く。]
ねぇ、渚。 私たちの、誕生日、って、いつだったのかしら…ね。
[ぽつり、と問うた問いに対して、答えは期待していない。 それは、心臓代わりのからくりをこの胸に入れてもらった時だったかもしれないし、あるいは…]
…でも、関係ありませんわね。 どうせ、歳などとらないんですもの。
[ふ、と笑って言った少女の声音に混じった何かの感情が、一体なんであるのか、少女自身にも分からなかった。]
(39) 2014/10/09(Thu) 18時頃
|
|
ねぇ、渚。 私、幸せ、ですのよ。
[唐突に、少女は言う。]
お父様がいらっしゃらなくなった時。 おじ様が、亡くなった時。 そして、今日は、兄さまが嫁がれてしまったけれど。 寂しくないなんて、言いませんわ、でも。
[私、幸せですのよ。
少女は、自らに言い聞かせるように、繰り返すのだった。**]
(40) 2014/10/09(Thu) 18時半頃
|
|
― 幻鏡堂を出てから ―
[貴人に誘われる様に手を引かれて、20年余り居た実家から離れ、名残惜しそうに幻鏡堂を眺めていたら、心配そうに見てる主。 苦笑を浮かべ、大丈夫と言いながら、思い出をポツリと。]
泣く程ではないけど、やっぱり寂しいのはある。 黒鵜の家で翼砂や紅緒が作られてから、ずっと彼女達を見守ってたからな。
でも、寂しさより心配、……か。 翼砂は素直じゃないし、渚との関係は微妙だ。 紅緒はまだまだ子供だから、と思ってるのがある。
[今までは自分が何とか間に入って上手く取り持っていたのだが、自分が居なくなった後それがどうなるか心配してしまうのは兄の性か。 深紫色の羽織が風に靡かされてしまう。 初めて味わう微かな肌寒さは、主の温もりを求めてしまう。]
まぁ、彼女達が大事な人を見付けてくれたなら、そこは何とかなりそうだが。 ……一番気掛かりなのは渚だ。
[こっそりと耳打ちする名目で、貴人の温もりを求め、すっと身を摺り寄せる。 渚を心配してる、と聞いたならヤキモチを妬いたのだろうか。 主の真意を図りかねるのだが、垂れた目は真っ直ぐ見据えていて、貴人にだけ告げていく。]
(+3) 2014/10/09(Thu) 18時半頃
|
|
渚は、俺から見たら末の弟。 彼もまた黒鵜の手で創られた人形、……だった。
[渚も黒鵜に創られた自律人形だった事を告げれば、貴人はどんな表情を浮かべるのだろうか。 店主が元人形だった、という事は、幻鏡堂の住人でしか知らない話だ、貴人が驚いたとしても仕方無いと思ってる。]
久我さんと契約を交わして、人間になったと思ってる。 でもさ、もう久我さんはこの世には居ないからさ。
俺らが契約して幻鏡堂から立ち去った場合の事を考えたら……。 いつも俺らの事を考えてくれていたけど、全員居なくなった後どうするのかって。
本人に聞いたら、考えてなかった、だと。
(-39) 2014/10/09(Thu) 18時半頃
|
|
[困ったと言わんばかりに微笑を浮かべて。]
あいつは、何だかんだで自分の幸せより俺達の事ばかり考えてるから心配なんだ。 黒鵜もそんな所があったから、重なって見えて仕方無い。
[自分が予測してる事にならなければ良いんだが、と危惧の念を抱きながら、主に寄り添い幻鏡堂から離れて行く*]
(+4) 2014/10/09(Thu) 18時半頃
|
|
― 和菓子処「ふくふく」の前 ―
[貴人の屋敷へと向かって行く途中、女性客で犇きあってる店が視界の中に飛び込んで。 盛況してる和菓子屋の店主の姿、そして女性客の声を聞いてしまい、思わず足を止めてしまった。]
『和田さん、餡団子5本と御手洗団子5本ね。』
――……!?
[和田と呼ばれた店主は、朗らかな笑顔と共に、女性客の注文を聞き、団子を包んでいく。 その様子に大きく目を開き、そして細めた。]
あの人、伊さんに所縁がある人なのかな、……分からんけど。
[感傷めいた視線を和菓子屋に向けていて、煙管が仕舞われてる懐を眺めていた。 桐箱を持つ手は、ゆっくりと撫で木の感触を味わう。]
……俺が目覚めたあの日、黒鵜は最初、俺の事を和泉と呼ばず伊さんと呼んだんだ。 そして、黒鵜がこれを渡して、俺が咥えたら、何処かしら悲しげな目で見ててさ。 聞いてみたんだ、どうして俺をそんな目で見るのか、って。
『ねえねえ、あの人和田さんに似てない?』
[買い物を終えた女性客が此方の存在に気付き、何やら話している様で。 これ以上此処に居たら商売の邪魔になりそうで。 貴人を促し、和菓子屋から立ち去って行く。 ある程度店から離れたら、立ち止まり、ふっと微笑を浮かべ、主の顔を見つめ。]
最初の子供は、如何しても期待されてしまうよな。
[仕方が無いよな、と軽く笑ってみせる。 その笑顔に夕焼けの赤い光が差し込んだら如何に写って見えるか。 早く屋敷に行こう、と貴人を促してこの場から後にする*]
(+5) 2014/10/09(Thu) 18時半頃
|
青年 イズミは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 19時頃
青年 イズミは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 19時頃
|
─回想・神無月二日>>22─
[話が人形たちに及んだとき、宮田に「どう思う」と階上を差して問われ、言葉に詰まる。 “姫さま”と答えるのは、何か、秘密を明かしてしまうようで言えなかった。]
大切な、──いもうと、…みたいな感じです。
[兄姉ばかり8人も持つ己にとって、初めてできた、歳下の大切なひと。 それを表す言葉として嘘ではない、と思ったのだけれど、何故か胸が波立つようにざわめく。]
宮田さんは、どうなんですか?
[誤魔化しついでに話を回せば、「すきだな」と。 真っ直ぐすぎる答えに、思わず目を瞬かせる。
三体のうちの誰に対する感情なのかと、問おうとしたけれど。 勢い良く南瓜饅頭を頬張った宮田がむせ返るように咳き込んだため、それ以上聞くことは叶わなかった。**]
(41) 2014/10/09(Thu) 19時半頃
|
|
/* あぁっ、過去の話しすぎた……。 そろそろ現在を見なければ_(:3」∠)_
(-40) 2014/10/09(Thu) 19時半頃
|
|
─紅緒の部屋・神無月三日─
[小さく囁き返された祝いの言葉>>35に、相好を崩して頷く。]
ありがとうございます。 …今日は、いい日だ。
[我侭、を否定し、「とっても嬉しい」と悪戯っぽい笑みを浮かべた少女に、ますます口許は綻ぶ。 問題があるのかと問われれば、同じく悪戯気な笑顔を返す。]
そうですね。 ──僕が調子に乗って、もっと我侭を言うかもしれません。
[たとえばどんな、と聞かれても、答えることはなかっただろうけれど。]
(42) 2014/10/09(Thu) 19時半頃
|
|
来年も。再来年も。…この先、ずっと。 この日を、祝ってもらえたら。
[この時間を終わらせたくない。その想いは次第に強く、具体的な願いへと変わってゆく。]
(-41) 2014/10/09(Thu) 19時半頃
|
|
[また、と手を振る少女に笑顔で頷く。]
はい。明日も、お邪魔します。
[お邪魔しても良いですか、と問わなかったのは、小さな“我侭”かもしれず。*]
(43) 2014/10/09(Thu) 19時半頃
|
|
─和泉の部屋・神無月三日─
[紅緒の部屋を辞した後、和泉の申し入れ>>3:120を思い出し店主に声を掛ければ、彼から言伝があったのか快くその部屋へ案内された。
彼が此処に居たときのことを樹は詳しく知らないけれど、主の去った空間はどこか寂しげで、がらんとしている。
畳の上に静かに座し、彼の二十余年にじっと思いを馳せる。 何不自由無いとも、何ひとつ自由は無いとも言えるその生活を、彼はどんな気持ちで過ごしていたのだろうか。 精一杯の想像を巡らせるも、彼の心に届く気は到底しなかった。]
(44) 2014/10/09(Thu) 20時頃
|
|
僕は、貴方の代わりになれますかね。「兄さま」。
[直接呼びかけたことは一度もないくせ、すっかり己の口になじんでしまった呼称で、虚空へ向かって語りかける。 己の発した声が静かに部屋の空気に溶けて消えれば、思い起こすは前日のお茶会で感じた胸のざわめき。>>41
ゆっくりと目を閉じ、和泉と櫻の姿を並べて瞼の裏に描く。]
(45) 2014/10/09(Thu) 20時頃
|
|
──いえ。やっぱり、違う。
[小さく首を横に振って瞼を上げ、確信を得たように呟く。 その言葉は、思った以上にはっきりと響いた。]
僕は今日、貴方を羨ましいと思いました。 けれど、それは──
[兄として少女に慕われている姿を目にしたから、ではない。 生涯の伴侶を得たよろこびに輝いていたその笑顔にこそ、切ない羨望を抱いたのだ。
だから。 つまり。
>>3:36散らかった感情の収束する先は、ひとつ。
膝の上に揃えて置いた両手を、ぎゅう、と握りしめる。]
(46) 2014/10/09(Thu) 20時頃
|
|
……紅緒さん。
僕は、──
(47) 2014/10/09(Thu) 20時頃
|
|
僕は。
……貴女が、好きです。
(-42) 2014/10/09(Thu) 20時頃
|
|
[暫しの沈黙の後、虚空に溶けた言葉を抱きしめるかのように胸に両手を当てて立ち上がり、そっと部屋を後にする。
本を持って出なかったことを店主に指摘されれば、「たくさんあって選びきれなかったので」と。“視られて”いればすぐにわかる嘘をついて、店を出ただろう。**]
(48) 2014/10/09(Thu) 20時頃
|
|
/* >>27 お前にエロ本送りつけてやる。
(-43) 2014/10/09(Thu) 20時頃
|
|
[和泉と共に、手を繋いで幻鏡堂を出た。 帰路はいつもふらりと消えていたから、こうして誰かと並んで店を出るというのも珍しい。 連れ去るにしては大分穏やかな心持だが、視線を彼に遣り。]
令兄は嫁いでも兄だね。 皆、器量良しだから――…、と、 君が気になっているのは恐らくそこじゃないな。
[美人兄妹、と揶揄めいて奏で、少しだけ強く五指を握りこんだ。 彼が訥々紡いでくれる言の葉に耳を傾け、僅かな逡巡。]
和泉の心配事は何となく何となく分かるよ。 ―――…彼は恐らく、深い場所で孤独だから。
[向かい風に瞳を細め、視線を先へと投げた。 旋風から庇うように位置を取るのは無意識で、伸ばした指先は意識的。 風に嬲られた彼の前髪を、武骨な指が梳いて整え、戯れる。
鼓膜を震わせる彼の小声に自然と上体を折り、明かれた真実を余り驚かずに受け入れた。男が返すのは数度の瞬きと、]
(+6) 2014/10/09(Thu) 20時半頃
|
|
―――…そうではないかな、と思っていた。 完全に察していた訳では無いが、君達は似ていたから。 [久我は謙遜が強く、そして彼らに愛情深い。 薔薇の下の秘密は、やはり無理に掘り起こすものでは無いらしい。 彼本人に問うて、踏み荒らさずに済んだこと、そっと安堵の息に変え。]
久我―――…、久我一二三さんかな。 時々不思議な色で、その名を呼んでいたから。
………まぁ、私は野暮天だからね。 本人には聞いた事を黙っておくよ。
多分、彼の中ではまだ想い出ではないから。
(-44) 2014/10/09(Thu) 21時頃
|
|
[最後は静かに独り言のように呟くと緩やかに首を振って髪を払う。]
彼にとって、君達は生き甲斐のようなものだろうしね。 けれど、和泉。心配なら助けてやれば良いさ。 君にも、私にも、埋めきれない空隙ではあるだろうが、 ―――久我は君の家族であり、私の朋だ。
[何処か晴れやかに告げ、数拍の間を挟み軽く繋いだ腕を揺らした。 彼の気を引く拙い所作、彼の耳朶の傍へ口唇を寄せ。]
だから、彼には妬かないよ。褒めておくれ、和泉。
[本当に仕方のない主人だと、彼の笑気を誘って囁いた。*]
(+7) 2014/10/09(Thu) 21時頃
|
|
― 和菓子処「ふくふく」前 ―
―――……そう言えば。 このまま屋敷に戻ると、少し危険かもしれない。
[道中半ば、甘い香りの漂う店の前で不意に彼に語りかけた。 己は地位も立場も在り、屋敷で絶大な権力を持つとしても、 昨夜も使用人との間で彼是揉めたのだ。
顎に指先を宛がい、僅かに歩足を緩めると彼の端正な面立ちを見。]
……ねぇ、和泉。君―――…、ん?
[何事か問いかけようとした語尾は、彼の驚愕に因って失墜した。 視線の先を追えば、店先で団子を包む美丈夫が一人。 其処から続けられる声に、ハッと男は憂いを跳ね除け、 抱えていた懸念を頭の奥より引っ張り出した。]
(+8) 2014/10/09(Thu) 21時頃
|
|
そうだ、和泉。伊さんだ。
――…流石に義妹や久我の前では控えたが、 その辺りを問い質しておきたい。
[色濃い育んだ仲とは思わぬが、彼が伊なる名を口に上らせる度に、 翳りを帯びるのは見過ごせない。 つい、複雑気な面持ちを晒して、眉間に浅い皺を刻む。]
君は秘密が多いんだ。 私の知らないことが多いんだ。
教えておくれ、和泉。 妬いたり、怒ったりする私のことは、 らしくないと呆れさせてしまうかもしれないけれど、 私は君の為に怒れる男で在りたいし、誰かと君を比べる事なんてしない。
[強く握った手を引いて、大股で和菓子屋の前より彼を連れ去った。 視界の隅には団子屋の美丈夫、商売人めいた挨拶の声に瞳を揺らす。
少し癖のある髪は確かに似ているかもしれない。 利発そうな目元は確かに似ているかもしれない。 穏やかげな物腰は確かに似ているかもしれない。
だが、瞬きで眼差しを断ち切り、彼にだけ聞こえるように呟いた。]
(+9) 2014/10/09(Thu) 21時頃
|
|
―――似てない。 あの二枚目看板にも。伊さんにも。
[断固とした否定は少しだけ硬い声。 グッと彼を傍らに引き寄せ、貴族らしからぬ立腹を混ぜる。]
私の和泉の方が、ずっと綺麗だ。
[世間がどれだけ肯定しようと、黒鵜が伊と呼びかけようと。 ―――それだけは譲れやしなかった。]
(+10) 2014/10/09(Thu) 21時頃
|
|
/* 貴人さん、誤爆?誤爆?
(-45) 2014/10/09(Thu) 21時頃
|
|
―――…うむ、はやり駄目だな。 屋敷に戻るのは止めにしよう。 家令も弁えては居るが、もう少し和泉を独り占めしていたい。
[軽い呼気を散らかして、我侭を憚ることなく並べ。 平静を呼び戻しつつも、初めての感情は中々度し難く、心が騒ぐ。
屋敷は危険、と云う言葉の意味を明かさぬまま、 ひょいと、指先を伸ばして天を茜色に染まる突き。]
……和泉、良かったら付き合ってはくれないかい? ―――…ちょっと、空まで。
[空には後部のプロペラを旋回させて、巻積雲の海を泳ぐ文明の利器。 悠然とした飛空艇を示して、夜空のクルージングへと誘った。*]
(+11) 2014/10/09(Thu) 21時頃
|
|
/* 拾ってくれてありがとう。樹さん。ニヨニヨ。
(-46) 2014/10/09(Thu) 21時頃
|
華族 サクラは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 21時頃
店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 21時半頃
|
/* メモでのたうち回ってる翼砂さん本当にかわいいから速く秘話読みたい ニヨニヨ
(-47) 2014/10/09(Thu) 21時半頃
|
|
/* メモ>とはいえ片恋ロル大好きなので、まだやれと言われれば延々回せる気がしますが( 一応、巻くパターン考えてみよう。 */
(-48) 2014/10/09(Thu) 21時半頃
|
|
-回想・幻鏡堂、二日-
[和泉の部屋での話を終え、櫻と共に一階へ戻ると。 甘い和菓子はわずかな残り香しか残っておらず、一緒に席を囲んでいた千恵子の姿も見当たらない。 驚かせないように声をかけたつもりだったが、よほどスケッチに集中していたのか。 茜を驚かせてしまったようだ。>>3:81
聞けば、あれだけあった和菓子は宮田と椋原を交えて四人で綺麗に食べてしまったらしい。]
ふふっ。 今日は千客万来でしたから、丁度良かったかもしれませんね。
[櫻に茜、千恵子に椋原とくれば、最近の常連はほぼ揃ったということになる。 千恵子と椋原は先に帰ったと聞いた後、「何かいいことありました?」>>3:82と会話を始めた茜と櫻を置いて。 渚はお茶を淹れるために厨房へ。]
…宮田様。 お嬢様たちとのお茶会は如何でした?
[なぜかひっそりと身を隠していた宮田を見付けて。 茜や櫻に気づかれぬよう、声を落として声をかける。 宮田の返事が肯定的なものであれば、嬉しそうに微笑んで。今度は私も混ぜてくださいねと言葉を足した。
その後厨房へ入れば、使用したであろう食器類がきちんと片づけられているのに気付いて…。 渚は再度、宮田と茜に感謝の言葉を述べるのだった]
-回想終了-
(49) 2014/10/09(Thu) 22時頃
|
|
……危険? 一体何が危ないんだ?
[語り掛ける話から何を言いたいのか推測が出来ず。 あれか、弾丸飛び交うとかそういうレベルの話だろうか、と見当違いな想像をしてしまったのは内緒にしておこう。
危険の話に興味を持ち始めた時に、和菓子屋の店主の存在に気付き、貴人が伊に関して問い質してきたのだ。]
伊さんの事、か……。
[今なら理解出来る事が多いのだが、矢張り伊の事に関して翳りを帯びてしまう。 そして、貴人は目敏くそれを察知したのか軽く眉間に皺を寄せてしまうのを見てしまい、胸元がほんのちょっと苦しくて。]
俺は伊さんに……。
[と、貴人に更に詳しい事情を話そうとすれば、強く手を引かれてしまい、危うく桐箱を落としそうに。 上手くバランスを取ったおかげで転倒も箱を落とす事態は回避出来た。
一体何事か、と言わんばかりの面持ちで見上げ、主の顔を見ようとしたら、今度は囁かれてしまい。]
(+12) 2014/10/09(Thu) 22時頃
|
|
[貴人の顔を見やれば、今度は身体が腕の中に収められてしまった。 流石に人目がある所でこの体制を取られるのに抵抗の色を見せてしまう。 身体を離して貰おう、と軽く押し返してみるが。]
ちょっと待て、人目っ、人目っ。 ……、それに、女性に対して言う言葉だろ。
[離せ離せ、と言ってもがくのだが、怒りを込めた否定の言葉は心をざわつかせてくれる。]
(-49) 2014/10/09(Thu) 22時頃
|
|
―3日 翼砂の部屋―
…ん、ありがとう。
[手を握っている間、>>11 茜が何を言おうと翼砂は静かに聞いていた。 人形の手は震えない。涙だって流れない。]
…温かいね。
[握っていた手が離れれば、その手に移った熱を確かめるように胸元へと手を持っていく。 体温で熱いくらいに温められたそれを、心臓に宿そうとするかのように。 翼砂が俯くと同時に、長い髪がその顔色を隠してしまう。]
………ねえセン。 『私が私らしく生きること』…って何だと思う? 女性の言葉遣いで、周りに笑顔でお淑やかで… 創られた時は、それに疑いもしなかった。 でも、私は……疑ってしまった。 願われたとおりに生きることを、嫌ってしまった。 私が私らしく、って何なの?
[顔を上げると、茜はどんな表情をしていただろうか。 ずっと眩しかったその顔を、醜い心の裡まで明かしてしまった今はとても直視できないけれど。]
(50) 2014/10/09(Thu) 22時頃
|
|
[暫く時間が過ぎ、即答なんてできない問いを投げたことに気付いた。 困らせてしまったかと茜の顔を見遣り、翼砂は羞恥に顔を覆いながら掌の間から声を漏らす。]
……今日はもう、帰った方が良い。 時間も、遅いでしょう。
[気付けば、気取った男言葉は影も形もなく。 翼砂は己の変化に気づくこともなく、茜へ帰宅を勧めた。]
(51) 2014/10/09(Thu) 22時頃
|
|
えっ、じゃあ何処に行くと? そもそも、何故屋敷が危険なんだ? そこの所知りたいんだが……。
[危険の意味を問い質しても、意味は教えて貰えず、頭の中で疑問符が浮かぶばかり。 その代わりなのか空の旅を勧められてしまう。 やっぱり混乱をしてしまうのだが、この我儘な誘いを断る理由も無い。]
いや、それは一向に構いやしないんだ。 飛空挺に乗って、何処に行くんだ?
[夜の帳が下りてくる気配を覗かせる空を見上げ、貴人の顔を見やり、首を傾げる。 これから先如何するのか、皆目見当がつかない*]
(+13) 2014/10/09(Thu) 22時頃
|
店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/09(Thu) 22時半頃
|
それは追々。 ―――単に君が屋敷でイニチアチブを取得出来るか、 …と、云う話だが、それよりも、だ。
[彼の想像は計り知れないが、弾丸飛び交う方が未だマシやもしれぬ。 けれど、当面の障害では無いと議題を退け、会話の手綱を握らせた。]
別段、君の過去に何が在ろうと構わないが、 気負わないことと、考慮しないのは別のこと。
―――…おいで、和泉。 [引いた彼の痩躯は、容易く腕の中へ。 エスコートめいた所作は貴族の手習い。 抵抗する彼を攫う男は、抵抗を許さず、肩を抱く。]
(+14) 2014/10/09(Thu) 22時半頃
|
|
私にとって、君以外麗人で無いよ。
[幾ら線が細いと言えど、彼とて一目で男性と知れる上背。 それでも、まるで構わず、衆目など気にしない。 穏やかな声と、和やかな面差しの男の性根は大変傲慢に出来ていた。]
―――…厭かい?
私は君を隠す心算なんて欠片もない。 櫻の姓を与え、共に生きてもらう。
[恥じる事は一つとしてないと言わんばかりの態度。 彼にしてみれば、本題は羞恥心との兼ね合いなのかもしれないが、 そちらは己の趣味を多分に含ませ、黙殺した。
そして、ふと、何かを思い出したように付け足す笑い声。]
……少なくとも、あと、60年は確実に。
[店を出る折、交わされた真新しい約束。 兄を想う妹の健気を、戯れに口にして。]
(-50) 2014/10/09(Thu) 22時半頃
|
|
――…そうだな、月なんてどうだい? 月齢は9.14か…、漸く膨らみ始めたところだ。
[笑みを噛み殺し、世間を知らぬ青年を騙すように誘う。 彼にしてみれば一個人の意志で飛空挺を動かすという世界は未知だ。 貴族の趣味にしても、個人艇を有する家格は限られる。]
……君と、二人きりになりたいんだ。和泉。
[ね?と、強請るように声を潜め、彼が頷いてくれれば此方のもの。 重力さえからも彼を奪い、巡る星空の下へ。*]
(+15) 2014/10/09(Thu) 22時半頃
|
|
― 飛空艇離陸場 ―
[壱番街から彼を連れ出し、流線型の飛空艇が屯う離陸場へ赴く。 大小さまざまな飛空艇は整然と並び、 夜間航行で榛名を離れる艇隻は照明で照らされていた。
風を受け流すように設計された小型の飛空艇へ彼を招き、 巨大な気嚢に吊るされた甲板へと足を踏み入れる。
物理学と流体力学の髄を詰め込んだ一隻は、 『銀の鯨』と号される櫻家所有の遊覧船だ。 内部に宿泊施設を備え、空に浮かぶ小さな別荘とも言えた。
飛空艇の内部は360度を窓に囲まれ、壁の無いフロアとなっている。 幻鏡堂より少し広い程度の空間には、応接セットとミニバー、 それに寝台等を揃えるホテルめいた造り。]
―――…最高時速は72ノット。 尤も、自動操縦だから其処までは出せないけれどね。
君との話が済むまで、此処なら誰にも邪魔されはしない。
[悪戯を成したように笑う男は少し声を弾ませ。 ソファを彼に勧めて、何か飲むかい?と伺い一つ。
窓に映る景色はゆっくりと地上を離れ、夜空へ近づいていく。*]
(+16) 2014/10/09(Thu) 23時頃
|
|
/* 翼砂さんの白ログとメモの差に草不可避。 お泊まりでガッといって喰われるとか樹には刺激が強すぎます(指の間からチラ見しつつ) */
(-51) 2014/10/09(Thu) 23時頃
|
|
/* あーーーん、もっと(リアルの)時間が欲しいようー
(-52) 2014/10/09(Thu) 23時頃
|
|
-回想・幻鏡堂、三日の夜>>38-
[和泉を送り出したその夜。 不意にハンドベルの音が【聞こえ】て階段を上がる。]
紅緒さん、お呼びですか?
[夜ということもあってか。珍しく静かに開かれた部屋の扉の先で、部屋の主である少女が微笑んでいた。]
「お疲れ様、ですわ。渚」
ありがとうございます。 でも、疲れるほど何かをしたわけではありませんから。
それで、何かご用ですか? それともなにか話しでも?
[いつになくしおらしい様子の紅緒に思うところはあるものの、和泉が櫻と契り幻鏡堂を出たことを思えば、あえて渚から何かを言うようなことはせず。 この時間に呼ばれるということは、何か用事があるか。 あるいは、寝る前のちょっとした話し相手を求められている時だと知っているから、昨日までと変わらぬ口調で用件を尋ねる。]
「あちらをね、兄さまのお部屋へ、お返ししてほしいの。」
[紅緒が指さしたのは…。 なるほど。紅緒に代わり、渚が和泉の部屋から“借りて来た”本だ。 部屋の主はすでに居ないし、本も好きにしてくれて構わないと言われているから、これらを和泉の部屋へ戻す必要はない…が。
それが、紅緒なりの心の整理なのだろうと。 渚は微笑み了承する。]
(52) 2014/10/09(Thu) 23時頃
|
|
わかりました。 それにしても…、随分たくさん借りていましたね。
[塵も積もればなんとやら。 多少苦笑いを浮かべながら、手に取ったのは『人魚姫』。
声と引き換えに二本の足を手に入れても、声を持たないために愛する人に想いを告げられず。 かといって、愛する王子に寄り添う王女を殺すこともできず。 誰かを傷つけることを選べなかった人魚姫は、自ら泡となって消えることを選んだ。]
(53) 2014/10/09(Thu) 23時頃
|
|
泡になって消えた人魚姫は、果たして幸せだったのだろうか…?
(*0) 2014/10/09(Thu) 23時頃
|
|
[紅緒に頼まれてこの本を和泉から借りたのはほんの数日前だというのに、もう遠い過去になってしまった。
本を手に物思いにふけっていると、紅緒に時間はあるかと尋ねられる。 はにかむような少女の笑みに、首を振る理由がない。 頷けば、手を引かれて椅子に座らされる。 少女の手は精巧に作られているとはいえ、男の渚の手と比べてもわずかに硬い。
渚を椅子に座らせてた後、一度視界から消えた紅緒が可愛らしいブラシとリボンを持って戻って来た>>38
少女の持つブラシが、癖のない渚の黒髪を梳く。 紅緒が持っていたリボンに一瞬身構えたものの、黙々と髪を梳く様子に肩の力を抜いた。
紅緒がこういうことを強請る時は、大体なにかあったか、機嫌がいい時だと渚は知っている。 きっと、今は思うところがあるのだろう。 ブラシが髪を梳かしていく心地よさに瞼が重くなるのを感じながら、渚はただ、紅緒の自由にさせる。]
(54) 2014/10/09(Thu) 23時頃
|
|
「ねぇ、渚。 私たちの、誕生日、って、いつだったのかしら…ね。」>>39
[誕生日と聞いて、そういえば三人の誕生日を祝ったことは一度もなかったな…と過去を振り返る。 人間であれば母親の胎内から生れ出た日を誕生日と呼ぶが、紅緒たち自律人形にとっての誕生日とは、一体いつを指すのだろうか。]
「 …でも、関係ありませんわね。 どうせ、歳などとらないんですもの。」
[紅緒には似合わない、どこか自嘲めいた口調に何かを言おうとしたが。 開いた口から言葉が出る前に、紅緒が次の言葉を紡いだ。>>40
幸せだと、自分に言い聞かせるように繰り返す紅緒にどう答えるべきか分からず…。]
…誕生日。 来年からは、お祝いしましょうか?
[どこかずれた答え。櫛を持つ紅緒の手が止まれば、振り返りその手を取って。 迷子の子供を慰めるように、言葉を紡ぐ。]
春になったら、お誕生日をお祝いしましょう。 紅緒さんが生まれたのは、丁度桜が咲いていた時期だったと思うんです。 お花見は無理ですから、桜の枝を買って… 椋原様や和泉さんも招待して。
ね? とびきりおいしいお茶を淹れて差し上げますから。 紅緒さんの好きな赤いドレスも着て、おめかししましょう。 きっと楽しいですよ。
[少しでも少女の気が晴れればいいと。*]
(55) 2014/10/09(Thu) 23時頃
|
|
/* ふぅむ、やはり時間軸が飛びやすい気がする。 軸が飛び飛びになると遅オンの方が、何処から介入するか迷うと思うので、 出来るだけ、現行時間をメインに回想は1,2レスくらいのやり取りで済ませると、良いのかもしれない。
私がどうしても過去の上に現在を積み重ねていく人間だからかもしれませぬ。 そして、>>4:30は何処かで伸ばしたいが、うぅむ。 どのように介入すれば良いのだろうか、宮田氏とは話したいけど悩ましい。*/
(-53) 2014/10/09(Thu) 23時半頃
|
|
/* いや!時系列ソート能力5のゴミだからといって、 精進を怠ってはならん!どこかで伸ばす!よう努力する!*/
(-54) 2014/10/09(Thu) 23時半頃
|
|
― 飛空艇離陸場→飛空挺内 ―
[大小様々な飛空挺が立ち並ぶ離陸場に足を踏み入れれば、見た事の無い飛空挺の大きさに開いた口が塞がらない。 小さな飛空挺でも、見上げるぐらいの大きさなのだ。 生まれて初めて見る飛空挺を見ては感嘆の息を漏らすばかり。]
本当に大きいんだな……。 えっ、あれ何? あれも飛空挺? すごっ。
[飛空挺に乗り慣れた人から見れば、明らかに初めて見ました!という態度で辺りを見回して。 キョロキョロと視線が忙しなく動き、少し貴人と距離が出来てしまうのだろうか。 彼の後をついて行き、飛空挺内へと入れば、幻鏡堂内部とは全く違う内部構造の部屋が迎えてくれた。 最早うわぁ、という言葉しか出ない。]
えっ、これ人が操作しなくても飛ぶのか? 大丈夫か? 落ちないか?
[墜落の心配をしつつも、ミニバーにある酒に興味があるのかチラチラと視線を向けて。 勧められるままにソファに腰を下ろすが、背筋を伸ばし正しい姿勢で座ってる様子からして、リラックスしてるとは言い難い。]
……やっぱり酒? 出来れば、日本酒辺りが良いなぁ。
[飲み物を伺われたら、持ってた桐箱に視線を落とし、日本酒が良いと伝えて。 すっと目を細め、静かに箱を撫でると、部屋が揺れた。 明らかに動揺し、風景が地上から空へと移り変わる様を見て、いよいよ不安になってくる。]
……大丈夫、だよな?
[縋る様に、貴人を見上げて。]
(+17) 2014/10/09(Thu) 23時半頃
|
|
/* 和泉かわゆい。*/
(-55) 2014/10/09(Thu) 23時半頃
|
|
― 神無月・三日 翼砂の部屋 >>9>>10>>11 ―
[>>9テーブルの所に辿り着く数歩の距離の間に、ぽつりと呟く声が聞こえる。 その言葉の理由は、腰を落ちつけて話してくれた事から掴めてきた。]
和泉さんが……? じゃあ、今はもう、ここに居ないの?
[翼砂から聞かされたのは、一瞬本当の事だと思えなかった。 ――だが、ぽつりぽつりと語る彼女の、苦しさを内包しているような話し方は、作り話には聞こえない。
相手が櫻だという事を知り、昨日の彼の言葉(>>3:113)とようやく繋がる。 対の茶器を注文したいとは、つまり……そういう事だ。 あの時感じた、櫻を包んでいた朗らかな雰囲気は、和泉が関係していたのかと今更ながらに気付いて、すぐに報告してくれなかった事に対しやや不満に思うも、櫻の性格を考えれば「あの人らしいなぁ」という一言で帰結してしまう。]
(56) 2014/10/09(Thu) 23時半頃
|
|
[それは喜ばしい事だけど、翼砂と茜とは視点が違い過ぎた。 奥底から信じていなかった事が現実となって、同じものを共有していた兄妹とも言える存在が、居なくなったのだから。]
「相手は櫻氏だ、男だよ。同性だ。 そんなの、ズルいじゃないか。」
[悲しいとか辛いとかそういう類いの感情なのかと思ったら、そうでは無いらしい。狡いという気持ちの裏には、和泉の事を羨む何かがある事になる。 次に紡がれる言葉をじっと待っていれば、秋風が窓を鳴らす音と同時に、名を、呼ばれた。]
(57) 2014/10/09(Thu) 23時半頃
|
|
[――聞こえてしまった。]
[風の音なんて耳に入らないくらいに、明瞭に。それは茜の耳に届いていた。 和泉と櫻を羨むものの正体が分かってしまって、突然の告白に体の熱が上がってゆくのが分かる。 翼砂の水晶のような透き通った瞳の奥、憂える感情が垣間見えてしまって、それが本心である事が伝わってくる。決してからかって言った訳ではないと、その視線が物語っていたから。
しばし固まって、やっとの思いで、声を出す。]
つば さ、さん…?それって、どういう…、
[熱を孕んだ困惑の表情で問い返したら、我に帰ったのか慌てふためく翼砂の言に、待ったをかける。]
そ、そんな風に言われたら、逆に忘れられないってば……!
[もうーーっと、ほっぺたを膨らませて抗議してみたが、しおしおと謝られてしまってはそれ以上の言葉は紡げない。 手を握っていて欲しいと言われ、こちらに伸ばされた白い手を、両手でそっと包んだ。]
(58) 2014/10/09(Thu) 23時半頃
|
|
[心臓を落ちつかせるために、深呼吸をひとつ。 外の世界へと旅立って行った和泉の事を、羨ましがる心情というのは、元より"外"にいた茜が理解出来るのは如何ばかりなのだろう。 もしかしたら、ここに来る度に、外の事を話す度に、自分が彼女の心を追いつめていたのではないかと、思考が揺れる。
確認しなければ。 彼女の目に映る未来が――望むものが、何か、を。]
……心臓がさ、さっきから落ちつかないよ。 全部、翼砂さんの所為…。
…ねえ。 翼砂さんは、ここから出たいと思う? 外の世界を、見てみたいと思う?
あたしはね、ずっと―――
[意を決したように口を開き、しっかりと彼女の目を見ながら言の葉を連ねてゆく。]
(59) 2014/10/09(Thu) 23時半頃
|
|
―三日>>42~―
[たった一言の、祝いの言葉が青年を喜ばせる。 そのことが、少女にとっても喜びである。 更なる我儘を重ねるかもしれない、という青年には、少女は少し、首をかしげて見せた。]
あら。 どのような、我儘をおっしゃるおつもりですの?
[しかし問いにははぐらかされるばかりで答を得られない。 少女はぷぅと頬を膨らませるが、すぐに目元を緩めた。]
私に、叶えて差し上げられる我儘であれば、良いと思いますわ。
[くすり…少女が抑えた笑いを漏らす。 また明日、と立ち去る青年に、少女は笑みを返す。
ここ数日は、毎日いらしてくれる。 出会った頃から比べると随分と頻度が増えたことだ。 しかしその訪問が、少女にとって喜ばしい物であることは、少女の様子を見れば一目瞭然であったことだろう。]
(60) 2014/10/09(Thu) 23時半頃
|
|
―――ずっと、翼砂さんを、外に連れて行きたいと思ってた。
でも、そんなちっちゃい子供の願いなんて、 叶えられる訳が無いって、どこかで諦めてたんだ。
…だから、翼砂さんが言う、実現すると思ってなかっていうのも、 うん……。 なんとなくだけど、分かるつもり。
実現できるって、和泉さんが証明しちゃったね…?
[こちらの言葉が終わるのを、翼は静かに待って居てくれた。握っていた手は、僅かに震えていたかもしれない*]
(61) 2014/10/10(Fri) 00時頃
|
|
/* とりあえず、ここまで!(ダッシュで逃げた
(-56) 2014/10/10(Fri) 00時頃
|
|
/* ぎゃぁ。 挟まった。 ごめんなさい(スライディング土下座・χ
(-57) 2014/10/10(Fri) 00時頃
|
|
―回想:二日 お茶会にて― [>>3:69宮田へ名乗り、>>14>>19三色団子を掴んでもっちもっちと食す宮田。 見た目は奇妙ではあるが、色々な人を見ているのもあってか気にしていない。 色々質問投げて、答えを聞きながら、お茶を飲んで >>20 小間物屋といえば、飾り紐やら化粧品やらとお世話になるが。 ぺとぺとと顔を撫でる仕草をする宮田にきょとんとして、団子の串で餡を引いて、描いた図解を見てあぁと理解。]
あ、なるほど、化粧か。 急ぐ案件はないから明日明後日は大丈夫かな。
[設備の仕事はあるが。 そう応えて>>20困ったように目配せする茜に]
んじゃ、明日、買いに行く? 早めの方がいいかなと私も思うし
[引き受ける事が決まったところで銭を茜に渡すのをみつつ、 予備の品については同意をしただろう]
(62) 2014/10/10(Fri) 00時頃
|
|
[櫻家を唯の華族に終わらせなかった要因は空艇貿易にあった。 造船技術と其れを運用するだけの人脈を持ち、旧く制空を成した。
故に、己にとって見れば四輪駆動を用意させると大差ない茶飯事だが、 あの区切られた部屋の中で長年を過ごした彼にとっては物珍しいらしい。 初めて見る飛空艇の数々に眼を輝かせる相手に小さく笑み、 男は艇内のミニバーへと足を進めた。]
あまり高いところや、遠いところに行かない分にはね。 榛名の明りは星空と競るほど美しいよ。
―――…ほら、伍号まで見渡せる。
[指先で窓の外を示しながら、リクエストを聞いた。 落ち着かない背中にほくそ笑み、酒器の準備。]
それなら、秋櫻にしよう。 辛口だが、芳醇で飲みやすいよ。
[鉄鎖急須に日本酒を移して角を取り、猪口の用意は彼に一任。 ちゃぷん、と鈍い色の中で波打つ音を聞き、彼の傍へとリターン。]
(+18) 2014/10/10(Fri) 00時頃
|
|
―――…和泉、 ……もしかして、怖いのかい?
[円弧に撓った唇が彼の頼りない眼差しを捉えて指摘。 うっかり噴出してしまう前に、彼の隣へ腰を降ろし、卓に急須を逃がす。 そうして、彼の肩を抱き寄せつつ、自重を受け取ろうか。]
大丈夫。私が傍に居て、君を怖い目に合わせるものかい。
―――……ああ、それとも、和泉。 此処でなら人目が無い、君も擁すれば落ち着くかもしれないよ?
[先ほどの言葉を思い出させるように唆しつつ、 意地の悪さを垣間見せて、五指の圧を増し。 人の体温を絡操に分け与え、静かに、確かに、寄り添った。]
(+19) 2014/10/10(Fri) 00時頃
|
|
/* 茜ちゃんと翼砂ちゃんぐぅかわ。*/
(-58) 2014/10/10(Fri) 00時頃
|
|
―三日 >>61―
[ずっと、外に連れていきたいと思っていた。 かつて、外の世界で何があったかをキラキラとした笑顔で話していた少女が、今や自分の外見と同じほどに立派に成長した女性が、そう言った。 繋いだ手はまだ離れていない。この手が離れたら、二人の繋がり間でも離れてしまう気がして。]
私も、外へ…行ってみたかった。 センが見ているものを、私も共有したかった。
[違う。そうではない。 喩え外に出られたとて、翼砂にとって外の世界の象徴たるこの人がいないと意味がないのだ。]
[まるで遠い昔のような過去の会話を、唐突に思い出す。]
(63) 2014/10/10(Fri) 00時頃
|
|
「―――おまえもいつか、出ようと思ったなら…
ぐずぐずすれば、あっという間に―――」
[その言葉に、翼砂は自分が返した言葉を思い出す。]
( …私は、老いもしない。
出ようとも…思わ、ない。 )
[その時に思い浮かべた貌は、誰のものだった?]
(64) 2014/10/10(Fri) 00時頃
|
|
センに、私を連れ出して欲しかった…!
[その言葉は、黒鵜の自律人形にとっては、愛の告白に等しく。*]
(65) 2014/10/10(Fri) 00時頃
|
|
/* テヘッ ホントは [まるで遠い昔のような過去の会話を、唐突に思い出す。] から>>64にするつもりだったんだ! 間違えちった!
(-59) 2014/10/10(Fri) 00時頃
|
店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 00時頃
|
―三日>>44~―
[青年を送り出し、少女はその背後で扉をそっと閉める。 幻鏡堂の戸口まで、見送りに行ければよいのだが、それは叶わぬから代わりに、視守るのが常であった。 けれど青年は、まっすぐ戸口へは向わない。 青年の向かった先を視て、少女はその目的を、本を見せてもらう為だろうと考えた。]
…ズルいですわ。
[ぽつりとつぶやいた言葉は、青年には聞こえないはずだ。 何ということも無いのだが、目が離せずにいれば、青年は既にそこにはいない兄さまへと、語りかけるようだった。 …死んだわけでも無いのだが。]
…。
[青年の独白を、少女はじっと聞く。 最後、青年が兄さまの部屋を後にするまで、少女は微動だにしなかった。]
(66) 2014/10/10(Fri) 00時頃
|
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 00時半頃
|
[「なぁ、どう思う。」と上を指して問う宮田に>>22千恵子はこう答えただろう]
和泉さん、翼砂さん、紅緒さん? 皆、綺麗だし、楽しいよね。 お話するの、楽しいよ。
[宮田の答えに何か思う前に、詰まった彼に慌てるのだった]
(67) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
|
|
―――教えてくれるかい、和泉。 君のこと、伊さんのこと。
酒の肴に、と言う訳では無いが。 ……知りたいんだ。
[囁くように語り掛ける低音、彼に促す過去のくだり。 寄り添わせた体温は彼に伝播し、分かち合う。
彼が杯を用意してくれれば、酒器を視線で愛でてから、 自らの手で薫り高い酒精を注ぎ、耽るる夜の、静寂の中へ。**]
(+20) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
|
|
/* >>64 使ってくださった 。゚(゚´Д`゚)゚。 ありがとうございます。なによりうれしいです。
(-60) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
|
華族 サクラは、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 00時半頃
|
―三日 幻鏡堂― [>>3:136 「こんにちはー」と、ドアベルを鳴らしながら。 コスモスと栗の餡子が入ったお饅頭を手に。 店内を見る。 誰がいたのだろうか? 渚の姿をみかければ、手土産と称して、華とお菓子を手渡すだろうし、宮田の姿をみかければ、声をかけるだろう]
あ、宮田さん。 今日暇なら小間物屋に用事があるので、一緒に行きませんか?
[と言って、そういえば、銭受け取ってたの茜さんだったか。>>32 それに今日時間がないと言ってたなと思い出して。]
あ、あと。お饅頭買ってきたので一緒に食べませんか?
[とお誘い。 宮田はどう答えのだろう?**]
(68) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
|
|
-幻鏡堂、四日-
[約束の日。 翼砂の部屋の外で鉢合わせした茜の表情やしぐさに緊張した様子がうかがえるなら、大丈夫ですよと微笑んで。
先に翼砂の部屋へ戻ってもらうと一度厨房へ向かい。 茜と…おそらく茜以上に緊張しているであろう翼砂のために。 ガラスのカップに緊張を和らげるハーブをブレンドした、オリジナルのハーブティーを用意する。 和泉の時に使用した金属のケース>>3:104と、硝子の中で揺らめく黄金色のハーブティー。それと片手に乗る大きさの木箱をお盆に載せて、渚は再び三階までの階段を上がる。]
――コンコンコン
[ノックを3回すれば、中からどちらかの返事が聞こえて扉が開く。 テーブルを挟んで座る二人の前に、二人分のカップが乗った銀のプレートをそっと置いた。 黒いズボンに黒のベスト。白いシャツに黒いネクタイという渚の出で立ちは、このような時でなければどこの喫茶店のバリスタだと思わせただろう。]
(69) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
|
|
ハーブティーです。 よろしければ、どうぞお飲みください。
[二人がカップに手を伸ばすその前で、渚は金属のケースから残り2本となった試験管を取り出す。 蓋を開けてとろみのある透明な液体を半分ほど注げば、試験管の中で銀色の粉と混ざり、不思議な銀色の液体に変わる。]
茜さん、お手を…。 ちょっとチクッとしますが、すぐに済むので我慢してくださいね?
[差し出された茜の左手を、女王の手を取る騎士の様な恭しく触れると。 幻鏡堂に納められた数多の器に様々な絵付けを施した茜の薬指に、そっと針を刺して血の珠を作る。
紅玉の雫を試験管の中に落とせば、銀色の液体は見る間に淡い赤色釉にかわった。 櫻が「私の色」と例えたその色を、茜や翼砂はなんと例えただろう?
茜の血を混ぜたそれを翼砂に手渡す。 …かと思えば。 突如椅子に座る翼砂の前に片膝を付き、試験管を受け取った翼砂の、傷一つないその手を両手で包んだ。]
(70) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
|
|
[偶然か、それとも意図したものか。 椅子に座った状態で見下ろすその構図は、二十余年前に見た光景で。
翼砂の手を包む渚の手は、「あの人」と同じに温かかっただろうか?
翼砂の記憶に残る「あの人」よりずっと若い、しかし年々面影を似せて来た渚が、「あの人」とよく似た眼差しで告げる。]
翼砂さん、幸せの定義は人それぞれです。 この先、辛いことも苦しいこともあるでしょう。 それでもこれを飲むことで、翼砂さんが幸せになれると、私は願っています。
どうか、お幸せに。
[微笑み、触れていた手を放す。 試験管の中で揺れていた液体が翼砂の中に飲み込まれてゆくのを見つめながら、渚はぽつりと、唇を動かした。]
(71) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
|
|
お幸せに。翼紗姉さん…。
(*1) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
|
|
[試験管の中身を飲み干した翼砂の反応は如何なものだっただろう? 昨日の和泉とのやりとり>>135を聞いていたなら、すぐさま口直しにハーブティーを流し込んでいたかもしれない。 とにかく、本当に酷い味なのだ。
契約を交わした後、翼砂と茜。二人の間でどのような会話がなされただろう? 契約を結んでもすぐに人形の身体が人の身体に変化するわけではないと告げて、渚は持って来ていた小箱を翼砂に手渡した。]
翼砂さんが契約を結んだ時に渡すよう、一二三さんに預けられていた物です。 どうぞ、開けてみてください。
[翼砂は、すぐにそれを開けただろうか? 片手で持てる小箱の中には、一方が金、もう一方が銀で出来た鳥のレリーフ。 仲睦まじく寄り添うように重なる庭の鳥は互いの片翼を大きく広げ、木箱の中で空を飛んでいるようだった。
翼砂は知っているだろうか? 比翼の鳥という言葉を。 雌雄それぞれが目と翼をひとつずつもち、二羽が常に一体となって飛ぶという空想上の鳥。
そして、木箱の中には折りたたまれた小さな文が一つ。 達筆な筆遣いでこう書かれていた。]
(72) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
|
|
『翼紗 どこまでも、愛する人と飛べるように。貴女に薄絹の翼を。』
[紗とはうすぎぬ。薄く透き通る絹織物をさす文字だ**]
(73) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
|
|
-幻鏡堂、三日>>44>>48-
[3階から足音を立てて階段を下りてくる椋原に、「お話は終わりましたか?」と声をかける。 紅緒との会話が聞こえない訳ではなかったが、渚はあえてそう尋ねた。 椋原の答えはどのようなものだっただろうか? 答えた後に、和泉の部屋で本を借りたいと言われれば快く了承し。
再び階段をあがってゆく彼の背を見送る。]
(74) 2014/10/10(Fri) 01時頃
|
|
[その間に千恵子が訪ねて来て、宮田を小間物屋へ誘う。>>68 宮田は気を使って店の手伝いを色々してくれるが、特に急ぐ用事もないので、出かけることを躊躇うようならむしろ後押しをして二人を見送る。]
戻ってくるころに、お茶を淹れてお待ちしておりますね。
[カランコロンとドアベルの音を響かせて出て行く二人を見送って。 静かすぎる空気を誤魔化すように、渚はラジオのスイッチを入れた]
(75) 2014/10/10(Fri) 01時頃
|
|
[どれぐらいの時間が経っただろう? 戻って来た椋原の手には、一見して本の様なものは見受けられない。 しかしあえて、渚は反対の言葉を口にする。]
お探しの本は“見つかりましたか?”
[お茶のお代りを勧める様な気軽さでかけた言葉に、「たくさんあって選びきれなかった」と、少しぎこちない答えが返ってくる。]
ふふ。 和泉さんのお部屋は本で溢れかえっていますからね。 またお時間のある時に、ゆっくり探されてはどうでしょう?
[彼が探していたのは、本当に本だったのか。 立ち去る椋原の背を見送って、渚は千恵子と宮田の帰りを待った**]
(76) 2014/10/10(Fri) 01時頃
|
店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 01時頃
|
永歴三十九年、霜月、六日
珍しく九朗の方から呼び出されたら、いつの間にできていたのか。 約束していた人形だと、一体の自律人形を渡された。
年の頃は十五。 肩より上で切りそろえられた黒髪に女みたいな顔。 本当に、何も知らなきゃ女の子にしか見えねぇなと言ったら、黒鵜の奴に笑われた。
めっきり顔色も悪くなって、元々細かったのが今は枯れ枝みたいになっちまった九朗。 病のせいか、それとも無理を押して人形を作ったせいか。 幻鏡堂を引き受ける代わりに人形を作れって言った俺が、言えることじゃねぇよな…。
俺と九朗が出会ったのは、九朗が十八、俺が十五の時だったから、そうなるとこいつはあの頃の俺と同じ歳ってことになるのか。 十八の時には今みたいに外面と本音を使い分けてたから、裏表のない子供らしい笑顔が妙にまぶしい。
名前はなんだと聞けば、渚だと九朗が答えた。
(-61) 2014/10/10(Fri) 01時頃
|
|
永歴三十九年、霜月、十八日
九朗が死んだ知らせを受ける。
(-62) 2014/10/10(Fri) 01時頃
|
|
永歴四十年、睦月、二十日
黙っておいても伝わるだろうと、和泉たちには霜月のうちに九朗の死を知らせた。 九朗の奴…なんであいつらになんの説明もせずに死んじまったんだろうなぁ…。
遺言で、壱番街の外れにある自宅は、すべて俺に任されていた。 まったく。 死んでからも俺に全部丸投げする気か。
ようやく遺品の整理も片が付いて、俺の手元には十年分の九朗の日記と、いつか人間になったあいつらに渡すつもりだったらしい箱が3つ。
なんだよ。 自分が作った自律人形のことは色々心配する癖に、俺のことは放置かよ。
(-63) 2014/10/10(Fri) 01時頃
|
|
/*訂正。 ×永歴四十年、睦月、二十日 ○永歴四十年、霜月、二十日
(-64) 2014/10/10(Fri) 01時頃
|
|
/* 時間軸が交錯している…!!
(-65) 2014/10/10(Fri) 01時頃
|
|
/* 明日は朝から…多分…夜まで戻れないはずなんだ… 鳩接続は可能だけど、ポチれる状態にないので、ちょっと進めておかないとね… センがんばれ!
(-66) 2014/10/10(Fri) 01時半頃
|
|
[翼砂と話しながら、子供だった頃の事を思い出していた。
最初に翼砂と会って、その後何度も部屋に通うようになって…誰に言われずとも気付いてしまったのだ。 彼女が"部屋から出られない"という事に。
外で珍しい物を見つけたよと言っても、当時10歳を超えたくらいの茜が、的確にそれを言語化して伝えられるものではなくて、もどかしい思いをしていた。 しかし、そんな少女に合わせて、翼砂は思い付く限りの例えを出し、茜の体験した事を理解しようとしてくれて、それが幼心に嬉しかった。
部屋で話す事が好きなのだと、最初はそう紹介されていたような気がする。 けれど、ここを出て実際に一緒に見た方が、口伝えよりもずっと簡単なのにと、一二三に不満を漏らせば、人形達の秘密を教えてくれたのだった。
その時からだ。 "いつか一緒に、空の下を歩きたい"と願うようになったのは。]
(77) 2014/10/10(Fri) 07時頃
|
|
[>>63>>65 外へ行ってみたかった、という言葉を聞いて、はっとする。
部屋に遊びに来て、日常の何気ない出来事を話した時、彼女の瞳は輝きを増しているように見えていた。 それを実際に見てみたいと口にする事が無かったのは、彼女自身がこのまま箱の世界から出られないのだと、諦めていたからなのだろう。
宝石箱の中に閉じ込められた蝶は、心の底で、こんなにも外の世界に焦がれていたいたというのに。 自分は、いくつもの会話の中で、真の望みに気付けたはずなのに。 連れ出したいと思ってはいても、それが叶わないと勝手に決め付けてしまっていた、自身の愚かさが嫌になる。
茜に連れ出して欲しかったという強い言葉に、ひどく胸が詰まる思いがした。]
(78) 2014/10/10(Fri) 07時頃
|
|
……願いと想いは同じだったのに、お互い、諦めちゃってたんだね。 今からでも、遅くないよね?
あのね、あたしも――
[触れていた手を離すと、椅子に座っている腰を少し浮かして、翼砂の耳元に顔を寄せると小さく囁いた。]
(79) 2014/10/10(Fri) 07時頃
|
|
翼砂さんの事が
―――好き、だよ。
(-67) 2014/10/10(Fri) 07時頃
|
|
[ふわ、と腰を元の位置に戻したら、照れ笑いをしている茜の顔が見えるだろう。]
だから、一緒に外に出てみよう? …今までのあたしは、これを言ってしまったら、やっぱり叶わない望みなんだって失望させたくなくて言えなかったけど。
扉は目の前にあるんだもん。
もう、怖がる事は、しなくていいかなって…
[と、これは自身に向けての言葉だけれど。]
(80) 2014/10/10(Fri) 07時頃
|
|
[>>50 茜が触れていた手の温もりが消えない内に、熱を帯びた左手を胸元へと当てる様子を、穏やかな視線で見守っていた。 やがて翼砂が俯くと、「私が私らしく生きること」の意味を聞かれ、その言葉に縛られて、苦しんでいた事を初めて知る。 悲痛な心の叫びが伝わってきて、胸が締め付けられるような苦しさを覚えた。
問われた答えは胸の内にあるのに、なかなか言葉が出て来ない。 沈黙の時間は短くはなかったようで、帰宅するようにと促されてしまった>>51]
………やだ。 もう少し、居ちゃだめ…?
[時間も遅いので、身を案じての言葉だったかもしれないが、壁を作られたように感じてしまって。 とっさに返す言葉は、翼砂を困惑させてしまったかもしれない。]
(81) 2014/10/10(Fri) 07時頃
|
|
…少なくとも、あたしは、 飾ったり気取ったりしない翼砂さんの事が好きだよ。
えとね、 らしく生きてっていうのはさ… 自分を好きになって欲しいって意味も、あったんじゃないのかな?
[まだ俯いているようなら、その心を解きほぐす様にふっと笑いかけて、翼砂の顔を隠している黒髪のヴェールを右手で払うように動かした。 その顔に手が触れてしまいそうだったが、どんな反応をしただろうか。
人になるには契約が必要だと聞いている。 いつ、どんなタイミングでそれが為されるのかは知らないが、翼砂が店主を呼ぶのであれば、その流れに任せただろう。
そして、店主が現れたならこの部屋で過ごす最後の頼みとして、お泊りをおねだりするのだった**]
(82) 2014/10/10(Fri) 07時頃
|
|
─神無月四日、朝─
[その日、樹は随分と早く零番街の下宿を出た。 早くとは言っても、会社勤めをしていた時分にはこれくらいに出るのが当たり前だったのだが。
昨晩は明け方に少しうとうとしただけで、殆ど寝ずに文机に向かっていた。 そうして書き上げた原稿を抱えて、足早に目的地へ向かう。
完成まではほど遠かったが、それでもいい。 自分にできることをしないと気が済まなかったのだ。]
(83) 2014/10/10(Fri) 07時半頃
|
|
[向かった先は、一年半前に賞を貰い処女作を出してくれた出版社。
樹から出向いたのは受賞の折以来だったものだから訝しがられたが、抱えてきた紙の束を見せればすぐに話は通じた。]
必ず最後まで書き上げます。ですから──
[熱っぽく頼み込みながら、我ながら不思議だった。 己の意志で誰かを動かそうとすることなど、皆無と言って良かったのに。
話しながら、ここまで己を変えたひとたちのことを順に思い浮かべる。 その全てが、これから向かう壱番街の静謐な店へ、繋がってゆくのだ。]
(84) 2014/10/10(Fri) 07時半頃
|
|
[朝から飛び込んだ出版社でようやく目的とした約束を取り付け、急いで壱番街へと、幻鏡堂へと向かう。 出版社では随分と時間をとったから、正午を過ぎていたかもしれない。
店の扉を開ければ、店主の姿はない。 宮田や千恵子がいたなら声をかけただろうが、それでも会話はそこそこに。誰もいなかったならすぐさま、紅緒の部屋へと向かう。]
(85) 2014/10/10(Fri) 07時半頃
|
|
─紅緒の部屋・神無月四日─
[少女の部屋を訪れたなら、眠そうにしていることは気づかれただろうか。 聞かれれば、原稿を書いていて徹夜だったと正直に答えるだろう。
その眠気のせいか約束を取り付けた高揚のせいか、少女の様子を細かく気にかける余裕は今日の樹にはなかった。
果たして彼女が語りだすのは「姉さま」の契約のことだろうか、それとも昨日の「兄さま」の部屋でのことだろうか。**]
(86) 2014/10/10(Fri) 07時半頃
|
下男 ミヤタは、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 11時頃
|
/* 翼"紗"でぶわあー(´;ω;`)した なんで砂なんて名前なのかとは思っていたのよ */ /* どこかで「愛する人の側にずっといるんです」「渚みたいにか」的な会話を挟みたかった人生だった */
(-68) 2014/10/10(Fri) 11時頃
|
|
[榛名の明りは星空と競るほど美しいよと、伍号まで見渡せると、窓に指差しながら勧められるまま。 微かに残る赤と青の空の下にある黒い影にある明かりが幻想的に映る背景は、普段美しい物にあまり興味を示さなかった自分にすら感動を与えてくれる。]
うわぁ……凄い。 こんなの、初めてだ。
[子供の様に目を輝かせ、この感動を共有しようと。 言葉少なめだが、その視線必死に訴えている。
貴人が酒の準備をしている間、お猪口を箱から取り出そう。 桐箱の蓋を開けて見えるのは二口のお猪口。 鴇色から白の淡い色合いの上質な陶器のそれを箱から出して、ゆっくりテーブルの上に置いた。]
結局、黒鵜と杯を交わす事は出来なかったな。
[そんな独りごちを漏らして。]
(+21) 2014/10/10(Fri) 18時半頃
|
店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 18時半頃
|
こ、ここ、怖く、なんて……。
[怖いのか、と問われて、咄嗟に否定をするのだが、流石に動揺してるのは自分でもよく分かる。 なので、諦め、素直に怖い、と貴人に告げて。 肩を抱かれて身を寄せられて、口元に手を当て、視線を少し外す。]
実際、空を飛ぶの、初めてだ。 大丈夫と分かっていても、怖いものは怖いんだぞ……。
って、何で抱き締める話に飛ぶんだ。
[やや不満げに睨みつつも、心無しか幾分大人しい。 矢張り飛空挺の怖さがあるのか、はたまた別の何かがあるのか。
それはさておき、貴人は気付いているのだろうか。 此方の身体が木の固さが取れ、温かく弾力がある物に作り変えられていくのが。 カチコチと鳴っていた絡繰の音が徐々に消え失せているのが。 少しずつ、でも着実に人形から人間へと変わっていくのが。]
俺と伊さんの事……。
[囁く様に話の本題を切り出す貴人。 感傷を帯びた眼差しで彼の顔を見つめ、懐から古びた煙管を取り出した。]
(+22) 2014/10/10(Fri) 19時頃
|
|
[注がれた杯に手を伸ばす事は無く、静かに揺れる水面を眺めて。]
伊さん、……和田伊さんは、黒鵜の兄弟子だった人。 黒鵜は、彼を模して俺を作ったんだ。 俺が生まれた時は黒鵜は40ぐらいだったから、伊さんが亡くなってから長い年月は経っていると思う。 それに、この年頃の姿にした事から、若くして死んでしまったんだろうな。
……勿論、これは彼の形見。
[黒鵜から譲り受けた形見の煙管を貴人に見せて。]
伊さんが黒鵜の兄弟子だという事と亡くなっている事以外は、教えて貰えなかった。 元々黒鵜は自分から話をしてくれる様な人ではなかったからな。
[伊と自分の関係を聞いた時、悲しそうで愛おしそうに此方を見つめていた黒鵜の眼差しを思い出しながら。 自分が目覚めた日に彼から聞いた、と付け加えて。]
それから、黒鵜は、俺と同じ奇跡を持つ人形をあと二体を作ると言ったから、彼にお願いをしたんだ。 「他の二体も誰かに似せて作るなら、その事は伏せて欲しい」と。
それ以降、黒鵜は翼砂や紅緒の前では黙っていてくれていたんだ。 それに、俺の前で伊さんの話をしなくなった。
[当初は後から作られる翼砂や紅緒の事を思い、庇う為に願ったのだが。 ……今は、とても胸が痛いのだ。]
(+23) 2014/10/10(Fri) 19時頃
|
|
[一旦話を止めて、胸元を軽く掴んで。 貴人の顔を見つめ、大丈夫と言わんばかりに微笑んで話を続けていく。]
翼砂が目覚めた日、黒鵜は工房でたった一人で嘆いていた様に見えたんだ。 俺はそんな黒鵜の背中を、黙って見てる事しか出来なかった……。
[嘆き、懺悔している様に見えたその背中に触れる事も寄り添う事も出来ず、ただただ如何やってその悲しみから救い出せるのか、と考えていたのを思い出す。 勿論、その答えは見付ける事は出来なかったのは言うまでも無く。]
その頃からだったかな、黒鵜が咳き込む様になったのは。 俺は何度も医者に診せたらどうだ、と言ったのだが、中々行ってくれる気配を見せなかった。
そして、紅緒が作られて目覚めた日に黒鵜に聞いたんだ。 何故体調崩してまで自分らを作るのか、自分らを作った理由を聞いたのさ。
[テーブルの上に置かれた杯を手に取り、軽く傾けて揺れる酒の眺めて。]
三人の魂が何らかの形で人形に宿れば、失われた時間を返せる、と。 贖罪の為に……作った、と。
(+24) 2014/10/10(Fri) 19時頃
|
青年 イズミは、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 19時頃
|
―三日夜>>55―
[誕生日の話題に対し、来年は誕生日を祝おうか、と渚は言う。 あれこれと、少女の気が晴れそうなことを考えてくれたのだろう。 しかし今の少女にとっては、その全てが空回りでしかなかった。 少女はゆるりと首を横に振る。 ブラシを机に置きながら、少女はゆっくりと言葉を紡いだ。]
…そうじゃないですわ。 分かっていらっしゃるくせに。
[少女は渚の長い髪をゆるく編み始める。 ひと房ひと房、何かの想いを込めるように。]
人間になりたい、と思ったことはありませんわ。 でも…
[そっと呟かれた言葉は、目の前の渚にしか聞こえない。]
(87) 2014/10/10(Fri) 19時半頃
|
|
人間として生まれていたら…と、思ってはしまいますわね。
[寂しげな、しかしどこか達観したような笑いと共に、その言葉は紡がれた。]
(-69) 2014/10/10(Fri) 19時半頃
|
|
はい、できましたわよ。
[気付けば編み終わった髪の先に、藤色のリボンが蝶結びに着けられている。 少女は渚の顔を覗き込むようにして、悪戯っぽく笑って見せた。]
おやすみなさいませ、渚。 また明日も、忙しくなるかもしれませんわよ。
[遠回しで勝手な退去命令に、渚は少女の部屋を後にする。 独りになった部屋で、少女は彼の人を想いため息を一つ着くのだった。]
(88) 2014/10/10(Fri) 19時半頃
|
|
―三日目 >>65・>>79―
[堪らぬ苦しい思いをなんとか吐き出すように告げた言葉を聞いて、茜が椅子から腰を浮かす。 顔と顔が近づいて、顔が熱くなる気がした。人形に血潮はなく、体温が上昇する道理などないのに。 最早、胸元で刻々と動作音を伝える歯車と発条の音すら、心臓の鼓動かと錯覚するほどに大きく聞こえるような。]
……―――~~~~~っ…!
[囁かれた言葉に、声にならない声が閉じたり開いたりパクパクと金魚のように動く口から漏れる。 手なんかとうの昔に離れたことすら気付かず、たった今聞いた言葉が脳内で反響し続ける。]
(89) 2014/10/10(Fri) 19時半頃
|
|
はわ、あわわ…
[何を言えばいいのだろう。 和泉に『答え合わせ』するまでは外へ出れなかった? 人間になれるなんて信じていなかった? 茜が同性だったから自分の気持ちを抑えていた? 自分自身を偽っているから、自分らしく生きることを辞めていた?]
(『あの人』は―――何を意図して「自分らしく生きろ」と言ったの?)
[でも、今なら答えを得られるかもしれない。 一人の頭で考えるのではなく、目の前の愛しい人にも頼れるのならば。 自分の持っていない答えを、一緒に探して行けるなら。 ―――答えはこの掌の熱さが鍵となってくれるだろう。
翼砂は、問いを投げるために口を開いた。>>]
(90) 2014/10/10(Fri) 19時半頃
|
|
/* 安価ミス… ↑の安価は>>50ね
(-70) 2014/10/10(Fri) 19時半頃
|
|
―三日夜中―
[姉さまの部屋に、別の人影を視る。 彼女は姉さまの…大切な人。 少女は二人の会話を半ば聞き、半ば聞かないようにしていた。 少女には、二人が契約を結ぶのだろうことが、分かった。]
…。
[ずるいですわ。 普段なら、そんなことを言って誰かを困らせるのだろう。 しかし少女は淡い笑みを浮かべるのみで、何も口にしない。
ずーっとずっと、素直になれなかった姉さま。 兄さまのご契約が、良いように働いたのだろうか。 止まっていた歯車が、ゆっくりゆっくりと動き始める。
幸せに、なってほしい。
それは、お父様の願いであると同時に、今や少女の願いでもあった。 その願いを叶えてくれる人が現れたことは、素直に感謝すべきなのだろう、と思う。
兄さまの時より幾分穏やかな気持ちで、少女はその光景に向き合うことができるようだった。]
―――。
[そっと胸の内で囁かれた言葉は、姉さまに届いただろうか。*]
(91) 2014/10/10(Fri) 19時半頃
|
|
お幸せに――…
つばさ姉さま。
(=1) 2014/10/10(Fri) 19時半頃
|
|
[>>81 帰りを促した翼砂の言葉を、茜がやんわりと拒否する。 好きだと言われたことを『友達として』に戻して安心しようとした己の助平心を思い知った。]
(……何をしているのだろう、私は。 ここまでくれば、もう、覚悟はできているでしょうに―――!)
[自分を奮い立たせるように己が心の中へ叱咤を飛ばし、再び茜の顔を真っ直ぐ見ようと顔を上げようとすれば。 顔を隠していた長髪を、茜が幕を開くように髪を除ける。>>82
まるで、西洋式の結婚式で新婦のヴェールを新郎がそっと除けるような。]
(92) 2014/10/10(Fri) 19時半頃
|
|
「飾ったり気取ったりしない翼砂さんの事が好きだよ。」>>82
[嗚呼、「好きだよ」、そのたった四音が想い人から紡がれることに何故こうも甘美な響きを感じてしまうのか。 好きだよ、好きだよ、もっと言っておくれ。せがんでしまいたくなるが頭の処理が精神まで追いつかず肉体のどこかが過負荷を起こしそうになる。 なるほど顔や身体に体温を感じると思ったのは実は熱暴走だったのか。自律人形とて無燃料で動いているわけではなく、食事時に与えられる特殊な砂糖から発熱機関や動的機関の熱量を得ている。今はまさに眼前に起こっている事柄に相対する処理能力を引き上げるために各処能力機関が熱を、電気信号を、歯車を発条を動かす為に鋭意活動中なのだ。
要するに端的に言えば翼砂は酔ったようにふわふわと熱い身体を持て余していた。]
あ、はひ。ちょっと待ってくらさいれ… あろ、渚ひね、お泊まぃのひょかを…
[へろへろと立ち上がり壁際の棚から硝子でできた鳴子を取り出し、力の加減も考えずにチャラチャラと透き通るような音を【鳴らす】。]
(93) 2014/10/10(Fri) 19時半頃
|
|
/* >>93姉さま可愛いwww */
(-71) 2014/10/10(Fri) 20時頃
|
|
[渚が来るまでほへーと幸せそうな顔で待っていただろう。 渚が扉をノックすればすぐさま普段通り落ち着きのある顔へと戻り。]
…渚。センが今日は泊まるそうだ。 夜ももう遅い、淑女を送ることもできないこの身では泊まってもらうのが賢明だと判断した。 布団を一式頼むよ。
[翼砂はキリッとした表情で渚に応対するが、渚にもこの部屋の様子は見えていることはすっかり思考から抜け落ちているのだろう。 もしかしたらあまりの変わり身に茜も驚いていたかもしれない。]
あと――……『例のアレ』の準備も頼む。
[言葉にしなくても伝わるだろう。そう思って指示語を使っているのか。 或いは、『契約』という単語を口にすることへの覚悟が足らないのか。 語尾が震えそうになるのを必死に押し殺し、渚へと準備を依頼するのだった。]
(94) 2014/10/10(Fri) 20時頃
|
|
―三日夜 翼砂の部屋―
[テーブルの位置や部屋の様子を何人かで模様替えし、二人分横になるスペースを作る。]
私は、普段ここで横になってるんだけど…
[そう言って翼砂が指さすのは、洋風の部屋の一角。膝上ぐらいまで高くなっている、畳一畳半ほど広い高床。 実はこの場所は掘りごたつ状になっていて、冬は卓袱台(非硝子製製品)と布団を掘りごたつの上に載せて雰囲気を楽しむこともできる。普段は単なる布団を敷く場所だが、和洋を中途半端に折衷する発想は翼砂が昔考えたものだった。
とまあ、つまり普段はその高床で布団を敷いて寝ているのだった。]
今日は、その…ふ、ふ…二人、で…
[翼砂は大きな枕を両手で抱えながら、茜の布団の横へ行こうとする。 何とか布団の中へと滑り込めれば、意識が途絶えるまでどんな話をしただろうか。*]
(95) 2014/10/10(Fri) 20時頃
|
|
/* いいなぁ。紅緒さんのデレも欲しいのです(きり) */
(-72) 2014/10/10(Fri) 20時頃
|
|
/* >>93 ひゃあぁぁ強調されるとはずかしい(ノノ)
(-73) 2014/10/10(Fri) 20時半頃
|
|
[素直に喜んでくれる彼に目元が綻ぶのは仕様だ。 和泉が見せてくれる様々な表情は、己の想いを誘発させる。 誰かが笑うだけで、こんなにも喜びに満ちる心を、己は知らなかった。]
―――…私は黒鵜の代わりにはなれないけれど、 酒精の味を共に愉しむことは出来る。 ……なんて、少し独り善がりかもしれないが、 私の不足を君が埋めてくれるように、 未熟ながら、君の不足を私に埋めさせておくれ。
[並べられた猪口の二つ。 寄り添うように卓上に置かれた贈り物の前で、 彼を僅か強めに擁して見せ付ける。 意地を張る彼も愛らしいが、素直に零す姿も稚い。 怖くないよ、と告げる唇がつい笑ってしまうのはご愛嬌だ。]
(+25) 2014/10/10(Fri) 21時半頃
|
|
―――…高いところが怖いのは大人の証拠らしい。 私は如何にも恐怖と云うものに縁遠いのだが、 きっとそれも、君と共に居る内に覚えていくのだろうね。
[抑揚の無い日々に沸いた情愛の泉。 滾々と湧き出る感情で自身の中に満たし、そっと息を注ぐ。]
……暖かいな、和泉は。 抱きしめたまま話を聞いて良いかい?
君との間に距離が生まれてしまうのが、今は耐え難いんだ。
[大の大人が甘えるように囁き、先に鉄砂急須を傾け杯を酒で満たすと、 了承を貰う前に、腕力を振るって彼を引き寄せた。 煙管を引き出す仕草に合わせ、悠然と和泉を己の膝上へと招き。
対面する形で足を跨がせ、己の両腕は彼の腰に落ち着きを見せる。 この手の速さと癖の悪さでは、久我に揶揄られても文句は言えない。]
(+26) 2014/10/10(Fri) 21時半頃
|
|
[―――そして、紡がれるのは彼の生まれた意味。 示された煙管は使い込まれて、今は持ち主を変えているが、 彼を彼たらしめ、この世に生み出した要因の一つ。
ジッと細い煙管に視点を置いて、数度、話半ばで口を開きかけるも、 唇の裏を噛むように沈黙を守って聞き続けた。]
―――…、
[一息置いた彼に、最初に吐き出すのは、喘息にも似た溜息。 彼の腰に据えた指先を立て、もどかしさを示すよう緩く掻いた。]
すまない、和泉。 最初に謝らせて欲しい。
……本当なら、君の生まれた意味を肯定したい。 黒鵜の願いも、君達を作った悲しみも、きっと深いものだったのだ。
[纏まらぬ思考を言葉に変える。
望まれぬ子が世に居ると言うのは知っていた。 世界はそれほど万人に優しく出来ては居ない。 けれど、誰かの代わりと望まれた生を思えば、息が詰まった。]
(+27) 2014/10/10(Fri) 21時半頃
|
|
だが、―――…すまない。 私にとっては、“和泉”なんだ。
[黒鵜の手により、作られた誰かの代わり。 天命を全う出来なかった生の依代。
腹の底に翳りが溜まって、彼を見つめる双眸が曇る。 瞳に映る美しい形をした青年は、何処から如何見ても、 唯一人にしか見ることが出来ない。 ―――誰かの代わりなどと、欠片も思えなかった。]
伊さんではない、和田伊ではない。 同じ顔をしていても、同じ煙管を燻らせても。
私にとって、和泉は、誰かの代わりでは無いんだ。
[彼はそんな事を既に知っているかもしれないが、言い募った。 言わなければならない気がした。彼に纏わる百万の悲しみを知っても、尚。
黒鵜が何を考えていたかは知れないが、出来る事をやり遂げたのだろう。 彼らに余りに重い、十字架を背負わせて。]
(+28) 2014/10/10(Fri) 21時半頃
|
店主 ユウナギは、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 21時半頃
|
………伊さんが居なければ、君は此処には居ないと言うのに。 私が言うのも可笑しな話だろうか。
そんな風に、生まれて、望まれてきたことが―――、切ない。
[重い瞼を僅かに下げ、近い酒香に誘われるまま、鼻梁に鼻先を寄せた。 近い体温を求め、ぬくもりを求め、彼しか持たぬ鼓動を求め。]
和泉、―――…私は伊さんを愛せない。 私の心が震えて溶けるのは君だけだ。
……それでも良いかい。 君を愛して良いかい、和泉。
[腰に絡めた指が彼の体躯を引き寄せ、腹部を合わせるよう密に抱擁。 心中に溢れる真情に逆らえず、少し声を詰まらせ問いかける。
和泉、と己の唯一人の名を、確かめるように、小さく奏でながら。]
(+29) 2014/10/10(Fri) 21時半頃
|
華族 サクラは、メモを貼った。
2014/10/10(Fri) 22時頃
|
[>>93 絹髪に触れて視界を開けようとしたのは、"ちゃんとこっちを見て"という意図が含まれていたのだけれど、近付いた距離から見える潤むような瞳に射抜かれたのは自分の方だった。 鼓動が一段と強く波打つのを感じる。
高まる熱の衝動のままに、彼女の白い頬に触れる程度の指先を這わせれば、その相手は何かを言おうと口許を開こうとするも声が出ない様子であった。
そんな風に照れられては、こちらも恥ずかしくなってくるではないか。
触れていた指先をゆるりと離すと、次に彼女が口を開くまで、互いに声の出ない状態が続く。]
(96) 2014/10/10(Fri) 22時頃
|
|
[硝子の鳴子の音を鳴らせば、程なくして渚がやって来る。
そう言えば、彼女達は幻鏡堂内の様子は共有できるのではなかったか――
もしかしたら、今の事は全て筒抜けなのかと、どきどきしながら店主が来るのを迎え入れた。>>94 階段を上がる音が近付いて来るのを待っている間の、気の緩んだ様子から一転、キリリと表情を戻して演じる翼砂の様子は、可笑しくも頼もしくも見え、茜はその影で笑いをかみ殺していた。
そして、渚に対し、お泊りセット一式を頼んでくれる翼砂の声に被せるように――]
(97) 2014/10/10(Fri) 22時頃
|
|
………あ、そうそう、あのね、 見てた…かもしれないけど、あたしが翼砂さんをここから出したいんだ。
あと、今日は泊まって行こうかな…って。
[何年も前だが、遊びに来た際に話し込んで、お茶菓子まで貰って… 夕暮れの陽の温かさについうとうとしてしまって、気付けば暗くなっていた事があったものだ。 あまりにすやすやと寝ているものだから起こせなかったと言われ、帰宅するには遅いからと、泊まらせてもらった事があったなと思い出す。
今日は自分の意思で、ここに居たいという思いを伝えるために、渚に向かって深々と頭を下げてお願いする。]
(98) 2014/10/10(Fri) 22時頃
|
|
[>>95寝場所の準備が整って、翼砂と一緒に居られる時間が作られた。
すぐに眠りに落ちるには惜しい。 契約は明日行われるそうなので、色々と話しておきたい事があった。敷かれた布団の上、気楽な感じで座りながら話し始める。]
今朝のあたしは、夜にここで泊まれるなんて思ってもなかったよ。 何年ぶりかなぁ、こういうの。
[なんだかわくわくする、と言いながら無邪気に笑ってみせる。]
……ここを出たら、翼砂さんはどこに行きたい? って、まずはうちに連れてかなきゃだね。
あはは、とーちゃんも翼砂さんの事知ってるし、びっくりするだろうなぁ。 娘が1人増えたとか言いそうな気がするけど。
(99) 2014/10/10(Fri) 22時頃
|
|
[そうだ、と思いついたように手を合わせ、困ったように指で頬をかきながら、]
うちはさぁ、男くさいのしか居ないんだよ…… あたしの着る物も作業着だしね。 翼砂さんに似合いそうな着物がね、無くて。
[ここにある物を持っていっても良いのかどうかと思案しながら、翼砂の言葉を待ってみた。
時間はたっぷりあって、寄り添い合って眠るまでの間、将来独立したいという話だとか、茜の家の御近所さんの事とか、よく家に来る猫の事だとか、話題は尽きなかった*]
(100) 2014/10/10(Fri) 22時頃
|
|
/* 急ぐとちょっと雑になっちゃうね、ごめんねー
(-74) 2014/10/10(Fri) 22時頃
|
|
/* さてようやく4日目か…
(-75) 2014/10/10(Fri) 22時頃
|
|
-幻鏡堂、三日>>93>>94-
[【呼ばれた】ので翼砂の部屋を訪ねれば、急きょ茜を泊めることにしたので布団を一式用意して欲しいと、普段よりいくらか凛々しい顔つきの翼に頼まれ。 そういえば、茜が訪ねて来たのは夕方だったかと思い出す。 窓の外はすでに暗く、確かに女性を一人で帰すには物騒な時間だ。
なら渚に送らせればいいが、女同士、たまには夜通し語り合いたいこともあるだろうと深くは言及せず。]
わかりました。 では、すぐにお持ちしますね。
茜さんのお夕飯は、どういたしましょうか?
[いつも通りに微笑んで了承する。 茜が小さい頃は何度か泊まりって帰ることもあったが、11を過ぎたあたりからは滅多にないことだった。]
「あと――……『例のアレ』の準備も頼む。」
アレ…ですか?
[アレと言われて、すぐに分かるはずもない。 渚が首をかしげてアレとは何かを問えば。その先を引き継ぐように、茜が「翼砂さんを連れ出したい」と口にする。 深々と頭を下げる茜と、茜に寄り添う翼砂。]
(101) 2014/10/10(Fri) 22時頃
|
|
ふふっ。 用事もないのに、人のお部屋を覗く趣味はありませんよ。
[畏まる二人に苦笑いを浮かべる渚。 特に翼砂に至っては、昨日の櫻や和泉とのやり取りを知っているからかもしれない。 いつもの悠々とした雰囲気が少し硬い気がした。
櫻たちにしたように覚悟を問われるだろうか? そう身構えているのかもしれないが、現実は思った以上にあっけなく。]
分かりました。 ですが今夜はもう遅いですし、紅緒さんにもちゃんとお話しされた方が良いと思います。 契約は明日の朝結ばれてはいかがでしょう?
[拍子抜けしたかもしれない二人を前に、渚は柔らかく微笑み。]
茜さん。 翼砂さんの事、よろしくお願いしますね。
[娘を送り出す母のように、深々と頭を下げたのだった。*]
(102) 2014/10/10(Fri) 22時頃
|
|
/* 何なんだ、この差はっ!(がたん)
(-76) 2014/10/10(Fri) 22時半頃
|
|
―三日 >>102―
…あら?
[契約の準備を、と渚へ頼むと、呆気なく次の日にしようと先延ばしされる。 なんということだ。こちらは決死の思いで決断をしたというのに。]
えっと…渚くーん…? いや、あの、あー…紅緒にも話さなければ…確かに… 明日の…朝…?
[半分以上会話がオウム返しになりながら、渚が微笑むのを茫然と眺めていた。]
……渚、それではまるで私が悪戯っ子のようではないか…
[と、和泉の時とは対照的な渚の態度にガックリと肩を落とすのだった。]
―回想・了―
(103) 2014/10/10(Fri) 22時半頃
|
|
[>>101 渚が翼砂の部屋に来た際、夕食はどうするかと聞かれる。]
わ、急なのになんだか悪いような…? 作るならあたしも手伝いたいけど…… うーん、じゃぁ、おにぎりとか簡単なのをお願いしようかな?
[と、店主の好意に甘える事に。 続いて契約の話となり、「明日の朝結ばれてはいかがでしょう?」と提案を受ける。>>102 渚と応答する翼砂の様子(>>103)を眺めていたら…
「翼砂さんの事、よろしくお願いしますね。」
そう言って、こちらに深々と頭を下げる様子に、僅かに動揺してしまう。]
あ、あわわっ、い、いやいや、こちらこそっ ……一緒に出掛けるのが、あたしの夢…だったからさ。 うん、一緒に生きて行くの、楽しみなんだ。
[先に待つものが何かなんてまだ分からないけれど、夢が叶うと知って、心はなんだか晴れやかであった。*]
(104) 2014/10/10(Fri) 22時半頃
|
|
―四日・明け方―
[まんじりともせず、夜が明ける。 とはいえ、兄さまや姉さま、渚に至っても知らないかもしれないが、少女が夜に眠ることはほとんどない。 少女は、しんと静まり返った幻鏡堂が、好きだった。
…それは、唯一少女が“少女”でなくて良い時間。
朝日が窓から差し込み、少女はその温もりを楽しむ。 あぁ、天気が良い。 嫁入り日和、だ。]
兄さまに続いて、姉さまも…なんて知ったら、兄さまきっと、びっくりなさいますわね。
[くすくす、と笑ううちに、姉さまと、その想い人の方が目覚めてきたことだろう。 少女はそっと、二人を見守ることにする。]
(105) 2014/10/10(Fri) 22時半頃
|
|
姉さまがお召しになるとしたら、白無垢かしら。 姉さまなら、紋付でも十分着こなせそうですわ。 でも、やっぱり真っ白なドレス…
(=2) 2014/10/10(Fri) 22時半頃
|
|
[姉さまを見守りつつ、少女の頭を占めていたことが、すっかり姉さまにも筒抜けになっていたが、指摘されるまで気づかない。]
それにしても、兄さまも姉さまも、特別愛されてらっしゃいますのね。 まるで、運命ですわね。ふふ。
[少女の胸のからくりが、今日はすこぶる調子が良いようだ。 日によって建てる音の若干異なるそれは、今日はからからと、心地よい音を立てていた。]
(106) 2014/10/10(Fri) 22時半頃
|
|
―三日 >>99―
お家…そうよね。お父様にもお話しなくちゃいけないでしょうし… む、娘だなんてそんな…
[恥ずかしさで布団に顔をうずめたくなるが、はたして茜以外の人間に女性らしく振舞えるだろうかという部分ではたと気づく。]
(……いつの間にかセンの前では女言葉がポロポロ出てるけど… 他の人の前だとどうなんだろう?)
[渚にはカッコつけて振舞ってしまったためにペケ。となると今検証できる残りは…と考え、茜と会話を続けながら意識を宙へと向ける。]
(107) 2014/10/10(Fri) 23時頃
|
|
……紅緒?
[その繋がりはまだ確かに残っていて、心なしか幻鏡堂そのものにも繋がりを深く感じる。 不思議な夜だった。和泉も同じような夜を過ごしたのだろうか。]
…知ってるかもしれないが、その…
[やはりどうしても口調は硬くなってしまう。 いつも通り、男言葉に戻ってしまう自分を翼砂は感じた。]
明日、ここを出てゆくよ。 紅緒を一人にしてしまうのは心苦しいが。
[目の前に紅緒が居ればその頭を撫でただろうか。 そんな想像をしてしまうくらい、やはり自分はこの妹分のことを愛していたのだろう。 キツイ口調で叱ったことも多々あった。 ワガママを窘めることもあった。 それでも、一人残して行くこの娘のことを、どうしても気にしてしまう。]
(=3) 2014/10/10(Fri) 23時頃
|
|
― 神無月・四日 幻鏡堂 ―
[朝の日差しに目が覚め、瞼をうっすらと開く。 見慣れぬ天井が目に入ってきて、ぼうっとした頭は一瞬混乱するのだが、何度かぱちぱちと瞬きをすると、昨夜の記憶が蘇ってきた。
翼砂が先に起きているようなら、ほわんとした表情のまま微笑んだ。]
あたし、ちょっと顔洗ってくるね。 と、ついでに寝癖も直して来るかな…
[身なりを適度に整えたら、扉を解錠してもらい廊下に出ると、渚と鉢合わせた。>>69 軽く言葉を交わして、顔を洗う場所を教えてもらい、再び部屋に戻る。
布団を畳んで、テーブルなどを元に戻し終えた頃だろうか。扉をノックする音が響く。]
(108) 2014/10/10(Fri) 23時頃
|
|
あっ、渚お兄さん来たみたい。
[ちょっと緊張気味にしていたが、持って来てくれたハーブティーを飲めば、心が安らぐような気がしてくる。 それにしても、今日の渚の格好は、凛々しさがあって見惚れてしまいそうだ。それに比べて、自分の格好が庶民すぎてなんだか、とてつもない残念感に襲われる。
はふ…と溜息をついていたなら、渚は契約の儀を取り行おうと準備を進めてゆく。>>70 渚の手の中にある銀色に目を奪われる。 「お手を…」と言われ、何をするのだろうと思いながら、左手を差し出して、薬指にぷつりと針を刺された。
ほんの少しの痛みよりも、渚の手の動きの方が気になって仕方が無い。 契約の瞬間を、見逃す事の無いように目を見張る。]
……へぇ…不思議。 あたしの色の絵具を混ぜて、新しい色を作っている、みたいな。
[銀色に溶け込んだ赤がその色を薄めて、先日幻鏡堂に持って来た、桃色の撫子のような色に変わる。 それは翼砂の手へと渡って行った――]
(109) 2014/10/10(Fri) 23時頃
|
|
[器用に心の中で妹へと会話を飛ばしつつ、目の前の茜の話す内容にも食いついてゆく。>>100]
き、着物は…ほとんど渚が用意してくれてるの。 だから、彼の庇護下になくなるのであれば…その、作業着でも、洋服でも、着れるようにならなきゃ…ね。
[そうだ、これからは一人で生きていかなければならない。 最初のうちは茜に頼らなければ生きていけないだろう。だが、いつまでもおんぶにだっこではいけないし、茜の負担になるわけにはいかない。 そんなことを考えながら、夜の深くまで話題は続く。]
(110) 2014/10/10(Fri) 23時頃
|
|
はい、姉さま。
[呼びかけに答え、少女は微笑む。 勿論知っている。けれど、姉さまの口から報告を受けるのは、また別の話だ。]
私の事なら、お気になさらないでくださいませ。 姉さまは、ご自分の幸せを一番に考えるべきですわ。 でなければ、茜さまに失礼というもの。
[それから、お父様にも。 口にはせずとも、そう思う。]
姉さまが嫁がれても、渚がいてくれますわ。 それに…
[少女はくすりと小さく笑う。]
お忘れかもしれませんけれど、本当は私と姉さま、ひとつしか変わらないんですのよ。
[いつもは幼い言動を繰り返す少女は、本来ならばもう20を過ぎた娘なのだった。]
(=4) 2014/10/10(Fri) 23時頃
|
|
[明らかに自分より年上である貴人が甘え、此方を膝の上に乗せ、腕を腰に絡めさせる様子に、仕方が無いな、と苦笑して。]
貴人さん、本当に甘え上手だ。 俺、ちょっぴり羨ましいと思う。
[自分らの生い立ち、それを聞き妹達を庇った事、それらを隠す事無く話せば、謝りたい、と言う貴人。 何故貴人が謝る必要があるのか、と言わんばかりに首を傾げて見せ、苦笑を浮かべた。 己と貴人の隣に煙管を置き、そのまま戯れる様に主の髪を梳いて。]
……うん、黒鵜は多分、また逢いたかったのかも知れない。 逢って謝りたかったんだと思う。 今は、そう思ってるんだ。
[黒鵜の想いを自分なりに解釈した考えを述べれば、彼を恨んでいない、と理解してくれるのだろうか。 紆余曲折はあって、黒鵜に対して恨みも怒りも覚えた事はあったのだが、今はそれが昇華しているのだ。
続く貴人の想いに、目を細めてしまった。]
(+30) 2014/10/10(Fri) 23時頃
|
|
俺は“和泉”なんだ。 今まで感じてきた事、今まで思ってきた事全て俺のものなんだ。 伊さんじゃない、“和泉”なんだ。
……俺は、ずっとそう思って生きてきた。
[翳るその瞳に胸が痛み、労わる様に指を頬に触れ、撫でる。 双眸を覗き込む様に見つめ、微笑を浮かべ。]
自分は自分なんだ、と思える自信が付いたのは、……貴人さんに会ってからだ。 貴方に会って、貴方を想って、貴方に愛して貰って……あぁ、上手く言葉に出来ない。
俺、凄く貴人さんに感謝、してる。
[こんな時に限って貴人の様に上手く言葉が紡げない。 そんなもどかしさを抱き、胸が痛くなる。 言葉の代わりに、頬を撫でる指で表現しようと何度も何度も撫でて。]
…その言葉、聞けて嬉しいんだ。 貴人さんから、言って貰えて……嬉しい。
[今の今まで、和泉なんだ、代わりじゃない、と言って貰った事は無かった。 まして、一番大事な人から言って貰えるとは。 それだけで、想いが溢れて、止まらない。 湧き上がる泉が如く、次から次へと貴人への想いが湧いてくる。]
(+31) 2014/10/10(Fri) 23時頃
|
|
―四日 幻鏡堂・翼砂の部屋―
[目を覚ますと、普段とは違う視点で横たわっていることに気付く。 高床ではなく、床に横たわっている。 隣には茜の姿があり、チラリと着崩された作業着の悪戯に目を奪われてギチリと歯車が踊る。]
な、何処を見てるのツバサ…! はしたない、ダメでしょ…!
[パタパタと手首を稼働させながら、再び顔に集まってくる気のする熱を放熱するために顔を手で扇ぐ。 そうするうちに茜が目を覚まし、身支度を整えるために部屋を出ようとする。当然解錠し、布団を畳み始める。
そうしてしばらくすれば、渚がハーブティを持って現れるだろう。>>69]
(111) 2014/10/10(Fri) 23時頃
|
|
……そう、彼の死が無ければ、俺は此処に居ない。
悲しかった、けど――……。
[続きの言葉を紡がず、寄せられた鼻先を触れ、互いの吐息を肌で感じ取る。 静かに瞼を閉じ、互いの存在を感じていたら、更に抱き寄せられて。 拒む事は無く、押し返す事も無く、腕を広い背中に回し、貴人の大きな身体を抱き締めて。]
こんなに愛されて、俺は如何したら良いのか。
……。 伊さんを愛さないで欲しい。 俺を愛して、…俺は貴人さんを愛したい。 貴人さんに愛されたいのは、和泉だから。
[これまで見せていなかった独占欲を表し、愛されたい欲求を顕著に出し、貴人の愛情を求める。 静かに瞼を開き、ゆっくりと微笑んで、主の愛を渇望し。]
(+32) 2014/10/10(Fri) 23時頃
|
|
/* 翼砂が可愛い……。 何故俺の妹達は、こんなにも可愛いんだ!(机バンバン)
(-77) 2014/10/10(Fri) 23時頃
|
|
[翼砂が撫子色の試験管を口にして――― どきどきしながら構えていたが、見た目の変化は見られない。いや、元々精巧な造りであったから、遠目には分からないだけかもしれないが。 渚曰く、変化はすぐにはやって来る訳では無いらしい。
少しずつ、人形の時にはあったものを失い、新たなものを得ていくというのはどんな感覚なのだろう。 自分には体験しえない事なので、心配そうに様子を窺いながら、翼砂の側に寄っていく。]
……何か変わった…?
[言葉少なに話しかけ、手に触れる。陶器の肌に、熱が生じているような気がして、この小さな変化が嬉しくて頬が緩んだ。]
(112) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
――……俺を、愛して。 貴人さんの事しか見れないくらいに。
貴方に、溺れたい。
(-78) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
/* 和泉可愛すぎてメロる。*/
(-79) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
/* あ、やべっ、秘話するロル入れ忘れた_(:3」∠)_ すまぬ、そーやさん(´・ェ・`)
(-80) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
-回想・二日、深夜-
[それは、夜の闇にまぎれて密かに和泉の部屋を訪ねた帰り道のこと…]
(-81) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
-回想・二日、深夜-
[誰もが寝静まっている深夜。灯りも持たず、階段を下りてくる影がひとつ。 月明かりの中にふらりと影が揺らめけば、それは誰の目にも幻鏡堂の店主であると判別がつくだろう。 しかしその様子はどこか心ここにあらずで。 声をかけられるまで、廊下の暗がりに人が居ることに気づいていなかった。]
…っ 宮田…、様?
[珍しく、本当に珍しく、驚いたように息を呑む。 だがそれも一瞬の事。振り向き、宮田の名前を呼ぶ頃には見慣れた表情に戻っている。]
こんな夜更けに、どうかなさいましたか?
[二人がいるのは、二階にある短い廊下。ちょうど宮田が寝起きしている工房の前だ。 宮田は、なにか用があって渚の話しかけたのだろうか? 一言一言、考えながら喋っているような。少したどたどしく感じられる宮田の言葉を、渚は急かすでもなくゆっくりと待つ。
話しの最後に何かあったかと尋ねられれば。 少しだけ肩を落とし、窓枠にもたれて月を背負う。 渚の表情は、月明かりの中で宮田の目にどれだけ映っていただろう?]
(113) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
和泉さんがね。 明日、櫻様と契約を結ぶんです。
[渚は宮田に、和泉たちが稀代の人形師と言われた黒鵜の遺した最後の自律人形であること。 自らの意思で主を選ぶ権利を持ち、愛し愛されることで人間になる奇跡を約束されていること。 そしてこの幻鏡堂は、黒鵜がたった一人の主を待つ彼らのために遺した場所であることを話す。]
いつかは誰かと…と。 願ってはいたことなんですが。 なんだか急で。ちょっと…気持ちが追いついていないのかもしれません。
[男同士…ということは、渚の中ではさほど問題ではないのか。 あるいはソレも込みでの話しなのか。 自分の感情を持て余しているように見える渚に、宮田はなんと言っただろう。]
(114) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
―四日午後―
[姉さまが嫁がれて。 挨拶なども済んだ後だったろうか。 どこか、ぼう、としたままに正午を過ぎ、カランと鳴ったドアベル>>85にはっとする。
まっすぐに少女の部屋へとやって来るひとは…
青年が部屋の前へとたどり着く寸前、少女の伸ばした手の先で、戸がすこん、と開く。]
今日は、遅かったんですのね。
[別段詰る口調でもなく、微笑さえ湛えて少女は言う。 青年の顔色が、昨日より若干悪い気がすると、少女の細い眉がついと寄った。]
椋原さま?お加減でも、お悪いんですの?
[聞けば、徹夜だという。 思えばこの人は、作家だった。 忙しいのに、毎日訪れてくれているのだろうか。]
まぁ。お忙しいんですの?
[少女は僅かに表情を曇らせた。]
(115) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
[>>70 目の前で試験管が広げられ、まるで科学の実験でも始めるかのような様相を呈する。 茜の手に針を刺す瞬間を翼砂は悲痛な面持ちで見ていたが、やがて試験官の中身が銀から赤く染まっていくのを見ればその気持ちも吹き飛ぶだろう。]
茜…色…!
[その色に何だか勇気をもらった気がして。 渚に手渡されるままにその液体を受け取る。]
「翼砂さん、幸せの定義は人それぞれです。」>>71
[そんな風に見上げる渚の姿は、髪形や服装の些細な部位は異なれど、もう何十年も前の原初の記憶を想起させられるようで。]
「どうか、お幸せに。」
[そう締めくくられた祝辞へ、翼砂は困ったように眉を歪めて答える。]
……私には、君たちの言う「それ」が何なのかまだ得難いものはある。 でも、この人と、きっと探せる気がするんだ。
[啖呵を切り、見栄を張り、手に残った試験管の中身をぐいと煽る。]
(116) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
ぉ、ぉお、~~~~~~…………っ!!!
[なんというか、強烈な味である。 もし彼女が医術的な手法で液体金属を体内に飲みこんで胃の検査をすることがあれば、似たような感触を得たことだろう。
慌ててハーブティを口の中に流し込むが、それはむしろ『契約』を果たす前の緊張感をほぐす為の気遣いだったのではないか?と思い立ち、何か今飲みほしたことで損をした気分を味わった。]
なんか…いつもの砂糖とは違う味だね。 なるほど、この味に慣れることが人間に成る第一歩ってことかい…?
[フッと決め顔で渚の方を見るが、おそらく翼砂が盛大に勘違いしていることを知るのは、渚の表情を見れば難しくなかっただろう。]
(117) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
……お前はね、いつまでも私の妹だよ。
[それは、我々が身代わりだろうと、そうでなかろうと関係がない。 翼砂はそう考える。]
これからも、ずっと。
(=5) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
―四日の午前>>117―
[どこかから雄叫びのような声が聞こえる。 少女はそっと苦笑を漏らした。]
あら、まぁ… 姉さまったら。
[くすり、とこぼした笑いは、きっと。 もう、姉さまには、届かない。*]
(118) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
勿論ですわ。
[姉さまが胸の内で考えていたことは、少女にはわからない。 けれど、この繋がりが切れても、関係なく。 姉妹の絆は繋がっていると、そう、信じて。 少女は最後、花のような笑みを見せた。]
おめでとうございますわ。 姉さま。
(=6) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
[>>117 叫ぶ翼砂におろおろわたわたと焦り出す。]
―――!? なになにっ、大丈夫っ!?
[顔をしかめ、ティーカップに手を伸ばし、急いでそれを流しこんでしまおうとする様子に、味覚を手に入れたのだと悟る。
一体どんな味だったんだろうか… 落ちついた後で聞いてみようかなと、あまり想像したくない妙薬の味を思って苦笑していた。]
(119) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
/* 姉さま素敵な姐さんキャラだったはずなんだけどなぁ… 安定の、だね、しかし。
(-82) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
[>>72 暫くして、翼砂に小箱が手渡された。 その場で開けるのであれば、茜も興味津津に箱の中身を確認する事だろう。
午前中に契約は終わってしまって、考えていたよりも甚く短い時間であった。 こんなにあっさりと彼女を自由に出来るのなら、もっと早い内に…とも思うのだが、今だから良かったのだと思う事にした。]
渚お兄さん、暇な時があればうちに遊びに来てよ。 今度は二人で、お出迎えするからさっ。
……あの、本当に、ありがとうございました。
[えへへと笑うその顔は、嬉しさで溢れている。]
(120) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
|
|
[ようやく、だ。
ようやく彼女の手を取って、外に出れる。 おいしい甘味だって、一緒に食べれる。 この部屋では出来なかった事を、教える事が出来る。
共にやりたい事が多すぎて、あれもこれもと、次々に浮かんできてしまうのだ。
翼砂の支度を待って幻鏡堂を出る事になるが、外に出ればいつもの道が、周囲の景色が一層煌めいて目に映る。 まずは茜の工房へと向かうのだけど、この瞬間も人の身体に変化をし続けているであろう翼砂の歩みにあわせ、ゆっくりと石段を*下りて行くのだった*]
(121) 2014/10/11(Sat) 00時頃
|
|
[液体を飲みほした後少し茜と会話をして居れば、渚が小箱を取り出し翼砂と茜の前に置く。>>72]
一二三殿…先代から?
[小さいその箱を開けば、金銀の比翼の鳥。 そして箱の中には、いつか見たあの筆遣いで書かれた名前。]
あ、ああぁ…っ! くろ、う……くろう、ぅう…!
[『あの人』、とは呼ばず、創造主の名を呼ぶ。 もうこの世にはいない、親の名前を。]
(122) 2014/10/11(Sat) 00時頃
|
|
ごめ、ごめ…なさ…! うっう…!
[茜が拒まなければその胸を借りて縋るだろう。 その字は封印した自分の名前。 生まれた時に付けられた自分の名前を否定した、決別した字。]
セン……これが、私の本当の名前なの…! 素敵な名前なのに、私はこの名前を捨てちゃったの…! 砂の…翼と…自分を揶揄する名前にしてしまった…!
[懺悔するように茜に告げる。 茜の顔は怖くて見れないが、翼砂はどんな言葉でも受け入れただろう。 茜は、翼砂と番いの翼なのだから。]
(123) 2014/10/11(Sat) 00時頃
|
|
[やがて翼砂が落ち着けば、二人で連れだって部屋の外へと出る。 外へ出るなんて想像もしていなかった出来事に、床が抜けないかなどとおっかなびっくりではあったが。]
…そうだぞ。 紅緒の様子もまた見に来るからな。 アイツも一人では寂しかろう。
…世話になったな、渚。
[やっぱり男口調は抜けず。まだ強張る関節部を気遣いながら、茜と一緒に幻鏡堂の階段を降りてゆく。]
(124) 2014/10/11(Sat) 00時頃
|
|
/* >>122>>123 うわあああああああああああああああ!! (咽び泣く)
(-83) 2014/10/11(Sat) 00時頃
|
|
―――さよなら、幻鏡堂。
[もう繋がりは感じられないけれど、念じれば届くのではないか。 そんな淡い期待を心に、愛着の残った建物へと別れを告げる。]
2014/10/11(Sat) 00時頃
|
|
紅緒、また会いにくるよ。 今日は…もう寝る。
[それが、姉と妹の、互いが人形同士であった最後の夜の【お茶会】。**]
(=7) 2014/10/11(Sat) 00時頃
|
|
/* おぉ、久我さんのロルで気になってはいたけど、名前の漢字にそんな意味が。 よいですねぇ。
盛大に寝落ちたのが悔しいです(じたばた) */
(-84) 2014/10/11(Sat) 00時頃
|
|
[>>123 手渡された箱の中に置かれた手紙。そこに描かれた「翼紗」という文字。 それが本当の名前なのだと彼女は言う。
昨日の話はそういう事だったのかと、ようやく繋がった。 茜に縋る姿を受け入れる様に、よしよしとその背を撫でる。
大丈夫、あたしはどんな事があっても、嫌いになんて、ならないから。よ囁いて。]
(125) 2014/10/11(Sat) 00時頃
|
|
…ああそうだ、渚。
[クルリと階段の上へと声をかける。 念じるだけで建物へ声が飛ばせたころからすると大分不自由になってしまったと感じつつ、渚が返事をすればこう返すだろう。]
あの絵付け、私の部屋に飾ってくれないか。 あれを見に、ここへ戻ってくるよ。
…必ず。**
(126) 2014/10/11(Sat) 00時頃
|
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る